温泉ライター、小暮淳の公式ブログです。雑誌や新聞では書けなかったこぼれ話や講演会、セミナーなどのイベント情報を公表します。
プロフィール
小暮 淳
小暮 淳
こぐれ じゅん



1958年、群馬県前橋市生まれ。

群馬県内のタウン誌、生活情報誌、フリーペーパー等の編集長を経て、現在はフリーライター。

温泉の魅力に取りつかれ、取材を続けながら群馬県内の温泉地をめぐる。特に一軒宿や小さな温泉地を中心に訪ね、新聞や雑誌にエッセーやコラムを執筆中。群馬の温泉のPRを兼ねて、セミナーや講演活動も行っている。

群馬県温泉アドバイザー「フォローアップ研修会」講師(平成19年度)。

長野県温泉協会「研修会」講師(平成20年度)。

NHK文化センター前橋教室「野外温泉講座」講師(平成21年度~現在)。

前橋カルチャーセンター「小暮淳と行く 湯けむり散歩」講師(平成22、24年度)

群馬テレビ「ニュースジャスト6」コメンテーター(平成24年度~現在)

NPO法人「湯治乃邑(くに)」代表理事
みなかみ温泉大使



著書に『ぐんまの源泉一軒宿』 『群馬の小さな温泉』 『あなたにも教えたい 四万温泉』 『みなかみ18湯〔上〕』 『みなかみ18湯〔下〕』 『新ぐんまの源泉一軒宿』 『尾瀬の里湯~老神片品11温泉』 『西上州の薬湯』 『ぐんまの里山 てくてく歩き』 『上毛カルテ』(以上、上毛新聞社)、『ヨー!サイゴン』(でくの房)、絵本『誕生日の夜』(よろずかわら版)などがある。

2016年09月28日

熊の湯温泉 「熊の湯ホテル」


 「熊の湯温泉は、熊の湯ホテルだけです」


 昨日は、月に1回の野外温泉講座日でした。
 僕は8年前からNHK文化センター前橋教室で、温泉の講師をしています。
 基本は群馬県内の名湯・秘湯をめぐっていますが、年に数回、隣県の温泉にも足を延ばします。

 平成28年度前期の最終講座は、長野県(下高井郡山ノ内町) の熊の湯温泉へ行ってきました。
 天気は、快晴! 晴れ男、復活!! であります。
 標高2,000メートルの山々に囲まれた志賀高原をバスは、快適に登っていきます。

 突然、「ようこそ、ほたる温泉」 の看板が……。
 ん? そういえば、誰かが「熊の湯は今、ほたる温泉になった」 とか言っていたなぁ……。
 そんなバカな! 熊の湯は、熊の湯でしょ!!
 でも、ガイドブックの中には、このへんがゴッチャになっていて、「熊の湯には数軒の宿がある」 と表記がされていることも……。

 ホテルに到着して、フロントに駆け寄った僕の開口一番は、この疑問をぶつけました。
 で、その答えが冒頭の言葉です。

 昔も今も熊の湯温泉は、大正10年(1921) 創業の 「熊の湯ホテル」 だけです。
 一軒で、源泉と温泉地名を守り続けている正真正銘の “源泉一軒宿”。
 なんでもスキー場ができて、まわりにホテルや旅館が建ち、かつては熊の湯温泉を名乗る宿があったそうで、その混同をさけるために、新たに 「ほたる温泉」 と命名したそうです。

 これでスッキリ!

 謎が解明されれば、1分1秒でも早く温泉に入りたい。
 さっさと荷物を置いて、タオルを持って出かけようとすると、
 「先生、ダメですよ。いつも私たちに言っているじゃありませんか。宿に着いたら、お菓子を食べて血糖値を上げ、お茶を飲んで水分補給をしなさいって!」
 受講生たちに引き止められました。

 こりゃ~、マイッタ! 一本取られましたな。

 それでもはやる気持ちは抑えられません。
 お茶をひと口飲んで、男性有志らと浴場へ。

 「先生、先に行って見てきますよ」
 「ああ、頼みます」
 僕の胸は、ドキドキと波打っています。
 はたして、今日の湯の色は?


 温泉ファンなら、お分かりですよね。
 熊の湯といえば、全国でも数少ない緑色の湯が湧くことで有名な温泉です。
 でも、その色は天候や気温によって、乳緑色や緑がかった透明になったりします。
 さて、今日の色は?

 「先生、きれいです。鮮やかなエメラルドグリーンです!」

 おお、おおおおおお!!
 素晴らしい!
 目が覚めるような黄緑色の湯が、惜しみなくザバザバーと流れています。

 「うちの風呂と同じ色ですよ」
 「えっ?」
 「バスクリーンを入れてますから」
 受講生のジョークに、爆笑が起こりました。

 それにしても不思議な色をしています。
 温泉って、なんて神秘なのでしょうか。

 見上げれば、青い空と白い雲。
 ほのかに漂う硫黄の香り。

 もっともっと、こうして緑色の湯につつまれていたい。
 もうしばらく、湯上がりのビールはおあずけにして、極上の湯浴みを存分に堪能することにしました。
   


Posted by 小暮 淳 at 11:58Comments(0)温泉地・旅館

2016年09月26日

頑張った自分に赤兎馬を


 ドッと疲れが出たようで、目覚めたら正午を回っていました。
 10時間以上も爆睡していたことになります。


 「自分をほめてあげたい」
 と言ったのは、確かマラソン選手の有森裕子さんでしたっけ。
 それほどの頑張りではなかったのですが、この年齢で2日間のイベントは、かなり肉体に応えたのであります。

 何か、自分にご褒美を出してあげよう!
 2日間、ズーッと考えていました


 一昨日(24日) の土曜日は、中之条町(群馬県吾妻郡) でのエフエム群馬の公開生放送に出演。
 パーソナリティーの竹村淳矢さん、櫻井三千代さん、ザ・キャプテンズ傷彦さん、テッドさんらと、温泉トークを楽しんできました。
 その後、中之条町長と会食。中之条町の観光PRについてを話し合いました。

 さすが人気の番組 「G☆FORCE」 であります。 
 用意した客席は満席で、ズラ~リと立ち見客が会場を囲みました。

 パーソナリティーとキャプテンズのファンがほとんどでしたが、僕を目当てに来てくださった読者や温泉宿のご主人なんかもいて、本当に楽しい時間を過ごせました。
 スタッフのみなさん、出演者のみなさん、そして会場に来てくださったお客様、ありがとうございました。


 そして一夜明けた昨日(25日) は、待ちに待った東京ビッグサイト(東京都江東区有明) で開催中の 『ツーリズム EXPO ジャパン』 に出演するため、早朝4時半起きをして、いざ、東京へ!

