温泉ライター、小暮淳の公式ブログです。雑誌や新聞では書けなかったこぼれ話や講演会、セミナーなどのイベント情報および日常をつれづれなるままに公表しています。
プロフィール
小暮 淳
小暮 淳
こぐれ じゅん



1958年、群馬県前橋市生まれ。

群馬県内のタウン誌、生活情報誌、フリーペーパー等の編集長を経て、現在はフリーライター。

温泉の魅力に取りつかれ、取材を続けながら群馬県内の温泉地をめぐる。特に一軒宿や小さな温泉地を中心に訪ね、新聞や雑誌にエッセーやコラムを執筆中。群馬の温泉のPRを兼ねて、セミナーや講演活動も行っている。

群馬県温泉アドバイザー「フォローアップ研修会」講師(平成19年度)。

長野県温泉協会「研修会」講師(平成20年度)

NHK文化センター前橋教室「野外温泉講座」講師(平成21年度~現在)
NHK-FM前橋放送局「群馬は温泉パラダイス」パーソナリティー(平成23年度)

前橋カルチャーセンター「小暮淳と行く 湯けむり散歩」講師(平成22、24年度)

群馬テレビ「ニュースジャスト6」コメンテーター(平成24年度~27年)
群馬テレビ「ぐんまトリビア図鑑」スーパーバイザー(平成27年度~現在)

NPO法人「湯治乃邑(くに)」代表理事
みなかみ温泉大使
中之条町観光大使
老神温泉大使
伊香保温泉大使



著書に『ぐんまの源泉一軒宿』 『群馬の小さな温泉』 『あなたにも教えたい 四万温泉』 『みなかみ18湯〔上〕』 『みなかみ18湯〔下〕』 『新ぐんまの源泉一軒宿』 『尾瀬の里湯~老神片品11温泉』 『西上州の薬湯』『金銀名湯 伊香保温泉』 『ぐんまの里山 てくてく歩き』 『上毛カルテ』(以上、上毛新聞社)、『ヨー!サイゴン』(でくの房)、絵本『誕生日の夜』(よろずかわら版)などがある。

2017年01月31日

湯神様に感謝!


 講演やセミナー、講座などで、受講生からされる質問で多いのは?
 ズバリ、「一番いい温泉を教えてください」 です。

 そんな時、僕は、こう返します。
 「いい温泉って、なんですか? いい温泉は、人それぞれです。自分が好きな温泉が、一番いい温泉ですよ」 と。
 たとえ話として、ラーメンを挙げます。
 「しょう油にみそ、塩、とんこつのスープ。細麺、太麺、ちぢれ麺……。麺の硬さも、好みがあります。温泉も同じです」 と。

 ただ、美味しいラーメン屋には、共通点があります。
 それは、作りたてが出されること!
 温泉も、しかり。
 湧きたてが、一番 “美味” なのであります。
 泉質は、人によっての好みですね。


 時には、イジワルな質問を受けることがあります。
 「平成以降に湧いた日帰り温泉の湯と、何百年という歴史のある温泉地の湯は、何が違うんですか?」
 さーて、困りました。
 たぶん、泉質や効能の違いを訊いているんだと思いますが、僕は学者ではないので詳しいことは言えません。

 こんなとき、“文化” と “文明” の話をします。
 文化は、人が時をかけて育んできたもの。
 文明は、人がより便利な生活をするために作り上げてきたもの。

 歴史ある温泉地の湯は、文化です。
 人々が湯守の心を受け継ぎ、何百年と守り続けてきました。
 対する平成以降に登場した温泉は、地下1,000m以上の大深度掘削という技術により開拓した未知の領域から湧いた湯です。
 いわば、便利を追求した文明の湯です。

 では、その違いは?


 神様がいるか、いないかではないでしょうか?


 その昔、「温泉へ行く」 と言えば、それは 「湯治に行く」 ことでした。
 そして、湯は 「入るもの」 ではなく、「いただくもの」 だったのです。
 そこには、温泉に対する人々の畏敬の念と感謝の気持ちがありました。

 では、どうでしょうか?
 絶対に温泉は出ないといわれた平野部に、1,000m以上の穴を開けて汲み出した温泉に、我々は手を合わせて 「いただいて」 いるでしょうか?
 そもそも神様が祀られていないのですから、仕方がありませんよね。

 僕は、こう思います。
 1,000mを超えた地中は、“神の領域” だったのではないかと……。
 人間は、神の領域を超えたとき、畏敬の念と感謝の気持ちを忘れ去るのではないかと……。


 「湯をいただく」 気持ち、忘れないようにしたいものです。
   


Posted by 小暮 淳 at 11:20Comments(2)温泉雑話

2017年01月28日

酔いどれ大使 in みなかみ


 上牧温泉(群馬県みなかみ町) の 「辰巳館」で行われる会議に出席するため、またしても上越線に乗り込みました。
 今年になって、2度目のみなかみ行きであります。
 雪の多いこの時季は、電車で訪ねることにしています。

 無人駅の「上牧」で下車。
 雪は止んでいるものの、あたり一面の銀世界。
 ニット帽にマフラーという完全防寒姿で、降り立ちました。
 今回も観光協会のK君が、車で出迎えてくれました。


 午後5時、会議室には10人の温泉関係者が集まりました。
 みなかみ町から3人、県内温泉地から4人、県外から旅のコンサルタントが2人、と僕です。
 僕の役職は、温泉大使であります。

 昨年の暮れに、僕が言い出しっぺとなり、冗談が本気となり、あれよあれよのうちに話が大きくなり、こんな立派なプロジェクトに成長しました。
 テーマは、ズバリ! 「群馬の温泉の未来を考える」 であります。
 その上で、温泉地ができることは何か?
 そして、今すぐできることは?

