温泉ライター、小暮淳の公式ブログです。雑誌や新聞では書けなかったこぼれ話や講演会、セミナーなどのイベント情報および日常をつれづれなるままに公表しています。
プロフィール
小暮 淳
小暮 淳
こぐれ じゅん



1958年、群馬県前橋市生まれ。

群馬県内のタウン誌、生活情報誌、フリーペーパー等の編集長を経て、現在はフリーライター。

温泉の魅力に取りつかれ、取材を続けながら群馬県内の温泉地をめぐる。特に一軒宿や小さな温泉地を中心に訪ね、新聞や雑誌にエッセーやコラムを執筆中。群馬の温泉のPRを兼ねて、セミナーや講演活動も行っている。

群馬県温泉アドバイザー「フォローアップ研修会」講師(平成19年度)。

長野県温泉協会「研修会」講師(平成20年度)

NHK文化センター前橋教室「野外温泉講座」講師(平成21年度~現在)
NHK-FM前橋放送局「群馬は温泉パラダイス」パーソナリティー(平成23年度)

前橋カルチャーセンター「小暮淳と行く 湯けむり散歩」講師(平成22、24年度)

群馬テレビ「ニュースジャスト6」コメンテーター(平成24年度~27年)
群馬テレビ「ぐんまトリビア図鑑」スーパーバイザー(平成27年度~現在)

NPO法人「湯治乃邑(くに)」代表理事
みなかみ温泉大使
中之条町観光大使



著書に『ぐんまの源泉一軒宿』 『群馬の小さな温泉』 『あなたにも教えたい 四万温泉』 『みなかみ18湯〔上〕』 『みなかみ18湯〔下〕』 『新ぐんまの源泉一軒宿』 『尾瀬の里湯~老神片品11温泉』 『西上州の薬湯』 『ぐんまの里山 てくてく歩き』 『上毛カルテ』(以上、上毛新聞社)、『ヨー!サイゴン』(でくの房)、絵本『誕生日の夜』(よろずかわら版)などがある。

2017年04月21日

ロリコンは治らない?


 最近、一番驚いたことといえば、千葉県松戸市の女児殺害事件の容疑者逮捕のニュースでしょうか。
 容疑者が、保護者会の会長だったこと、見守りパトロールをしていたこと……。
 警察官が泥棒だった!ことよりも、はるかにショックは大きいのです。

 実は僕、現在でも地域の育成会連合会の役員をしています。
 かつてはPTA役員や子供会会長もしていました。
 だもの、ショックは根深いのであります。

 子どもたちに 「知らない人に付いて行ってはいけません」 とは言えても、「知っている人にも付いて行ってはいけません」 なんて言えますか?
 実際、地域の祭りやイベントなどで子どもたちの帰りが遅くなる時は、役員が車を出して、送り届けているのですから。
 その役員さんまでも、警戒しなければならないということでしょうか?

 いずれ、男性の役員は禁止!なんてことには、ならないでしょうね。
 今回の事件は、稀(まれ) の中の本当に稀なケースなんだと願いたいです。


 なぜ稀なのか?
 容疑者が “ロリコン” だったからです。
 それも、ただのロリコンではなく“異常な幼女趣味” でした。

 でもね、正常な僕からすると、とても理解に苦しむ点があります。
 彼には、被害者と同じ小学校に通う娘がいるんですよ!
 娘がいれば、ロリコンは治るでしょう!

 というのも僕は若い頃、友人たちから 「ロリコン」 と揶揄されたことがあるのです。
 ロリコンといっても本物のロリータコンプレックスではなく、童顔の女性が好みだったというだけなんですけどね。
 対象年齢だって、高校生以上でしたよ。

 でも結婚をして、子どもができました。
 3人のうち2人は女の子です。
 それだけでロリコンなんて言葉は、どこかへ消え去るものです。
 しかも娘たちの成長とともに、性的な対象年齢だって年々上がっていきます。

 ちなみに長女は現在28歳です。
 ということは、僕が興味を抱く女性は30歳以上ということになりますね。
 上限ですか?
 えーと……、美しい女性であれば何歳でもOKということで。
  


Posted by 小暮 淳 at 18:42Comments(2)つれづれ

2017年04月17日

マロの独白(24) キ●●マが、かゆ~い!


 こんにちワン! マロっす。
 ここんちの飼い犬、チワワのオス、10才です。
 またまたまた登場であります。

 ていうか、最近、オイラの出番が多いと思いませんか?
 というのも、ご主人様がヘンなのであります。
 “燃えつき症候群” て、やつですかねぇ。
 今までは、こんなことはなかったんですけどね。
 今回、本を書き上げたら、なんだかウツみたいに、いつもボーっとしていて、心ここにあらず状態の毎日を過ごしているのであります。

 「ご主人様、ブログを書かなくていいのですか?」
 とオイラが心配になって声をかければ、
 「あ、ああ……。面倒臭いなぁ~」
 ですって。
 「でも、読者のみなさんが、楽しみに待ってますよ」
 と言ったら、
 「だったらマロが書けばいいじゃん」
 ですって。

 ということで、魂が抜けてしまったご主人様に代わって、今回もオイラが代筆します。


 先週末から、またまた大主人様(ご主人様のお父上) が、我が家に来ていました。
 今年93歳になられる高齢のため、耳は遠いし、目は見えないし、認知症はかなり進んでいますが、若い頃から登山を趣味にしていただけあって、足腰だけは丈夫なのであります。
 よって、オイラとは大の仲良し散歩仲間なんです。
 だから大主人様がやって来ると、オイラはごきげんなんでやんす。

 でも……

 でもでも、大主人様は夜が大変なんです。
 午後5時には夕食を済ませて、6時には床に就いてしまうのですが、それからが……。
 ほぼ1時間おきに目を覚まして、「オシッコ、オシッコ」 と家族を呼ぶのであります。
 (家族といっても、同じ部屋で寝ているのはご主人様で、隣の部屋にいるのはオイラです)

 そして、ご主人様が大主人様をトイレへ連れて行くと決まって、
 「背中がかゆい! かゆい、かゆい、かいてくれ~!!」
 って、だだをこねるのです。
 ご主人様は、おやさしいですからね、
 「じいさん、ここか? どこ? ここか?」
 と言いながら、夜中に大主人様の背中をかいて差し上げるのです。


 と、と、ところが、が、がーーー!!!!!
 昨晩は、とんでもないことが起きたのです。

 「かゆい、かゆい~! キ●●マが、かゆい~!!」
 オイラ、思わずゲージの中で、もんどり打ってしまいましたよ。

 えっ、今、なんて言いました?
 背中じゃ、なかったよなぁ~。

 「じいさん、なんだって?」
 「キ●●マが、かゆいんだよ」
 「なに? キ●●マが、かゆくなるわけないだろう! フクロだろう!?」
 夜の夜中に、なんて冷静な思考が働く、ご主人様なのでしょうか。