 ひぇ~~!! 相変わらず東京はスゴイところですなぁ~。
 人、人、人、人……
 ビル、ビル、ビル……
 田舎者は、ただただ、目をキョロキョロするばかり。
 開場前だというのに、すでに正面ゲートには長蛇の列であります。

 僕はイベント担当者に誘導されて、人並みの中をスーイ、スーイと。
 ゲストだもの、それくらいの特典があってもいいのです(優越感!)。


 無事、2回の講演を終えて、汗だくになって、ビッグサイトの外へ。
 まずは電車に乗る前に、ビールです。
 コンビニに駆け込み、ビル群の谷間の公園で、一人で祝杯を!

 ドッと疲れが出ました。
 でも、これで終わりたくない!
 頑張った自分に、何かご褒美をあげようじゃないか!

 「ん? 何がほしい? 酒か?女か?」
 と訊かれれば、迷わず 「酒です!」 と答えます。
 それも、「赤兎馬(せきとば) です」 と元気良く。
 ※(幻の芋焼酎 「赤兎馬」 については、当ブログの2014年7月14日 「赤兎馬の酔夢」、2015年9月27日 「赤兎馬が来た!」 を参照)


 ということで、帰りの駅のホームから僕に赤兎馬の味を教えた居酒屋 「T」 のマスターにメールを打ちました。
 すぐに、「お待ちしてしています」 の返信が。
 よって高崎駅にて、途中下車。

 大好物の塩モツ煮とともに、存分に赤兎馬の芳醇な香りとコクを味わったのであります。
 こんな僕を、あたたかく労ってくれるマスターとママさん、いつもありがとうございます。

 また頑張ったら、ご褒美に寄りますね!
  


Posted by 小暮 淳 at 15:15Comments(6)酔眼日記

2016年09月23日

温泉セミナーは予約制です


 先日(9月20日付) のブログでお知らせした 『オトナ博』 での温泉セミナーは、予約制でした。

 うっかり、誰でも自由に、通りすがりでも聴講できるのかと、僕が勝手に勘違いしていました。
 申し訳ありませんでした。
 受講は無料ですが、定員は20名とのことです。
 下記のように、改めて詳細をご報告いたします。

 ただし、空席がある場合は当日参加もできるそうです。



      温泉セミナー in 『オトナ博』

 ●日時  2016年10月10日(月・祝) 14:00~15:00
 ●会場  ニューサンピア高崎 (高崎市島野町1333)
        『オトナ博』 会場 セミナーブース
 ●講師  小暮 淳 (温泉ライター)
        テーマ 「心の湯治に出かけよう!」
 ●定員  20名 (定員に余裕があれば当日参加も可)
 ●予約  TEL.027-252-4151 上毛新聞TRサービス(担当:大山)

   


Posted by 小暮 淳 at 16:57Comments(0)講演・セミナー

2016年09月22日

とっても便利な “自転車の駅”


 僕は現在、NPO法人 『湯治乃邑(くに)』 の理事長をしています。
 事務所は高崎にあるため毎月、理事会のある日は、高崎まで電車で行っています。
 車で行っていたこともあるのですが、近くに駐車場がないので、電車で行ったほうが便利なのです。

 それでも高崎駅からは、徒歩20分くらいかかります。
 以前は、健康のために歩いていたのですが、最近、便利なモノを発見してしまいました。

 それは、「高チャリ」!


 高崎市の人は、みんな知っていますよね。
 でも他市の人は、システムを良く知らないんじゃないかな。

 これが、便利で便利で感心してしまいます。
 さすが! 文化の街、群馬の商都・高崎であります。
 前橋や他の都市にも似たようなモノはありますが、すべて有料です。

 そう、この高崎まちなかコミュニティサイクル 「高チャリ」 は、中心市街地に設置されたサイクルポートから無料で利用できるレンタサイクルなんです。
 無料ですよ!

 ふつう、この手のサービスって、マナーを守らない人が多くて、なかなか根付かないんですよね。
 でも高崎では、完全に市民権を得ています。
 ただし、ルールがあります。

 ・指定されたエリア内を走行すること。
  エリア外を走ると、すぐに住民から通報されます。
  ※(自転車が派手で目立つので、すぐ分ってしまう)
 ・移動は、必ず“ポートからポート” でなくてはいけません。
  勝手に、自分が用事のある店に止めてはいけないのです。
  最寄りのポートに乗り捨て(返却) ます。

 このルールさえ守れば、誰でも無料で利用できます。
 便利でしょう!
 言い換えれば、街中に “自転車の駅” が、たくさんあるのです。

 自転車があれば、いつでも誰でも乗車OK!(10:00~22:00、無休)
 無かったら、次のポートまで歩けばいいだけのことです。


 昨日は、月に1度の会議日でした。
 駅前のポートには、3台停まっていました。
 どれもメンテナンスが行き届いていて、キレイです。
 もちろん、ブレーキもベルもカゴも壊れていません。

 100円玉をを入れて、チェーンキーを解除。
 我がもの顔で、高崎の市街地をスーイ、スーイ!
 最寄りのポートに自転車を停めて、キーロックをすれば100円は返却されます。


 どうです?
 便利だと思いませんか?

 未体験の人は、ぜひ一度利用してみてください。
 この便利さは、病み付きになること間違いなし!
  


Posted by 小暮 淳 at 12:52Comments(0)湯治乃邑

2016年09月20日

温泉セミナー in 『オトナ博』


 群馬県民のみなさん、こんにちは!
 それと隣県のみなさんも、こんにちは!