 1時間半の会議で、かなり核心に触れることができました。


 「それでは、お時間が来ましたので、場所を移して懇親会を行いたいと思います」
 司会進行役のK君に、
 「安兵衛だね」
 と声をかけると、
 「それがですね、人数が増えてしまって、安兵衛では入りきらないんですよ。別の店を予約しました」


 と、いうことで、懇親会は水上温泉街にある料理屋で行われました。
 生ビールを駆けつけ2杯、冷酒の小瓶が1本、2本、3本……
 場は、温泉話で盛りに盛り上がり、会議以上に白熱したのであります。

 「宴たけなわではありますが、ここで中締めとさせていただき、2次会へ歩いてまいりましょう」

 「えっ、どこへ行くの?」
 「やっぱり、安兵衛へ行きましょう」
 「だって、この人数じゃ、入れないじゃない?」
 と心配する僕に、K君いわく
 「若手には、立ち飲みをしてもらいましょう! その条件で、ママに今、電話をしました」

 さすが、K君!
 ここまで来て、安兵衛に寄らずに帰るなんて、名づけ親としてはできませんものね。
 そう、“一湯一酒 湯酒屋” 安兵衛と名づけたのは僕なんですから……。


 「カンパ~イ!」
 ギリギリ詰めて8人が限界のカウンター席だけの小さな湯酒屋であります。
 僕は上から2番目の年長組なので、堂々と席に付かせてもらいました。
 30代の若手2人には可哀そうですが、人生勉強をしてもらうことに。

 「よっ、名物やすべ揚げ!」
 と大声を上げた僕に、隣のN女史が、
 「なんですか? やすべ揚げって」

 安兵衛に来たら、やすべ揚げを食うべし!!
 これまた僕が名づけた、紅しょうがの天ぷらなのであります。

 「おいしい! お酒が進みますね」
 「でしょう! これが湯酒屋ですよ」
 とかなんとか、訳の分からぬことを言い出す僕。

 「よっ、酔いどれ大使!」
 「群馬の温泉を頼みますよ」


 1次会場を出たときに降っていた雨は、すでに雪に変わっています。
 店内では、熱い熱い湯談義が続いています。

 湯があり、酒があり、志を同じくした仲間がいれば、他に何もいりません。
 “一湯一酒” 湯酒屋 安兵衛 バンザーイ!
   


Posted by 小暮 淳 at 21:42Comments(3)酔眼日記

2017年01月25日

四万温泉 「すみよしや 花の坊」③


 今年は、雪の当たり年のようであります。
 雪見風呂に雪見酒……
 しんしんと音もなく降り積もる雪を見ながら、ただただ酔いしれてきました。


 NHK文化センター前橋教室の野外温泉講座 「名湯・秘湯めぐり」。
 なんでも全国で温泉講座があるのは、ここ群馬県だけらしいのですが、僕は、その講師をしています。
 早いもので、今年で9年目になります。

 2017年の第1回講座が、昨日、開講されました。
 今年の初講座にふさわしく、群馬の名湯・四万温泉へ。

 高崎駅と前橋駅を出発したバスは、極寒の冬晴れの下、北へと向かいました。
 渋川市を過ぎたあたりから、だんだんと空の色が変わります。
 赤城山と榛名山はすでに雪雲に覆われて見えず、標高の低い子持山や小野子山まで雪化粧をしています。

 寒いはずです。
 中之条町を過ぎた時点で、外気の温度はマイナス2℃!
 トンネルを抜けて、国道353号を、さらに奥へ。
 あっという間に、あたりはまばゆいばかりの銀世界に!

 「群馬県って、広いですね」
 「同じ県内なのに、まったく景色が違う」

 別に雪が珍しいわけじゃなかろうに、それでも受講生たちは一面の雪景色を見て、喜々としています。


 四万温泉は、清流・四万川に添って、5つのエリアに分かれています。
 手前から 「温泉口」 「山口」 「新湯」 「ゆずりは」 「日向見」 です。
 過去に、この講座では山口地区 の「四万やまぐち館」、新湯地区の 「積善館」 と 「四万たむら」 を訪ねたことがありますが、今回、お世話になったのは、さらに奥のゆずりは地区にある 「すみよしや 花の坊」 であります。

 手前の温泉口とは、4キロくらい離れていますからね。さらに山深いのであります。
 湯薬師トンネルを抜けて、ゆずりは橋を渡る頃には、車窓に映る雪もハンパない量に!
 「うお~!」
 と、掛け値なしの絶景に、車内からは喚声が上がりました。


 「すみよしや 花の坊」 を訪れるのは、かれこれ5年ぶりになります。
 確か、最後に訪れのは拙著 『あなたにも教えたい四万温泉』 の取材だったと思います。
 あの日と変わらぬ品の良い和装で、女将の湯浅麻紀子さんが出迎えてくれました。


 やっぱ、雪景色には、日本酒が合いますね。
 いつもは、あまりたしなまない女性陣も気分が高揚したようで、雪見酒を楽しむ人の数が多かったのであります。

 湯良し、味良し、景良しの三拍子が揃い、今年の講座が無事にスタートしました。
 受講生のみなさん、今年もよろしくお願いします。
 温泉をたくさん、めぐりましょうね!
  


