温泉ライター、小暮淳の公式ブログです。雑誌や新聞では書けなかったこぼれ話や講演会、セミナーなどのイベント情報および日常をつれづれなるままに公表しています。
プロフィール
小暮 淳
小暮 淳
こぐれ じゅん



1958年、群馬県前橋市生まれ。

群馬県内のタウン誌、生活情報誌、フリーペーパー等の編集長を経て、現在はフリーライター。

温泉の魅力に取りつかれ、取材を続けながら群馬県内の温泉地をめぐる。特に一軒宿や小さな温泉地を中心に訪ね、新聞や雑誌にエッセーやコラムを執筆中。群馬の温泉のPRを兼ねて、セミナーや講演活動も行っている。

群馬県温泉アドバイザー「フォローアップ研修会」講師(平成19年度)。

長野県温泉協会「研修会」講師(平成20年度)

NHK文化センター前橋教室「野外温泉講座」講師(平成21年度~現在)
NHK-FM前橋放送局「群馬は温泉パラダイス」パーソナリティー(平成23年度)

前橋カルチャーセンター「小暮淳と行く 湯けむり散歩」講師(平成22、24年度)

群馬テレビ「ニュースジャスト6」コメンテーター(平成24年度~27年)
群馬テレビ「ぐんまトリビア図鑑」スーパーバイザー(平成27年度~現在)

NPO法人「湯治乃邑(くに)」代表理事
みなかみ温泉大使
中之条町観光大使
老神温泉大使
伊香保温泉大使
四万温泉大使



著書に『ぐんまの源泉一軒宿』 『群馬の小さな温泉』 『あなたにも教えたい 四万温泉』 『みなかみ18湯〔上〕』 『みなかみ18湯〔下〕』 『新ぐんまの源泉一軒宿』 『尾瀬の里湯~老神片品11温泉』 『西上州の薬湯』『金銀名湯 伊香保温泉』 『ぐんまの里山 てくてく歩き』 『上毛カルテ』(以上、上毛新聞社)、『ヨー!サイゴン』(でくの房)、絵本『誕生日の夜』(よろずかわら版)などがある。

2017年10月09日

幻に始まり、幻に終わる。


 「えっ、朝から獺祭(だっさい) ですか! いいなぁ~」
 居酒屋 「T」 のマスターが、カウンターの中から目を細めながら振り返りました。


 つくづく僕は、酒を飲むために生まれて来たんじゃないかと思います。
 1年365日、酒のために働き、酒のために暮らしています。
 もしも酒が飲めなくなったら……
 その時は、死ぬ時かもしれません。

 ああ、酒よ、酒!
 お前は、なんで酒なのだ。
 もしも、お前が女なら、とっくに溺れて、取り返しのつかない人生を送っていることだろう。
 だけど、お前は酒だから、オレを裏切らない。
 楽しい時には楽しい酒を、嬉しい時には嬉しい酒を。
 そして、いつだってオレを励まして、明日への活力を注いでくれるのだ!
 おお、酒よ、酒!

 ということで、今年も行ってまいりました。
 1年に1度、恒例の “12時間飲酒マラソン旅行” であります。
 なんのことかといえば、僕が常日頃お世話になっている某社のバス旅行です。
 毎年、特別枠で参加させてもらっています。


 午前7時30分
 高崎駅東口を出発したバスは、千葉県の成田山新勝寺を目指します。

 でも、飲兵衛軍団には、行き先なんて、どこでもいいんです。
 「酒、酒、酒をまわせ~!」
 いつもなら朝イチは、缶ビールがまわるのですが、今年は違いました。

 「どうぞ」
 とコップが渡され、酒が注がれました。
 「いきなり、日本酒からですか?」
 引く僕に、Y 社長は、
 「ただの日本酒じゃありませんよ。獺祭です」
 「だ、だ、だっさいーーー!!!!!」

 そう、注いでるボトルを見れば、確かに 「獺祭」 の文字。
 あの、幻の酒であります。
 純米吟醸酒だもの、四合瓶でも5,000円は下りませんぞ!

 「カンパイ!」
 「うー、うまし!」
 起き抜けの身体に、染み渡ります。

 「小暮さん、写真 、いいですか?」
 スマホで、パチリ。
 しばらくすると、
 「早くも、“いいね” が来ましたよ」
 と、Y 社長。
 「どれどれ」
 と覗き込めば、うれしそうに酒の入ったコップに頬を寄せている僕が写っています。
 そして、
 <小暮先生、朝から獺祭にご満悦!>
 のキャプションが添えられてました。


 獺祭は、すぐに終わってしまい、その後は缶ビールやチューハイ、ハイボールが飛び交い、昼はホテルのレストランで生ビールとワイン、そして帰りのバスでは 「菊水」 の一升瓶がまわりました。

 なんという幸せでしょう。
 午前の酒が切れた頃には昼の酒が入り、昼の酒が切れた頃には午後の酒が入る。
 まさに飲兵衛には、天国であります。


 午後6時30分
 高崎駅に、無事帰って来ました。

 「幻の酒で始まった旅です。終わりも幻で締めましょう!」
 ということになり、バスを降りた Y 社長と僕は、イラストレーターの I 女史を誘い、夜の街へ。


 「マスター、赤兎馬(せきとば) ロックね」
 「まだ飲みますか?(笑)」
 「はい、幻の日本酒で始まったら、幻の芋焼酎で締めないと、一日が終わりません」

 酒って、いいですね。
  


Posted by 小暮 淳 at 15:59Comments(0)酔眼日記

2017年10月05日

月に酔う 酒に跳ぶ


 群馬が生んだ高級ブランド魚 「銀光」(ニジマス)
 利根川の清流に棲む 「川ふぐ」(ナマズ)
 桜エビをエサに育てられた 「桜鯉」(コイ)
 そして、群馬の名産 「刺身こんにゃく」

 氷の器に乗った切り身は、すべて群馬産の食材ばかり。
 海のモノは、一品もありません。
 いいですね。
 海なし県の群馬にだって、美味しいものがたくさんあります。

 ここ上牧温泉(群馬県利根郡みなかみ町) の辰巳館の名物 「献残焼(けんさんやき)」 は、肉も野菜も魚も、すべてが県内産。
 炭火で焼きながらいただきます。
 「焼きまんじゅう」 なんかも自分で焼いて食べちゃったりして、もう、群馬のおいしさがてんこ盛りなのです。


 ということで昨日は、夕方早めに辰巳館にチェックインをして、山下清画伯も愛した“化粧の湯” に一浴し、時間まで一人でのんびりと夕食をいただきました。
 もちろん、湯上がりの生ビールは欠かせません。

 そして午後6時半、ほろ酔いのまま、迎えのバスに乗り、大峰山へと向かいました。

 そう、昨日は中秋の名月だったのであります。
 上牧温泉のある旧月夜野町は、その名の通り、月の美しいことで知られています。
 ※(月夜野の月は、日本百名月に認定されています。)

 僕は、みなかみ温泉大使として、月を愛でる会 「指月会」 に参加してきました。


 大峰山の中腹にある嶽林寺。
 境内には灯火が焚かれ、幻想的な雰囲気をかもし出しています。

 本堂では茶会と法要が行われ、その後、篠笛と琵琶の演奏会が始まりました。
 2部は、ステージが屋外へと移ります。
 そこは、なんと! 鐘楼の上。

 篠笛奏者の姿は、まさに五条の橋の上に立つ牛若丸のよう。
 琵琶奏者は、耳なし芳一か……

 ゆっくりと雲が流れ、時おり月を隠しながら、光のページェントが神秘的に繰り広げられます。
 その美しさと言ったらありません。
 昔の人は、こうやって月を愛でていたんですね。