 今日は、セミナーのお知らせです。


 来たる10月9日(日)・10日(祝) 、高崎市の 「ニューサンピア高崎」 で開催される 『オトナ博』。
 この会場で、温泉セミナーを開きます。
 入場は無料です。

 ところで、『オトナ博』 とは?
 この場合の “大人” とは、50歳以上のシニア世代をいいます。
 仕事や子育てからゆるやかに解放され、自由で豊かな人生の熟成期を味わう。
 老いや老後への不安やストレスと闘いながら、自らを信じる美しくかっこいい生き方を貫く。
 知性を持ち、いつまでも好奇心を失わない。
 そんな輝く大人世代が一層輝くための新しいライフスタイル提案型イベントです。
 ※(と、チラシには書いてあります)

 トークショーあり、音楽ライブあり、セミナー、ワークショップ、美容と健康とアンチエイジングのためのメニューをそろえたレストランあり、はたまた趣味やレジャー、住まい、美容、健康、医療介護などの情報を提供する展示スペースや相談コーナーありの、輝く大人のためのイベントであります。


 と、いうことで、僕も50歳以上の大人として “心の湯治” をテーマに講演をさせていただくことになりました。
 時間のある方は、ぜひ、遊びにいらしてください。



         オトナ博 2016
      ~群馬の輝く大人世代に。~

 ●会期  2016年10月9日(日)・10日(祝)
        10:00~17:00         
 ●会場  ニューサンピア高崎(高崎市島野町)
 ●講演  小暮淳(温泉ライター) 10月10日 14:00~
        「心の湯治に出かけよう!」
 ●問合  会期前/上毛新聞TRサービス TEL.027-252-4151
        会期中/ニューサンピア高崎 TEL.027-353-1107
      


Posted by 小暮 淳 at 17:00Comments(0)講演・セミナー

2016年09月18日

タイムマシーンに乗って


 <認知症の人は、タイムマシーンで最も輝いていた時代に戻る。浄化のための旅、人生を修復しに行く旅でもある。>
 (田中京子著 『認知症はタイムマシーン』 ヴォイス社 より)


 オヤジの認知症が、進んでいます。
 ついに昼夜の違いが分らなくなりました。
 今食べているのが、朝食なのか、昼食なのか、夕食なのか……。

 目も良く見えず、耳も聞こえないため、新聞を読むことも、テレビを観ることもラジオを聴くこともできません。
 ので、やる事がないため、一日中寝たり起きたりを繰り返しています。

 そして、ついには“トイレ” が分らなくなり、ところかまわず排尿をするようになりました。


 夏前までは夜中に目が覚めても、1人でトイレへ行って、用を済ませて、また布団に戻れたのですが、いったん起きると、ここがどこだか分らなくなってしまうようで、しまいには我慢できなくなり排尿してしまうようです。
 気が付くと、朝まで押入れや納戸の中に居たり、廊下の隅でうずくまっているようになりました。

 ということで、僕が実家に泊まる日は、オヤジと一緒に寝ることにしました。


 ピカァーー!!!

 オヤジがベッドから立ち上がると、センサーに反応してライトが照らします。
 <あっ、オヤジが起きたんだ>
 僕は、そのたびに目を覚まします。

 ピカァーー!!!

 今度は廊下のセンサーが反応します。
 <オヤジがトイレへ行ったな>

 しばらくして、シーン……
 オヤジが帰って来る気配がないと、僕は飛び起きてオヤジを探します。

 案の定、トイレの前でウロウロしています。
 「わかんないよ、わかんないよ」
 「トイレは、ここだよ」
 ドアを開けてやると、
 「すみません、ありがとうございます」
 と、丁寧に礼を言われてしまいます。
 施設にお泊りしていると勘違いしているようです。

 これを一晩で5~6回繰り返すので、すっかり僕は寝不足であります。
 それでも、付いていて、教えてあげれば、ちゃんと用を足すことができるのです。
 まあ、多少の粗相は、愛嬌のうちですが。


 オヤジの今の記憶は、日々遠のいていきますが、過去の記憶だけは鮮明です。
 散歩の途中で、必ず2つの記憶を行きと帰りに話します。

 「この川に落ちたのは、お前だったよな」
 家の前を流れる側溝を指差して、必ず言うのです。
 これは僕が小学校1年生の時の記憶です。

 「この学校には、来たことがあるんだよ」
 町内にある女子高の前を通ると言います。
 僕が生まれる前、英語教師をしていた頃の記憶です。

 “川” の記憶は昭和30年代、“学校” の記憶は昭和20年代のことです。
 そして、いつも、とっても楽しそうに話すのです。


 オヤジは毎日、タイムマシーンに乗って旅をしています。
  


Posted by 小暮 淳 at 16:32Comments(0)つれづれ

2016年09月16日

法師温泉 「長寿館」⑥


 <小暮さんが断ってくれなかったから、本当に大変なんです>

 2週間前、法師温泉 「長寿館」(群馬県みなかみ町) の6代目主人、岡村興太郎さんからメールが来ました。
 なんのことかといえば、現在、上毛新聞に毎日連載されている氏のエッセイ 『心の譜』 のことです。
 ※(いきさつについては、当ブログ2016年8月29日 「『心の譜』連載スタート!」 を参照)

 今日、17話が掲載されました。
 “大変” なのは、察するところです。
 そして、“大変” なことは百も承知で、「受けたほうがいいですよ」 と僕は説得したのでした。
 連載が始まった今となっては、岡村さんの苦労は棚に上げて、「やっぱり、説得して良かったと」 と思いながら、日々紙面に目を通しています。

 話は、1300年前の弘法大師の発見から始まり、明治8年(1875) の創業者・岡村貢氏の功績、そして岡村さん自身の生い立ちと続き、いよいよ 「秘湯を守る会」 や 「文化遺産を守る会」 の活動に触れる佳境に入ってきました。
 毎日、朝起きると真っ先に新聞を広げ、夢中になって読んでいます。