Posted by 小暮 淳 at 11:49Comments(0)温泉地・旅館

2017年01月23日

楽しみは家の外に


 「大人の引きこもり」 が増えているといいます。

 新聞によれば、内閣府が昨年発表した15~39歳の引きこもりは、約54万人。
 ただし、40歳以上の引きこもりに関しては今まで調査がなく、その実態は不明でした。
 そこで今回、引きこもりの相談を受けている全国の自治体窓口のうち150ヶ所を調べたところ、129ヶ所で対応した経験があるとの回答あり、もっとも多かったのが40代(62%) だったといいます。

 以下、続いて30代(52%)、20代(46%)、50代(45%)、10代(29%) の順です。
 10代よりも40代、50代が多いというのに、驚かされました。
 だって、引きこもりと聞けば、子どもや若者のイメージが大きいですからね。
 つくづく、この国は病んでいると知らされました。


 なぜ、引きこもるのでしょうか?
 家でジッとしていることのできない僕には、到底、見当もつきませんが、これだけは言えると思います。
 家の外より家の中のほうが、居心地が良い人たちなんでしょうね。

 僕の知人の息子さんも中学生の時に不登校になり、そのまま10年以上、自宅の部屋に引きこもっています。
 奥さんは、毎日、部屋の前に食事を運んでいるらしいのですが、いまだに籠城が続いているとのことです。
 一度、相談されたことがありましたが、そもそも “引きこもり” とは、なんぞや? が分からない僕に解決案などあるわけがなく、ただただ彼のグチを聞いてあげただけでした。

 幸い、我が家の子どもたちは、3人が3人とも小中学校で皆勤賞をいただくほどの、給食と部活大好き人間だったので、まったく引きこもりとは無縁の子育てでした。
 おまけに長女は21歳で、長男は24歳で生涯の伴侶を見つけて、さっさと家を出て行ってしまいました。

 思うに、子どもたちにとって我が家は、居心地が悪いのだと思います。
 居心地が悪いから、家の外に居心地の良い場所を見つけるのです。
 よって、家の居心地を悪くすれば、引きこもりはなくなるのであります。


 ところで、40歳以上の引きこもりって、誰が面倒を看ているのでしょうか?
 親だとしたら、かなり高齢で、経済的にも大変ですよね。
 こりゃ~、大変な社会問題ですぞ!

 みなさん、家の外に楽しみをいっぱい作りましょうね。
 これが、僕の引きこもり防止策です。
   


Posted by 小暮 淳 at 18:18Comments(0)つれづれ

2017年01月21日

画家18年生


 <画風(スタイル) や描き方の変化、それは単なる表現手段の変化なのか、描くことへの思考の変化なのか、それともその両方なのか。久保繁の作品がどう変化し、どう回帰し、どこへ向かっているのか……。画廊主> 個展DMより


 1999年、春。
 僕らは、ベトナムを旅した。
 僕らとは、僕と久保繁。

 彼は小学校~中学校の同級生。
 卒業後は別々の人生をたどり、音信もまったく途切れていた。
 再会は偶然だった。
 居酒屋のカウンターで、23年ぶりに顔を合わせた。
 そして、その日以来、何かに付けて公私を共にするようになった。


 あの頃、僕はすでにフリーのライターでしたが、彼はまだ会社に勤めるデザイナーでした。

 「日本に帰ったらどうする?」
 「オレは、個展を開く」
 「じゃあ、オレも本を書くよ」

 メコンデルタのほとりで交わした約束は、その年の秋に実現された。
 彼はデパートで人生初の個展を開き、僕は 『ヨー!サイゴン』 という本を書き下ろした。
 画家、久保繁の誕生の瞬間でした。

 あれから18年。
 彼は前橋と逗子(神奈川県) にアトリエを構える画家として、精力的に海外を旅しながら、国内各地で絵画展を開いています。
 そんな彼の、新春恒例の個展が、今年も今日から始まりました。
 昨晩、オープニングレセプションが開催され、僕も旧友としてお祝いに駆けつけました。


 「画風の変化は、心の変化か?」
 「いや、ただなんとなくさ」

 18年前に南国で見せた笑顔と変わらぬ笑顔で答えた彼。
 でも、あの頃の僕らは、まだ40歳になったばかりでした。

 「もう、あの灼熱の中を旅する体力はないな」
 「ああ、もうすぐ還暦だもの」

 「のんびり、やりましょう」
 「好きなように、今までどおりに」



      久保 繁 展 ~南国思考~

 ●会期  2017年1月21日(土)~29日(日)
       10:30~19:00 (24日火曜休廊)
 ●会場  画廊すいらん
       前橋市文京町1-47-1 TEL.027-223-6311
   


Posted by 小暮 淳 at 12:36Comments(0)ライブ・イベント

2017年01月20日

いよいよシリーズ第9弾!


