2010年11月01日
温川温泉 「白雲荘」
僕にとっては、温泉へ行くのが仕事ですから、年にだいたい80~100ヵ所の温泉地を訪ねています。
「いいですねぇ、温泉へ行くのが仕事なんて」
と、良く言われますが……
はい! とっても楽しいですよ。
ということで、こんだけ温泉宿を泊まり歩いていると、やはり不思議な体験というのを多々します。
僕は、そもそも温泉自体がパワースポットだと考えていますから、感性が研ぎ澄まされて、気が高揚していく自分が分かりますね。まさに “霊験あらたか” な場所なのです。
このブログでも紹介した奥嬬恋温泉「干川旅館花いち」の女将や同行したカメラマンが体験した「干俣様」の不思議な力など、温泉地では、いろいろな不思議体験が僕を待っています。
今までで一番不思議だったのは、やっぱり温川(ぬるがわ)温泉の一軒宿「白雲荘」での出来事です。
温川温泉は、浅間隠(あさまかくし)温泉郷の中で、一番小さな温泉宿です。
浅間隠温泉郷とは、温川に沿って湧く「薬師」「鳩ノ湯」「温川」の3つの温泉の総称です。
湯の歴史は古く、江戸時代中期には発見されています。
明治22年に浅間隠山の大洪水により一旦は埋没してしまいましたが、昭和38年に再掘され、見事復活した幻の温泉です。
その昔、村人たちが、この湯で丹念に目を洗ったところ、たちまち眼病が治ったことから「目の湯」とも呼ばれています。
宿の創業は再掘された昭和38年。わずか6部屋の小さな宿です。
初めて訪ねた日に通された部屋は、一番奥の角部屋でした。眼下には、七段に落ちる見事な滝を見下ろす絶景が待っていました。
「川の音がうるさいかもしれませんね」
と5代目主人の本間輝幸さん。
川の音がうるさいなんて、なんと贅沢なことか。
その晩、僕は摩訶不思議な体験をしました。
わけもなく、夜中に何度も目が覚めるのです。
その都度、滝の音に誘われて、ふたたび眠りにつきました。
何度目かの眠りにつこうとし、うつらうつらした時です。
あたりのあまりの明るさに、また目を開いてしまいました。
ビックリ仰天!
何体もの観音菩薩像が、ぐるりと僕の寝床のまわりを囲んでいたのです。
金色に輝く観音像を数えると、ちょうど6体。
これは夢か? と部屋を見渡すと、となりに同行のカメラマンは寝ているし、相変わらず滝の音は聴こえています。
キラキラと光る観音様を見ていたら、なんとも心地よい気分になり、それからは朝までぐっすりと眠ることができました。
これは何かの吉兆でしょうか。
期待して待っていたのですが、宝クジひとつ当たりません。
大きく人生が変わったとも思えません。
ただ、その頃は、僕が温泉をテーマに取材を始めたばかりの頃だったのです。
もしかしたら 「お前が群馬の温泉を世に広めなさい」 という啓示だったのかもしれませんね。
その翌年あたりから、温泉の仕事が少しずつ増えていきましたもの。
合掌
「いいですねぇ、温泉へ行くのが仕事なんて」
と、良く言われますが……
はい! とっても楽しいですよ。
ということで、こんだけ温泉宿を泊まり歩いていると、やはり不思議な体験というのを多々します。
僕は、そもそも温泉自体がパワースポットだと考えていますから、感性が研ぎ澄まされて、気が高揚していく自分が分かりますね。まさに “霊験あらたか” な場所なのです。
このブログでも紹介した奥嬬恋温泉「干川旅館花いち」の女将や同行したカメラマンが体験した「干俣様」の不思議な力など、温泉地では、いろいろな不思議体験が僕を待っています。
今までで一番不思議だったのは、やっぱり温川(ぬるがわ)温泉の一軒宿「白雲荘」での出来事です。
温川温泉は、浅間隠(あさまかくし)温泉郷の中で、一番小さな温泉宿です。
浅間隠温泉郷とは、温川に沿って湧く「薬師」「鳩ノ湯」「温川」の3つの温泉の総称です。
湯の歴史は古く、江戸時代中期には発見されています。
明治22年に浅間隠山の大洪水により一旦は埋没してしまいましたが、昭和38年に再掘され、見事復活した幻の温泉です。
その昔、村人たちが、この湯で丹念に目を洗ったところ、たちまち眼病が治ったことから「目の湯」とも呼ばれています。
宿の創業は再掘された昭和38年。わずか6部屋の小さな宿です。
初めて訪ねた日に通された部屋は、一番奥の角部屋でした。眼下には、七段に落ちる見事な滝を見下ろす絶景が待っていました。
「川の音がうるさいかもしれませんね」
と5代目主人の本間輝幸さん。
川の音がうるさいなんて、なんと贅沢なことか。
その晩、僕は摩訶不思議な体験をしました。
わけもなく、夜中に何度も目が覚めるのです。
その都度、滝の音に誘われて、ふたたび眠りにつきました。
何度目かの眠りにつこうとし、うつらうつらした時です。
あたりのあまりの明るさに、また目を開いてしまいました。
ビックリ仰天!
何体もの観音菩薩像が、ぐるりと僕の寝床のまわりを囲んでいたのです。
金色に輝く観音像を数えると、ちょうど6体。
これは夢か? と部屋を見渡すと、となりに同行のカメラマンは寝ているし、相変わらず滝の音は聴こえています。
キラキラと光る観音様を見ていたら、なんとも心地よい気分になり、それからは朝までぐっすりと眠ることができました。
これは何かの吉兆でしょうか。
期待して待っていたのですが、宝クジひとつ当たりません。
大きく人生が変わったとも思えません。
ただ、その頃は、僕が温泉をテーマに取材を始めたばかりの頃だったのです。
もしかしたら 「お前が群馬の温泉を世に広めなさい」 という啓示だったのかもしれませんね。
その翌年あたりから、温泉の仕事が少しずつ増えていきましたもの。
合掌
Posted by 小暮 淳 at 12:49│Comments(0)
│温泉地・旅館