 「ああ、そうだよ。キ●●マが入ったフクロの裏側が、かゆいんだよ」
 オイラ、興味津々で、聞き耳を立てていたのでありやす。
 だって、心やさしいご主人様のことだから、かいて差し上げるのかと思ったから。

 ところが、やはりご主人様も、ふつうの人間であります。
 「じいさんよ、自分でかいてくれや!」
 そう、言い放ったのです。

 ふーーーぅ、良かった。
 だって、大好きなご主人様が、いくらお父上だといっても、キ●●マ袋をめくり上げて、その裏側をかいてあげている姿は、見たくないですからね。


 でも、人間って、やっかいな生き物でやんすね。
 オイラなら簡単にペロペロと、自分でなめてしまうんですけどね。

 それにしても、ご主人様、お疲れさまでした。
 オイラは知っていますよ。数えていましたから。
 昨晩、大主人様は、12回もトイレに起きていましたものね。
 今夜は、ごゆっくり、お休みくださいませませ。
 チワワン!
  


Posted by 小暮 淳 at 15:55Comments(2)つれづれ

2017年04月13日

銀盤の長嶋茂雄


 昨日、フィギュアスケート女子の浅田真央ちゃんが、引退会見をしました。

 なぜか 「真央さん」 ではなく、「真央ちゃん」 なんですね。
 世界のトップアスリートなのに、誰もが 「ちゃん」 と親しみを込めて呼んでしまうところが、国民的アイドルたるゆえんなんでしょうね。

 僕的には安藤美姫さんのファンだったんですけど、やっぱり真央ちゃんは別格の存在です。
 ついつい娘のような、それも年齢的にみたら末娘を見守る親目線になってしまいます。
 (安藤美姫さんじゃ、愛人目線になってしまいますものね)


 それにしても見事な引退会見でした。
 弱冠26歳にして世界の頂点を極めた人の言葉には、年齢を感じさせない重みを感じます。
 「悔いはない。やり残したことはない」
 「フィギュアスケートは人生」
 とまで言い切りました。

 まあ、60年近く生きてきても後悔と、やり残してきたことばかりで、いまだに人生を模索している凡人と比べてはいけないのでしょうが、26歳にして “人生” を成し上げてしまった偉業には、ただただ感服してしまいました。
 そして会見で見せた、涙と笑顔!
 1アスリートとしてではなく、スーパースターの風格でした。


 僕は前々から真央ちゃんのことは、アスリートを超えた存在だと思っていました。
 “強い” ことよりも “感動” を与えてくれるエンターテーナーを感じていたからです。
 フィギュアスケートファンでなくても、応援したくなり、あこがれてしまう人……
 そう! かつての長嶋茂雄さんのような……。

 と思っていたら、さる新聞に、こんなコメントが寄せられていました。
 <純真な人柄でこれほど愛された選手は、長嶋茂雄さん以来かもしれない>
 同じことを考えている人がいるのですね。


 真央ちゃんは会見で、「生まれ変わったらまたスケート選手になるか?」 という記者からの質問に、こう答えていました。
 「やり切ってもう悔いがないので、スケートの道は行かない。食べることが好きなのでケーキ屋さんとかカフェとかをやってみたい」

 なんという、いさぎよさ。
 26歳にして、人生を完結させてしまったのですね。
 それにしても真央ちゃんは、まだ若い!
 生まれ変わらなくても、これからいっくらでもケーキ屋さんになれるのです。

 あっぱれ! 見事なアスリート人生でした。
 そして、お疲れさま。
 感動をありがとう。
   


Posted by 小暮 淳 at 12:22Comments(0)つれづれ

2017年04月10日

マロの独白(23) 雨上がりの散歩道


 こんにちワン! マロっす。
 ここんちの飼い犬、チワワのオス、10才です。
 またまた登場しました。

 だってだってだって、大主人様がまたやって来たんでやんす。
 あっ、大主人様といっても、初めて読まれる読者様には分からないですよね。
 大主人様とは、ご主人様のお父上のことであります。
 なぜ週末になると、やって来ることになったのかは、前回のオイラの独白を読んでくださいませませ。 


 「ワンワン、大主人さま~! いらっしゃいませ~!!」
 オイラは、玄関までお出迎えしたんでやんす。
 ところが……

 「うわっ、なんかいるぞ!」
 「マロだよ。じいちゃん、この間も会ったろ?」
 と、ご主人様がオイラを改めて紹介してくださっているのに、
 「なんだい? これはイヌか、ネコか?」
 「イヌだよ」
 「なんでイヌがいるんだい? 後をついてきちゃったのかい?」

 もー、大主人様ったら、オイラは野良犬じゃありませんよ。
 れっきとした、ここんちの飼い犬です!
 しかも家の中で飼われている座敷犬ですからね。


 でもでも今回、オイラの夢が叶ったんでやんすよ。
 そう、大主人様との “初散歩” であります。

 昨日の午後、雨が上がって、晴れ間も見えて、絶好のお散歩日和になりました。
 ご主人様の左手にはオイラのリード、そして右腕は杖を突いた大主人様の左手をガッチリ、ガードしております。

 ふだんはノロマでチビで、ご主人様に 「さっさと歩けよ」 と叱られっぱなしのオイラですが、昨日は違いました。
 だって大主人様のほうが、オイラより歩くの遅いですからね。
 だから、オイラが一歩先を歩いて、道案内を買って出たんでやんす。
 そしたら……

 「おい、なんかオレの前にいるぞ! なんだ?」
 大主人様は、耳も遠いけど、目も良く見えないんです。
 「マロだよ、さっきも家の中で一緒だったじゃないか」
 と、ご主人様が説明しますが、大主人様の記憶は3分と持ちません。
 「マロっていうのはなんだい? イヌか、ネコか?」
 もう、堂々めぐりであります。
 仕舞いには……

 「どっかから、ついてきちゃったんかね」
 だ・か・ら、オイラは野良犬じゃありませんって!!

 でもね、とっても楽しい散歩でやんしたよ。


 ただね、夜が大変なんです。
 オイラは隣の部屋で寝ているから、毎回気づいているんですけどね。
 大主人様ったら、朝までに8回もトイレに起きるんですよ。
 そのたびに、「うわぁ~、ここはどこだ~! ああ、分からない、分からない」 と大騒ぎ。
 そして、あわてて飛び起きるご主人様。

 すっかりオイラも寝不足であります。
 でもオイラは、いつでも昼寝ができるからいいけど、ご主人様は一日中、眠たそうでした。

 がんばれ~、ご主人さま~!
 オイラが癒やしてさしあげますからね。
 チワワン!

