温泉ライター、小暮淳の公式ブログです。雑誌や新聞では書けなかったこぼれ話や講演会、セミナーなどのイベント情報および日常をつれづれなるままに公表しています。
プロフィール
小暮 淳
小暮 淳
こぐれ じゅん



1958年、群馬県前橋市生まれ。

群馬県内のタウン誌、生活情報誌、フリーペーパー等の編集長を経て、現在はフリーライター。

温泉の魅力に取りつかれ、取材を続けながら群馬県内の温泉地をめぐる。特に一軒宿や小さな温泉地を中心に訪ね、新聞や雑誌にエッセーやコラムを執筆中。群馬の温泉のPRを兼ねて、セミナーや講演活動も行っている。

群馬県温泉アドバイザー「フォローアップ研修会」講師(平成19年度)。

長野県温泉協会「研修会」講師(平成20年度)

NHK文化センター前橋教室「野外温泉講座」講師(平成21年度~現在)
NHK-FM前橋放送局「群馬は温泉パラダイス」パーソナリティー(平成23年度)

前橋カルチャーセンター「小暮淳と行く 湯けむり散歩」講師(平成22、24年度)

群馬テレビ「ニュースジャスト6」コメンテーター(平成24年度~27年)
群馬テレビ「ぐんまトリビア図鑑」スーパーバイザー(平成27年度~現在)

NPO法人「湯治乃邑(くに)」代表理事
みなかみ温泉大使
中之条町観光大使
老神温泉大使
伊香保温泉大使
四万温泉大使



著書に『ぐんまの源泉一軒宿』 『群馬の小さな温泉』 『あなたにも教えたい 四万温泉』 『みなかみ18湯〔上〕』 『みなかみ18湯〔下〕』 『新ぐんまの源泉一軒宿』 『尾瀬の里湯~老神片品11温泉』 『西上州の薬湯』『金銀名湯 伊香保温泉』 『ぐんまの里山 てくてく歩き』 『上毛カルテ』(以上、上毛新聞社)、『ヨー!サイゴン』(でくの房)、絵本『誕生日の夜』(よろずかわら版)などがある。

2013年07月31日

感謝、感激、雨、あられ。


 無職で無趣味の老人には、困ったものです。

 いくつになっても畑仕事をしたり、ゲートボールなどをして仲間と遊んでいる元気な年寄りを見ると、うらやましく思います。
 だって、うちのオヤジときたら、飯食っているか、寝ているか、ボーっと宙を眺めている毎日なのですから・・・
 本当に、困ったものです。

 特に、オフクロが入院してしまってからは、話し相手までもがいなくなってしまいました。


 「おい、オレは今日、何をするんだい?」
 これが、オヤジの口グセです。

 「なんでも好きなことをしなよ!」
 と言えば、
 「別にないんだ」
 と、また宙を見つめてしまいます。


 オヤジは今年、9月で89歳になります。
 若い頃は、バードウォッチングが趣味で、県内外の山々を歩いていた健脚の持ち主です。
 でも、80歳の時に、僕とアニキで相談して、自動車の運転免許を取り上げてしまいました。
 (だって、一時停止は止まらないし、自転車やバイクを引っかけてしまう事故が多くなったからです)

 アウトドアだけが生きがいだったオヤジにとって、現在の日常は、退屈きわまりないはずです。
 目が悪いので、新聞や本は読めません。
 耳が遠いので、テレビやラジオも聴きません。

 唯一の楽しみは、散歩ぐらいなもの。
 でも、連日、この猛暑ですからね。
 僕もアニキも、日中の散歩は禁止しています。

 だから、ますます、オヤジはやることがなくなって、
 「オレは今日、何をすればいいんだろうなぁ~?」
 と、朝から悲しい声を上げるのであります。

 だから今日、見るに見かねた僕は、オヤジを連れ出すことにしました。


 向かったのは、高崎市にある 「群馬の森」。
 ここは、明治100年記念事業の一つとして、昭和49(1974)年に旧東京第二陸軍造兵廠(ぞうへいしょう)岩鼻製造所跡地に整備された県立公園です。
 造兵廠とは、兵器製造工場のこと。
 (ここには、「我が国 ダイナマイト発祥の地」 の碑が立っています)

 東西約1㎞、南北約250m、面積約26.2ha。
 シラカシやクヌギ、ムクノキなどの樹木が生い茂り、野鳥の宝庫でもあり、四季を通じて県民の憩いの場として親しまれている公園です。

 ここならば日陰も多く、鳥や昆虫、草花も咲いていて、さながら山の中をハイキングしている気分にひたれます。


 「どうだい、じいさん! ここは涼しいだろう?」
 と訊くと、
 「ああ、いいね、いいね。昔、さんざんバードウォッチングで来たところだ。昔も今も、ここは変わらず、自然がいっぱいだ。気持ちいいね」
 と、杖を突きながら木立の中を歩くオヤジは、上機嫌であります。

 たっぷり1時間、親子で森林浴を楽しんで来ました。


 帰りの車の中。
 「ああ、オレには子どもいて、良かった」
 と、オヤジがポツリ。
 「そうだよ、世の中には子どものいない年寄りだって、いるんだからな。いたって、面倒看てくれるとは、限らないんだよ。だから、じいちゃんは、幸せなんだぞ!」
 と言ったら、
 「そうだ、そうだ。ありがとうよ。感謝、感激、雨、あられ」
 と言ったので、僕は吹き出してしまいました。

 「なんだよ、それ?」
 と、返せば、
 「感謝、感激、雨、あられだ!」
 と、もう一度言って、うれしそうに笑うのでした。


 確かに、子どもの頃から、使う言葉ではあります。
 でも、なんで、“雨” と “あられ” なんでしょうかね?

 ま、そんなことは、どうでもイイことなのです。

 ただ僕は、これでまた1つ、過去の親不孝を消せたようで、ホッとしたのであります。
 (でも、まだまだ、消したい親不孝が、たくさんあるんですよ) 
   


Posted by 小暮 淳 at 22:06Comments(0)つれづれ

2013年07月30日

なぜか半沢直樹


 なじみの酒処 『H』。
 昨晩のお相手は、28年前に中国で出会ったK君。
 ※(彼との出会いと再会については、当ブログの2013年1月7日「好久不見了!」参照)


 いつも時間の約束はしませんが、双方、勝手に自分時間で店に現れます。
 僕が店に着いたのは、午後7時過ぎ。
 グラスに注がれた生ビールを、半分ほど飲んだところに、K君が登場!

 「待ちましたか?」
 「いや、まだ1杯目ですよ」

 「今日は雨が降ったから、なんとか、しのげますね」
 「群馬は2年目だよね。夏の暑さは慣れました?」

 K君は食品会社に勤めるサラリーマン。
 国内の支店を転々として、昨年、北海道から群馬県へ赴任してきました。
 この転勤が、きっかけとなり、僕らは28年ぶりに感動の再会を果たしたのでした。


 「だいぶ忙しそうじゃないか! 会議漬けだって?」
 と僕が、電話で聞いた彼のグチに触れると、
 「それもテレビ会議です。本部と全国の支店をテレビ電話でつないで、一日中・・・」

 「一日中?」
 「ええ、休憩を入れながら、ずーっとテレビの前で会議です。やっぱり、面と向かって話さないと、コミュニケーションはとれませんよ」
 そう言って彼は、まるで心労を流し込むように、グラスの生ビールを一気に飲み干しました。


 彼は、支店の最高責任者。
 年上の部下を何人も持つ、エリートサラリーマンです。

 そして、なぜか話は、最近話題のテレビドラマ 『半沢直樹』 に。

 実は僕、このドラマ、最初は観ていなかったんです。
 勝手に、銀行員の出世物語だと決め付けていましたからね。
 そしたら知人から、「違うよ。自ら、自分の父親を死へ追いやった銀行に入行して、やられたら、やり返す、復讐劇だ」 と教えられ、再放送から観だしたら、ハマってしまいました。

 K君は、サラリーマンとして 「分かるんだよな~」 を連発します。
 でも、彼には、フリーランスで仕事をしている僕がハマったことが、いささか腑(ふ) に落ちないようです。