 ご本人が語っているだけあって、取材では拾えないような事細かなエピソードがちりばめられています。
 連載が完結したら、ぜひ本にしていただきたい素晴らしい内容です。


 さて、法師温泉といえば、群馬が全国に誇る人気の秘湯の宿であります。
 古くは旧国鉄の 「フルムーン」 ポスターになり、最近では映画 『テルマエ・ロマエ』 の舞台になりました。
 川端康成や与謝野晶子、直木三十五など、数多くの文人墨客も訪れています。

 で、忘れちゃならない人物がいます。
 旅と湯と酒をこよなく愛した歌人、若山牧水です!
 大正11年(1922) 年10月22日に来館しています。
 そして翌日は、笹の湯(旧・猿ヶ京温泉) を経て、湯宿温泉(みなかみ町) まで旅をします。

 と、いうことで!
 牧水が訪ねた時と、まったく同じ日に、同じ行程を歩こうというイベントが来月、法師温泉をメイン会場に開催されることになりました。
 もちろん、「みなかみ温泉大使」 として僕も参加いたします。

 詳細は、後日ブログにて公開いたします。
   


Posted by 小暮 淳 at 12:36Comments(2)温泉地・旅館

2016年09月14日

伊香保温泉 「千明仁泉亭」


 文亀二年創業

 といわれてもピンときませんが、西暦で1502年と知ると、「おおお~!」 と感嘆の声を漏らしてしまいます。
 今から514年前といえば、室町時代です。
 もちろん、伊香保温泉で一番歴史の古い老舗旅館ということになります。

 昨日は6年ぶりに 「千明仁泉亭」 を取材で訪ね、22代目女将の千明佳寿子さんのご厚意により、泊まってきました。


 仁泉亭といえば、伊香保をこよなく愛した文豪、徳富蘆花(とくとみろか) が常宿にしていたことで有名です。
 <上州伊香保千明の三階の障子開きて、夕景色を眺むる婦人。>
 で始まる名作 『不如帰(ほととぎす)』 も、ここで書かれました。

「当館には11回、泊まられています。亡くなられたのも当館でした。いつも泊まられていたのは三階の角部屋、そう、今日泊まられる部屋と同じ場所ですよ」

 えっ、蘆花と同じ部屋に泊まれるの!?
 と一瞬、喜んでしまったが、同じなのは“場所” でした。
 蘆花が泊まったのは、明治31年から亡くなった昭和2年の間です。
 現在の建物は、旧館が大正10年、本館が昭和10年の建築ですから、当然、部屋は現存していません。
 ※(ただし臨終の部屋は、現在でも 「徳富蘆花記念文学館」 に保存されています)

 僕的には、大正11年に泊まった歌人の若山牧水が一番興味のあるところです。
 それに谷崎潤一郎や与謝野晶子なども泊まっています。
 女将さんからポンポンと飛び出す文人たちのエピソード話に、ワクワクしながらのインタビューとなりました。


 仁泉亭の自慢は、歴史と文学だけではありません!
 一番の魅力は、なんたって温泉でしょう。
 浴槽に注がれる湯は、もちろん茶褐色ににごる伊香保伝統の 「黄金(こがね)の湯」源泉です。

 そして、その湯量がスゴイ!
 源泉の総湯量(毎分約4,000リットル) の3分の1が、仁泉亭に流れています。
 部屋数は34室ですから、宿泊者1人当たりの源泉量は伊香保で1番多いといえます。

 ま、百聞は一見にしかず!
 凄いのなんのって、大浴場も露天風呂も貸切風呂も、正真正銘100%源泉かけ流しです。
 といっても、チョロチョロと湯がこぼれる子供だましのオーバーフローではありませんぞ!
 ザーザー、ジャバジャバ、ビショビショと完全たれ流し状態なのであります。

 極めつけは、なんといっても深さ1mの 「仁乃湯(めぐみのゆ)」。
 湯舟のサイズは5m×3m!
 これは、もう風呂ではなくプールなのです。
 その巨大な浴槽から、ザバーザバーと勢い良く湯が流れているわけですから、湯の中に立っていると水圧で流されそうになるのです。

 「おっとっと、おっとっと」
 と、よろけたふりをして、ついつい、泳いでしまうのでした。
 これが、“立ち湯” ならではの醍醐味なのであります。

 温泉大国の群馬広しといえども、“立ち湯”のある旅館は、いくつもありませんからね。
 これは、ぜひ一度、みなさんにも体験していただきたい!


 いや~、伊香保って、知れば知るほど奥の深い温泉ですね。
  


Posted by 小暮 淳 at 22:28Comments(2)温泉地・旅館

2016年09月12日

岩倉さんでもいいですか?


 「ちょっと、頼みたいことがあるんだけど……」
 実家の台所で洗い物をしていると、リビングの奥のベッドからオフクロが僕を呼びました。

 「甘いものと、しょっぱいものが食べたいのよ。チョコレートとおせんべいを買ってきてくれないかい?」
 そう言って、千円札を2枚渡されました。

 「2,000円もいらないよ」
 「ふふふ、1,000円だよ」

 手にとって、よーく見ると……
 おおおっ、色もサイズも似ているが、野口英世ではない!
 岩倉具視だぁ~!!!!

 「どうしたんだい、この札?」
 と問えば、
 「タンスからたくさん出てきた」
 とのこと。
 「だったら換金すればいいのに?」
 と言えば、
 「いっくらにもならないよ。今でも使えるお金なんだから、使っちゃおうよ」
 と、なんだか嬉しそうに言うのです。


 明治の政治家、岩倉具視が描かれた五百円札は2種類ありますが、オフクロから手渡されたのは昭和44年発行の新しいほうです。
 昭和60年まで製造され、平成6年に支払いが停止されています。
 現在では、ほとんど見かけなくなりました。

 でも、お札はお札です。
 なんだか僕も、ちょっぴり買い物が楽しみになってきました。


 チョコレートとせんべいを入れたカゴを持って、スーパーのレジへ。
 そこで、怖気づいてしまいました。
 もし、偽札と思われたらどうしょう。と……。

 開放されているレジは、4台。
 うち3台は、若い学生のアルバイト女性です。
 <ダメだ、この娘たちは五百円札を知らない>
 と思い、一番奥の年配の女性のレジに並びました。
 歳の頃は、50代後半~60代前半です。
 <きっと彼女なら大丈夫>