 今日は、久しぶりのオフ日です。
 ゆっくりと目覚め、誰もいないリビングで、のんびりと朝食を摂り、コーヒーを飲みながら新聞に目を通していました。

 おっ、おおおーーーっ!

 突然、視界に飛び込んできた見覚えある表紙の数々!
 そうです。僕の著書であります。
 今日の上毛新聞8面に、全5段のカラー広告が載っています。

 <あなただけの温泉が見つかる。>
 と題した大きな見出しとともに、上毛新聞社から出版した「群馬の温泉シリーズ」 がすべて紹介されています。

 昨年出版した最新刊の 『西上州の薬湯』 をメインに、『群馬の小さな温泉』 『あなたにも教えたい四万温泉』 『みなかみ18湯〔上〕』 『みなかみ18湯〔下〕』 『新ぐんまの源泉一軒宿』 『尾瀬の里湯』 まで計7冊が、ずらりとラインナップ。

 「あれ? シリーズは計8冊じゃないの?」
 って気づかれた方は、かなりコアな読者ですね。
 そーなんです。僕の温泉シリーズは現在8冊あります。

 では、なぜ?
 何が紹介されていないの?

 はい、お答えします。
 2009年に出版されたシリーズ第1弾の 『ぐんまの源泉一軒宿』 です。
 こちらは絶版となりました。

 おかげさまで初版は、発売1ヶ月で売り切れ、すぐに増刷となりました。
 その後、4刷の重版を繰り返しましたが、事情により2014年に絶版となりました。
 理由は、2つ。
 出版以降に市町村の合併があり、温泉宿の住所表記が変わってしまったため。
 そして、廃業・休業に追い込まれた宿が、5軒も確認されたためです。

 それらの理由を考慮して、すべての宿を再取材し、ふたたび世に送り出したのが2014年に出版した 『新ぐんまの源泉一軒宿』 なのであります。

 ところが!
 再取材から3年経った現在、新たに4軒の温泉旅館が廃業もしくは休業してしまっています。
 このままでは、僕はまた 『新・新ぐんまの源泉一軒宿』 を書くことになりかねません。

 ストップ! 消えゆく温泉!!


 ということで、自分の著書を紹介する広告を眺めながら、あれやこれやと感慨を深めていたのであります。
 そして現在、執筆中であるシリーズ第9弾のことも、あれこれと……

 取材件数も、残り10軒を切りました。
 登山でいえば、なんとか8合目あたりまで登ってきました。
 もう少しの辛抱です。

 桜が散って、新緑が芽吹く頃には、書店に並べられるようにと、今、必死になって書いております。
 読者のみなさま、どうか首を長~くして、お待ちくださいませ。
   


Posted by 小暮 淳 at 14:56Comments(2)著書関連

2017年01月19日

貧すれば敏する


 僕はよく、「貧乏力」 という言葉を使います。
 このブログでも、何度か登場しているので、覚えている人もいるかと思います。

 お金 “が” ないのではなく、お金 “は” ないのである。
 お金とお金で買えるモノ以外は、持っているのだから……。

 これが、僕を今日まで支えてくれた持論です。


 昨日、今年最初の役員会議がありました。
 NPO法人 『湯治乃邑(くに)』
 2年前に立ち上げた貧乏団体であります。
 僕は、理事長を務めています。

 類は友を呼びます。
 貧乏理事長の下には、貧乏役員が集まり、貧乏会員が集まって来るのです。
 結果、設立以来、事務所兼会議室の確保に追われるハメとなり、新年早々、3度目の引っ越しをました。


 ♪ あ~、電気もねえ、暖房もねえ、だから昼間しか集まれねえ ♪

 それでも文句は言えません。
 奇特な人から、タダ同然で貸していただいた工場2階の6畳間です。
 雨風をしのげるだけでも、ありがたいというものです。
 (以前の事務所は、雨漏りがひどく、床が腐って傾いていましたから)


 ということで、新年最初の役員会議を心新たに、新事務所で行いました。

 今年の目標は?
 ①会員および賛助会員の確保
 ②提携施設の勧誘および確保

 相変わらず、事務用品を買うにも事欠く貧乏団体ですが、志だけは大きいのです。
 湯治場の復活を目指します!


 金がないのではなく、金はないのである。
 金はなくても、情熱と信念があれば、必ず知恵が授かります。

 “貧すれば敏する”

 そう信じて、今年も活動を続けたいと思います。
 NPO法人 『湯治乃邑』 をよろしくお願いいたします。
   


Posted by 小暮 淳 at 11:56Comments(2)湯治乃邑

2017年01月16日

HのHはHのH


 「人生の成功者なんだから」
 「誰がさ?」
 「小暮さんに決まっているじゃないですか! 好きなことして生きているんだから」
 「バカも休み休み言えよ。成功者であるわけ、ねーだろ!」

 お馴染みの酒処 『H』 での、常連客とのざれ言であります。
 カウンター席だけの小さな小料理屋には、今宵も気の置けない面々が、浮き世を忘れに三々五々と集まってきます。

 会話を聞いていたママがカウンターの中から、なにげに言葉を返します。
 「だよね。だったらHなんかで、飲んでないよね」
 その自虐ネタに、ドッと笑いが起きました。

 だよね。だよね。だよね~!