   


Posted by 小暮 淳 at 18:48Comments(2)つれづれ

2017年04月08日

筋書きのないドラマ


 先日、新聞紙上で 「生涯未婚率」 というのが発表されました。
 あまり聞き慣れない言葉ですが、50歳まで1度も結婚をしたことのない人の割合だそうです。

 厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所の2015年の調査によると、男性は23.37%、女性は14.06%だったとのこと。
 これは男性の4人に1人、女性の7人に1人が生涯未婚ということになります。

 正直、驚きました!
 少子化とともに晩婚化が進んでいることは承知していましたが、未婚率しかも生涯独身で通す人が、こんなにも増えていたとは思いませんでした。
 ちなみに群馬県だけを見ると、男性23.56%、女性11.85%でした。
 男性はほぼ全国平均で、女性はやや歯止めがかかっています。

 気になるのは、その理由です。
 なぜ結婚をしないのか?
 これが実に興味深いのであります。
 別の調査ですが、全国の18~34歳の未婚者のうち 「いずれは結婚したい」 と考えている人は、男性86%、女性89%も占めているのです。
 では、なにが結婚のハードルを高くしてしまっているのか?

 理由として40%以上の男女が、「結婚資金」 を挙げています。
 これまた、おったまげであります。
 そりゃ~、当然だ!
 金が貯まるのを待っていたら、いつまで経っても結婚なんてできませんって!


 自慢じゃありませんが、僕は無職で結婚しましたからね。
 いえいえ、する気はなかったんですよ。
 生涯独身貴族でいたいタイプの人間でしたから。
 でも、当時の彼女(家内ですが) から、「なんとかなると思えないの?」 「無職は結婚しない理由にならない」 と言われ、思いっ切り背中を押されてしまいました。

 あれから30余年……。
 案ずるより産むが易し!
 なんていうことはありません。
 今日まで、たんたんと生きております。

 人生は、筋書きのないドラマなんですね。
 何が起きるか分からないから面白い。
 石橋を叩いて壊してしまうくらいなら、吊り橋をハラハラドキドキしながら渡るほうが、よっぽど楽しいと思うんですけど。


 結婚を悩んでいるみなさん!
 なんとかなりますって!
 思いっ切り人生の吊り橋を突っ走ってくださいな。
   


Posted by 小暮 淳 at 13:23Comments(2)つれづれ

2017年03月27日

マロの独白(22) 大主人様がやって来た!


 こんにちワン! マロっす。
 ここんちの飼い犬、チワワのオス、10才です。
 今月は、2度目の登場でやんす。
 というのも……


 てーへんだー、てーへんだー、一大事だーーーっ!!!!
 ご主人様のお父上が、我が家にやって来たのであります。
 それも2泊3日のお客様としてでやんす。

 なんでも、ご主人様とご主人様の兄上様で協議した結果、兄上様の介護負担を軽減するために、デーサービスやショートステイがお休みの週末に、ご主人様がお父上を預かることになったらしいのです。

 「マロ、いいか。明日からじいさんが来るけど、仲良くしてくれよな」
 「もちろんです、ご主人様。ご主人様のお父上は、オイラにとっては大主人様ですから。一緒に散歩のお供をいたしやす」
 と、大主人様のご来宅を心待ちにしておりました。


 「おい、ここは、どこだ?」
 「ここはジュンのうちだよ」
 「ジュンって誰だい?」
 「いやだな、あなたの息子ですよ」
 「そうか、オレには息子がいるのか」
 大主人様は、御歳92歳。
 五体は健康なのですが、認知症がかなり進んでいます。

 「おい、マロ、あいさつをしろよ」
 「ワンワン、えーと、マロでやんす。大主人様、お会いするのを楽しみにしておりました。よろしくお願いいたしやす」
 と言って、オイラは大主人様の膝の上に、チョイと前足を乗せたのでございます。
 すると、大主人様ったら

 「うわっ、うわっ、なんだ! これ生きているのか?」
 「じいさん、マロだよ。前にも会ったことがあったろう」
 「ダメだ、ダメだ、あっちへ行け! 俺は生き物がキライなんだ~!!」
 そう言って、オイラを突き飛ばしたのであります。


 ご主人様も気をきかせて、オイラと大主人様の部屋を分けてしまうし、この2日間は雨で一緒に散歩へ行く夢も叶いませんでした。
 でもオイラ、あきらめないワン!
 これからも週末になれば、大主人様は来るのですから、仲良くするだワン!
   


Posted by 小暮 淳 at 14:43Comments(2)つれづれ

2017年03月19日

金があったらバチが当たる


 「幸せになっちゃダメ! 小暮さんはアウトローなんだから!!」

 突然、カウンター席の隅で、ヨッパライが大声を上げました。
 馴染みの居酒屋での常連客とのざれ言です。

 それまで僕は、ママと両隣の客と、僕の私生活について話していました。
 息子が先日、結婚したこと。
 今年は、2人目の孫が産まれてくること。
 どこにでもあるような普通のオヤジの世間話であります。

 でも、それが彼には面白くなかったんでしょうな。
 「不真面目に生きている小暮さんが、真面目に生きている自分たちと変わらない平凡な暮らしをしているなんて許せない」 と思ったのでしょう。
 言われた本人でさえ、「だよね、ゴメン」 と素直に納得してしまいました。

 彼は僕と同世代。
 でも、かたや某有名企業のエリートサラリーマンです。
 “アウトロー” の僕には、計り知れない苦労と屈辱のイバラの道を歩んで来たことでしょうね。
 「それじゃ、不公平だろう!」 という怒りの声が、悲しい嘆きとなって僕の胸に刺さりました。


 その翌日。僕は同じアウトロー(自営業) の友人を訪ねました。
 「そりゃあジュンちゃん、無理もないよ。オレたちは社会の落ちこぼれなんだから。甘んじて、その言葉を受けなくっちゃ」
 そう言うのであります。
 彼は、小さいながら工房を構える一国一城の主。
 たった1人で、独自の世界を生きてきました。
 それでも私生活では持ち家に住み、2人の子どもを立派に成人させています。

 ただし僕同様、昔も今も “貧乏” の二文字に縛られて暮らしています。


 「それってさ、昔、ジュンちゃんのオヤジが言ってたセリフと同じだよね。『これで金があったらバチが当たる』 っていう言葉。今じゃ、オレの座右の銘だものな」

 『これで金があったらバチが当たる』

 そうなんです。
 人生を好き勝手に生きてきたオヤジの口ぐせなんです。
 するとオフクロは必ず、こう返していました。
 「そうですよ。おとうさんは好きなことだけして生きてきたんだから、お金のことは言ってはいけませんよ」 と。