 「○○○円のお買い上げです」
 「あの、五百円札でもいいですか?」
 「えっ、ええ」
 一瞬、戸惑ったようでが、僕から札を受け取ると、
 「まあ、珍しい! 初めてですよ」
 と言って、精算してくれました。

 でも、待てよ!
 今、彼女は受け取った金額を手で入力したぞ!
 「やっぱり、機械には通りませんかね?」
 僕が言うとね
 「でしょうね。試しに、入れてみましょうか?」
 と彼女も好奇心に満ちた顔で、五百円札を機械に投入しました。

 案の定、機械は受け付けず、紙幣は戻ってきてしまいました。
 「残念でしたね。機械には嫌われたようですね。でも、使えますからご安心ください」


 ふ~ん、そうなのか。
 使えるけど、機械は受け付けないんだ。
 やっぱり、年配の女性のレジに並んで良かった。

 なんだか、ちょっぴり得をしたような、不思議な気分になりました。
 今度は、伊藤博文の千円札で買い物をしてみようかなぁ~。
   


Posted by 小暮 淳 at 18:14Comments(2)つれづれ

2016年09月10日

ビッグサイトで会いましょう!


 東京都民、および首都圏のみなさん、こんにちは!
 今日は、広域の読者にお知らせです。

 来たる9月22日~25日、東京ビッグサイトで開催される 『ツーリズム EXPO JAPAN 2016』 の最終日に、僕が2回講演することになりました。
 もちろん、群馬の温泉の魅力を伝えるためです。

 興味と時間のある方は、ぜひ遊びにいらしてください。
 会場で、お待ちしています!



    『ツーリズム EXPO JAPAN 2016』

 ●日時  2016年9月25日(日) 10:30~ 14:30~
 ●会場  東京ビッグサイト(東3ホール 群馬ブース)
 ●講演  小暮 淳(温泉ライター、みなかみ温泉大使)
 ●主催  群馬県産業経済部観光局観光物産課


  

   


Posted by 小暮 淳 at 15:12Comments(2)講演・セミナー

2016年09月07日

伊香保温泉 「遊山の里 とどろき」


 「とどろき」 って、「轟」 じゃなかったっけ!?

 そう、僕はホテルの前に立った途端、漢字の “轟” を連想したのです。
 だって、伊香保の 「ホテル轟」 といえば、高校時代に強烈な思い出があるからです。


 1970年代に大ヒットした青春ドラマ 『俺たちの旅』。
 中村雅俊演じる主人公のカースケたちは、立ち上げた 「なんでもする会社」 の仕事で榛名山へやって来ます。
 榛名湖畔で野宿をしながら、各々が仕事へ出かけます。
 そして、カースケが行った先が、「ホテル轟」 での清掃の仕事だったのです。

 ま、そこで偶然にも昔の親友やあこがれのマドンナ(竹下景子です) と再開し、ドタバタ劇が始まるんですけどね。

 当時、僕は毎週、夢中になって見ていましたから 「ホテル轟」 の名前は鮮明に覚えているのです。


 「ええ、前身はホテル轟です。3年前に経営が替わり、平仮名に屋号を変えました」
 と総支配人の荒川浩さん。

 なるほど、それで納得です。
 経営も替わり、建物も当時の物じゃないけれど、それでもカースケたちが訪れた宿に、こうして取材に来れたことを幸せに思いました。



 特筆すべきは、伊香保では珍しい本格石窯ピザが食べられるレストラン 『伊香保 精養軒』 が併設されていること。
 昨日も、平日の昼を過ぎた時間帯にもかかわらず、店内は観光客や若い女性たちでいっぱいでした。
 一番人気は、切干大根がトッピングされた 「伊香保ピザ」。
 ミスマッチのような、まさかの具材ですが、これがウマイ!
 新たな伊香保名物になる予感がします。

 もちろん、大浴場も露天風呂も、しっかり、いただいてきました。

 湯の中では、なにげに若き日の竹下景子の美貌を思い浮かべていました。
   


Posted by 小暮 淳 at 20:57Comments(2)温泉地・旅館

2016年09月05日

中之条においでよ!


 今日は公開生放送のお知らせです。

 FM群馬の人気番組 『G☆FORCE』 のスペシャル公開生放送が、来たる9月24(土) に中之条町ふるさと交流センター 「つむじ」 で行われます。
 パーソナリティーは、もちろん竹村淳矢さんと櫻井三千代さんです!

 で、ゲストは、FM群馬ではお馴染みのグループサウンズ 「ザ・キャプテンズ」 から傷彦さんとテッドさん。
 と、僕です!
 中之条の9つの温泉について、たっぷりとお話しします。
 もしかすると、キャプテンズとの温泉バトルトークも聴けちゃうかもしれませんよ。

 観覧無料ですので、ぜひ、会場へ遊びに来てください。
 来れない人は、ラジオを聴いてくださいね。



  FM群馬 「G☆FORCE」 スペシャル公開生放送
   『前略、中之条より special  ~帰郷~』

 ●日時  2016年9月24日(土) 12:00~12:55
 ●会場  中之条町ふるさと交流センター 「つむじ」
       TEL.0279-26-3751
 ●出演  竹村淳矢(パーソナリティー)
       櫻井三千代(パーソナリティー)
       ザ・キャプテンズ(傷彦、テッド)
       小暮 淳(温泉ライター)
  ※放送終了後ミニライブ、物販・各温泉地ブースあり。
  


Posted by 小暮 淳 at 20:42Comments(0)ライブ・イベント

2016年09月04日

カズレーザーじゃねぇ~よ!