 やがてカラオケのリモコンとマイクが回り出し、かかる曲は、すべて70年代の懐かしのフォークソングや歌謡曲ばかり。
 カウンターを見渡せば、この日の客は、すべて同世代です。
 おまけにママも同世代だし、暗黙のうちに青春を過ごした70年代がオンパレードであります。


 別に、疲れていたわけではありません。
 特に、嫌なことがあったわけでもありません。
 なんとなく、ただ、なんとなく、『H』 に足が向いてしまう日があります。

 “好きなことをして生きているんだから”
 常連客に言われるまでもなく、自分でも分かっています。
 たぶん、一般のサラリーマンに比べたら、ストレスの少ない人生を生きていると思います。

 でもね、僕だって時々、甲冑(かっちゅう) を脱ぎたくなることがあるのですよ。
 ライターという “よろい” や家庭人という “かぶと” を脱ぎ捨てて、1人の男として過ごす時間が欲しくなるのです。
 そんな時、僕は迷わず 『H』 へ向かいます。


 『H』 のHは、平静、平穏、平和のHなのかもしれませんね。


 さ、次は僕の番ですか?
 もちろん、拓郎の歌をうたいますよ!
   


Posted by 小暮 淳 at 12:47Comments(0)酔眼日記

2017年01月14日

伊香保温泉 「金太夫」


 寒波襲来!

 またしても、雪舞う温泉地へ出陣でありました。
 前橋市街地から、車でわずか30分の距離。
 でも榛名山中腹の温泉街は、雪、雪、雪また雪の銀世界でした。


 「金太夫(きんだゆう)」 といえば、ご存知、伊香保を代表する老舗旅館であります。
 江戸時代の伊香保には石段街の左右に “大屋” と呼ばれる温泉の権利を持つ14軒の温泉宿がありました。
 延享3年(1746) 徳川九代家重の時代に、12軒の大屋に、それぞれ十二支が名づけられました。
 その時、「寅」 を授けられた旅館が金太夫です。

 300年近い歴史を持つ老舗旅館ですが、現在は経営が変わり、リーズナブルなホテルとして温泉好きの庶民に親しまれています。
 さすがに以前と比べると、老舗の風情と情緒は薄れてしまいましたが、“湯” は今も健在です。
 湯量豊富な伊香保独得の 「黄金(こがね) の湯」 が、内風呂や露天、貸切風呂で惜しみなくかけ流されていました。


 金太夫には、特別な思い入れがあるのです。
 もう、20年近くも昔のことだと思います。
 長女と長男が、小学生でしたからね。
 数少ない、家族で泊まった宿の1つです。

 「あっ、やっぱり、そうだ! ここだよ、ここ!」

 7階にある展望露天風呂に入った途端、記憶が鮮明によみがえってきました。
 昨年、結婚した長男と、遠い昔に男同士で入った記憶です。
 その時、何を話したのかは、思い出そうとしても思い出せません。
 それでも、息子のちっちゃな体と笑顔だけは、ありありと湯の中で浮かび上がってきます。

 いつかまた、息子とこの湯に入りに来よう!
 ヤツの子どもが、もし男の子だったら、孫と三代で入ろうじゃないか!
 その時は、じいちゃんが、温泉のウンチクを語ってやるぞ!

 「へー、じいちゃんって、温泉のこと詳しいんだね」

 あの頃の息子と、よく似た笑顔に、自慢してやりたいものです。


 なんて考えながら入っていたら、ついつい長湯になり、のぼせてしまったとさ……。
  


Posted by 小暮 淳 at 13:47Comments(0)温泉地・旅館

2017年01月12日

水上温泉 「松乃井」③


 水上温泉の 「松乃井」 に泊まってきました。
 前回は、『みなかみ18湯〔上〕』 を出版した2012年でしたから5年ぶりになります。
 あの時は、取材でした。

 その1年前にも泊まっていますが、この時は某旅行協会主催の講演会でした。
 講師として招かれました。

 そして今回は、みなかみ町観光協会の新年会に招待されました。
 温泉大使としてです。

 でも、なぜか 「松乃井」 を訪れる時は、いつも真冬なんですよね。
 当然ですが、ノーマルタイヤしか履いていない僕は、北へ行く時は公共交通機関を利用することになります。
 今回もガタゴトと電車に揺られ、旅気分を味わいながら向かいました。


 いや~、いいものですね。
 散々、通い慣れた道程ですが、車の車窓からと電車の車窓からでは、映る景色が違います。
 車の場合、前方の道路しか見ていませんものね。
 でも電車では、右へ左へと、景色が流れて行きます。

 沼田駅を過ぎて、上牧駅に着く頃は、田畑にうっすら雪が積っていました。
 「うん、電車で来て正解だな」
 なんて思いながら眺めていたら……
 あれよあれよのうちに、電車は白銀の世界へ!