 「小暮さんには、分からないでしょう? 我々の気持ちが・・・」
 と、納得のいかない様子。
 だから僕は、言ってやりました。
 「だからオレは辞めたんだ! というシーンの連続を楽しんでいるのよ」


 「サラーマンって、何なんでしょうね……」


 K君の出身は中部地方で、両親は故郷で暮らしています。
 奥さんと子どもたちは、県外の関東地方の都市で生活をしています。
 家族には月に1回会いに行くといいますが、両親に会えるのは年に1回、正月だけだと言います。


 「何のために働いているのでしょうか……」


 珍しく、真面目な友人と酒を酌み交わしたものだから、ふだんは不真面目な僕までもが、ついつい真面目に人生を語ってしまいました。
 で、僕が彼に言った言葉は、
 「仕事なんて、何でも、いいんだよ。要は、今、自分は幸せかどうか? 自分に素直に生きているかどうか? なんじゃないのかなぁ」


 やられたら、倍返しでやり返すのもいいけれど、誰もができる人生の選択じゃありません。
 仕返しは、必ずしも “復讐” ではなく、“幸福” を手に入れるという選択もあると思うのです。
   


Posted by 小暮 淳 at 16:08Comments(0)酔眼日記

2013年07月29日

読者って、ありがた~い!


 「小暮さーん! 来月、誕生日でしょう?」
 ギターを抱えて、ステージを下りようとしたときでした。
 観客の中の中年男性が、僕に声をかけてきました。

 昨日、群馬県みなかみ町で開催された野外イベントでのことです。

 「えっ? よく知っていますね!」
 と僕が驚くと、男性は、ニコニコっとして
 「おめでとうございます」
 と、手を振ってくれました。

 うれしいですね。
 たとえ、おじさんでも(すみません)。
 こうやって、イベントに来てくれて、声をかけてくれる読者がいるということは、ライター冥利に尽きるというものです。


 「ブログを見て、来ました」
 と声をかけてくださったのは、前橋市から家族と遊びに来たという若いおとうさん。

 彼は、会場で僕の著書が販売されているのに気づくと、
 「ああ、本を持って来るんだった。サインしてもらえたのに……」
 と、残念そう。

 ぜひ、次回、お会いできる時は、本を持参してくださいね。
 いつでも、どこでも、サインいたしますよ!


 そんな著書販売コーナーでの1コマ・・・

 初老の婦人が、『みなかみ18湯』(上毛新聞社) の上下2巻を買い求めてくださいました。
 すると、そこへ、ご主人らしき人が現れて、
 「おい、その本なら、もう買ったぞ!」
 と、カバンの中から2冊の本を取り出したのであります。

 「あ~ら、ヤダ。そうだったの!」
 と夫婦で、大笑い。
 つられて販売スタッフも僕も笑ってしまいました。

 うれしいですね。
 ご夫婦で、同じ本を買い求めていたなんて。
 これまた、ライター冥利というものです。

 もちろん、丁寧に、2冊とも心を込めてサインをさせていただきました。


 僕はライターなのに、なぜ、テレビや講演、イベントに出演するのか?
 それは、こういった出会いが、うれしいからなんですね。

 執筆業って、とても地味な仕事なんです。
 なかには、それが向いている作家さんやライターさんもいると思います。
 でも僕は、そもそもが、目立つことが好きなミュージシャン志望の “お調子者” ですからね。

 人と、触れ合いたいんですよ。

 そして、それが読者だったら、最高に素敵なことだと感じています。

 ですから、みなさん!
 これからも、僕を見かけたら、ジャンジャン声をかけてくださいね。
   


Posted by 小暮 淳 at 10:39Comments(0)ライブ・イベント

2013年07月27日

寿命流し


 子どもの頃にやっていた遊びで、とても気になっている遊びがあります。
 それは、「寿命流し」。


 ところで、寿命といえば、先日、日本人の平均寿命が厚生労働省より公表されました。
 それによれば昨年、2012年の日本人平均寿命は、男女ともに前年より延びて、女性が86.41歳、男性が79.94歳。
 一昨年はトップの座を香港に譲り渡した女性は、また長寿世界一に返り咲いたとのことです(男性は世界5位)。

 男女ともに平均寿命が前年より延びたのは、3年ぶりなんですって。
 その原因は、2011年の東日本大震災で多数の死者が出たことが影響しているというのですから、いかに大きな災害だったかが計り知れます。

 ちなみに計算してみたら、僕のオヤジは現在、88.83歳でした。
 男性の平均寿命より、8.89歳も長生きしています。
 オフクロは、86.16歳。
 あと、0.25歳(3ヶ月) 生きれば、女性の平均寿命に届くというわけです。

 オフクロは現在、入院中。
 病気と闘いながら、頑張ってリハビリを続けています。

 ガンバレ! ばあさん!
 あと3ヶ月で、平均寿命だぞ!


 と、話がそれてしまいましたが、「寿命流し」 という遊びについてでしたね。
 これはブランコに乗って、こぎながら履いているクツを前方へ飛ばす、ゲームのことです。
 単純に、遠くまでクツを飛ばした人が勝ちなのですが、そのクツを飛ばすときに発するかけ声が、

 「じーみょーなーがーし!」

 だったのです。
 でも、もしかしたら、僕の記憶の中だけで、勝手に 「寿命流し」 と漢字に変換して覚えているのかもしれません。
 「しんみょうながし」 かも 「じんみょうながし」 だったのかも……。

 ところが、この言葉は、ブランコのクツ飛ばし以外でも使いました。
 それは、紙飛行機を飛ばすときです。

 誰が一番遠くまで飛ぶか、みんなで一斉に飛ばすときに、やはり、

 「じーみょーなーがーし!」

 と、かけ声をかけました。
 当時は、何の疑問も持たずに使っていましたが、今、あらためて思い返してみると、どちらも “飛距離” や “滞空時間” を競う時に、発する言葉だったことが分かります。

 もしかしたら、「寿命永し」 だったのかもしれませんね。


 今日も病院へ、オフクロを見舞いに行ってきました。
 顔色も良くなり、麻痺していた手足も動くようになり、点滴がはずされ、3度の食事が食べられるまでに回復しています。

 「ばあさん、また命拾いしたな」
 と僕が言えば、
 「だって、おとうさんより先に逝くわけにはいかないでしょう。これ以上、お前たちに迷惑をかけられないもの・・・」
 と、笑うのでした。

 もちろん、そうだよ。
 オヤジが生きているうちは、何回でも命を拾ってもらうからな!


 寿命、永し。
   


Posted by 小暮 淳 at 21:33Comments(2)つれづれ

2013年07月26日

野外ライブ&サイン会


 ま~、珍しいったらありゃしない!
 練習嫌いのバンドが、先月に続いて今月も練習をしました。

 昨晩、前橋市内のスタジオに、メンバーが集合。
 しかも、夜です!

 この夜というのが、珍しいことです。

 我がスーパーローカルオヤジバンド 「KUWAバン」 のメンバーは、全員がフリーランスで仕事をしているので、通常、練習をする場合は、平日の昼間に行います。
 でも、これは、正規メンバーでの場合。

 実は今回、ギタリストのみ入れ替わった “みなかみバージョン” でライブが行われることになったんです。
 (今年2月に月夜野温泉「みねの湯 つきよの館」で行ったライブと同じ編成です)

 と、いうのも、今回のライブは、みなかみ町主催による野外ライブ。
 ゲストに、みなかみ町観光協会の木村崇利氏を迎えての特別バージョンでステージに立ちます。
 よって、昼間仕事のある木村氏に配慮して、夜の練習となりました。

 当日の演奏は、7曲。
 約30ほどのステージです。
 なつかしのフォーク&グループサウンズのほか、もちろんオリジナル曲も歌います。
 (出演は、11:55頃~の予定)

 また今年、拙著 『みなかみ18湯』(上毛新聞社) の上下巻が完成出版されたことを記念して、会場では著書の販売とサイン会を行います。
 『みなかみ18湯』 をまだお持ちでない人は、この機会に、ぜひ、お求めください。

 では、会場で、みなさんのお越しをお待ちしいまーす!