 なんて、風流なんでしょう。
 なんて、贅沢なんでしょう。

 思えば、何年も月を見ていなかったことに気づきました。


 指月会が終われは、次はお待ちかねの “酒迎会” です。
 僕同様に来賓に招かれた 「みなかみ観光大使」 の菅谷正雄さんは、茨城県取手市の方です。
 みなかみ町と取手市は、利根川の上流と下流にあることから友好都市関係にあります。
 取手市からは市長まで来られたため、取手市の地酒 「君萬代」 が振る舞われました。

 なんじゃ、この酒!
 純米酒ということもあり、口当たりが良くて水のようにスイスイと入ってしまいます。

 1杯が2杯、2杯が3杯、4杯、5杯……

 飲むほどに、天空の月が、ぼんやりとおぼろ月のように見えます。


 うさぎ うさぎ なに見てはねる
 十五夜お月さま 見てはねる

 ピョ~ン!!
  


Posted by 小暮 淳 at 19:00Comments(0)酔眼日記

2017年09月17日

赤兎馬に酔う夢のつづき


 のんだ、ノンダ、飲んだ!
 よった、ヨッタ、酔った!
 そして、かたった、カタッタ、語った~!!


 昨日は、我がNPO 「湯治乃邑(くに)」 主催による公開パネルディスカッションが開催されました。

 会場には、昨年参加してしてくださった人や新聞などの告知により知って来られた人、また報道関係の人たちにお越しいただき、有意義な2時間を過ごすことができました。
 参加者およびゲストパネラーの方々には、お礼を申し上げます。

 終了後には、「とても楽しかった」 「大変、ためになった」 との感想をいただきました。
 テーマは “湯治の復活” ですが、一朝一夕に解決する問題ではありません。
 今後も、試行錯誤をくり返し、たくさんの方からのお知恵をいただきながら、一歩一歩、夢に向かって進んで行きたいと思います。
 来年も、公開パネルディスカッションを開催いたしますので、引き続き、ご支援ご鞭撻のほどをお願いいたします。


 で、イベントが終われば、恒例の懇親会を兼ねた打ち上げであります!

 でも、予約しておいた高崎駅前の1次会場のオープン時間は、午後5時です。
 主催者スタッフが着いたのは4時半。
 「まだ30分もありますね」
 と理事長である僕が言えば、
 「では、そこのビアホールで、スタッフだけの前祝いをしましょう!」
 と事務局長のA氏。
 「いいですね。0次会ということで」
 と副理事長のT氏も賛同し、高らかに大ジョッキで乾杯をしたのであります。

 1次会には、ゲストパネリストや聴講者らも加わり、賑やかに開催されました。

 「せっかく高崎で飲んでいるんですから、赤兎馬(せきとば) を飲みに行きませんか?」
 と僕。
 「せきとば、って何ですか?」
 とは、ゲストパネラーのF氏。

 読者は、もう、お分かりですよね。
 そう、かつては “幻の焼酎” とまで呼ばれた鹿児島の芋焼酎です。
 僕の大好物であります。

 「ぜひ、飲んでみたいですね」
 のF氏のひと言で、決定!
 2次会場は、馴染みの居酒屋 「T」 となりました。


 「マスター! 来たよ~」

 不義理をして、申し訳ありません。
 本当に、久しぶりであります。
 それでも、満面の笑顔で迎えてくれるマスターに感謝!

 塩もつ煮に赤兎馬のロック
 これが、合うんです!

 「うまいですね。また、この店、来よう」
 とF氏もご満悦であります。


 そして、さらに3次会はT氏行きつけのスナックへ。

 飲んで、酔って、語り続けた一日でした。
 夢のつづきは、いつしか壮大な野望と化していたのでありました。
  


Posted by 小暮 淳 at 23:01Comments(6)酔眼日記

2017年07月09日

七夕の夜風を切って救急車


 昨日の夕刻のこと。
 猛暑の中、町内の公民館へと向かっていました。
 実は僕、班長なんです。
 氏神様の件で緊急の会議が開かれるとのことで、召集がかかりました。

 道中、メールの着信音が鳴りました。
 土曜日の夕方です。
 仕事関係ではなさそうな……。

 <今日は、浴衣祭りよ。>

 送信主は、酒処 「H」。

 そうでした、そうでした。
 前橋市の街中は、「七夕まつり」 の真っ最中なんです。
 そして、毎年 「H」 では、七夕に合わせて “浴衣祭り” を開催しています。
 といっても、いつもと変わらず、ただ酒を飲むだけなんですけどね。


 ああ、暑い! 暑すぎる!!
 群馬は、館林が最高気温の36.5度を記録しています。
 きっと前橋だって、大差はありませんって。

 会議が終われば、猛ダッシュ!
 我が家にもどり、甚平を引っ張り出したが、何年も来ていないので、シワシワで着れません。
 確か、作務衣があったはずだと取り出して、素肌に引っかけて、いざ、出陣!

 お祭り会場へ!


 「あっ、ジュンさん! ねえさーん、ジュンさん来ましたよ」
 と、店の前で縁台に腰掛け、夜風に当たりながら着物姿の常連客が、すでに、ほろ酔っています。
 店内を覗き込めば、カウンター席には、浴衣、浴衣、浴衣の綺麗どころがズラリとならんでいます。
 「おおお~!」
 と叫んだ僕の声に反応して、振り返った顔は・・・
 な~んだ、常連ばかりです。
 相変わらず、年齢層の高いHなのであります。

 「どうする? 中に座る?」
 と、僕らから 「ねえさん」 と呼ばれている店の女主人。
 「いや、外でやってるから、とりあえずビールね」


 「カンパイ!」
 「いいですね、通りを眺めながら飲むのも」
 「前橋も、いつもこれくらい人が歩いているといいんですけどね」

 1人が2人、2人が3人と時間の経過とともに常連たちがやって来て、あっという間に店内も店外も満席であります。



 「はい、ジュンちゃん、あらためてカンパイ!」
 夜もふけた頃、カウンターに残った数名とママとで飲み直しとなりました。

 と、そのときです。
 「救急車、呼んで! 救急車!」
 外が騒がしいので、飛び出てみると、店の前に人だかりが。
 さっきまで店内にいた常連のTさんが、頭から血を流しています。
 「どうしたの?」
 「転んだみたい」
 「大丈夫?」
 「念のために、救急車を呼びました」
 と、さっきまで店にいた常連さん。

 やがて夜風を切って、救急車が到着。
 Tさんは、額をタオルで押さえ、常連たちに見送られながら乗車。
 通りは、また、数分前の祭りの賑やかさを取りもどしました。


 「Tさんから、メール来たわよ」
 「どうしたって?」
 「5針、縫ったって」
 「5ハリ!」
 「みんなに、お騒がせしましたって、あやまっておいてだって」
 「でも、その程度で済んで、良かったですね」
 「とりあえず、七夕の夜に乾杯!」

 カンパ~イ!

 祭りの夜は、昔から何か騒ぎが起きるものです。
   


Posted by 小暮 淳 at 17:30Comments(0)酔眼日記

2017年06月29日

なぜにあなたはHへ行くの?