 「おぉっ、カッケー!(かっこいい)」
 「えっ、何が?」
 「小暮さん、髪、金髪に染めたんですか?」
 突然、知り合いの20代の青年に言われました。

 読者のみなさんは、すでにご存知だと思いますが、僕は今年の春から髪の毛を染めるのをやめました。
 白髪が増えるとともに、それまで黒く染まっていた髪が脱色を始め、光の当たる加減によっては金髪に見えるようなんです。


 「小暮さん、コワイよ」
 「何がさ?」
 「その頭、大人の不良だよ」
 「白髪頭がか?」
 「いや、どう見ても、それは金髪だな」
 今度は、同世代のバンド仲間から指摘されました。
 僕の白髪頭は、けっこう不評のようであります。


 極めつけは、高校生の次女からのひと言でした。
 「キャハハ~、笑える! おとう、カズレーザーみたい!!」

 なんでもお笑いコンビ 「メイプル超合金」 の男性に似てきたというのです。
 ちょうど、その時は赤いTシャツを着ていたということもあり、カズレーザーさんの衣装ともかぶり、娘のツボにはまったようです。

 「カズレーザーじゃねぇ~よ!」
 と言葉を返したものの、へこんでしまいました。


 思えば前々からカメラマン氏からは、忠告を受けていたのであります。
 「頭が白いと、被写体として映えないんですよ」と。
 入浴シーンの撮影が多い僕の場合、バックの白壁と同化してしまい、絵的に不都合が生じるようです。

 もしかして、白髪頭は “百害あって一利なし” なのだろうか?


 苦渋の末、友人たちからアドバイスをもらい、決断をしました。
 うっすらとグレーに染めました。

 えっ、評判はどうかって?
 まだ誰も気づいてくれていないようです。
 でも、もう、絶対にカズレーザーには見えませんって!
   


Posted by 小暮 淳 at 11:34Comments(0)つれづれ

2016年09月02日

カッパは七年に一度現れる


 高崎市民のみなさ~ん、こんばんは!
 今日は地域限定のネタで、お送りします。
 本日発行(9月2日号) の 「ちいきしんぶん」(ライフケア群栄) は、もう、ご覧になりましたか?

 僕は、このフリーペーパーに2007年から 『民話と伝説の舞台』 という伝奇エッセイを不定期連載しています。
 今回は、その第18話が掲載されました。

 このエッセイは、群馬県内に伝わる民話や伝説の実際の舞台を訪ねて、その真偽を検証するという、バカバカしいテーマを真面目に取材するドキュメントであります。
 過去には、浦島太郎伝説や巨人伝説、幽霊、化け物、妖怪たちを追いかけ、真実を見つけ出してきました。
 そして今回、その存在を暴くために追いかけた伝説とは……?

 カッパです!


 『広辞苑』によればカッパ(河童) とは、<想像上の動物。水陸両性、形は4歳~5歳の子供のようで、顔は虎に似、くちばしはとがり、身にうろこや甲羅があり、毛髪は少なく、頭上に凹みがあって少量の水を容れる。その水のある間は陸上でも力強く、他の動物を水中に引き入れて血を吸う。> とのことですが、これが調べると、いるわいるわ! 県内各地に民話や伝説となってイキイキと生きているのであります。

 ただし、話には共通性があります。
 田畑を荒らしたり、川辺にいる子どもや馬などの家畜を水の中に引きずり込むなどのいたずらをして、最後は人間にこらしめられ、川に逃げ帰るというものです。

 ところが不思議なことに、山間部の温泉地に残る伝説は、まったく異質な結末をたどります。
 湯檜曽温泉(みなかみ町) と猿ヶ京温泉(みなかみ町) のカッパは、傷薬や万病に効く特効薬の製法を伝授します。

 では、なんでカッパは、そんな妙薬の作り方を知っているのでしょうか?
 エッセイでは、その謎を追って、旧六合村(現・中之条町) の代々医者だった旧家を訪ねます。

 そしてカッパが残した「7年に1度現れる」 という謎の言葉の意味とは?

 伝説を追ってみると、意外な事実が見えてくるのです。


 ※「ちいきしんぶん」 は、旧高崎市内の約9割の家庭や事業所に無料配布されています。新規お届け、配布に関する問い合わせは、TEL.027-370-2262 まで。
  


Posted by 小暮 淳 at 21:34Comments(6)謎学の旅

2016年09月01日

僕も “コンビニ人間” だった。


 遅ればせながら芥川賞受賞作の 『コンビニ人間』 を読みました。

 あ~、面白かった!
 この面白さって、一般の人にも伝わるのでしょうか?
 きっと分るんでしょうね。
 伝わるから10万部を超えるベストセラーになっているんですよね。


 どうして、そんなことを言うのかというと、実は僕も “コンビニ人間” だったからです。
 東京から帰って来た25歳からタウン誌の編集者になるまでの4年間、コンビニでアルバイトをしていた経験があります。
 今から30年以上も昔のことです。

 もちろん当時は、「コンビニ」 なんている略語はありませんでした。
 そのまま誰もが 「コンビニエンスストア」 と呼んでいました。
 ※(表記をする際には、「CVS」 と略していた)

 群馬県にコンビニが始めて登場したのは昭和54年ですから、その4年後から僕はバイトを始めたことになります。
 ※(日本で最初にコンビニが誕生したのは昭和48年でから、本県への出店はだいぶ遅かったようです)
 当時、まだセブンイレブンなどの有名コンビニはなく、僕が勤務した店は 「サンチェーン」 といいました。
 ※(ダイエー系のコンビニで、のちにローソンと名前を変えました)

 もちろんレジは、現在のようなバーコードを読み取るボスレジではなく、一つ一つが手打ちです。
 ですから値札シールが付いていないと、パニックになりました。
 宅配便の受付や公共料金の支払いのような物販以外のサービス業務もありません。
 商品のアイテム(種類) も、現在の品揃えからは考えられないほどに簡素なものでした。

 何よりも、“24時間営業” が珍しかった時代ですからね。
 「この店、シャッターがないけど、いつ閉めるの?」
 なんていう客は、ざらにいましたよ。
 一晩中やって来て、「本当に夜中も開いているんですね!」 と納得して帰る客が何人もいましたもの。


 僕は36歳の時にタウン誌を辞めて、フリーのライターになりましたが、最初の年は仕事がなくて食っていけませんでした。
 そんな時、また手を染めたしまったのが、コンビニでした。
 ライターとして食えるまでの1年間は、コンビニ店員だったのです。
 計5年間、“コンビニ人間” をやっていたことになります。