 幸せとは、他人を羨ましがらずに暮らすことなのかもしれませんね。
   


Posted by 小暮 淳 at 20:51Comments(0)つれづれ

2017年03月18日

誰がために生きる


 三十にして立つ
 四十にして惑わず
 五十にして天命を知る

 なるほどと思うのですが、なかなか凡人は孔子のようには生きられません。
 僕なんか、いまだ立場はおぼつかず、迷いっぱなしだもの、天命なんて知るよしもありません。

 でも僕は、昔から自分の人生を孔子風にいましめてきました。
 20代は 「体験」、30代は 「蓄積」、40代は「 行動」、50代は 「表現」です。
 若いときはハチャメチャなこともしたけど、それは 「体験」 となったし、ガムシャラに働いた時代もあったけど、それは 「蓄積」 されました。
 そして、やっと重い腰が上がって飛び回れたのが、40歳を過ぎてからです。

 まあ、それなりに言葉どおりの人生を歩んで来たように思います。
 が、しかし、今、ハタと立ち止まってしまいました。
 60代は何をしよう? どう生きればいいのだろうか?って……
 孔子は、なんていっているのでしょうか?(昔の人は、そんなに長生きをしなかったのかしらん)


 先日、新聞のコラムを読んでいて、こんな言葉を見つけました。
 フリーアナウンサーの八木亜希子さんの言葉です。

 <50歳を過ぎたら人のために生きる。自分のことで喜んだり落ち込んだりするのは、若い頃の話。>

 ガビ~~~ン!!!!
 突然、脳天に雷が落ちたような衝撃を受けました。
 だって僕なんて、50歳を過ぎて、しかも還暦間近だというのに、いまだに自分のことで一喜一憂していますもの。
 “人のために生きる”
 これだよ! 僕の人生に一番欠けているモノは!

 10年遅れではありますが、60代の目標は 「貢献」 としました。
 えっ? 60歳まで待たずに今すぐしろって?
 はい、極力そうします。
  


Posted by 小暮 淳 at 12:34Comments(0)つれづれ

2017年03月15日

マロの独白(21) 出物腫れ物


 こんにちワン! マロっす!!
 ここんちの飼い犬、チワワのオス、10才です。
 みなさん、お元気でしたか?

 オイラっすか?
 オイラは、ちょっぴりへこんでいます。
 老化が進行したのかって?
 ええ、まあ、それもありますけど、それだけじゃないんです。
 実は……


 先日、平日の昼時のこと。
 次女様がテスト休みだとかで、家に居たのであります。
 朝からリビングで、ずーーっとスマホをいじりながら、ゴロゴロしているのです。
 そこへ仕事の手を休めに、ご主人様が2階から来ました。

 「昼飯、どうする?」
 「何か作るの?」
 「ああ、ラーメンしようか?」
 「うん、それでいい」

 ここまでは他愛もない父娘の会話だったのです。
 でも、この後、ご主人様が台所に立つやいなや、次女様が、とんでもないことを言い出したのであります。

 「ねえねえ、おとう!」
 「ん?」
 「マロさ、オナラするの知ってる?」
 「そりゃ、マロだって生きているんだからオナラくらいするだろ」
 「それがさ、このところ回数が多いんだよ。しかも、スゲー臭いの!」

 ドキッ!(顔面蒼白)
 次女様ったら、気づいていらしたんですね。
 オイラ、穴があったら入りたいけど、どこにもないので、知らん顔して窓の外を眺めていたんでやんす。

 「へぇ~、知らなかったな。オレは1度も聞いたことないよ。聞いてみたいな、マロのオナラ! プーって音がするの?」
 「それが、“すかしっぺ” なんさ。チョー臭いから!」

 ヒェー!(茫然自失)
 次女様ったら、そこまで言いますか!
 しかも、よりによって、ご主人様の前で……。

 オイラだって、気をつかって生きているんですよ。
 やっぱ、この家の主であるご主人様の前では、極力、粗相をしないようにしているんですからね。
 だから、お世話になっているこの10年間、ご主人様の前では一度たりとて “放屁” なんぞしたことはありませんって。

 なのに、なのに、ひど過ぎます。
 オイラのプライドが、ズタズタでやんす。


 「ほら、ラーメンできたぞ!」
 「いただきま~す」

 「マロどうした? 具合でも悪いのか?」
 「あれ、本当だ。いつもなら騒ぐのに、自分からゲージに入っちゃった」
 「もしかして、さっきの話、聞いていたんじゃないのか!?」
 「まさか……」


 いけずーーー!! (寝たふり)
   


Posted by 小暮 淳 at 11:52Comments(3)つれづれ

2017年03月08日

黄泉の国から


 なんとも寝覚めの悪い夢を見ました。

 9年前に亡くなった友人の夢です。
 いえ、友人というよりも、彼は仕事の相棒でした。
 一緒に離島を取材しながら旅をしたカメラマンです。


 あの頃のように、僕は彼と夜の街で待ち合わせをしています。
 決まって取材へ出かける前は、打ち合わせと称して酒を酌み交わしていました。
 ところが昨晩の彼は、いつもと様子が違いました。
 待ち合わせの時間には遅れることなく来たのですが、顔面蒼白です。

 「小暮さん、ごめん。今日は無理みたい。体調が良くありません」
 そう言って彼は、胸のあたりに手を当てて、路傍にうずくまりました。

 彼の死因は、肺ガンでした。
 でも夢の中の僕は、まったくその事実を知りません。
 もちろん、彼がすでに亡くなっていることにも気づいていません。
 それよりも僕は、つじつまの合わないおかしなことを考えていました。


 今年の正月、突然、彼の奥さんから電話がありました。
 「息子たちも小暮さんに会いたがっているので、遊びに来られませんか?」

 僕は、この電話にハッとしました。
 思えば彼が黄泉の国へ旅立って以来、一度も彼の家に行ってなかったことに気づいたのです。
 その数日後、僕は彼の家を訪ね、自分の著書を仏壇に供え、9年ぶりに線香を上げました。

 仏壇の中で、微笑む遺影。
 南の島で釣りをしている彼を写したものです。
 シャッターを押したのは僕。

 「この頃の主人が、一番生き生きとしていました」
 と奥さん。
 カメラマンだった彼自身を撮った写真は、ほとんどないと言います。


 僕は夢の中で、この日のことを考えていました。
 <なんで彼は、正月に遊びに行った時に、いなかったのだろう? たまたま仕事で不在だったのだろうか?>
 そんな疑問が渦巻く中、僕は彼を介抱しています。