 ※(出演イベントの詳細は、当ブログ2013年7月15日「利根川源流まつり」をご覧ください)



       水とのふれあいと交流 2013
          利根川源流まつり

 ■日 時   2013年7月28日(日) 10:00~ 小雨決行
 ■会 場   群馬県みなかみ町 奈良俣ダム
          オートキャンパーズエリア ならまた
 ■問 合   みなかみ町観光協会 TEL.0278-62-0401
  


Posted by 小暮 淳 at 09:58Comments(0)ライブ・イベント

2013年07月24日

我は神の子③「天王祭」


 「今日は何の日なのか? 何をするのか? 何にも分からないで、来ているんですけど……」
 と、不安そうな面持ちで話しかけてきたTさん。

 無理もありませんって。
 彼は、最年少の30代。
 しかも昨年、この町に家を建てて、家族と引っ越して来たばかりです。
 なのに、もう今年、「年番」 という大役をおおせつかってしまったのです。
 でもね、僕も同じだったんですよ。
 18年前に、この町に越してきたら、翌年に 「年番」 をやらされましたからね。
 とにかく、カルチャーショックを受けました。

 年番とは、その年の1年間は、“神の子” として仕える当番のことです。
 ※(詳しくは、当ブログの2013年2月1日「我は神の子」、4月8日「我は神の子②」 を参照ください)


 午前8時。
 公民館に、9人の選ばれし “神の子” が集まりました(本来は11人ですが、2人欠席)。
 今日は、「天王祭」 であります。

 僕の暮らす前橋市南部の町には、町の北と南に2つの神社が鎮座しています。
 上神様と呼ばれている 「石神(しゃくじ)神社」 と、下神様と呼ばれている 「稲荷(いなり)神社」 です。

 下神様には、お稲荷様のほかにも、いくつかの神様が祀られています。
 その1つが、「天王宮」。
 天王様は、天輪聖王という神様のことで、日輪(太陽) の神様なんだそうです。
 お日さま は、農民にとってはなくてはならない大切な存在ですものね。

 ですから下神様は、田んぼの真ん中に鎮座しております。


 公民館に集まって、最初の仕事は、飾り物作りです。

 和紙を貼った舟形の大きな灯籠を作ります。
 和紙には、「五穀豊穣」 の文字。
 これは、鳥居の下に縄で、くくりつけます。

 名前は分かりませんが、竹ざおの先に藁(わら)を巻いた、大きな塔のようなオブジェを作ります。
 藁には、色紙で作った花をいくつもあしらった細い竹が、何本も差し込まれます。
 竹ざおの中間には、「氏子」 と書かれた四角い灯籠が付いています。
 これを、のぼり旗を立てる支柱に、ロープでくくりつけます。


 午前10時30分。
 降りしきる雨の中、すべての飾りつけ終えて、神主を迎えます。
 天王宮の石祠の前には、野菜や果物、尾頭付きの魚、水、酒、米が奉納されました。

 祝詞(のりと) の後、氏子を代表して神の子である 「年番」 が、礼拝をします。
 玉串(たまぐし) の奉献、お神酒(おみき) の献杯。


 とどこおりなく神事が終われば、あとは、お待ちかねの酒盛りであります。
 公民館にもどると、すでに宴の用意がされていました。

 「みなさん、雨の中、大変ご苦労さまでした。無事に天王祭を行うことができました。ありがとうございました」
 と、年番長のあいさつがあり、
 「カンパ~イ!」
 と、平日の午前中から、にぎやかに酒が振る舞われるのであります。


 「あのう……、午後から出社しなくてはならないので、申し訳ありませんが、僕はここで……」
 と、Tさんが仕出し弁当の包みを抱えて、席を立ちました。
 「ま、昔と違って、勤め人が多いから無理は言わないけどさ、なるべく年番を優先にしてくんない!」
 と、長老が声をかけます。

 「小暮さんは、大丈夫なんだろ?」
 「仕事なんて、あって無いようなものですからね。僕の場合は」
 とか何とか言っちゃって、長い長い昼食をいただいてしまいましたとさ。

 だって、我は神の子ですから!
   


Posted by 小暮 淳 at 22:53Comments(0)つれづれ

2013年07月23日

上の原温泉 「水上高原ホテル200」②


 2009年の4月から僕は、NHK文化センター前橋教室の温泉講座講師をしています。
 早いもので、今年度で5年目を迎えました。

 毎年、毎年、新講座が開講するのが楽しみなのですが、そのためには講座候補地の温泉をピックアップして、スケジュールを組まなくてはなりません。
 新年度になると、数名の受講生の入れ替えがありますが、5年前から毎年受講している人もいます。
 ので、一度行った温泉には行けません。
 また、春夏秋冬、季節を考えて、花や新緑、紅葉、雪景色なども考慮したコースを選択します。

 で、毎年、頭をひねるのが、この時期です。

 そうじゃなくてもクソ暑いのに、さらに熱い温泉に入るわけですからね。
 なるべくなら涼しい場所にある温泉へ連れて行ってあげたいのです。
 と、なると、標高の高いところ!


 と、いうことで、7月講座の今日は、群馬県最北の地、みなかみ町にある 「上の原温泉」 へ行ってきました。

 涼し~い!のなんのって、下界(前橋市や高崎市) とは10度ほど気温が違います。
 完全に、避暑地であります。
 だからでしょうか、一軒宿には観光バスが何台も来てましたし、館内は夏休みを楽しむ家族連れで大変にぎわっていました。

 一軒宿というと、どうしても、ひなびた旅館をイメージしてしまいますが、ここはリゾートホテルです。
 しかも、ゴルフ場もテニスコートもあり、話題の 「フォレストジップライン」(森の中をワイヤーを使ってターザンのように滑空する遊具) など、自然を満喫するアクティビティにあふれています。
 ※(ホテルの概要については、2012年8月24日「上の原温泉 水上高原ホテル200」を参照)


 でもね、なんと言っても話題は、ここの温泉なんです。
 pH 9.1とpH 9.4 というアルカリ性単純温泉が湧く2本の源泉を所有しています。
 しかも湧出量は、合わせて毎分100リットル以上!

 高濃度のアルカリ性単純温泉らしい “ツルスベ” 感は、今日も入浴客を驚かせてくれました。
 「うわ~、本当だ! ヌルヌルしますね」
 「ツルツル感が、凄いですね」
 と、受講生たちにも大好評。


 そして、もう1つ人気だったのが、昼食でした。

 いつもは、たいがい和食料理なのですが、こちらはホテルです。
 イタリアン&フレンチのコースをいただきました。
 みなさん、ナイフとフォークに戸惑いながらも、
 「先生、たまには、こういうのもいいね」
 なーんて、受講生イチ飲兵衛のNさんは、珍しく日本酒ではなくワインなんか注文していましたよ。


 いい温泉、おいしい料理、たのしい講座

 「ああ、温泉ライターになって良かったなぁ~」
 と、至福を感じるひとときを過ごしました。

 受講生のみなさ~ん!
 来月は、さらに標高の高い涼しい温泉地へ行きますよ!