 作者の田村沙耶香さんは、ちょうど僕が2度目のコンビニ人間をしていた時の年齢です。
 小説の中の主人公も、同じ歳です。
 文中には、「結婚もせず、就職もせず、バイト暮らし」 であることを世間から否定される描写が繰り返し出てきます。

 人間失格?
 でも、これが私の唯一の社会との接点。

 その葛藤は、当時の僕も同じでした。
 結婚はしていたけど、就職は柄じゃない。
 「今に見ていろよ!」 と、心の中では拳を振り上げているけど、現実は空回り。
 あの頃の自分を思い出して、胸の奥のほうが、なんだかくすぐったくなりました。


 主人公が知らないコンビニに客として入って、ついつい商品の陳列を直してしまうシーンがあります。
 これって、“コンビニ人間” の悲しい性なんですよね。
 さすがに今はやらなくなりましたが、当時の僕は、他のコンビニに行くと同じことをしていましたもの。

 前陳(ぜんちん) です。
 ※(陳列棚の奥の商品を引き出して、売れて空いたスペースを埋める作業)

 日本中に、こんなにもコンビニがあるのだから、さぞかしコンビニ人間がたくさんいるんでしょうね。
 いろんな人間がいて、いいんじゃないかな!
 否定するのは簡単だけど、肯定して生きるのも、また人生だもの……。
    


Posted by 小暮 淳 at 18:41Comments(0)つれづれ

2016年08月31日

超高齢町民


 「いつもいつも、親孝行で感心ですね」
 オヤジの手を引いて町内を散歩していると、時々出会う婦人から声をかけられます。
 歳の頃は……

 これが、なんとも年齢不詳の女性なのです。
 高齢だとは思うのですが、手押し車も杖も使わず、肌のツヤも良く、背筋が伸びていて、姿勢が良い。
 70代後半から、行って80代半ばだろうと思っていました。

 「おばさんこそ、いつも元気ですね」
 「私はね、ジッとしているのがキライだから。どこへでも1人で行っちゃうのよ」
 「お若いですね」
 「ありがとうございます。でも来月、100歳になるのよ」

 ひゃ、ひゃ、ひゃ~く~~!!!


 一瞬、我が耳を疑いましたよ。
 よっぽど、隣のオヤジのほうが老けて見えますもの。
 8歳も年下なのにね。

 実家のある前橋市K町は、超高齢化が進んでいるとは聞いていましたが、今の100歳って、こんなにも元気なのですか!?
 あまりに驚き過ぎて、僕が大口を開けて固まっていると、
 「確か、そこのSさんは私より1つ年上の卯年だから、今年101歳じゃないの?」

 “そこの” と指さした先の家は、実家の真ん前のうちです。
 「えっ、あのおばさん、100歳超えているんですか~~!!!!」
 もう、僕の大口は開いたまま、閉じられなくなっていました。
 だってSさんは、いつも庭の草花の手入れをしていて、「いいお日和で」 なんて声をかけてくれている人なんですから……。
 ショック!


 オヤジは92歳、オフクロは89歳。
 僕の両親だって、十分長寿だと思うんですけどね。
 上には上が、いるものです。

 しかしオヤジは認知症、オフクロは車イス生活です。
 どんな世界にも、個体差というものがあるんですね。
   


Posted by 小暮 淳 at 12:33Comments(3)つれづれ

2016年08月29日

『心の譜』 連載スタート!


 2ヶ月ほど前のこと。
 突然、群馬県温泉協会長で法師温泉 「長寿館」 社長の岡村興太郎さんから電話がありました。

 「小暮さん、助けてよ~!」
 「急に、どうしたんですか?」
 「上毛新聞から取材を受けることになっちゃって」
 「いいじゃないですか、受ければ」
 「それが、1回じゃないんだ。連載なんだよ」
 「なおさら、いいじゃないですか! 群馬の温泉の現状を読者に知ってもらいましょうよ!」

 ということで、いよいよ、今日から待望の連載がスタートしました。
 タイトルは、『心の譜』。
 第1回の記事は、法師温泉の歴史と長寿館の概要に触れ、岡村会長の紹介がされています。
 そして最後は、
 <まずは、長寿館の物語の原点である創業者について話したい。>
 と結ばれていました。

 これから長い長い温泉のドラマが始まるわけですね。
 たぶん、僕が取材では拾えなかった詳細な歴史やエピソード話が、たくさん飛び出してくるんでしょうね。
 もう、今から明日の朝刊を読むのが楽しみでなりません。

 温泉ファンの皆さんは、ぜひ、チェックしてみてください。
 連載は、50話くらい続くらしいですよ。
  


Posted by 小暮 淳 at 17:59Comments(0)温泉雑話

2016年08月28日

夏・点描


 8月某日
 例年だと7月になると遊びに来るカブトムシ。
 今年は遅くて、お盆近くになって、やっとやって来ました。
 それも一匹、そして一度だけ。
 2階の仕事場の網戸で、しばらくジッとしていました。
 が、ふと気が付くと、もういませんでした。
 ちょっぴり淋しい夜でした。

 8月某日
 我が家の庭のヒマワリが、先日の台風接近で、2本倒れてしまいました。
 残りは、5本。
 すでに花びらは散って、種の詰まった重たい実が、頭をたれています。
 昔、中国を旅したときに、現地の人がヒマワリの種を食べていることを思い出しました。
 「フライパンで乾煎りするだけでいいのよ」
 と、年配の婦人から作り方を教わりました。
 ヒマワリの種とビール、とっても合いそうですね。
 今から収穫が楽しみです。

 8月某日
 マロとの散歩コースの途中に、イチジク畑があります。
 最近はイチジクをあまり見かけないので、いつも気にかけて実の成長を見ています。
 先日、たまたま作業をしている農夫がいたので、声をかけました。
 「昔は、どこの家の庭にもありましたよね。最近は、めっきり減りましたね」
 「イチジクは、手入れが大変だからね。ほれ、こいつが悪さするんだよ」
 と、つまみ上げたのは、大きなカミキリムシでした。
 「カミキリムシじゃないですか! 子どもたちが喜びますよ」
 「ところが最近の子どもは、虫取りをしなくなっちゃったんだよ」
 僕らの子どもの頃は、男の子はみんな昆虫採集をしていましたけどね。
 同時に害虫駆除もしていたわけで、大人たちの役にも立っていたんですね。