 終点の水上駅に着いた時は、吹雪のように雪が舞い、あたりは真っ白しろすけ!
 完全なる雪国です。
 身震いをしながら、手袋にマフラー、毛糸の帽子をかぶり、ホームに降り立ちました。


 改札口では、協会職員と駅長が出迎えてくれました。
 かなりのビップ待遇ぶりであります。
 “たかが大使、されど大使” ということなのでしょうか!?


 宴会までは、1時間以上もあります。
 まずは、ひとっ風呂浴びることに。
 でも、4本の源泉を保有する 「松乃井」 には、貸切風呂も入れると7ヶ所も浴室があります。
 どこから攻めますか?
 やはり、“生温泉” と名づけられた “源泉湧湯かけ流し”の内風呂からでしょう!

 湧湯かけ流し、とは?

 源泉をできる限り外気に触れずに、温泉の鮮度を保ちながら浴槽へ流し入れるために、浴槽の底から直接湧き上がるように給湯口を設けている方式のことです。
 総湯量約500リットルという豊富な自家源泉を持つ宿だから成し得る、独得の湯浴みスタイルなのであります。


 生温泉を存分に堪能した後は、お楽しみの宴会ですが、まだ時間があります。
 部屋にもどって、冷蔵庫の瓶ビールを取り出し、一人雪見酒を始めたのでした。

 「大使、そろそろ会場の方へ」
 「はーい!」

 元気に大きな返事をしながら、グビッとビールを飲み干したのであります。
   


Posted by 小暮 淳 at 18:37Comments(2)温泉地・旅館

2017年01月10日

温泉天国 ・ 群馬につかる


 「小暮さんのお名前を出しても、よろしいですか?」

 昨年の暮れに、知り合いのカメラマンから電話がありました。
 なんでも雑誌に寄稿を依頼されて、温泉について書くことになったといいます。
 もちろん、快諾しました。


 年が明けて先日、1冊の雑誌が届きました。
 ㈱ジェイアール東日本企画発行のフリーペーパー 『JR EAST(ジェイアール イースト)』 2017年1月号。

 表紙を開けると、おおっと!いきなり表2(表紙の裏面) に彼の名前が大きく出ていました。

 フォトグラファー 福田鉄也

 そして掲載されたコラムのタイトルは、『温泉天国・群馬につかる』。
 ん~、いいタイトルです。
 彼が温泉好きだというのは、たびたび仕事で一緒になった時に感じていましたが、まさかコラムを書くほどだとは知りませんでした。

 「どれどれ、どんなことを書いているのかな?」 と読み出すと、あれま!いきなり冒頭に僕の名前が出てきましたよ。
 <私の “温泉熱” に火が付いたのは、温泉ライターの小暮淳さんとの出会い>
 
 そして、読み終えて、ひと言。
 お見事です!
 群馬の温泉のことを、よく調べて、めぐっていることが分かりました。

 身近な滝沢温泉(前橋市) や下仁田温泉(甘楽郡下仁田町) などの一軒宿に触れつつ、経営不振や後継者不足による温泉宿の廃業問題にも言及しています。

 僕が感動したのは、ラストの一文です。
 <温泉通いをせっせと続けることで、群馬の温泉文化の継承を微力ながらサポートしていきたいと思っている。>


 うれしいじゃ、ありませんか!
 こうやって、ひとり、また一人と、群馬の温泉を守ろうとする輪が広がっているのです。

 “入って残そう 群馬の温泉”

 福田君、ありがとう!
 これからも、一緒に群馬の温泉を守って行きましょう。
  


Posted by 小暮 淳 at 14:38Comments(7)温泉雑話

2017年01月08日

月夜野温泉 「みねの湯 つきよの館」⑭


 「やっぱ、ここからの景色、好きだわ~」
 部屋に着くなり窓を開け、思わず、ひとりごちたのであります。


 <左手に子持山から続く小さな峰々を望み、正面に上越新幹線の上毛高原駅を抱く味城山と、それに連なる雄大な大峰山……。眼下には青々とした棚田が広がり、こんもりと生い繁る鎮守の杜が、なんとも懐かしい気持ちにしてくれる。僕は勝手に、ここからの景色を 「トトロの森」 と名付けている。今にも、ネコバスが駆け抜けて行きそうではないか……。>

 これは2007年に、某情報誌に連載していたエッセイに記した一文です。
 でも、今は冬。
 棚田は雪に覆われて、一面の銀世界。
 鎮守の杜も、綿帽子をかぶり、森閑とたたずんでいます。


 旅装を解いて、ビールを1本飲んで、ひと休み。
 その後、仲間と連れ立って、“天空の湯舟” へ。


 <極めつけは、夕景の妙である。稜線をシルエットにして、鮮やかな緋色に燃え上がる夕焼け美は、一度眺めたら忘れられない。やがて帳(とばり) がおりると、天空の主役は月に替わった。まるで全天周映画の投影を観ているよう。>
     (『ぐんまの源泉一軒宿』 より)

 「おおお~!」
 湯の中から、喚声が上がります。
 遠くの峰々が夕陽に照らされて、赤く燃え上がるように稜線を際立てています。

 「♪ 山が燃える~ ♪」
 思わず歌ってしまった 『天城越え』 に、一同、「おお、まさに!」 と感嘆の声をもらします。
 しばし、僕らは天空の湯舟に乗って、月夜野盆地の上空を遊覧していたのであります。