 一見客 「ネットに、安くて、可愛いママがいる店だって出ていたものですから……」
 常連客 「あいにく今日はママ、休みなんだよ」
 一見客 「そうなんですか……。それは残念です」

 客の会話をカウンターの中で聞いていたママの心の内は、いかばかりだったのだろうか?

 ご存知、我らのたまり場、酒処 「H」 でのエピソードであります。
 毎夜毎夜、気の置けない飲兵衛たちが、三々五々と集まってまいります。


 山梨県へ仕事で行った帰り。
 前橋駅前に降り立って、時計を見れば、午後6時半。
 まっすぐ家に帰るには、まだ明る過ぎます。

 そんな時、僕は迷わず、Hへ向かいます。


 「で、ママは、なんて言ったのよ」
 「私は、チーママですって言ったわよ」
 同席していた常連客から、ドッと笑いが沸きあがりました。

 「その一見のお客さん、本当に、ママは休みだって信じたのかな~?」
 「どうだかね」
 「でもさ、これでその客は、もう1回は来るね。“可愛いママ” に会いに」

 爆笑!


 枝豆に冷や奴、焼き魚を突きながら、キーンと冷えた生ビールを流し込む。
 う~ん、しみるしみる五臓六腑に、しみわたる。

 「ジュンちゃん、次はどうするの? もう1杯、ビール?」
 「いや、ヒヤにする」

 冷蔵庫から取り出される一升瓶。
 それがそのまま、デ~ンとカウンターの上に置かれます。
 銘柄は、H御用達の 「乱」。
 飲兵衛にはたまらない、スッキリとした辛口であります。


 ♪ ヤッテマレ ヤッテマレ ヤッテマレ ヤッテマレ ♪

 誰かが歌う、北国の祭り唄

 飲むほどに、酔うほどに、ほろほろと心が、ほどけてゆくのです。


 ママ、一見のお客さん、また来るといいね。
   


Posted by 小暮 淳 at 14:54Comments(0)酔眼日記

2017年06月03日

赤兎馬に願いを込めて


 今週、僕の “弟子” を名乗る有志らが集まり、新刊の出版を祝ってくれました。

 「先生、おめでとうございます」
 「これは私たちからのプレゼントです」

 と手渡された白い紙袋。
 中には、デパートの包装紙にくるまれた長方体の箱が……。
 大きさといい、持った重量といい、だいたい中身は想像がつきました。

 「開けてみてください」
 「今ここで?」
 「はい、私たちの前で」

 ゆっくり包装紙を解くと、「赤」 という漢字が飛び込んできました。
 その瞬間、僕の涙腺は壊れてしまい、コントロール不能に。

 ウグッ、ウグウグーーーーッ!!

 ダメです。
 言葉が出ません。
 黒い箱に、赤く 「赤兎馬(せきとば)」 の文字。
 僕の大好きな芋焼酎です。
 ※(詳しくは、「赤兎馬の酔夢」をブログ内検索)

 だからといって、ふだん飲めるような酒ではありません。
 一時は、“幻の焼酎” といわれ、九州の外ではなかなか手に入らなかった代物です。
 でも僕は、ある日、この酒の味を覚えてしまったのです。
 それからというもの、自分へのご褒美として、目標を達成したり、頑張った時にしか口にしていません。

 恐る恐る箱のふたを開けてみると……

 ウワッ、ウワワワワーーーーッ!!

 僕が見たこともないデザインのボトルとラベルであります。
 しかも、金の布をまとっているではありませんか!
 そして、「本数限定品」 の文字。

 「ウグッ、ウグウグ……、あ・り・が・と・う。お前たちったら……」
 お礼を言おうにも、感動が大き過ぎて言葉が出ません。

 「先生、私たちを誰だと思っているんですか!?」
 「師匠の一番弟子ですよ」
 「これからも、いい仕事をしてくださいね」


 その夜、美酒に酔いしれたことは言うまでもありません。

 で、「赤兎馬」 は、その後どうなったのかというと……
 えっ、もう飲んじゃったんだろうって?
 とーんでも、ございません。
 可愛い弟子たちからいただいた極上の 「赤兎馬」 ですぞ!
 タダで飲んでは、申しわけない。

 ということで、一つ、願を掛けました。
 今ここで明かすわけにはいきませんが、叶った時には必ずご報告します。

 叶いそうで、叶わなかった夢。
 その夢のゆくえを 「赤兎馬」 に託しました。


 一日に千里を走るという名馬よ!
 夢に向かって、突っ走っておくれ!
 私と弟子たちの熱き想いを乗せて!!
  


Posted by 小暮 淳 at 13:26Comments(2)酔眼日記

2017年04月19日

ひとりH


 <また甲冑(かっちゅう) 脱いで、遊びに来てね>

 “ひとりH” をした翌朝は、必ずママからメールが届きます。
 まだ昨晩の酒が残る気だるい午前中、そんなひと言に心がなごみます。


 年中無休、休日未定の商売を生業にしていると、他人とはスケジュールがなかなか合いません
 昔から 「ひとり酒」 はガラじゃなかったんですけどね。
 歳を重ねたということでしょうか……。
 ぶらっと、仕事からもプライベートからも逃げたくなるときがあります。

 これといって急ぎの原稿もなく、ポッカリと空いてしまった平日の午後。
 そんな日、僕は酒処 『H』 へ向かいます。


 まだ陽が高いというのに、カウンターの奥には先客がひとり。
 常連のS君です。
 彼もまたアウトロー(自由業) なので、気分転換に 『H』 にやって来ます。
 なんでも、散歩の途中なのだといいます。

 「いいですね。散歩の途中で、ちょいと一杯なんて」
 「夕食までに戻らないと、家族に疑われます」
 「でも、酒の匂いがしてバレませんか?」
 「だから、この泡盛なんですよ。これなら匂いません」

 本当でしょうか?
 証左のほどは定かではありませんが、S君のそのなんともアウトローっぽい行動が、魅力的なのであります。

 「ジュンさんも嫌いでなかったら、一緒にどーぞ!」
 ということで、暮れなずむ街並みを眺めながら、ほろ酔いトークが始まりました。


 「1億円あったら、何に使います?」
 なぜか、もし宝クジが当たったらという話になりました。
 ママは、店をリフォームするといいます。
 S君は、話を振っておきながら答えを用意してなかったようです。

 「ジュンさんは?」
 考えてみたこともありませんでした。
 1億円、あったら……


 “1億円” と聞くと、僕は20年ほど前の、ある記憶がよみがえってきます。
 久しぶり会った旧友との酒の席での出来事です。

 「ジュンちゃんはさ、ふた言めには 『人生は金じゃないって』 って言うけど、それって、お金を持ったことのある人が言うセリフだよ」
 「えっ?」
 「俺は今、億の金を手にしたけど、手にしてみて初めて 『人生は金じゃない』 て分かったからね」

 ぐうの音も出ない僕。
 ただただ、敗北感を味わった夜でした。


 「あー、むかつく! そういうヤツ!!」
 S君が、雄叫びを上げました。
 「で、ジュンさん、なんて言い返したのよ」
 「いや、何も言えなかった。なんて言い返せば良かったんだろう?」

 するとS君は、こんなふうに教えてくれました。
 「俺だったら、『オメエは1億稼ぐまで、そんなことも分からなかったのかよ!』 と言ってやるね」

 おみごと! あっぱれ!
 なんともスカッとするセリフじゃありませんか!
 今度、そいつに会ったら、絶対に言ってやろう!