 「救急車を呼ぼうか?」
 「いや、いいです。今日は、これで帰って寝ます」
 「本当に大丈夫かい?」
 「はい、ご心配かけました。では、また連絡します」
 そう言って彼は、夜の街へ消えてしまいました。


 なんで、あんな夢を見たのだろう……。
 今日は朝から悶々としていました。

 もしかしたら今になって、正月のお礼を言いに来たのかしらん。
 それとも・・・

 あの日、僕は彼の息子と酒を飲みながら、こんな話をしました。
 「来年はお父さんの十回忌だね。没後10年の節目に、彼の写真集を作ろうか?」
 すると製作会社に勤める息子が、
 「はい、ぜひ、お願いします。ね、母さん! 絶対にお父さん、喜ぶよね」


 せっかちな彼のことです。
 昨晩の打ち合わせは、取材ではなく、写真集の件だったのかもしれませんね。
   


Posted by 小暮 淳 at 15:22Comments(0)つれづれ

2017年03月06日

通れない道


 「アクセルとブレーキを踏み間違えた」
 その後も、高齢者による交通事故が後を絶ちません。


 ちょうど1年前の3月3日のことでした。
 高崎市の市道で登校中の児童の列に、駐車場から飛び出した乗用車が突っ込み、小学1年生の男児が死亡。
 運転していたのは70代の男性。
 駐車場に駐車する際、「アクセルとブレーキを踏み間違えた」 とのことでした。

 新聞記事によれば、男児の命日である今月3日、関係者が事故現場に集まり、花を手向けて冥福を祈ったといいます。
 男児の父親は、「どうしても現場に来られなかった。事故と向き合ったのは1年ぶりで、いまだに信じられない」 とコメントしています。

 “どうしても現場に来られなかった”
 この言葉に、僕でさえ一瞬にして、あの日あの時の光景がフラッシュバックしてきて、体が小刻みに震え出したほどです。
 男児の父親の心情は、到底、そんなレベルではないはずです。


 今から8年前のこと。
 まだ高校生だった長男が、自転車での登校途中に交通事故に遭いました。
 交差点の真ん中で軽自動車にはねられ、宙を舞い、フロントガラスに叩きつけられ、路面に落ちました。

 <高校生 車にはねられ重傷>
 翌日の新聞には、そんな見出しの記事が載ったほどです。

 おかげさまで命には別状がなく、その後快復し、後遺症もなく、元気に高校生活に復帰しました。
 いまだに本人には事故の記憶がなく、あっけらかんとしていますが、第一報を受けて救急病院に駆けつけた僕は、その時のショックで寿命が縮まってしまい、しばらくは事故現場を通ることができませんでした。
 いえ、今でもなるべく通らないようにしていますし、仕方なく通るときには、できるだけ事故のことを思い出さないようにしています。

 だもの男児の父親の悲しみと怒りは、計り知れないものがあると思います。
 よくぞ、現場に来られたと、その気丈ぶりに敬服しました。


 くしくも同じ3月3日の新聞紙面に、こんな見出しの記事を見つけてしまいました。
 <74歳運転の乗用車 店舗に突っ込む>
 幸いけが人はいなかったようですが、運転手の女性は、また 「アクセルとブレーキを踏み間違えた」 と話しているそうです。

 クルマ自体の機能の改善、運転免許制度の見直し等、一刻も早く進めてほしいものです。
 被害者の家族もつらいですが、加害者となってしまった高齢者の家族もつらい思いをするのですから。
  


Posted by 小暮 淳 at 12:29Comments(2)つれづれ

2017年02月27日

ツィゴイネルワイゼンと青春の街


 鈴木清順監督の訃報を聞いた日から、僕は頭の中で毎日、吉祥寺の町を歩いています。
 といっても今の吉祥寺ではありません。
 昭和55年(1980) の吉祥寺の街です。

 当時、僕は22歳。
 ミュージシャンになる夢を追いかけて、東京で暮らしていました。
 ライブハウスや路上、レコード店や楽器店の店頭での人寄せライブ等に、夢中になっていた頃です。

 彼女ですか?(誰も訊いてないって!)
 もちろん、いましたよ。
 1つ年下の大学生でした。
 でも一般の女子大生とは、ちょっと変わった娘だったんです。

 画家の卵でした。


 週末のデートは決まって、吉祥寺。
 なぜかというと、彼女が路上で絵を売っていたからなんです。

 夕方、店じまいをする時刻を見計らって、僕は吉祥寺へ行きます。
 「絵、売れた?」
 「全然だめ」
 「そうか、じゃあ、今日はオレのおごりだな」
 「サンキュー!」
 大きな画板を抱えた彼女と、吉祥寺の夜をあてもなくブラブラと歩きまわるのが、週末のお決まりでした。

 その頃に上映されたのが鈴木清順監督の 『ツィゴイネルワイゼン』 でした。
 上映場所は、映画館ではありません。
 全国のデパートやオープンスペースに仮設ドームを造っての簡易シアターでの上映という、奇抜なスタイルでした。

 吉祥寺のパルコ、といえば当時は若者の聖地。
 パルコ主催のグラフィックアート展などには、足しげく通ったものです。
 そのパルコの屋上に設置された特設会場で彼女と観た記憶が、訃報とともにフラッシュバックしたのであります。

 原田芳雄、大楠道代、藤田敏八の3人が演じる摩訶不思議で妖艶な甘美の世界……
 「清順美学」 と称された独得の映像美に酔いした夜でした。


 あれから37年も経ったのですね。
 吉祥寺の街も、ずいぶんと様変わりしたことでしょうね。

 待ち合わせに使った 「くぐつ草」 という喫茶店は、いまもあるのでしょうか?
  


Posted by 小暮 淳 at 22:54Comments(3)つれづれ

2017年02月22日

目指せ! 2.07


 先日、新聞に 「合計特殊出生率」 というのが出ていました。
 15~49歳の 「1人の女性が生涯に産む子どもの数」 を推定した数字だそうです。
 これによれば2015年の合計特殊出生率の全国平均は1.45人で、少子化の現状が浮き彫りにされました。

 ちなみに群馬県は1.49人で、全国平均を上回っているものの大差はありません。
 なんでも1人の女性が2.07人産まないと、現在の人口は維持できないそうです。

 でも、そうですよね。
 単純に考えて、1組の男女が結婚して、生まれてくる子どもが2人以下では人口は減少します。
 しかも生涯未婚だったり、出産を経験しない人もいますから最低2人以上は必要となります。

 で、気になって全国の表を見てみました。
 平均2.07人以上産んでいる県は、いくつあるのだろうかと!
 すると、驚いたことにゼロなんです!!!
 1位の沖縄県ですら、1.96人ですからね。
 これでは、日本の人口は減る一方です。

 まさに “少子高齢化” であります。
 年寄りの寿命は延びていますものね。


 でもね、群馬県内にはあるんです!
 2.07人以上子どもを産んでいる村が~ッ!!
 それは、上野村と川場村です。

 上野村が2.29人、川場村が2.13人。
 やっぱり都会より田舎の方が、子育てには環境が良いのかなと思ったのですが、そうとも限らないようです。
 県内35市町村での最下位は、片品村で0.82人なのですからね。

 ちなみに全国最下位は、やっぱりというか、東京都で1.24人でした。
 でも、これってどういうことなのでしょうか?
 都会より出生率の高い田舎と低い田舎があるって?