 それまで、熱中症にはくれぐれも気をつけて、元気に夏を乗り切ってくださいね。
   


Posted by 小暮 淳 at 21:25Comments(0)温泉地・旅館

2013年07月22日

損得ではない10年


 宮崎駿監督の新作映画 『風立ちぬ』 が、先週末から全国で公開されています。
 なんでも、前作 『崖の上のポニョ』 の公開時と比べて、興行収入が27%増という好スタートだそうです。

 主人公のモデルが、群馬県藤岡市出身の航空技術者ということもあり、県内の映画館にも大勢の観客が足を運んでいるようです。


 映画の公開にあわせて、先日、ニュース番組に宮崎監督が出演していました。
 インタビューの中で言っていた言葉が印象的だったので、ちょっと紹介します。

 <創造的人生の持ち時間は、10年だ。
   キミの10年を力を尽くして生きなさい。
   その10年は、18~28歳なのか、28~38歳なのか、人によって違うんです。
   でも、それがいくらでもあるんではなくて、そのときに力を尽くさなければいけない。
   損得ではないと、思います。>

 多少違っているかもしれませんが、こんなような内容のことを言ってました。
 どうも、映画 『風たちぬ』 の中で、“力を尽くして生きる” という言葉が、繰り返し出てくるようです。

 また、監督自身も 「困難な時代でも力を尽くして生きる主人公を描きたかった」 と言っています。


 で、・・・10年ですよ!
 “石の上にも三年” “火の中にも三年” という、ことわざはありますが、10年間であります。

 はて?
 自分には、10年間、何かに打ち込んだことがあっただろうか?
 と、あらためて自問してみると・・・


 これが、ありました!
 10~20代の 「音楽」 と、13年前からの 「温泉」 です。

 ただ、監督の言うように、“力を尽くして生きた” かというと、はなはだ疑問であります。
 子どもの頃から何かに夢中になることは好きでしたが、“継続”することが難しい。

 やっぱ、この “10年” という言葉が、実に重い!
 誰だって、1、2年なら全力で生きれますが、10年以上は体力も精神力も衰えてきますものね。

 でも、監督は、決して超人になれ!とは言ってないと思うんですよ。
 10年という年月を、ただ生きるのではなく、目的を持って、がむしゃらに生きてみろ!と言っているんでしょうね。


 <損得ではない>
 <10年>

 もう一度、自分の人生の中の10年間を、見つめなおしてみようと思います。
   


Posted by 小暮 淳 at 21:57Comments(2)つれづれ

2013年07月21日

未来をヨロシク!②


 「行ってくる」

 今日の午前中。
 2階の仕事部屋で、メールのチェックをしていたら、階下から息子の声がしました。

 「どこへ?」
 と、踊り場まで出て、声をかけると、息子は、
 「選挙」
 そう告げ、バタンと玄関のドアを開けて、出かけて行きました。


 へーーーーーっ!
 びっくり仰天、であります。

 つい先日、僕は群馬テレビのニュース番組にコメンテーターとして出演した際に、
 「若い人の投票率の低さがとても気になります。ぜひ、親が一緒に選挙へ行って、投票するクセをつけてあげてください。もちろん今回も私は、息子を連れて行きます」
 なーんて、コメントをしてきたばかりだったのです。

 息子は、21歳。
 昨年の衆議院選挙で、僕が付き添って選挙初デューをしました。
 ※(その時の様子は、2012年12月16日「未来をヨロシク!」参照)

 それ以来、多少、政治にも興味を持ったようで、時々、僕とは政治ネタの話をするようになりました。

 先日も、2人で晩酌をしている時のこと。
 「若者の投票率が低いけど、どうしてだと思う?」
 と息子に質問すると、
 「そーかなぁ~、オレのまわりは、みんな選挙に興味を持って、投票へ行ってるよ」
 なんて、前向きな発言をするのでした。

 おおお~、頼もしい限りじゃありませんか!

 なんだか僕も気を良くしてしまい、消費税や憲法改正、脱原発についてなど、息子にテーマを投げかけて、父子で深夜に “時事放談” をして、盛り上がったのでした。

 息子は、現役の大学生。
 授業でも、政治・経済は勉強しているだけあり、僕なんかより “知識” だけは豊富なようです。
 
 あとは実社会へ出て、体験と経験を積んで、社会に貢献できる大人になってくれれば、親としては何も言うことはありません。


 「ただいま」
 帰って来た息子と入れ替えに、
 「じゃあ、今度はとうさんが行ってくるわ」
 そう言って、僕も投票所へ向かいました。


 息子よ、未来をヨロシク!
   


Posted by 小暮 淳 at 22:11Comments(2)つれづれ

2013年07月20日

星に願いを


 「病気と寿命は別物だから」

 口ぐせのように言っていたオフクロが、また倒れてしまいました。
 いったい、人生で何度目の入院になるのでしょうか?

 病弱にもほどがある。
 家族は、その都度、肝を冷やし、「これが最期かもしれない」 と覚悟を決めているのですから・・・


 今週の火曜日のことです。

 毎週金曜日は、オフクロがデイサービスへ行く日なので、「おじいさんといっしょ」 の日ですが、火曜日はオヤジがデイサービスへ行く日なので、「おばあさんといっしょ」 の日だったのです。
 といっても、認知症をわずらっているオヤジと違い、オフクロは何でも1人でできるので、世話はありません。
 ただ、体が弱く、足腰もガタがきているので、1人での外出ができません。

 この日も、僕が朝から実家を訪れて、午前中にオフクロを連れて、買い物へ行く予定でした。


 「おはよう! じいさんは、行ったかい?」
 と声をかけると、すでにオフクロは、外出の用意をして、待っていました。
 「うん、元気に行ったよ。朝早くから悪いね。買い物の前に、1軒寄りたいところがあるから、連れてっておくれよ」
 と、デパートの紙袋を手渡されました。
 お世話になっている知人宅へ、お中元を届けたいと言います。

 「あいよ、じゃ、もう行こう」
 と、僕が車に乗り込もうとした時です。
 立ち上がったオフクロの体が、ふらりと、よろめいたかと思うと、そのまま床にへたり込んでしまいました。

 「どうした? 具合が悪いのか?」
 と手を差し伸べると、
 「血圧が急に上がったのかもしれない。少し、休めば大丈夫だよ」
 と、そのまま横になってしまいました。

 でも、10分経っても、20分経っても、まったく動こうとしません。
 呼びかけには、答えますが、「体が動かない」 と言う。

 これは、もしや・・・と思い、そのままオフクロを担いで(40キロもありませんから、楽なもんです)、車に乗せて、近くの主治医のいる病院へ。


 心電図とレントゲン撮影の後、医者に紹介状を書いてもらい、次の病院へ。
 CTスキャンによる検査で、脳出血が判明。

 オフクロをストレッチャーに乗せ、病院の車で、入院先となる別の病院へ、またまた搬送。


 前回の入院が、昨年の9月です。
 その時は、たまたまアニキが実家にいて、難を逃れました。
 今回も、たまたま僕が実家を訪ねた日でした。

 でも、思い返せば、オフクロは若い頃から病気のデパートのような人でした。
 僕の記憶の中のオフクロは、いっつも入院しているか、家で横になっていましたもの。
 だから、まさか、こんなにも長生きをするとは、夢にも思いませんでしたよ。

 御歳、86歳。

 <今度こそ、最期かもしれない>
 家族は、入院するたびに、覚悟を決めてきたのです。

 ・・・また、命拾いをしたようです。

 今日、病院へ行ってきましたが、恐るべき生命力で、日々、回復へ向かっています。
 まあ、高齢なので、予断は許されませんがね。


 よって、毎週金曜日だけだった 「おじいさんといっしょ」 が、ほぼ毎日になってしまいました。
 食事を作って食べさせ、一緒に散歩をして、寝かしつけます。
 もう、ほとんど、幼稚園児と同じですね。
 (幼稚園児は成長するけど、オヤジは日々、老化しています)


 そんなオヤジとオフクロが暮らす部屋の壁に、七夕飾りが掛けられています。
 オフクロが、デイサービスで作った工作のようです。

 笹の枝に、いくつもの短冊が、くくられています。

 <健康ですごせます様に>
 <元気で孫と遊びたい>


 こんな願い事も書かれていました。

 <いつまでも二人で長生きしたい>
 <二人で百まで頑張りましょうね>

 そして、短冊には、ハートマークが・・・・


 お星さま、オフクロの願い事は、届いたでしょうか?
   