 そして、この後、2人して自然と口を突い出た歌が……

 ♪ 金のないヤツぁ オレんとこ来い来い オレもないけど心配するな~ ♪

 負け惜しみのような気もするけどね。
  


Posted by 小暮 淳 at 12:17Comments(0)酔眼日記

2017年04月06日

ひとり祝い酒


 つくづくライターとは、孤独な職業だと思います。
 天職だと思うこともありますが、もしかしたら、さびしん坊の僕には向かない職業なのかもしれません。

 “本を著する” という一見、派手な部分もありますが、でも全体の作業からみたら、ほんの数パーセントです。
 90%以上は、日々取材と執筆に追われている実に地味な作業の積み重ねなのです。
 「ああ、報われたい! 早く楽になりたい!」
 そんな悲鳴とも嘆きにも似た心の叫び声を上げながら、一年のほとんどを過ごしています。


 昨日、最後の原稿を入稿しました。
 喜びよりも脱力感のほうが大きく、そんな自分を一分一秒でも解放してあげたい衝動に駆られます。

 自分を褒めてあげたい?
 いえいえ、褒めるには早過ぎます。

 本を作り、世に出すという仕事は、これからが肝心要の本番なのです。
 制作の順番として、著者だけが “イチ抜け” したに過ぎないのです。
 デザイナーは今、ねじり鉢巻で、頭から湯気を上げながらデザインと格闘しているはずです。
 ディレクターは、出版社と印刷会社の間に立って、今後の段取りに奔走しているはずです。
 担当編集者は、表紙や帯のコピーやデザインを模索していることでしょう。


 先日、“Xデー” が発表されました。
 Xデーとは、新刊本の発行日のことです。
 もう、泣いても笑っても2ヶ月を切りました。
 その日が来れば、楽しい楽しい打ち上げ会や出版記念パーティーなどが目白押しです。

 でも、でもでもでも~! その日まで待てないのです!
 頑張った自分にご褒美を!!
 今すぐ捕らわれの身から解放を!!

 ということで僕は昨日、日の明るいうちから、いそいそと家を出たのであります。
 向かったのは、もちろん馴染みの酒処 『H』。

 「終わらない旅、ご苦労さま」
 カウンターに座るやいなや、すでにブログをチェックしていたママが、そう言って、おしぼりを手渡してくれました。
 「カンパ~イ!」
 居合わせた常連客とのいつもの乾杯ですが、僕にとっては格別に五臓六腑へ染み渡るのであります。

 「ふぅ~!」
 ため息混じりに、飲み干した生ビールのグラスを置くと、
 「お疲れさまでしたね」
 と、ママの笑顔が受け止めてくれます。
 すると、全身をガッチガチに覆っていた鎧(よろい) のような緊張感が、まるで魔法が解かれるようにユルユルと消えてゆくのであります。


 「ジュンさん、次の本、いつ出るの?」
 「また買うからね!」
 常連客の言葉に、すべての苦労が報われていきます。

 孤独な職業だけど、僕自身は孤独とは無縁なのであります。
 ひとり祝い酒のつもりが、気が付いたら、いつもと変わらない賑やかな酒になっていましたとさ……。

 よーし、明日からまた頑張るぞっと!

   


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2017年02月02日

魅惑の会合


 僕は2ヶ月に一度、この上なく “うまい” 酒に酔いしれます。

 えっ、毎日、酒は飲んでいるだろうって?
 はい、毎日、おいしい酒をいただいています。
 でもね、格別な酒の味というものがあるのです。

 仕事でもなく、プライベートでもなく、娯楽でもなく……
 なんとも表現しにくいのですが、しいて言うならば、“極上の湯” に浸かっているようなやさしさに包まれた居心地のよさでしょうか。
 楽しいだけではなく、いつもいつも温かさに満ちている会合なのであります。

 通称、「弟子会」。
 僕のことを、「先生」 とか 「師匠」 と呼ぶ温泉が大好きな読者の集まりです。


 始まりは5年前の夏。
 前橋市で3日間にわたり開催された 「小暮淳の温泉講座」 と題されたセミナー初日のこと。
 受付に、僕と同年輩の男性が現れ、差し入れと称してお菓子の詰め合わせを置いていかれました。
 話を聞けば、2010年の開設以来のブログの読者で、拙著の愛読者だといいます。
 彼いわく、この日は、「仕事の都合でセミナーは受講できないので、せめて、ご挨拶に伺いました」 とのこと。
 それだけでも著者としては感動ものなのですが、その後も僕の本が出るたびに、書店に推薦文を書いて届けてくださるなど、陰で僕の活動を応援し続けてくれました。
 彼は、Sさんといいます。

 その数年後、僕が講師を務めるNHKの野外温泉講座に、受講生として入ってきたのがTさん(男性) とKさん(女性) でした。
 僕の講座は平日に開講されるため、60歳以上の生活に余裕がある高齢者が多いのですが、TさんもKさんも働き盛りの50代です。
 聞けば、2人とも休日を利用して受講してくださっているとのこと。
 そして、長年の僕の読者でした。


 そんなSさんとKさんが昨年、思わぬ席で出会ったといいます。
 温泉好きの2人は、当然、温泉の話で盛り上がり、僕の話題になったようです。
 「だったら一度、先生を囲んで飲みませんか?」 という話になり、僕にお呼びがかかったという次第です。

 昨年の9月にTさんも含めた4人が集まり、2ヶ月に一度、奇数月に “弟子会” を開くことになりました。
 先日、今年最初の会合がありました。
 毎回、会場は異なり、その都度、安価で飲み食いできる昭和チックな店を探して、僕を呼び出してくれます。

 「あけましておめでとうございます」
 「先生、今年もよろしくお願いします!」
 「こちらこそ、今年も楽しみにしていますよ」

 乾杯の1杯目から話は、ずーーっと温泉三昧です。
 楽しい時間は、あっという間に過ぎて行きます。


 「では、次に行きますか?」
 「はーい、行きま~す!」

 二次会は、酒処 『H』 と決まっています。
 なんだか読者の間では、H が小暮ファンの聖地と化しているようで、第1回目の会合の時に、3人をお連れしたのであります。
 「わ~、ここが、あのHなんですね~! ここに来るのが夢だったんですよ」
 と、はしゃいでいたKさん。
 今では、すっかり店に馴染んでしまい、常連の顔になりつつあります。

 「では、もう一度、カンパイ!」
 「ママも一緒に」
 「温泉に、カンパ~イ!」

 魅惑の会合は、夜が更けるまで続いたのであります。
 2ヶ月後、また “うまい” 酒を飲みましょうね。
  


Posted by 小暮 淳 at 18:48Comments(0)酔眼日記

2017年01月28日

酔いどれ大使 in みなかみ


 上牧温泉(群馬県みなかみ町) の 「辰巳館」で行われる会議に出席するため、またしても上越線に乗り込みました。
 今年になって、2度目のみなかみ行きであります。
 雪の多いこの時季は、電車で訪ねることにしています。

 無人駅の「上牧」で下車。
 雪は止んでいるものの、あたり一面の銀世界。
 ニット帽にマフラーという完全防寒姿で、降り立ちました。
 今回も観光協会のK君が、車で出迎えてくれました。


 午後5時、会議室には10人の温泉関係者が集まりました。
 みなかみ町から3人、県内温泉地から4人、県外から旅のコンサルタントが2人、と僕です。
 僕の役職は、温泉大使であります。

 昨年の暮れに、僕が言い出しっぺとなり、冗談が本気となり、あれよあれよのうちに話が大きくなり、こんな立派なプロジェクトに成長しました。
 テーマは、ズバリ! 「群馬の温泉の未来を考える」 であります。
 その上で、温泉地ができることは何か?
 そして、今すぐできることは?