 一概に子育て環境だけの理由ではなそさうですね。
  


Posted by 小暮 淳 at 17:38Comments(0)つれづれ

2017年02月16日

「好き」 と 「得意」


 「好きこそ物の上手なれ」 ということわざがあります。
 はたして、これって本当なのでしょうか?

 先日、その業界で成功を収めた著名な方のインタビューを聴きました。
 彼いわく、「好きなことを職業にしたのではなく、得意だったことを職業にしたまでです」

 思わず、その言葉に目からウロコが落ちてしまいました。
 だって、僕は昔から好きなことが得意になり、得意なことは好きなことだと信じていましたからね。
 まさか、キライなことが得意にはならないでしょうが……。
 (でも、得意なことがキライになることはあるかもしれません)


 改めて考えてみれば 「好き」 とは、感情・嗜好・興味であります。
 一方、「得意」は、才能や技術まで伴います。
 趣味として楽しむぶんには 「好き」 で充分でしょうが、プロの仕事としては 「得意」 でないと成り立たないかもしれませんね。
 だって、「この仕事は好きなんだけど、あまり得意じゃないんだよね」 なーんていう大工さんには、あまり家を建ててほしくありませんもの。

 で、じゃあ、自分はなんで今の仕事を選んだのだろう?
 と、自問自答が始まってしまいました。

 “ライター” という仕事も、“温泉” というテーマもキライではありません。
 でも、好きで好きで、何がなんでもなりたかった職業なのか?と問われれば、違うような気がします。
 「好き」 の範疇にあったものではあるけれど、一番ではなかったと思います。

 では、「得意」 だったのでしょうか?
 そう問われて、幼少期から少年期、青年期の自分を回想してみました。
 すると、本を読むことは好きだったし、文章を書くことも好きだったことに気づきます。
 でも “多少” であり、“他人よりは” 程度で、ズバ抜けて秀でていたは思えません。
 よって、僕の場合、出た結論は……

 “成り行き” でありま~す!

 ていうか、モノにならないものを消去法により諦めていたら、たどり着いたのが今の職業だったというわけです。
 目からウロコが出たわりには、自分の場合、実につまらない理由だったことに気づいたのであります。


 みなさんは、なぜ、今の職業に就いたのですか?
   


Posted by 小暮 淳 at 11:33Comments(0)つれづれ

2017年02月10日

マロの独白⑳ 老化が止まらない


 こんにちワン! マロっす!!
 ここんちの飼い犬、チワワのオス、10才です。
 夏に誕生日が来ると、11才になります。

 ということは……、人間でいうと……、
 わ、わ、わわわわ~! 完全に還暦超えですよね。
 正真正銘の “じいさん犬” じゃありませんか!
 いつしか、ご主人様の年齢を抜いてしまいました。

 だからでしょうか、最近、ご主人様をはじめ、ご家族の対応がおかしいのであります。
 オイラのことを、まるで腫れ物に触れるかのように……。


 「おい、マロ! また寝ているのか?」
 「あ、ご主人様。お帰りなさいませ」
 「お帰りなさいじゃないよ。いつもなら玄関まで飛んで来るじゃないか? どこか具合でも悪いのか?」
 「いや、べつに、あの……。ただ、眠いだけです」
 すると、ご主人様の言うことにゃ、
 「そりゃ、老化だな。じいさん(ご主人様の父上様) と同じだよ。飯食っているか、散歩しているとき以外は、全部寝ているからな」

 老化!?

 そう言われて、ドキッとしました。
 我々犬族は平均17時間くらい睡眠をとるといわれていますが、確かに今のオイラは、それ以上寝ていますもの。
 1日2回の食事と夕方の散歩以外は、だいたい寝ています。


 さらなるショッキングな出来事がありました。
 先日、嫁いだ長女様が遊びに来た時です。
 次女様が告げた言葉に、落ち込んでしまいました。

 「お姉ちゃん、知ってた? マロったらヨボヨボなんだよ」
 「そうかな~、あんまり変わってないと思うけど」
 「だったら見ててごらんよ。ソファーに上がれなくなっちゃったんだから」

 えっ、あの、その、そんなこと、どうして知っているんですか?
 オイラも気づいていたけど、毎回、ごまかしていたので、知られていないと思っていたのに……

 「ほら、マロ! ソファーに上がってごらん」

 オイラ、両手を突いて、思いっ切り後ろ足を蹴り上げるのですが、以前のようにお尻が上がりません。

 「マジ、受けるんだけど~」
 「ね、私の言ったとおりでしょう。マロ、おじいちゃんになっちゃったのよ」

 2人の会話を聞いていた奥様が、見かねて台所からやってきて、オイラを抱え上げ、そっとソファーの上に乗せてくださいました。
 ありがとうございます。奥様。


 こんなはずじゃ、なかったんですけどね。
 散歩をしていても、足がもつれて転んだり、側溝に片足を突っ込んだり、老化が止まりません。
 このままでは今後、ご家族にご迷惑をかけそうで、我が身ながら心配でなりません。
 とはいっても、寄る年波には勝てませんものね。

 あーあ、イヤだ、イヤだ。
 せめて、オシッコの粗相だけは、しないように気をつけるだワン!
   