Posted by 小暮 淳 at 22:49Comments(2)つれづれ

2013年07月19日

敷島温泉 「ヘルシーパル赤城」


 群馬県民は、身近に温泉があるためか、そのありがたみを感じていない人が多いようですね。
 でも、県外の人にしてみれば、県央の前橋や高崎から車で1時間以内で行ける温泉地が、こんなにもある県というのは、全国でも珍しく、とっても、うらやましい県なんですよ。
 (実際に、温泉の魅力に取り付かれて、群馬県に移り住んだ人を、僕は何人も知っています)


 と、いうことで昨晩は、夕方からプラ~リと出かけて行って、敷島温泉に泊まってきました。
 前橋市内から車で、約40分!
 近いですね~。

 でも、遊びじゃないんですよ。
 れっきとした取材です。
 ですから、夕食前には、きちんと支配人にインタビューをして、入浴シーンの撮影もしました。
 (ま、夕食時には、しっかり生ビールと冷酒をいただきましたけどね)


 “敷島温泉” と聞くと、
 「なーんだ、何度も行ったことがある。日帰り温泉じゃないか!」
 って思われる人もいるかましれませんね。

 でも、それは 「赤城の湯 ふれあいの家」 と 「ユートピア赤城」 のことです。
 今回、僕が取材に訪れたのは、その2つの施設の隣になる 「ヘルシーパル赤城」。
 こちらは、宿泊施設です。


 敷島温泉は、平成4年に、旧赤城村(現・渋川市) が、政府の 「ふるさと創生事業」 を受けて掘削し、湧き出した温泉です。
 前出の 「ふれあいの家」 は、翌年の平成5年にオープン。
 もともとは、現在、隣接する総合福祉センター 「ユートピア赤城」 ができるまでの一時的な入浴施設として建設されたものです。
 ところが平成9年8月に 「ユートピア赤城」 が開業した後も、根強い人気に支えられて客が減らなかったことから、今日まで存続しているとのことです。

 その人気の秘密はといえば、ズバリ!温泉の質と量にあります。
 弱アルカリ性の単純温泉は、肌に滑らかで、別名 “ツルスベの湯” と呼ばれるほど。
 そして、何より、ぶっ飛びの驚きは、湧出量です。

 ぬわ、ぬわ、ぬわ~んと! 約46度の高温泉が、毎分1,500リットルも湧いているといいますから、尋常ではありません!
 ま、平成以降に湧いた温泉としては、全国屈指の湯量だといえます。
 ですから、3つの施設で利用しても、まだ余っているため、温泉の給湯スタンドがあり、地元民は巨大なポリタンクを軽トラに積んで買いに来るのだそうです。

 全国でも、温泉による地域おこしで、成功した例だといえるでしょうね。

 ちなみに、「ヘルシーパル赤城」 は、平成8年に国の健康福祉センターとして建設された保養施設です。
 現在は、民間の経営に移行されています。


 午後8時。
 「そろそろホタルが飛びますよ」
 と支配人に教えられ、浴衣のまま屋外へ。

 わずか200メートルほど歩いた田んぼの中で、平家ボタルが光の舞いを踊っていました。
 同行してくれた 「ホタルを守る会」 の人によれば、ここのホタルは源氏も平家も、すべて天然で、昔から地元の人たちが大切に守り続けてきたのだといいます。

 「すごい数ですねぇ~。驚きました!」
 と僕が、感嘆の声を上げると、
 「今日は気温も低いし、月も出ているから、少ないほうです。120~30匹っていうところですかね。多い日は、300匹以上が飛びますよ。もっとホタルがいる場所があります。足元に気をつけて、どうぞ、こちらへ」
 と言って、おっちゃんは懐中電灯を照らしながら、小さな池へと案内してくれました。

 と、そこには、我が目を疑わんばかりの光景が!
 まさに、光のページェントです。

 あっちでも、こっちでも、まるでイルミネーションのように、チカチカ、ピカピカ、チカチカ、ピカピカ・・・・と瞬いているではありませんか!
 「凄いですね~!」
 と、ため息をつく僕に、おっちゃんは、
 「キレイでしょう」
 と、うれしそうに、そして自慢げに、ほほ笑んだのであります。


 僕は仕事柄、県内各地 (ときには県外も) の “ホタルの里” と呼ばれる観賞地を見て回りましたが、いやはや、なんとも、これほど圧巻なホタルの乱舞を見たのは、生まれてこのかた初めての経験でした。
 ※(今月いっぱいは、観賞できるとのことです)
   


Posted by 小暮 淳 at 22:32Comments(2)温泉地・旅館

2013年07月17日

失敗の中の真実


 <校正とは、ひとつの誤りもなく成しとげれば、人に気づかれもせず、誤植という誤りがあれば、ことさらひと目にたつという、実に割りに合わない仕事である。>

 昨夜、晩酌をしながら本を読んでいたら、ピタッと、この文章に目が止まったまま動かなくなってしまいました。
 本の名前は、『増補版 誤植読本』(高橋輝次編著/ちくま文庫)。

 前出の文章は、鶴ヶ谷真一さんという編集者のコラムからの抜粋です。


 ん~、まさに、その通りだ・・・
 と、酔眼の僕は、まじまじと納得してしまったのであります。

 現在、僕は、文章を書く側にいますから、校正をされる立場にいます。
 ちなみに、「校正」 とは、文章に誤字や脱字などの間違いがないかをチェックする仕事で、主に、編集者がします。

 もちろん、著者も出版前には、ゲラ刷り(印刷前の文章や写真が組まれたプリント) が送られてくるので校正をしますが、どうしても書いた本人の校正というのは、生ぬるくて、アテになりません。
 勘違いしている言葉や思い込み、クセなどもあり、本人は、なかなか間違いに気づかないものです。

 これが、プロの編集者にかかると、校正紙が真っ赤になって返ってきます。
 「あれ、どーして、こんな間違いをしたんだろう!」
 と、指摘されて、初めて気づく漢字の書き間違いの多いこと。

 こんなとき、「ああ、どこの世界にも “縁の下の力持ち” がいるんだなぁ~」
 と、ただただ、校正者に感謝するばかりです。


 この本には、作家やライター、編集者たちの誤植や校正ミスにまつわるエピソードの数々が紹介されています。
 ちょっと、業界チックな内容の本ですが、文章に興味がある人や本好きならば、恥ずかしい失敗談や文章表現へのこだわりなど、校正をめぐる作家たちの本音を知ることができて、とても楽しめますよ。

 たとえば、誤植の例では・・・
 「成功の基(もと)」 が 「成功の墓(はか)」 になっていたり、「大使」 が 「大便」、「王子」 が 「玉子」 に化けたり。
 「庇(ひさし)」 が 「屁(へ)」 になったり、「尻(しり)」や「尿(にょう)」 になったりします。

 「読書」 と 「読者」、「著書」 と 「著者」 などは似ているため、起こりやすい誤植です。

 「家庭の事情」 が 「家庭の情事」 に、「ゆずる心」 が 「ゆする心」 なんていうのは、笑うに笑えませんね。


 これらは、手書き原稿を写植屋さんが打っていた時代に多かった間違いです。
 最近は作家もパソコンで原稿を書きますので、こういった間違いは少なくなりました。

 が! その代わり増えたのが “変換ミス” です。
 特に、同音異語。
 かつて、<貴社の記者が汽車で帰社した>を正しく変換できるワープロというのが話題になったことがありましたが、それくらい、日本語には同音異語が多いんですね。

 たとえば、「電気」 「電機」 「電器」。
 「上がる」 「挙がる」 「揚がる」。
 「上る」 「登る」 「昇る」。
 「侵入」 「浸入」 「進入」。
 「対象」 「対照」 「対称」 などなど。
 パソコンによる変換ミスは、とっても多いのです。

 だから僕は、原稿を書くときには、常に 『漢字使い分け辞典』 という辞書を机の上に置いています。
 が、それでも変換ミスは、なくなりませんね。

 編集者のみなさーん、これからも厳しい校正チェックをお願いいたします。
  


Posted by 小暮 淳 at 21:19Comments(0)執筆余談

2013年07月16日

亀の甲羅干し


 「自分はマグロだから、いつも泳いでないと死んじゃうんだ」
 と、ひとり言のように、つぶやいた仲間がいました。
 彼もまた、フリーランスで仕事をこなしています。

 「なるほどねぇ~、マグロか~。うまいこと言うね」
 と、彼の仕事ぶりを知っている僕は、感心してしまったのでした。


 フリーランスで仕事をする人には、2通りあるようです。
 彼のように、サラリーマン以上にガツガツと仕事を取ってきて、ガムシャラに働くタイプと、そもそも束縛されるのがキライで、自由を求めてフリーランスになったタイプです。