 1時間半の会議で、かなり核心に触れることができました。


 「それでは、お時間が来ましたので、場所を移して懇親会を行いたいと思います」
 司会進行役のK君に、
 「安兵衛だね」
 と声をかけると、
 「それがですね、人数が増えてしまって、安兵衛では入りきらないんですよ。別の店を予約しました」


 と、いうことで、懇親会は水上温泉街にある料理屋で行われました。
 生ビールを駆けつけ2杯、冷酒の小瓶が1本、2本、3本……
 場は、温泉話で盛りに盛り上がり、会議以上に白熱したのであります。

 「宴たけなわではありますが、ここで中締めとさせていただき、2次会へ歩いてまいりましょう」

 「えっ、どこへ行くの?」
 「やっぱり、安兵衛へ行きましょう」
 「だって、この人数じゃ、入れないじゃない?」
 と心配する僕に、K君いわく
 「若手には、立ち飲みをしてもらいましょう! その条件で、ママに今、電話をしました」

 さすが、K君!
 ここまで来て、安兵衛に寄らずに帰るなんて、名づけ親としてはできませんものね。
 そう、“一湯一酒 湯酒屋” 安兵衛と名づけたのは僕なんですから……。


 「カンパ~イ!」
 ギリギリ詰めて8人が限界のカウンター席だけの小さな湯酒屋であります。
 僕は上から2番目の年長組なので、堂々と席に付かせてもらいました。
 30代の若手2人には可哀そうですが、人生勉強をしてもらうことに。

 「よっ、名物やすべ揚げ!」
 と大声を上げた僕に、隣のN女史が、
 「なんですか? やすべ揚げって」

 安兵衛に来たら、やすべ揚げを食うべし!!
 これまた僕が名づけた、紅しょうがの天ぷらなのであります。

 「おいしい! お酒が進みますね」
 「でしょう! これが湯酒屋ですよ」
 とかなんとか、訳の分からぬことを言い出す僕。

 「よっ、酔いどれ大使!」
 「群馬の温泉を頼みますよ」


 1次会場を出たときに降っていた雨は、すでに雪に変わっています。
 店内では、熱い熱い湯談義が続いています。

 湯があり、酒があり、志を同じくした仲間がいれば、他に何もいりません。
 “一湯一酒” 湯酒屋 安兵衛 バンザーイ!
   


Posted by 小暮 淳 at 21:42Comments(3)酔眼日記

2017年01月16日

HのHはHのH


 「人生の成功者なんだから」
 「誰がさ?」
 「小暮さんに決まっているじゃないですか! 好きなことして生きているんだから」
 「バカも休み休み言えよ。成功者であるわけ、ねーだろ!」

 お馴染みの酒処 『H』 での、常連客とのざれ言であります。
 カウンター席だけの小さな小料理屋には、今宵も気の置けない面々が、浮き世を忘れに三々五々と集まってきます。

 会話を聞いていたママがカウンターの中から、なにげに言葉を返します。
 「だよね。だったらHなんかで、飲んでないよね」
 その自虐ネタに、ドッと笑いが起きました。

 だよね。だよね。だよね~!


 やがてカラオケのリモコンとマイクが回り出し、かかる曲は、すべて70年代の懐かしのフォークソングや歌謡曲ばかり。
 カウンターを見渡せば、この日の客は、すべて同世代です。
 おまけにママも同世代だし、暗黙のうちに青春を過ごした70年代がオンパレードであります。


 別に、疲れていたわけではありません。
 特に、嫌なことがあったわけでもありません。
 なんとなく、ただ、なんとなく、『H』 に足が向いてしまう日があります。

 “好きなことをして生きているんだから”
 常連客に言われるまでもなく、自分でも分かっています。
 たぶん、一般のサラリーマンに比べたら、ストレスの少ない人生を生きていると思います。

 でもね、僕だって時々、甲冑(かっちゅう) を脱ぎたくなることがあるのですよ。
 ライターという “よろい” や家庭人という “かぶと” を脱ぎ捨てて、1人の男として過ごす時間が欲しくなるのです。
 そんな時、僕は迷わず 『H』 へ向かいます。


 『H』 のHは、平静、平穏、平和のHなのかもしれませんね。


 さ、次は僕の番ですか?
 もちろん、拓郎の歌をうたいますよ!
   


Posted by 小暮 淳 at 12:47Comments(0)酔眼日記

2016年09月26日

頑張った自分に赤兎馬を


 ドッと疲れが出たようで、目覚めたら正午を回っていました。
 10時間以上も爆睡していたことになります。


 「自分をほめてあげたい」
 と言ったのは、確かマラソン選手の有森裕子さんでしたっけ。
 それほどの頑張りではなかったのですが、この年齢で2日間のイベントは、かなり肉体に応えたのであります。

 何か、自分にご褒美を出してあげよう!
 2日間、ズーッと考えていました


 一昨日(24日) の土曜日は、中之条町(群馬県吾妻郡) でのエフエム群馬の公開生放送に出演。
 パーソナリティーの竹村淳矢さん、櫻井三千代さん、ザ・キャプテンズ傷彦さん、テッドさんらと、温泉トークを楽しんできました。
 その後、中之条町長と会食。中之条町の観光PRについてを話し合いました。

 さすが人気の番組 「G☆FORCE」 であります。 
 用意した客席は満席で、ズラ~リと立ち見客が会場を囲みました。

 パーソナリティーとキャプテンズのファンがほとんどでしたが、僕を目当てに来てくださった読者や温泉宿のご主人なんかもいて、本当に楽しい時間を過ごせました。
 スタッフのみなさん、出演者のみなさん、そして会場に来てくださったお客様、ありがとうございました。


 そして一夜明けた昨日(25日) は、待ちに待った東京ビッグサイト(東京都江東区有明) で開催中の 『ツーリズム EXPO ジャパン』 に出演するため、早朝4時半起きをして、いざ、東京へ!

 ひぇ~~!! 相変わらず東京はスゴイところですなぁ~。
 人、人、人、人……
 ビル、ビル、ビル……
 田舎者は、ただただ、目をキョロキョロするばかり。
 開場前だというのに、すでに正面ゲートには長蛇の列であります。

 僕はイベント担当者に誘導されて、人波の中をスーイ、スーイと。
 ゲストだもの、それくらいの特典があってもいいのです(優越感!)。


 無事、2回の講演を終えて、汗だくになって、ビッグサイトの外へ。
 まずは電車に乗る前に、ビールです。
 コンビニに駆け込み、ビル群の谷間の公園で、一人で祝杯を!

 ドッと疲れが出ました。
 でも、これで終わりたくない!
 頑張った自分に、何かご褒美をあげようじゃないか!