Posted by 小暮 淳 at 12:32Comments(2)つれづれ

2017年02月05日

縁は万里を超えて


 無頼派を気取っている僕にとって、このテの形式ばった儀式は、大の苦手なのであります。
 でも今回だけは、仕方がありません。
 出席する側ではなく、迎える側なのですから……。
 腹をくくって、臨みました。

 昨日は、長男の結婚式ならびに披露宴でした。
 僕は、新郎の父という大役を務めてまいりました。


 「緊張しますね」
 控え室で、ペンギンのような格好をした新婦の父が言いました。
 「ガラではありません。逃げて帰りたいくらいですよ」
 同じ格好をした僕が言うと、ハハハと笑い合ったのであります。

 式は、滞りなく終わり、いよいよ披露宴の始まりです。
 初めて座る末席からの眺め……。
 なんとも不思議な気持ちになります。

 正面、高砂の席には、新郎という名の我が息子の姿があり、隣にはウェディングドレス姿の可愛らしい花嫁が座っています。
 主賓のスピーチ、友人たちの余興など、聞き逃すまいと真剣になって身構えてしまいます。

 スクリーンに映る息子との生い立ち映像……。
 生まれたばかりの息子を抱えて湯舟に入る、若き自分の姿には、思わず笑ってしまいました。


 「R(息子の名) の父です。この度は、ありがとうございます」
 「Rの母です。息子がいつもお世話になっております」
 瓶ビールを片手に、新郎側のテーブルをまわる僕と家内。

 「息子さんは優秀ですよ。将来は我が社を背負って立つ人材です」
 上司の言葉に苦笑い。
 「Rは、本当に素直でイイヤツですよ」
 友人の言葉に、ほっこり。

 なかには 「私、温泉が大好きで、お父さんのファンなんです。一緒に写真を撮っていただけますか?」 なーんていう女子の同僚もいたりして、この時だけは息子から主役の場を奪ってしまいました。


 そして披露宴は、クライマックスへ。
 新婦から両親への、お手紙朗読の時間です。
 隣を見れば、まだ読み出す前から家内は泣いています。
 「新婦のお母さんが、まだ泣いていないのに……」
 なんて思いながら、僕も必死になって涙をこらえていたのであります。
 だって、この後に大役が控えているのですからね。

 「それでは、両家を代表いたしまして、新郎の父、小暮淳様よりお礼の言葉をお願いいたします」
 スーッと、僕の前にマイクスタンドが現れました。
 いつもの調子で、いつもの調子で、と自分に言い聞かせていましたが、やっぱり講演やセミナーとは勝手が違います。
 フリートークなら自信があるのですが、今日は立場が違います。
 あくまでも、新郎の父なのであります。

 「えー、小暮家・○○家を代表しまして、ひと言ご挨拶を申し上げます。皆様、本日はご多様中の折り、また遠方より、新郎新婦のためにご臨席をいただきまして、誠にありがとうございます。また、ご来賓の皆様方から心温まるお言葉を多数いただきまして、心よりお礼申し上げます」

 えーーーーい! ダメだダメだダメだダメだーーーー!!!!
 全然、僕らしくないって!
 て、いうか、この調子で話していたら、いつか舌を噛んでしまいそうです。
 えーーい! ヤメたヤメたヤメたーー!!!

 ということで、この後からは得意なフリートークに変更。
 気が付いたら5分以上もしゃべっていました。
 最後、息子からは 「父の話が長かったので、短めに話します」 と新郎のあいさつで釘を刺されてしまいました。


 でも、僕が言いたかったことは、人生のほとんどは “縁” でできているということ。
 いくら“円” を持っていても縁だけは、買えませんものね。

 ふたりが出会ったのも縁、両家が出会ったの縁、親類縁者、会社の上司や同僚、友人たち、そして我が子として生まれてきたことも、すべてが縁なのであります。
 僕は、ただただ、そのことを、若いふたりに伝えたかったのであります。


 “縁は万里の長城を越えてやって来る”

 中国の古いことわざです。
 縁のない人は、袖(そで)が触れ合っても行き違う。
 でも縁ある人は、万里の長城を越えてやって来る。

 R、Mちゃん、末永くお幸せに。
 この縁を、いつまでも大切に。
   


Posted by 小暮 淳 at 16:04Comments(2)つれづれ

2017年01月23日

楽しみは家の外に


 「大人の引きこもり」 が増えているといいます。

 新聞によれば、内閣府が昨年発表した15~39歳の引きこもりは、約54万人。
 ただし、40歳以上の引きこもりに関しては今まで調査がなく、その実態は不明でした。
 そこで今回、引きこもりの相談を受けている全国の自治体窓口のうち150ヶ所を調べたところ、129ヶ所で対応した経験があるとの回答あり、もっとも多かったのが40代(62%) だったといいます。

 以下、続いて30代(52%)、20代(46%)、50代(45%)、10代(29%) の順です。
 10代よりも40代、50代が多いというのに、驚かされました。
 だって、引きこもりと聞けば、子どもや若者のイメージが大きいですからね。
 つくづく、この国は病んでいると知らされました。


 なぜ、引きこもるのでしょうか?
 家でジッとしていることのできない僕には、到底、見当もつきませんが、これだけは言えると思います。
 家の外より家の中のほうが、居心地が良い人たちなんでしょうね。

 僕の知人の息子さんも中学生の時に不登校になり、そのまま10年以上、自宅の部屋に引きこもっています。
 奥さんは、毎日、部屋の前に食事を運んでいるらしいのですが、いまだに籠城が続いているとのことです。
 一度、相談されたことがありましたが、そもそも “引きこもり” とは、なんぞや? が分からない僕に解決案などあるわけがなく、ただただ彼のグチを聞いてあげただけでした。

 幸い、我が家の子どもたちは、3人が3人とも小中学校で皆勤賞をいただくほどの、給食と部活大好き人間だったので、まったく引きこもりとは無縁の子育てでした。
 おまけに長女は21歳で、長男は24歳で生涯の伴侶を見つけて、さっさと家を出て行ってしまいました。

 思うに、子どもたちにとって我が家は、居心地が悪いのだと思います。
 居心地が悪いから、家の外に居心地の良い場所を見つけるのです。
 よって、家の居心地を悪くすれば、引きこもりはなくなるのであります。


 ところで、40歳以上の引きこもりって、誰が面倒を看ているのでしょうか?
 親だとしたら、かなり高齢で、経済的にも大変ですよね。
 こりゃ~、大変な社会問題ですぞ!

 みなさん、家の外に楽しみをいっぱい作りましょうね。
 これが、僕の引きこもり防止策です。
   


Posted by 小暮 淳 at 18:18Comments(0)つれづれ

2017年01月07日

キャンセルの功名


 ピンチをチャンスに換える!