 昨晩は、月夜野温泉の一軒宿 「つきよの館」(群馬県利根郡みなかみ町) に泊まってきました。
 といっても取材ではありません。
 新年会であります。
 僕が所属しているクリエーター集団 「プロジェクトK」の面々が集まりました。

 気の置けない仲間たちとの宴は、それはそれは楽しいものであります。
 昨年の反省なんてなんのその、今年の抱負と夢が、てんこ盛りの爆笑トークが、延々と夜が更けるまで続きました。


 “フロいーな(2017)” の年が、始動しました。
 メンバーのみなさん、今年も裸の付き合いを、よろしくお願いいたします。
  


Posted by 小暮 淳 at 14:10Comments(2)温泉地・旅館

2017年01月07日

キャンセルの功名


 ピンチをチャンスに換える!

 なんていうと、まるでビジネス書か自己啓発本に出てくる言葉のようですが、結果、ピンチが転じてチャンスが到来することは、ままあることです。
 特に僕のような人生設計のないままに、行き当たりバッタリの無頼派を気取っている人間には、この “土壇場の神様” の救いに助けられることが多いのです。


 もう、何年も前のことですが、某地元紙で連載の企画が進んでいました。
 第1話の取材も終えて、原稿も書き上げていました。
 あとは、掲載日を待つのみというときです。
 突然、「連載は中止となりました!」 との担当者からの連絡。
 理由は、記事内容が幹部の考えとそぐわなかったようです。

 「だったら、最初っからオレなんかに依頼すんなよ!」
 と息巻いたところで、元の木阿弥。
 覆水盆に返らず、であります。

 「ああ、またやっちまった……」
 自分を曲げられない性格が、またしてもアダとなりました。
 ところが、数日後のこと。

 まったく似たような企画の連載話が飛び込んで来たのです。
 しかも、今度は大手新聞社からの依頼です。
 しかも、週刊連載!
 到底、地元紙の連載が始まっていたら、受けられなかった仕事です。

 まさに “キャンセルの功名” であります。


 今年も年明け早々、仕事が1本、キャンセルになりました。
 その日まで、あと1週間というドタキャン(土壇場キャンセル) です。

 ところが今回も、土壇場の神様はいました。
 キャンセルを受けた電話から、わずか2時間後です。
 「あけましておめでとうございます。急で済みませんが、来週の○曜日なんて空いてませんよね?」
 僕が世話になっている某団体職員から電話が入りました。
 急きょ、決まったイベントへの招待です。

 その日が、ドンピシャ! 2時間前にキャンセルで空いた日だったのです。
 またしても、キャンセルの功名であります。


 捨てる神あれば拾う神あり、人生は実に良くできているのです。
 みなさんの身の回りにも、ピンチをチャンスに換えてくれる土壇場の神様が必ずいるはずです。

 でも、神様には前髪しかないといいます。
 後ろ髪がないので、過ぎ去ってからでは、つかめないそうです。
 あしからず!
   


Posted by 小暮 淳 at 11:03Comments(0)つれづれ

2017年01月05日

大胡温泉 「三山の湯 旅館 三山センター」⑪


 “初湯” を浴んで来ました。

 2日から仕事をしていたため、なかなか自由になる時間が取れなかったのであります。
 今日は朝から、予定が入ってない!
 よし、では、ひとっ風呂浴びて来るか~!!
 と、車を走らせました。

 向かったのは、我が家から一番近い温泉(日帰り温泉施設を除く)。
 ご存知、市街地の中の秘湯 「大胡温泉」 であります。

 そうです!
 昨年暮れに群馬テレビ 『ぐんまトリビア図鑑』 の特番 「温泉ライター小暮淳の素顔」 のロケ地となった一軒宿の旅館です。
 「あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします」
 の後に続いた女将さんの第一声は、
 「小暮さん、スゴイ反響よ! いまだに、テレビ観たよって言うお客さんが来るわよ」

 なんでも放送後、焼きまんじゅうの売り上げが飛躍的に伸びたとか。
 番組を観た人は、必ず食して帰るそうです。


 まだ午前中なのに、浴室には先客が。
 「家の近くにも日帰り温泉はあるけど、やっぱり湯がいいから、ここに来るんさね」
 と、桐生から来たという年配の男性。

 一時、神経痛やリウマチを治す “奇跡の井戸水” と騒がれ、埼玉や東京方面からも浴客が詰めかけたこともある温泉です。
 僕もたびたび、新聞や雑誌、著書で、その摩訶不思議な効能について書いてきました。
 今日も、そのジーンと骨の髄まで染み渡るガツン系の浴感を存分に堪能してきました。


 湯上がりは、もちろん 「焼きまんじゅう」 でしょう!
 八丁味噌と西京味噌をブレンドした味噌だれは、香ばしくって一度食べたら忘れられません。
 おまけに、1串に5個も付いて、なんと200円!
 だもの、人気があります。

 さ、初湯も済ませたことだし、今夜は “初宴” に出かけるとしますか!
    


