2012年06月04日
谷川温泉 「旅館たにがわ」③
今年になって、2度目の谷川温泉です。
前回は、4月に温泉講座でお邪魔しました。
今日、「旅館たにがわ」を訪ねたのは、ほかでもありません。
ズバリ、6月19日の 『桜桃忌』 に合わせた取材です。
『桜桃忌』 とは、作家・太宰治の命日です。
本当の命日は、その数日前ですが、太宰ファンにとっては玉川上水に入水自殺をして、遺体が上がった日を命日とし、全国で追悼記念式典が行われています。
ちなみに、“桜桃” とは、太宰治の最後の作品タイトルです。
(太宰治と 「旅館たにがわ」 との関係については、当ブログ2010年6月19日の 「谷川温泉 旅館たにがわ」を参照)
と、いうことで今日は、じっくりと2代目女将の久保容子さんに、お話をうかがってきました。
「旅館たにがわ」 が、太宰治ゆかりの宿だと判明したのは、昭和50年代のことです。
女将自身、太宰文学研究家の長篠康一郎先生が訪ねて来て、初めて太宰治とこの旅館の関係を知ったといいます。
「旅館たにがわ」 の前身は 「谷川本館」 といい、それ以前は 「川久保屋」 という旅館でした。
昭和11年8月、太宰治は約1ヶ月間、療養のために、この川久保屋に滞在しています。
このときの滞在経験をもとに、書いた小説が 『姥捨(うばすて)』(昭和13年) です。
また、この滞在中に執筆した 『創生記』 は、のちにあの不朽の名作 『人間失格』 を書くきっかけとなった作品だと言われています。
「命日には、全国から太宰ファンが訪れます。私たち社員一同も、文学碑に献花をいたします」
川久保屋があった現在の駐車場には、「太宰治 『姥捨』 の宿」 の文学碑が建てられています。
Posted by 小暮 淳 at 21:17│Comments(4)
│温泉地・旅館
この記事へのコメント
ブログいつも楽しませてもらってます。
犬のいる生活ブログをHIROが書くようになって一週間。
ジュンちゃんのブログで文章の書き方や行間のとりかたなど、勉強させてもらってます。
今後とも、文力で勝負するこのブログに期待してます。
犬のいる生活ブログをHIROが書くようになって一週間。
ジュンちゃんのブログで文章の書き方や行間のとりかたなど、勉強させてもらってます。
今後とも、文力で勝負するこのブログに期待してます。
Posted by HIROの犬たち at 2012年06月05日 10:30
太宰治は師匠さまの尊敬する人でしたよね?
人間失格は
20年近く前に単行本で購入もいまだ読破できておりません
これを機に書庫からだしてきましたので、チャレンジしてみます。
人間失格は
20年近く前に単行本で購入もいまだ読破できておりません
これを機に書庫からだしてきましたので、チャレンジしてみます。
Posted by ぴー at 2012年06月06日 11:34
HIROの犬たちさんへ
いつも大変お世話になっています。
はたして僕の文章が参考になるかどうかは不安ですが、なんとか今日まで(2年4ヶ月間) 書きつづってきました。
今となっては、デジカメを持っていなかったことが、幸いしたようですね。
今後とも、よろしくお願いいたします。
ぴーさんへ
太宰治を尊敬……?
微妙な位置にいる作家ですね。
でも、群馬の温泉を愛してくれた作家は、すべて愛着があります。
いずれ、いつか、『群馬の温泉を愛した人々(仮)』 は、本にまとめたいと考えています。
いつも大変お世話になっています。
はたして僕の文章が参考になるかどうかは不安ですが、なんとか今日まで(2年4ヶ月間) 書きつづってきました。
今となっては、デジカメを持っていなかったことが、幸いしたようですね。
今後とも、よろしくお願いいたします。
ぴーさんへ
太宰治を尊敬……?
微妙な位置にいる作家ですね。
でも、群馬の温泉を愛してくれた作家は、すべて愛着があります。
いずれ、いつか、『群馬の温泉を愛した人々(仮)』 は、本にまとめたいと考えています。
Posted by 小暮 at 2012年06月06日 14:54
失礼しました、若山牧水の間違いでしたね
文学系には滅法弱いもので
文学系には滅法弱いもので
Posted by ぴー at 2012年06月06日 16:34