 「ん? 何がほしい? 酒か?女か?」
 と訊かれれば、迷わず 「酒です!」 と答えます。
 それも、「赤兎馬(せきとば) です」 と元気良く。
 ※(幻の芋焼酎 「赤兎馬」 については、当ブログの2014年7月14日 「赤兎馬の酔夢」、2015年9月27日 「赤兎馬が来た!」 を参照)


 ということで、帰りの駅のホームから僕に赤兎馬の味を教えた居酒屋 「T」 のマスターにメールを打ちました。
 すぐに、「お待ちしてしています」 の返信が。
 よって高崎駅にて、途中下車。

 大好物の塩モツ煮とともに、存分に赤兎馬の芳醇な香りとコクを味わったのであります。
 こんな僕を、あたたかく労ってくれるマスターとママさん、いつもありがとうございます。

 また頑張ったら、ご褒美に寄りますね!
  


Posted by 小暮 淳 at 15:15Comments(8)酔眼日記

2016年07月10日

12時間飲酒マラソンツアー


 今年も参加してきました!
 “12時間飲酒マラソン” に……
 といっても、酒を飲みながら走る競技ではありません。
 バスが出発してから帰るまで、ひたすら飲み続ける年に一度の無礼講の旅であります。

 僕は10年以上前から、某社の社員旅行に毎年、呼ばれて参加しています。
 今年の目的地は、信州・安曇野であります。
 ♪ でも、そんなの関係ねぇ~!

 だって天気は、絶好の雨だもの!
 観光が目的ならば “あいにくの雨” も、のん兵衛にとっては願ったり叶ったりの “恵みの雨” なのであります。
 だって、これで観光なんてせずに、ひたすら飲み続けられるのですからね。


 7時20分
 JR高崎駅を出発したバスは、信州を目指します。
 高速道路に乗り、幹事のあいさつが終わるやいなや、缶ビールや酎ハイ、ハイボールが一斉に配られ、プシュプシュとプルタブを引く音とともに、「カンパーイ!」の声が車内に響き渡ります。

 10時30分
 350mlの缶ビール2本と、紙コップの日本酒を2杯を飲み干した頃、「大王わそび農園」 に到着。
 外は雨です。
 ♪ でも、そんなの関係ねぇ~!
 園内を歩き回れないのであれば、することは1つ。
 有志を募って、売店へ直行!
 さっそく名物の 「わさびコロッケ」 と、これまた名物の 「わさびビール」 を注文。

 コロッケは、ほんのり、わさび味でしたが、ビールはちょっぴり期待ハズレ。
 色はグリーンなのに、味はふつうに美味しい生ビールでした。
 「不味くってもいいから、わさびの味がしてほしかったですね」
 とは、某社のY社長。
 僕的には、酔えればなんでも、いいんですけどね。


 11時30分
 バスは街道沿いの、そば屋に到着。
 昼は、信州そばをいただくことに。
 でも、ここでも……。

 Y社長が、一升瓶を持って登場です。
 「うおぉぉぉぉ~!!」
 と歓声の上がる中、1人ずつに地酒が振る舞われました。

 食後は、「安曇野ちひろ美術館」 なんぞを見学して、最終目的地 「安曇野ワイナリー」 へ。
 この頃になると雨は、ますます本降りに。
 ♪ でも、そんなの関係ねぇ~!
 と、ぶどう畑を横目に、試飲コーナーへ直行!
 白の甘口、辛口、赤の甘口、辛口と節操もなく、すべてを試飲。

 「けっこう、試飲だけでも酔いますね」
 と、バスにもどったY社長。
 そう、僕と社長は、座席が隣同士なんです。

 「用意したビールは全部終わってしまったようですよ。酒もないみたいです」
 と、帰りの道中を心配する僕に、
 「こんなことも、あるかと思いましてね。ちゃんとバッグに忍ばせてきましたよ」
 と、日本酒を取り出す社長。

 よっ、さすが、社長!
 あんたは、偉い! 人間ができている!
 というわけで、最後まで酒を切らすことなく、楽しいバス旅行を無事終えることができたのでありました。


 R社の社員のみなさん、大変お世話になりました。
 また来年も誘ってくださいね。
 待ってま~す!
   


Posted by 小暮 淳 at 15:57Comments(2)酔眼日記

2016年06月13日

飲んで飲んで飲まれずに飲んで


 ♪ 月曜日はホームパーティーに呼ばれ
    手作り料理で芋焼酎を飲んだ
    火曜日は伊香保に泊まり
    湯上がりに生ビールを飲んだ
    水曜日は原稿書きに疲れて
    寝しなに冷酒を飲んだ
    木曜日は仲間と居酒屋に集まり
    生ビールと酎ハイを飲んだ
    金曜日は 『高崎バル』 に参加して
    5軒の店をハシゴして飲んだ
    土曜日はいつもの酒処 「H」 へ行って
    常連客としこたま飲んだ
    日曜日は介護に追われ
    親を寝かしつけてから一人酒を飲んだ
    チュラチュラチュラチュラチュラチュララ… ♪


 ということで、先週は飲み続けた1週間でした。
 いつもはそんなに飲まないんですけどね。
 暑かったのと、誘われたら断れない呑兵衛のスケベ根性のせいだと思います。
 でも、すべて美味しくいただきました。

 特筆すべきは、金曜日の 『高崎バル』 でしょうか!
 ご存知ですか? 僕は知りませんでした。

 「バル」 とは?
 スペインでは、手頃な小皿料理を食べられるコーヒースタンドやカフェ、バーや居酒屋が一緒になったようなお店を 「バル」 というんだそうです。
 で、高崎市では、3,000円で5枚つづりのチケットを販売して、期間中に街中を飲み歩いてもらおうというイベントを開催しています。
 なんと今回で10回目だそうです(ただし4日間限定、昨日終了しました)。

 でも、これが楽しいんですよ。
 1軒目は、とんかつ屋で揚げ物と生ビール。
 2軒目は、居酒屋でモツ焼きと酎ハイ。
 という具合に、ものの30分くらいで食べて飲んで、次の店へ向かいます。
 ラストの5軒目は、生ハムとワインで締めました。

 いわば “飲み食いラリー” なので、じっくり飲みたい人には向きませんがね。
 体力も必要なので、若い人が多かったようですよ。
 でも大変面白かったので、ぜひ、次回も参加したいと思います。


 さーて、今晩は……
 久しぶりに、休肝日にしようかな?
   


Posted by 小暮 淳 at 15:38Comments(2)酔眼日記

2016年05月11日

この一瞬のために生きている


 「カンパーイ!」

 いったい僕は、この言葉を今までに何回、口にしたことでしょうか?
 何千回? 何万回?

 1年365日、ほぼ毎日酒は飲んでいますから、その回数だけ唱えていることになります。
 もちろん、一人で飲むときだって 「今日は頑張ったね、ではカンパイ!」 って、ちゃんと心の中で言っていますよ。
 そして、すべて楽しくて、おいしい酒です。

 僕は、ヤケ酒は飲みません。
 その昔、サラリーマンをしていた頃には、数回あったかもしれませんが、この仕事に就いてからは毎回楽しい酒ばかりです。

 でもね、そんな飲兵衛の僕でも、一生に何回もない、最高にウマイ酒というのがあるのです。
 それは、大きな仕事を成しとげた時に飲む酒です。
 その酒の味といったら、どんな高級なワインや日本酒を出されてもかないませんって!