 8月某日
 夜、自転車でコンビニへ買い物に行った帰り道。
 中学校の塀の上に、生き物を発見!
 ネコ? いや、それにしては尻尾が長い。
 イタチだろうか? いや、それにしては体が大き過ぎる。
 自転車のライトをはずして、光を照らしてみると……
 おおおおーーー!!!
 鼻筋が、白い!
 ハクビシン(白鼻心) じゃ~~!!
 ハクビシンはジャコウネコ科の哺乳類で、そもそもは東南アジアに広く分布する動物。
 日本では移入されたものが、野生化しているといいます。
 テレビのニュースなどでは見て聞いて知っていましたが、まさか、こんなにも身近なところに棲んでいたとは……。
 びっくりするやら、感動するやらで、しばらく見つめ合いながら観察をしていました。


 みなさんは、どんな夏を過ごしていますか?
   


Posted by 小暮 淳 at 11:41Comments(2)つれづれ

2016年08月26日

欲求の向く先


 “高畑裕太容疑者、逮捕”

 一報をケータイのニュースで知ったのは、温泉講座の帰りのバスの中でした。
 すぐに車内は、その話題で持ちきりとなりました。

 「群馬のホテルだって?」
 「どこだろう?」
 「私の泊まっているホテルだったりして」
 「帰ったら、報道陣だらけかもよ」
 県外から参加している受講生もいるため、そんな会話が飛び交ったのでした。

 バスは、渋川市から前橋市へ。
 県庁前の国道50号を通過した時です。
 「あっ、報道陣だ!」
 受講生の1人が叫びました。
 僕は一瞬のことだったので見逃しましたが、某ホテルの前でレポーターらしき女性がマイクを持って、カメラの前に立っていたといいます。

 「えっ、こんな小さなホテルだったの!」
 「前橋だったんだ……」
 「やだやだ、また悪いことで前橋が有名になっちゃうなんて」

 今回の温泉講座は、思わぬエンディングで幕を下ろしました。


 翌日からテレビや新聞は、この事件の報道一色であります。
 裕太容疑者は、ご存じNHK大河ドラマにも出演中の女優、高畑淳子さんの長男です。
 七光りといえども、二世タレントの中では群を抜いてドラマやバラエティーで活躍している俳優でした。
 ちょっと“天然” ではありますが、面白いキャラだと、僕も一目置いていた役者さんだったのです。

 罪名は、強姦致傷。
 許されない、とても重い犯罪です。

 「欲求を抑え切れなかった」
 これが犯行動機だったようです。

 バカに安易な理由ですが、それにしては失ったモノは大き過ぎます。
 映画撮影ストップ、ドラマ差し替え、舞台代役……

 「自覚がなさ過ぎる」
 そんな声が、テレビのワイドショーから聞こえてきますが、そもそも彼に “自覚” があったのでしょうか?
 もし、夢にまで見た役者の世界であるならば、“欲求” は仕事へ向かっていたはずです。
 日本テレビ 「24時間テレビ」 のパーソナリティーやNHK大河ドラマの親子共演など、七光りでは収まらないほどの活躍を棒に振ったわけですからね。

 自覚はなかったと思います。

 それらを失ってまで手に入れようとした“欲求” ってなんだったんでしょうか?
 とうに、そのテの “欲求” が枯渇してしまった僕には、皆目分らない事件であります。
   


Posted by 小暮 淳 at 11:49Comments(0)つれづれ

2016年08月23日

本白根温泉 「嬬恋プリンスホテル」③


 「先生、やっぱり髪を染めたほうがいいよ」
 このところ、講座で受講生から、そう言われることが多くなりました。
 そのココロは?

 “晴れ男” の妖力が落ちたからです。

 僕は2008年から丸8年間、NHK文化センターの野外温泉講座の講師をしています。
 毎月ですから、すでに100ヶ所近くの温泉地を講座で訪ねているわけです。
 でも、そのうち雨に降られた日は、ほとんどありませんでした。
 ところが……、今年度は、やたらと雨にたたられているのです。

 「先生が髪を染めるのを止めたからだよ」
 講座では、そんなウワサが、まことしやかに流れるようになっていました。


 さてさて、そんな逆風の中で迎えた本年度の第5回講座。
 今日、向かったのは本白根温泉(群馬県吾妻郡嬬恋村) の 「嬬恋プリンスホテル」 です。
 ここだけは、何がなんでも晴れてもらわないと困ります。
 だって、全国でも珍しい “露天風呂しかない宿” なんです。

 なんでか?
 それは絶景が売りだからです!
 標高1,126m(いいフロ) の高原からは、浅間山や四阿山~本白根山の山並みを望む大パノラマが広がります。
 だもの、もし、雨だったら……
 講師として、受講生たちに合わせる顔がありません。

 ところが天気予報では、台風9号が大接近!
 しかも火曜日に、ドンピシャ上陸かも!?!?
 なんていう状況で、講座開講以来初の “中止” もありえることに!

 ああ、神様、仏様、薬師如来さま~!
 我に、ふたたび “晴れ男” の妖力を授けたまえ~!
 と、この数日間は、祈り続けていたのであります。


 そして、迎えた当日。
 見事に晴れました!
 台風一過の青空です。

 「先生、面目躍如ですね」
 「もう大丈夫です。これで完全に “晴れ男” の妖力が戻りました」
 「では、髪の毛もそのままで」

 そう言って、湯舟の中で受講生たちと笑い合ったのであります。


 「カンパ~イ!」
 湯上がりは、恒例の生ビールで高原の夏を存分に満喫したのでした。

 めでたし、めでたし。
 晴れ男、復活!
    


Posted by 小暮 淳 at 21:25Comments(3)温泉地・旅館