 残念ながら、どうみても僕は、後者のようです。

 だって、サラリーマンを辞めた一番の理由は、“毎日、同じ時間に起きる” ことに耐えられなくなったからですからね。
 決して、早起きがイヤなのではなく、判で押したような “同じ毎日” のくり返しが、苦痛でならなかったのです。

 もっと言えば、仕事がない日まで(忙しくない日まで) 出社することに疑問を抱いてしまったのです。
 結果、仕事があるときは忙しいけど、ないときは朝から酒が飲めるフリーランスの道を選んだというわけです。


 でもね、僕だって、独立した頃は、必要以上に働いたこともあったんですよ。
 あまりに仕事がないと不安になりますからね。
 また家族の手前、毎日ブラブラしているわけにもいかず、ついつい、無駄な営業に出かけて行ったこともありました。

 でも、「フリーのライター」 なんていう名刺を持って、印刷会社やデザイン会社、新聞社、雑誌社を回ったって、1本の依頼もありませんって!
 しょせん、“名刺” ですからね。
 名刺で、その人の力量は分かりません。

 で、僕は、名刺営業を止めました。

 その代わり、半年間、家にこもって、本を1冊書いて、出版しました。
 なぜか?
 はい、名刺より、本を配ったほうが説得力があると考えたからです。
 だって、画家だったら、「画家」 という名刺を見せるより、描いた絵を見せたほうが説得力がありますものね。

 そしたら、てきめん、仕事の依頼が来ましたよ。
 それからは、自分で仕事を売り込むのではなく、仕事が次の仕事を持って来るようになりました。


 かれこれ20年近く、こんなヤクザな仕事をしています。

 おかげさまで、今では、すっかりフリーランスの気ままさに染まってしまい、何日も仕事がなくても決して動じなくなりました。
 毎日、本を読んだり、映画を観たり、昼寝をしたり、親の介護をしたり、次の取材の準備をしたり・・・

 これを僕は、「亀の甲羅干し」 と呼んでいます。

 一見、ヒマを持て余しているように見えますが、実は、ヒマはヒマでも、持て余してはいないのであります。
 実は、これは次に、いい仕事をするための充電期間なんです!
 (甲羅に太陽電池が入っていて、蓄電しているのです)

 だから、カメもマグロの回遊と同じで、甲羅干しをしないと死んでしまうのです。

 えっ? 体(てい) のいい、いいわけだって?
 す、す、すみません!
 もしかしたら、ただのナマケモノかもしれませんね。


 ところで、あなたは、マグロ派ですか? カメ派ですか?
   


Posted by 小暮 淳 at 22:18Comments(0)つれづれ

2013年07月15日

利根川源流まつり


 みなさーん!
 夏休みの予定は、もう、お決まりですか?

 え、まだですか!
 だったら、僕らと遊びませんか?

 それも、自然と温泉に囲まれた群馬県最北の地。
 利根川源流のダム湖、ならまた湖畔で開催されるイベントに、我らがスーパーローカルおやじバンド 「KUWAバン」 が出演します。

 今年で第6回目となる 『利根川源流まつり』。
 奈良俣ダム周辺の施設やダムサイト、湖面を活用して、当日はさまざまなイベントが開催されます。
 もちろん、入場は無料!
 地元食材物産販売コーナーなど、模擬店も多数出店されます。

 イベント内容は、下記の予定です。


 <体験メニュー>
 ・奈良俣巡視体験
 ・ダム内部探検
 ・カヌー体験
 ・ネイチャークラフト
 ・オフロードバギー
 ・魚のつかみ取り ほか

 <ステージメニュー>
 ・フラメンコ ~エルヒラソル~
 ・利根川源流賛歌
 ・フラダンス ~谷間のゆり~
 ・関あつし
 ・KUWAバン (11:55~12:25)
 ・高崎シティバンド
 ・テリー斎藤&ホリケン
 ・投げ餅(お楽しみ抽選会)


      水とのふれあいと交流 2013
         利根川源流まつり

 ●開催日   2013年7月28日(日)
 ●時  間   午前10時~ 小雨決行
 ●会  場   奈良俣ダム オートキャンパーズならまた
 ●主  催   利根川源流まつり実行委員会
 ●後  援   みなかみ町・みなかみ町商工会
 ●問  合   みなかみ町観光協会
          TEL.0278-62-0401
  


Posted by 小暮 淳 at 15:00Comments(2)ライブ・イベント

2013年07月14日

放火は絶対にいけません!


 一昨日、兵庫県の宝塚市役所で、男が火炎瓶を投げて、放火をしたという事件が起こりました。
 容疑者の男は、無職63歳。
 「腹が立ってやった」 と供述しているそうです。

 なんで腹が立ったのか?
 「固定資産税の督促状が届いたため、文句を言いに行った」 んですってね。
 それで、火炎瓶ですか?

 でも、放火は、いけませんって!
 だったら自慢じゃありませんが、僕なんて、もう火炎瓶が何本あったって足りませんよ。

 だから、この男が 「市役所に文句を言いに行った」 気持ちは、よーーーーく分かります。
 現に、僕も何度も行きましたからね。


 ここで、みなさんに言っておきたいのは、決して僕は、この火炎瓶男の肩を持っているのではないということ。
 ただ、市役所も、けっこうエゲツナイことをすることだけは伝えておきます。

 ま、僕の仕事はフリーランスですから、無職と立場はあまり変わりません。
 収入は一定ではないし、まったく収入のない月もあります。
 それでも税金の催促は、容赦なくやってくるのです。

 固定資産税だけではありません。
 市県民税、国民健康保険料、国民年金保険料の未納があれば、すぐに督促状が送られてきます。
 いったい僕は、今までに何度、市役所に行って、理由を話して、支払いを待ってもらうように掛け合ったか分かりません。

 それでも市役所は、さらにアコギな手段を使って、僕たち市民を苦しめてきます。
 それは・・・

 「差し押さえ」 です。

 どこでどうやって調べたのか、僕ら市民の預金高は、すべて把握されています。
 突然、銀行から電話がかかってきて、
 「あなたの銀行口座は、差し押さえられました」
 と、寝耳に水の仕打ちを受けます。

 この火炎瓶男も、実は、この預金差し押さえが “怒り” の原因でした。
 「おまえたちが差し押さえるから、こういうことになったんや。俺の答えは、これや!」
 と叫んで、火炎瓶を投げたといいます。

 でもオッチャン、放火はアカンよ!
 ヤツラを、ぎゃふんと言わせる方法は、他にいくらでもあるやないの!
 (関西弁にしてみました)


 確か、何年か前にも、まったく同じような事件が、大阪で起きています。
 預金差し押さえに激怒した男が、市役所内で刃物を振り回して逮捕されたことがありました。

 ちょうど、その年、僕も市役所の収納課で、トラブルを起こしていました。
 「こっちはね、払わないって言ってるんじゃないんだよ。今は払えないって言っているんだよ。それでも払えって言うことはさ、今入っている保険を解約してでも、その金で払えって言うことかい?」
 と、職員に詰め寄ると、
 「ええ、そうやって払っていただいている方もいます」
 と、息子ほど年の離れた若造が、イケシャーシャーと言うのであります。

 カーーーーーーーーーーーーーッ!
 と、頭に血が上った僕は、その職員の襟元をつかみ、カウンターの中から引っ張り出して、ゲンコツの2、3発もくらわしてやろうかと思ったのですが・・・、

 止めました。

 だって、となりの窓口で、僕より大声を上げていたオジサンが、警備員2人に両腕をつかまれ、強制退場させられていたのですから。


 「わ、わ、分かりました。そうします」

 なんとも情けない結末ですが、僕は後日、保険を解約して、その戻ってきたお金で、滞納していた税金すべてを払うことにしました。


 納税は国民の義務です。

 でもね、本当に払えないときって、あるんですよ。
 お役人さん、
 どーか、そこんところを察してあげてくださいな。 

 そうすれば、市役所内で暴れるバカ者は、もう少し減ると思いますよ。
    


Posted by 小暮 淳 at 12:10Comments(0)つれづれ

2013年07月12日

群馬の日本三美人湯


 とかく日本人は、「三大○○」 っていうのが好きですよね。

 有名どころでいえば・・・
 「日本三景」 =陸奥の松島(宮城県)、丹後の天橋立(京都府)、安芸の宮島(広島県)。
 「日本三大名園」 =偕楽園(茨城県)、兼六園(石川県)、後楽園(岡山県)。
 「日本三名瀑」 =華厳の滝(栃木県)、袋田の滝(茨城県)、那智の滝(和歌山県)。

 などがあります。
 群馬県は、ないのかって?
 これが、けっこうあるんですよ!