 決して、これは言い過ぎではなく、この美酒を飲む一瞬のために僕は生きているのです。


 昨日5月10日は、前回報告させていただいたとおり、新刊本の発行日でした。
 どんなに忙しくても、他の用が入っていても、この一瞬を味わうために、本の制作に関わったスタッフは、何はともあれ集まります。

 まだ外は明るい午後5時半。
 前橋市内の安居酒屋に、4人の男たちが顔を揃えました。
 ディレクター、デザイナー、カメラマン、そして著者であります。

 4人の手には、つい先ほど印刷所から出版元へ届いたばかりの、出来立てホッカホカの本が、それぞれ1冊ずつ握られています。
 そして目の前には、生ビールが……。

 でも、誰もビールには手をのばしません。
 全員が、ページをめくりもせず、ただジッと表紙を眺めています。
 それぞれが、それぞれの感慨に浸っているのです。

 「そろそろ、いいですかね?」
 ディレクター氏の発声で、やっと本をテーブルの上に置き、ジョッキを握りしめました。

 「大変お疲れさまでした。おめでとうございます」
 「カンパーーーーイ!!!!」

 この瞬間、気分は絶頂を迎えます。
 この世に存在する快楽のなかで、最高の快感が足の先から頭のてっぺんまで全身を貫いていきます。

 <ああ、この一瞬のために生きているんだ!>

 そう思ったら僕は、全員と握手をせずにいられませんでした。
 「ありがとう」
 「ごくろうさま」
 「また、よろしく」

 同じ釜の飯を食べた戦友たちに、言葉では表しきれない感謝をこめて……。
   


Posted by 小暮 淳 at 18:47Comments(0)酔眼日記

2016年05月01日

傷だらけのモビルスーツ


 「今、Hに居るんだけど、出てこない?」

 一昨晩のこと。
 夕食後に自室でくつろいでいるときでした。
 作家のN氏から、呼び出しの電話がありました。

 Hとは、このブログでも、たびたび登場する我らのたまり場、酒処 『H』 のことです。
 N氏は、僕が20代に出会い、フリーで生きていくことの意味を教えてくださった人生の師であります。


 30分後、僕は 『H』 のカウンターにいました。
 客は、僕とN氏のほかに常連が4人。
 見知った顔ばかりです。

 軽く常連たちと生ビールで乾杯した後、N氏にご無沙汰していた不義理を詫び、近況報告などを済ませ、いよいよ本腰を入れて日本酒に口を付け出したときでした。

 「まさかジュンちゃんが、温泉ライターになるとは思わなかったなぁ~」
 「ええ、自分でも思いませんでした」
 「俺は、ずーっと小説家になると思っていたよ」
 「そういえば、そんなことを言ってましたね」

 思えば30年前。
 結婚はしていたけれど無職で、何になろうとしているのか自分でも分らず、ただ毎日、原稿用紙に向かって悶々としていた頃でした。
 とあるギャラリーでN氏と会い、意気投合し、以来、N氏の仕事場を訪れては、人生を説いてもらっていたのでした。


 「でもさ、良く頑張っているよ」
 「ありがとうございます。まだまだですけど」
 「10年後が楽しみだな」
 「あと10年ですか?」
 「なに言ってるの! 俺の歳だよ(笑)」

 ですよね。
 N氏は団塊の世代でありながら、今でも第一線で活躍している作家であります。
 そんな氏の前で、弱音を吐くわけにはいきません。

 「大丈夫です。Nさんにもらったモビルスーツがありますから」
 「モビルスーツ?」

 そうです。
 30年前に氏から伝授していただいた “フリーで人生を生き抜くための心に装着する鋼鉄のモビルスーツ” です。
 このスーツを身に付けると、一瞬にして心臓に毛が生え、根拠のない自信がムクムクと湧き上がり、将来への不安が一切消え去るのであります。

 「だよな、ジュンちゃんにやったのは特別製の黄金のスーツだからな」
 「ええ、30年も使っているので、もうだいぶボロボロですけどね。でも機能は衰えていません」
 「だったら10年といわず、あと20年は大丈夫だな?」
 「に、に、20年ですか~!(汗)」

 そう言って、30年前と同じように冗談を言って、笑い合ったのでした。
 気が付けば僕も、もう “アラ還(暦)” です。
 N氏にいたっては、“アラ古希” なんですね。


 まだまだ、あばれますよ!
 ね、師匠!
 互いに、“アラ卒(寿)” と “アラ白(寿)” になるまで!
    


Posted by 小暮 淳 at 22:05Comments(0)酔眼日記

2016年04月17日

湯酒屋 安兵衛、ここにあり。


 “一湯一酒”
 いい湯場には、いい酒場がある。


 群馬は広いな大きいな~♪
 前橋市内は、とっくに葉桜だというのに、北の町では今が見頃!
 満開です。

 別に花見に出かけたわけではありません。
 だからといって、仕事でもありません。
 去る2月に、月夜野温泉(群馬県利根郡みなかみ町) でバンドのライブがありまして、遅ればせながら打ち上げをやることになりまして、「どうせやるなら温泉でやりましょう!」 「だったら水上温泉で」 「となれば安兵衛でしょう!」 と相成りまして、桜舞う温泉街に、スーパーローカルオヤジバンド 『KUWAバン』 の面々が集まったのであります。


 夕刻、宿に着いたら、まずは缶ビール1本(500mlですが) をキューッと飲み干して、ひと風呂浴びて、いざ出陣!
 目指すは、温泉街の路地の裏の奥。
 「安兵衛」 は知る人ぞ知る、でも水上の人でも滅多に知らない、小さなの居酒屋であります。

 いえ、違います!
 温泉地にある居酒屋のことを僕は、「湯酒屋」 と呼びます。
 ※(命名については、2012年12月12日 「一湯一酒 湯酒屋 安兵衛」 参照)


 「カンパーイ!」
 ライブの労をねぎらって、高々とオヤジたちの声が狭い店内に響き渡ります。
 “狭い” といっても、ハンパな狭さじゃありませんよ。
 カウンターのみで、7人も入ったら、奥の人はトイレにも行けなくなる狭さです。
 もちろん、この日は貸切。

 「まるで新宿のゴールデン街にいるみたいです」
 と興奮しきりなのは、今回が安兵衛デビューの和太鼓奏者のK君。
 想像以上の昭和カオス感に、感動を隠せない様子です。

 野菜の煮物、ウドの和え物、フキ味噌と、ママ手料理の旬の肴が次々とカウンターに並びます。
 アルコールも、ビール → 芋焼酎 → 日本酒と、あてに合わせてチェンジアップ!

 そして宴もたけなわ、ほろ酔い気分になったころ、いよいよ真打ち登場です。
 「よっ、待ってました! やすべ揚げ!」

 「こここれが、ウワサの “やすべ揚げ” ですか! やっと合えました!」
 と、またしても感極まるK君。

 “やすべ揚げ” とは、紅しょうがを一口サイズに揚げた天ぷらで、安兵衛の常連にならないと食せない幻の名物なのであります。
 もちろん、命名は僕であります。
 ※(2013年7月11日 「名物 やすべ揚げ」 参照)

 飲むほどに、酔うほどに、夜が深まってゆくのでありました。


 いい湯、いい酒、いい友あり。
 そして湯酒屋 安兵衛、ここにあり。
   


Posted by 小暮 淳 at 13:17Comments(2)酔眼日記

2015年09月27日

赤兎馬が来た!


 なんでも口に出して、言ってみるものですね。
 「赤兎馬」 「赤兎馬」 「赤兎馬」 と連呼していたら、
 本当に、赤兎馬がやって来ました!