 なんていうと、まるでビジネス書か自己啓発本に出てくる言葉のようですが、結果、ピンチが転じてチャンスが到来することは、ままあることです。
 特に僕のような人生設計のないままに、行き当たりバッタリの無頼派を気取っている人間には、この “土壇場の神様” の救いに助けられることが多いのです。


 もう、何年も前のことですが、某地元紙で連載の企画が進んでいました。
 第1話の取材も終えて、原稿も書き上げていました。
 あとは、掲載日を待つのみというときです。
 突然、「連載は中止となりました!」 との担当者からの連絡。
 理由は、記事内容が幹部の考えとそぐわなかったようです。

 「だったら、最初っからオレなんかに依頼すんなよ!」
 と息巻いたところで、元の木阿弥。
 覆水盆に返らず、であります。

 「ああ、またやっちまった……」
 自分を曲げられない性格が、またしてもアダとなりました。
 ところが、数日後のこと。

 まったく似たような企画の連載話が飛び込んで来たのです。
 しかも、今度は大手新聞社からの依頼です。
 しかも、週刊連載!
 到底、地元紙の連載が始まっていたら、受けられなかった仕事です。

 まさに “キャンセルの功名” であります。


 今年も年明け早々、仕事が1本、キャンセルになりました。
 その日まで、あと1週間というドタキャン(土壇場キャンセル) です。

 ところが今回も、土壇場の神様はいました。
 キャンセルを受けた電話から、わずか2時間後です。
 「あけましておめでとうございます。急で済みませんが、来週の○曜日なんて空いてませんよね?」
 僕が世話になっている某団体職員から電話が入りました。
 急きょ、決まったイベントへの招待です。

 その日が、ドンピシャ! 2時間前にキャンセルで空いた日だったのです。
 またしても、キャンセルの功名であります。


 捨てる神あれば拾う神あり、人生は実に良くできているのです。
 みなさんの身の回りにも、ピンチをチャンスに換えてくれる土壇場の神様が必ずいるはずです。

 でも、神様には前髪しかないといいます。
 後ろ髪がないので、過ぎ去ってからでは、つかめないそうです。
 あしからず!
   


Posted by 小暮 淳 at 11:03Comments(0)つれづれ

2017年01月04日

マルチ元年


 出会ってから30年間、同じテーマで年賀状を出している人がいます。
 その人は、作家のN先生です。

 その年に特化したもの、やるべき事に、「元年」 を付けて意志表明をします。
 たとえば、こんな年がありました。
 「せんずり元年」

 いえいえ、正月早々ふざけているわけではありませんよ。
 そのココロは?
 “書いて書いて書きまくる” であります。

 確か、昨年は 「ゲゲゲ元年」 でした。
 そう、故・水木しげる先生の 『幸福の七ヶ条』 であります。
 この七ヶ条を肝に銘じる1年でした。


 では、今年の年賀状には、なんと書いたのか?
 「マルチ元年」 です。

 別に大風呂敷を拡げたわけではありません。
 奇をてらっているつもりもありません。
 “マルチ” の意味を問えば……

 実は、昨年暮れに、ある占いを見て、僕の2017年を占ってみました。
 すると、出てきた答えは、「ありのまま」 だったのです。
 “素” で生きるということです。

 僕の本業は、フリーライターです。
 ですから基本、取材をして記事を書くことを生業としています。
 でも、この数年は、なんだかんだと多方面から声がかかり、だんだん自分の職業が分からなくなっていました。

 そんなとき、占いが導いたこの言葉が、僕を救ってくれたのです。
 「ありのまま」 に生きる。
 やりたいことをやって、見られるように見られる。
 あらがうことなく、求められるものは、すべて受け入れようという姿勢です。

 そう心に決めた途端、昨年末より次から次へと思わぬ依頼が飛び込んできました。
 某ミュージャンからのレコーディング参加の話、某温泉地から新たな役職任命の話、某テレビ局からレポーターの話……

 仕事とは、不思議なものですね。 
 自分が想像も想定もしていなかったことが、やって来るのですから。
 こうなったら、なんでもやってやろう!という気になったのであります。

 ということで、今年の僕は 「マルチ元年」 であります。
 さて、どんな年になるのかは、僕にも予想がつきませんが、ワクワク、ドキドキしながら楽しみたいと思います。
  


Posted by 小暮 淳 at 14:08Comments(0)つれづれ

2017年01月02日

年頭所感にかえて


 あけましておめでとうございます。
 今年もよろしくお願いいたします。

 新しい年、平成29年(2017年) 酉年がスタートしました!

 テレビでは、酉年の平成29年にひっかけて 「とり肉」 を食べようなんてCMが流れていますが、僕だったら、こう語呂を合わせます。

 2017 = 「フロいーな」

 どうです? 僕らしくっていいでしょう!
 来年は 「フロいーわ」 で、再来年は 「フロ行く」 ですから、しばらくは僕の年が続きますね。


 さて、さてさて、みなさんは、どんなお正月を過ごしていますか?
 僕は年末に予測したとおりの、それはそれは賑やかな元日を迎えました。

 実家に集まったのは、総勢14人であります。
 両親と兄夫婦、姪っ子夫婦に、うちの家族です。
 うちの家族の内訳は、僕と家内、長女夫婦と孫、長男夫婦と次女であります。

 だもの正月に、盆とクリスマスまで一緒に来てしまったような大騒ぎです。
 その中で印象的だったのは、昨年、結婚して小暮家の仲間入りをした長男の嫁さんであります。
 彼女にとっては、初の “小暮家の正月” ですからね。

 端から見ていても、けな気なほどに、かいがいしく動いていました。
 義姉からは、「本当に、いい娘が来たね」 と、お褒めの言葉をいただきました。
 ま、褒められれば、義父の僕として、うれしいのであります。

 「ああ、また家族が増えんだなぁ~」 と、目を細めて彼女を眺めていました。


 宴もたけなわ、でも、僕たち(淳一家) は、移動の時間が近づいてきました。
 元日は、家内の実家へも全員で顔を出すのが恒例なのです。

 「さて、行こうか」
 と、僕が音頭を取った時でした。
 義姉に呼び止められました。
 「お義母さんが、Mちゃん(長男の嫁) に渡したいものがあるから、来てほしいそうよ」
 「Mちゃんに?」

 僕が長男の嫁さんを連れて、オフクロがいるベッドのある部屋へ行くと……
 車イスに座ったオフクロが、ポチ袋を手にして、待っていました。

 「はい、お年玉」
 「そ、そんなぁ~」
 と、驚く長男の嫁さん。

 「お年玉をもらうような年じゃありませんから」
 「いいんだよ。これは私の気持ちなの」
 そう言って、オフクロは彼女の手を握りしめました。
 骨と皮だけの、ガリガリの細い手で。

 「R(長男) を、よろしくお願いしますね。Mさん」

 オフクロにとってRは、たった1人の男の孫なんですね。
 言い換えれば、“小暮” の姓を継ぐ、たった1人の孫でもあるのです。
 昭和ひと桁生まれのオフクロらしい、愛情表現なんですね。


 「来年は、もっと賑やかになりまよ」
 と、姪っ子の旦那が、見送ってくれました。
 そうなんです、姪っ子のお腹には、新しい命が宿っているのです。

 15人目の小暮家の人です。


 子孫繁栄、家内安全、無病息災……
 また1年間、健康で元気に暮らしましょう!
   


Posted by 小暮 淳 at 17:54Comments(3)つれづれ