 たとえば・・・
 「日本三大うどん」 =稲庭うどん(秋田県)、水沢うどん(群馬県)、讃岐うどん(香川県)。
 「日本三大ねぎ」 =下仁田ねぎ(群馬県)、岩津ねぎ(兵庫県)、博多万能ねぎ(福岡県)。
 「日本三大駅弁」 =いかめし(北海道)、峠の釜めし(群馬県)、鱒の寿司(富山県)。
 「日本三大奇勝」 =妙義山(群馬県)、寒霞渓(香川県)、耶馬渓(大分県)。

 などなど、まだまだ、ありそうですね。
 で、温泉に関する「三大○○」 は、どのくらいあるのかというと・・・

 「日本三大名泉」 =草津温泉(群馬県)、下呂温泉(岐阜県)、有馬温泉(兵庫県)。
 「日本三大名湯」 =草津温泉(群馬県)、有馬温泉(兵庫県)、道後温泉(愛媛県)。
 「日本三大薬泉」 =草津温泉(群馬県)、松之山温泉(新潟県)、有馬温泉(兵庫県)。

 さすが、天下の草津温泉であります。
 群馬の中でも、一人勝ち状態であります。


 他の温泉は、入ってないのかって?
 それが、あるんですよ!

 「日本三大美人の湯」 であります。
 ※(正しくは、規模が大きくないので 「日本三美人湯」 といいます)

 一般的にいわれているのは・・・
 川中温泉(群馬県)、龍神温泉(和歌山県)、湯の川温泉(島根県) です。
 ※(唯一、この中で川中温泉だけが、一軒宿です)

 ところが!
 出典元となる大正時代に発行された 「温泉案内」 という書物によれば、もう1つの温泉地の名前が挙げられているのです。
 しかも、群馬県内の温泉地名です。

 「日本三美人湯」 は、実は4ヶ所あったということです。


 と、いうことで、僕がコメンテーターを務める次回の群馬テレビ 『ニュースジャスト6』 では、「群馬の日本三美人湯」 と題して、美人湯の根拠は何か? 本当に美人になるのか?
 そして、もう1つの美人湯とは、どこなのか?
 そんな話をしたいと思います。

 お時間のある方は、ぜひ、ご覧ください。



 ●放送局   群馬テレビ(地デジ3ch)
 ●番組名   「ニュースジャスト6」
          HJウォッチのコーナー
 ●放送日   (月)~(金) 18:00~18:30
 ●出演日   7月15日(月・祝)
 ●テーマ    「群馬の日本三美人湯」
   


Posted by 小暮 淳 at 21:10Comments(0)温泉雑話

2013年07月11日

名物 「やすべ揚げ」


 こんにちは、群馬の吉田類でーす!

 ウソです。
 群馬の温泉界の吉田類くらいにしておいてください。

 「酒場放浪記」 ならぬ、「湯酒屋巡礼記」 の執筆をしています。

 ごめんなさい。これもウソです。
 でもね、本気で書こうかどうか、迷っているのは本当です。


 昨晩は、久しぶりに 「湯酒屋 安兵衛」 へ顔を出してきました。
 安兵衛は、水上温泉の路地裏にある小さな小さな居酒屋です。

 「温泉地にある飲み屋なんだから、居酒屋じゃなくて “湯酒屋” でしょう!」
 と、最初に訪れた日に、僕が勝手に命名した店です。
 ※(名前の由来については、当ブログの2012年12月14日「一湯一酒 湯酒屋 安兵衛」を参照)


 みなかみ町の温泉旅館で、観光協会のスタッフたちと宴会がありまして、
 「小暮さん、今日はフルコースで接待しますよ」
 と言われ、
 <そういえば館内にはコンパニオンがたくさんいたな~。あの娘たちが、今夜は僕は接待してくれるのかな~>
 なんて想像していたら、どうも当てがはずれたようです。

 「ええ、このあとは、小暮さんの大好きな安兵衛へ・・・」

 や、や、やすべえ~~~!
 (ええ、そりゃあ、瀬川瑛子似の安兵衛のママも悪くないが、さっきの若くてピチピチしたコンパニオンのおねえさんたちは……)


 と、いうことで久しぶりに、大好物を食しに行ってきました。

 え、瀬川瑛子似のママを食っちゃうのかって?
 まさか!
 ママのママ、先代の大ママ特製の 「紅しょうがの天ぷら」 ですよ。

 僕は、初めて食べた時から、この天ぷらのトリコになってしまったんです。
 ※(天ぷらとの衝撃的な出合いは、当ブログの2012年10月22日「あこがれの湯酒屋で」参照)


 「小暮さんのブログを見た常連さんに、怒られちゃったわよ。オレは長年通っているけど、そんな食い物は食べたことねーぞって」
 と、5代目ママの孝子さん。

 なんでも、あの日、初めて客に出したメニューだったんですって。
 それを、さも店の名物かのように僕がブログに書いてしまったものだから、常連客は、やきもちを焼いてしまったようです。
 ま、それだけ、僕にとってはインパクトの強い食べ物だったわけです。

 もちろん昨晩も、僕の顔を見たママは、厨房の奥にいる大ママに注文してくれました。
 名物料理を!


 ところが!
 出てきた天ぷらは、今までと様子が違います。

 以前は、桜エビのかき揚げのように手のひらサイズの大きな天ぷらでした。
 それが、今回は、ひと口サイズに揚げられています。

 「おっ、とっても食べやすくなった。なのに味は、そのままだ。進化してますねぇ」
 と僕が言えば、
 「このほうが、おつまみには食べやすいでしょう。今日からこのサイズになりました(笑)」

 いいね、いいね。
 いつでも出たとこ勝負の、この大ざっぱさが、たまりませんって。
 さすが、5代も続いている水上温泉屈指の老舗酒場であります。

 「湯酒屋」 の名に、決して恥じません!


 「いよいよ、この料理は、これで完成ですね」
 と僕が言えば、
 「じゃあ、また小暮さん、名前を付けてよ」
 と、まわりの人たちから言われ、

 ならば、と付けた名前が、

 “やすべ揚げ” 


 このシンプルな食材と、飽きのこない味は、「いそべ揚げ」 と肩をならべる日本国民のソウルフードになりえること間違いなし!
 ぜひ、みなさんも一度、水上温泉名物 「やすべ揚げ」 をご賞味ください。
 (芋焼酎に、たいへん合います)
  


Posted by 小暮 淳 at 18:01Comments(6)酔眼日記

2013年07月09日

新聞って面白い!