Posted by 小暮 淳 at 14:46Comments(0)温泉地・旅館

2017年01月04日

マルチ元年


 出会ってから30年間、同じテーマで年賀状を出している人がいます。
 その人は、作家のN先生です。

 その年に特化したもの、やるべき事に、「元年」 を付けて意志表明をします。
 たとえば、こんな年がありました。
 「せんずり元年」

 いえいえ、正月早々ふざけているわけではありませんよ。
 そのココロは?
 “書いて書いて書きまくる” であります。

 確か、昨年は 「ゲゲゲ元年」 でした。
 そう、故・水木しげる先生の 『幸福の七ヶ条』 であります。
 この七ヶ条を肝に銘じる1年でした。


 では、今年の年賀状には、なんと書いたのか?
 「マルチ元年」 です。

 別に大風呂敷を拡げたわけではありません。
 奇をてらっているつもりもありません。
 “マルチ” の意味を問えば……

 実は、昨年暮れに、ある占いを見て、僕の2017年を占ってみました。
 すると、出てきた答えは、「ありのまま」 だったのです。
 “素” で生きるということです。

 僕の本業は、フリーライターです。
 ですから基本、取材をして記事を書くことを生業としています。
 でも、この数年は、なんだかんだと多方面から声がかかり、だんだん自分の職業が分からなくなっていました。

 そんなとき、占いが導いたこの言葉が、僕を救ってくれたのです。
 「ありのまま」 に生きる。
 やりたいことをやって、見られるように見られる。
 あらがうことなく、求められるものは、すべて受け入れようという姿勢です。

 そう心に決めた途端、昨年末より次から次へと思わぬ依頼が飛び込んできました。
 某ミュージャンからのレコーディング参加の話、某温泉地から新たな役職任命の話、某テレビ局からレポーターの話……

 仕事とは、不思議なものですね。 
 自分が想像も想定もしていなかったことが、やって来るのですから。
 こうなったら、なんでもやってやろう!という気になったのであります。

 ということで、今年の僕は 「マルチ元年」 であります。
 さて、どんな年になるのかは、僕にも予想がつきませんが、ワクワク、ドキドキしながら楽しみたいと思います。
  


Posted by 小暮 淳 at 14:08Comments(0)つれづれ

2017年01月02日

年頭所感にかえて


 あけましておめでとうございます。
 今年もよろしくお願いいたします。

 新しい年、平成29年(2017年) 酉年がスタートしました!

 テレビでは、酉年の平成29年にひっかけて 「とり肉」 を食べようなんてCMが流れていますが、僕だったら、こう語呂を合わせます。

 2017 = 「フロいーな」

 どうです? 僕らしくっていいでしょう!
 来年は 「フロいーわ」 で、再来年は 「フロ行く」 ですから、しばらくは僕の年が続きますね。


 さて、さてさて、みなさんは、どんなお正月を過ごしていますか?
 僕は年末に予測したとおりの、それはそれは賑やかな元日を迎えました。

 実家に集まったのは、総勢14人であります。
 両親と兄夫婦、姪っ子夫婦に、うちの家族です。
 うちの家族の内訳は、僕と家内、長女夫婦と孫、長男夫婦と次女であります。

 だもの正月に、盆とクリスマスまで一緒に来てしまったような大騒ぎです。
 その中で印象的だったのは、昨年、結婚して小暮家の仲間入りをした長男の嫁さんであります。
 彼女にとっては、初の “小暮家の正月” ですからね。

 端から見ていても、けな気なほどに、かいがいしく動いていました。
 義姉からは、「本当に、いい娘が来たね」 と、お褒めの言葉をいただきました。
 ま、褒められれば、義父の僕として、うれしいのであります。

 「ああ、また家族が増えんだなぁ~」 と、目を細めて彼女を眺めていました。


 宴もたけなわ、でも、僕たち(淳一家) は、移動の時間が近づいてきました。
 元日は、家内の実家へも全員で顔を出すのが恒例なのです。

 「さて、行こうか」
 と、僕が音頭を取った時でした。
 義姉に呼び止められました。
 「お義母さんが、Mちゃん(長男の嫁) に渡したいものがあるから、来てほしいそうよ」
 「Mちゃんに?」

 僕が長男の嫁さんを連れて、オフクロがいるベッドのある部屋へ行くと……
 車イスに座ったオフクロが、ポチ袋を手にして、待っていました。

 「はい、お年玉」
 「そ、そんなぁ~」
 と、驚く長男の嫁さん。

 「お年玉をもらうような年じゃありませんから」
 「いいんだよ。これは私の気持ちなの」
 そう言って、オフクロは彼女の手を握りしめました。
 骨と皮だけの、ガリガリの細い手で。

 「R(長男) を、よろしくお願いしますね。Mさん」

 オフクロにとってRは、たった1人の男の孫なんですね。
 言い換えれば、“小暮” の姓を継ぐ、たった1人の孫でもあるのです。
 昭和ひと桁生まれのオフクロらしい、愛情表現なんですね。


 「来年は、もっと賑やかになりまよ」
 と、姪っ子の旦那が、見送ってくれました。
 そうなんです、姪っ子のお腹には、新しい命が宿っているのです。

 15人目の小暮家の人です。


 子孫繁栄、家内安全、無病息災……
 また1年間、健康で元気に暮らしましょう!
   


Posted by 小暮 淳 at 17:54Comments(3)つれづれ