 赤兎馬(せきとば) とは、鹿児島の芋焼酎のことです。
 かつて蔵元が九州だけの限定販売をしていたことから、“幻の焼酎” と呼ばれていました。
 最近は本州でも、お目にかかれるようになりましたけど。

 基本、僕は日本酒党であります。
 ところが昨年、赤兎馬に出合って以来、この酒の魅力にハマってしまったのです。
 決して、焼酎を好きになったわけではありません。
 “赤兎馬” に恋してしまったのです。
 ※(赤兎馬との出合いは、2014年7月14日 「赤兎馬の酔夢」 を参照)

 で、この恋心をブログだけではなく、事あるごとに誰彼なしに、告げていたのです。
 そ、そ、そしたらーーーーーっ!!!!!
 先日、本当にホンモノの赤兎馬が届いたのであります。
 「日頃、お世話になっているから」 と、知人の男性から。

 ま、酒をもらうことは多々ありますから、手渡された包みからして日本酒だとばかり思っていましたよ。
 ところが、開けてビックリ!
 一瞬、息が止まるかと思いました。

 人は、感動すると、言葉が出なくなるものですね。

 「ど、ど、どうして、これを?」
 と、お礼の言葉より先に、驚きのほうが口を突いて出てしまいました。
 「お好きだと聞いていましたから」
 「でも、よく手に入ったね?」
 「ええ、知り合いの酒屋に頼んで探してもらいました。酒屋も感心していましたよ。『いい酒を知っている人だ』 って」

 いやいや、なんだか嬉しいじゃありませんか。
 たかが酒、されど酒であります。
 酒をめぐる、人と人の輪ができています。

 結局、お礼の言葉が一番最後になってしまいました(申し訳ない)。
 O君、ありがとう!
 毎晩、その芳醇な旨みと香りを、じっくりと味わいながら楽しんでいるよ。

 さーて、今晩もそろそろ “恋人” に会いに行くとしよう!(悦)


 

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NPO法人湯治乃邑は浅間隠温泉郷架け橋プロジェクトを推進しています。

皆様のご支援を宜しくお願い致します。

後、2日です。
https://faavo.jp/gunma/project/574
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Posted by 小暮 淳 at 23:23Comments(0)酔眼日記

2015年09月05日

大事なことは飲み屋で決まる②


 あれから、ちょうど1年が過ぎました。
 いまだに体重は、13㎏減少したままです。

 “あれから” とは、逆鱗に触れた日のこと。
 1年前に、ちょっとした家庭内トラブルがありまして、「晩酌断ち」 をしたのであります。
 そしたら、あれよあれよのうちに体重が落ちてしまったのでした。
 ※(2014年9月12日 「逆鱗の功名」 参照)


 今でも晩酌はやめていますが、決して酒はやめていません。
 睡眠導入剤代わりの寝酒程度は、毎日しています。
 といっても、以前から比べたら、めっきり弱くなりましたよ。

 それでも酒は、僕の人生には、なくてはならない宝物なのであります。
 酒のあるところ仲間が集まり、そして素晴らしき人生のアイデアを導いてくれる “魔法の水” なのであります。


 昨晩は、久しぶりに某紙の編集者たちと、高崎市で飲みました。
 なぜか、顔を合わせる早々 「今日は、ハシゴをしよう!」 ということになり、駅前から店を物色しながら歩いたのであります。
 結局、そんなに飲めるわけがなく、3軒目で解散となりました。

 が、河岸を変えるたびに、僕らの感性は研ぎ澄まされていき、次々と奇抜的なアイデアや企画が飛び出すのであります。
 エッセイ連載のテーマと切り口から始まり、しまいには書籍化までたどり着きました。

 これ、すべて “魔法の水” の成せる業なり。


 思えば、今までも僕は、大事なことは、すべて飲み屋で決めていたのです。
 これだもの、晩酌はやめても、酒はやめられませんって!
  


Posted by 小暮 淳 at 11:37Comments(2)酔眼日記

2015年08月01日

寝不足解消術


 名づけて、「Xデー」。
 ついに恐れていた、その日がやって来ました。

 こうなることは分かっていたんです。
 みーんな自分が悪いんです。
 頼まれると断れないものだから、「ハイハイ、いいですよ」 って受けてしまう性分。
 とどのつまり、過密スケジュールになってしまうのです。

 昨日、7月31日は、その恐れていた1日でした。
 睡眠時間、たったの3時間。
 午前中は屋外での過酷な労働に耐え、そのまま市内の講演会場へ。
 終了後、某テレビ局にて、番組の構成会議に出席した後、場所を居酒屋に替えて “暑気払い” という名のスタッフ懇親会に参加予定です。


 何よりも心配していたのは、寝不足に加え、連日のこの猛暑。
 はたして、この過酷なスケジュールに体が持つのだろうか?
 今日こそは、熱中症で倒れるのでは?
 そんな瞬間が、何度もありました。

 午後12時。
 講演会が開催される公民館に着いたときには、すでに頭痛が始まっていました。
 危険信号です。
 食欲はあまりないけど、それでも無理やり出された弁当を食べ、水分を摂って、開講までの時間、クーラーの効いた控え室で体を横たえていました。

 講演会には、一般公開だったこともあり、このブログの読者が、たくさん来てくれました。
 著書の販売が禁止されている公共施設での講演ですから、当然、サイン会はありません。
 それでも終了後に、僕の本を何冊も持って来てくれた聴講者が、何人もいましたよ。
 読者とは、ありがたいものです。
 1冊1冊、ていねいにサインを書かせていただきました。


 公民館を出られたのは、午後4時。
 すでに構成会議は始まっています。
 クーラーを全開にした車を飛ばして、なんとか30分遅れでテレビ局へ。
 とどこおりなく、年内放送分のテーマを選出することができました。

 午後7時30分。
 日没したとはいえ、まだ外気は32℃もあります。
 頭痛は去りましたが、ここに来て寝不足がたたり、フラフラと足がふらついています。
 それでも、キーンと冷えたビールが僕を呼んでいます。

 沖縄料理の店 「K」。
 まずは、オリオンビールで乾杯。
 海ぶどう、島らっきょう、ゴーヤーチャンプルーに舌鼓。

 すると、どうしたことでしょう!
 それまで、今にも倒れ込みそうな肉体が、点滴を打ったかのように、シャキッ、ビンビンビーン!と元気になりだしたのであります。

 「では、一本締めで! 下半期もよろしくお願いします。よー!」
 Nディレクターの発声で、締めとなり、午後10時にお開きとなりました。


 さて、今日は十分疲れているから、もう帰って休もうか……。
 いや、待てよ?
 今日の講演会に、S君が来ていたよな。
 「今夜、Hに行ってますから。よかったら来てください」
 「いや、無理だと思うよ。3時間しか寝てないんだよ。たぶん体力が持たないね」

 そう、S君は、たびたびこのブログに登場する酒処 「H」 の常連客の1人なのです。


 「あっ、ジュンさん!」
 「本当に来た!」
 「体、大丈夫ですか?」

 大丈夫じゃなくったって、大丈夫にしちゃうさ!
 根っから明るい飲み友と、いつだって元気いっぱいのママさんの笑顔を見れば、寝不足だって、熱中症だって、恐いものなんてない!

 「カンパ~イ!」
 「今日は講演会、お疲れさまでした」
 その言葉に、僕の肉体は完全復活したのであります。
     


Posted by 小暮 淳 at 15:28Comments(2)酔眼日記