 「あれ、今日は水曜日なのに、載ってないな~」
 と、すでに、お気づきの読者もいるかもしれませんね。

 僕は現在、朝日新聞群馬版に毎週水曜日、『小暮淳の温泉考座』 というコラムを連載しています。

 ところが先月、担当者から次のようなファックスが送られてきました。
 <高校野球、参院選の企画のため、6月25日以降、休載にさせていただく可能性があります。こちらの紙面事情により、ご迷惑をおかけします。>

 以前にも、大きな事件や選挙などが起きると、急ぐ必要性のない僕の記事などは、スペースの問題で掲載を翌週に延期されることがありましたから、別段、驚きもしませんでした。
 限りある紙面ですから、仕方のないことです。

 実際、予告どおり、6月26(水) の掲載は、お休みとなりました。


 で、明日の掲載は?
 と気になるところですが、たいがい掲載がある場合は、2日前までにゲラ(新聞掲載の書式に組まれた活字原稿) が送られてきます。
 とくに僕の場合は、出張取材で家を空けることが多いので、なるべく余裕を持って校正をさせてもらっています。

 よって、昨日も今日も新聞社からは連絡がありませんので、明日の掲載は見送りだとばかり思っていました。


 と、と、ところが!
 先ほど、といっても夜の8時を過ぎてから、突然、担当者から電話がかかってきました。

 「急な展開で申し訳ありません。急きょ、明日の誌面に組み込まれることになりました!」

 これには、驚きました。
 でもね、新聞社では、当たり前の出来事のようですよ。

 ただ、僕は過去に月刊誌しか編集したことがないものですから、締め切りギリギリまで二転三転する新聞の現場を知らないんですよ。

 「えっ、今からですか?」
 「申し訳ありません。これから明日の刷りを送りますから、目を通してください」
 と、担当者もあわてててます。


 しばらくして、我が家のファックスが鳴り、7月10日(水) の朝日新聞群馬版紙面が届きました。

 ちなみに、明日掲載予定の 『小暮淳の温泉考座⑭』 は、「自然流下の宿」 について。
 地形の高低差を利用して、自然湧出する温泉を動力を使わずに浴槽まで引き湯している温泉の話です。

 ご興味のある方は、ぜひ、お読みください。


 いや~、それにしても新聞って、スリリングで面白いですね!
 生まれ変わったら、スクープを狙う新聞記者になろうかしらん。
 記事の優先順位を決めるデスクも、カッコイイですな。

 えっ、「何よりも、お前は組織に向いていない」 って?
 はい、そーでした。
 たぶん、生まれ変わっても、また、のんびり温泉に入って、ゆっくり原稿を書く、フリーライターになるかもしれませんね。
   


Posted by 小暮 淳 at 21:38Comments(0)執筆余談

2013年07月08日

1日1,000アクセス突破!


 まずは、このブログをご覧になっている読者全員に、心より御礼申し上げます。
 いつもいつも、僕の駄文にお付き合いいただき、本当にありがとうございます。

 このところの猛暑の勢いもあったのでしょうか。
 気温の上昇とともに、日々のアクセス数もうなぎのぼりに増えまして、昨日、1日のアクセス数としては初の1,000回を超えました!
 ただ、ただ、驚くばかりです。

 あわせて、このブログを運営しているポータブルサイト 「グンブロ」 の人気ランキングでも、このところ第2位をキープしています。
 本当に、申し訳ない気持ちでいっぱいであります。

 みんなーーーっ、ありがとうね!


 思えば、パソコン音痴の僕に、ブログの執筆を勧めてくださったのは、当時の 「グンブロ」 の担当者だったYさんです。
 (現在、Yさんは別会社の社長さんであります)

 あれは3年前の2月のこと。

 ブログというものが、何なのか? 何の役に立つのか? それよりも何よりも、読んでくれる人なんているのだろうか?
 と、右も左も分からないまま、ただただ無我夢中で、Yさんの指示通りに毎日、毎日、せっせせっせと書きためてきました。


 あれから3年5ヵ月。
 書いた記事の総数は、1,000話を超えています。
 ほぼ毎日、更新してきたことになりますね。

 アクセス数も、延べ27万アクセスを超えました。


 では、ブログの効用とは?
 たびたび僕が、このブログの中で触れているテーマです。

 僕の場合、本の出版や新聞、雑誌に執筆をしているので、ある意味、読者との “ふれあいの場” になっているかもしれませんね。
 また、講演やセミナー、ライブなどのイベント業務も行っているので、広報の一端を担っているかもしれません。

 おかげさまで、この3年5ヵ月の間に、ブログを通して、たくさんの出会いを得ることができました。
 セミナーやライブを通じて、直接、読者の人たちと知り合いました。
 また、このブログで僕のことを知り、講演や連載の依頼をしてくださった企業や団体、編集社もありました。

 そう考えると、ブログの効用は、多大であると認めざるをえません。


 さてさて、日本列島は高気圧に包まれ、史上最高の猛暑に襲われています。
 最高気温40度超えも、もう、秒読みのようなクソ暑さを感じる今日この頃です。

 読者のみなさん、どうか、くれぐれも熱中症に気をつけながら、涼しい部屋の中で、これからも小暮の駄文にお付き合いください。
 いつも、本当に、ありがとうございます。
 そして末永く、よろしくお願いいたします。

                     小暮 淳
  


Posted by 小暮 淳 at 12:23Comments(2)執筆余談

2013年07月07日

ヨーカドーと集金日


 オヤジ、洋(ひろし) は、今年の9月で89歳になります。
 オフクロ、秀子(ひでこ) は、今年の5月で86歳になりました。

 これといった病気もせず、前橋市内の実家で、互いをいたわりながら暮らしています。
 ただ、オヤジは痴呆が進んでいるため、記憶能力がありません。

 記憶能力がないといっても、「上書き保存」 ができないだけで、ボケる以前にインプットした記憶は、すべて再生可能です。
 子どもの頃の思い出や戦争中のことは、細部にわたり鮮明に覚えています。
 また、市内地図もボケる前の記憶として残されていますから、散歩へ出かけても迷子にならずに、ちゃんと帰ってきます。
 買い物もできますし、バスにも乗れます。

 ただ、お店へ行っても、何を買いに来たのかを忘れてしまうんですね。
 ま、それくらいは、生活に支障はありませんので、息子の僕も、とやかくは言いません。


 で、毎度、このブログでも紹介しているように、毎週金曜日はオフクロがデイサービスへ出かけてしまうため、僕が一日、オヤジの面倒を看ています。
 そう、 「おじいさんといっしょ」 の日です。
 一昨日の金曜日も、朝からオヤジと一緒に過ごしました。

 「ばあちゃんは、どこ行ったんだろうなぁ?」
 ちょっとでもオフクロの姿が見えないと、オヤジはパニックになってしまいます。
 「今日は、デイサービスの日なの! だからオレがここにいるの!」
 と何度も言うのですが、そのときだけは、
 「そうか・・・」
 と返事をしますが、5分と経たずに、また
 「ばあちゃんは、どうしたんだろうなぁ?」
 と質問攻めにあいます。


 これが、いままでのオヤジでした。
 ところが、今回は、奇跡が起きたのです。

 一度は、「ばあちゃんは、どこへ行ったんだろうなぁ?」 と訊いたのですが、僕が 「デイサービスへ行ったよ」 と言うと、

 「あっ、そうか、今日は “集金日” か!」
 と意味不明なことを言って、勝手に自分で納得しているのです。

 「えっ、じいさん、なんだい? その “集金日” っていうのはさ」
 と問えば、
 「オレは、“ヨーカドー” 。ばあちゃんは、“集金” の日なんだよ」
 と、さらに意味不明な言葉を付け加えたのであります。

 実は、これ、オヤジが自分で考えたユニークな暗記方法だったのです。


 “ヨーカドー” とは、「洋(よう)」 は火曜日と土曜日にデイサービスへ行く日。
 “集金” とは、「秀(しゅう)」 は、金曜日にデイサービスへ行く日。
 これを覚えるために、オヤジは言葉の語呂合わせを考えたというのです。

 「へー、じいさん、凄いね! よく、考え付いたね」
 と、僕が感心していると、
 「洋(ひろし) は “ヨーカドー”、秀子は “集金” って覚えるんだよ」
 って、まるで幼稚園児のように、得意になって自慢するのでした。


 “人間は考える葦(あし)である”

 そう言ったのは、誰でしたっけね?

 オヤジはオヤジなりに、僕や兄貴に迷惑をかけないようにと、一生懸命に努力してくれていたんですね。
 そう思うと、すぐに大声をあげて、
 「じいさん、いい加減にしてくれよ! 何回、同じことを言わせるんだよ!」
 と、ついつい怒鳴っていた自分が、恥ずかしくなってきました。

 じいさん、怒ったりしてゴメンな。
 また、次の集金日には、一緒に散歩へ行こうな!
  


Posted by 小暮 淳 at 21:34Comments(2)つれづれ