2012年08月24日
上の原温泉 「水上高原ホテル200」
昨日から群馬県の最北端温泉地、湯の小屋温泉エリアに入り込んで、2日間、取材をしてきました。
湯の小屋温泉とひと口で言っても、広いんですよ。
僕が “エリアに入り込んで” と書いたのも、そのためなんですね。
まず古くから源泉を持つ、木ノ根沢沿い。
もちろん、ここが元祖湯の小屋温泉ですが、洞元湖の手前から藤原スキー場へ続くエリアも湯の小屋源泉を引き湯しているため、現在では “湯の小屋温泉” と呼ばれています。
かつての 「奥利根温泉」 ですね。
で、この2つのエリアにはさまれた山の中に、自家源泉を保有する一軒宿の 「上の原温泉」 があります。
上の原温泉? 知らないですか?
では、水上高原スキー場といえば、わかりやすいですかね。
そーです、かつてのプリンスホテルですよ。
現在は、「水上高原ホテル200」 といいます。
“200” と書いて、「トゥーハンドレッド」 と読みます。
なんで、200 なのかって?
ちゃーんと、聞いてきましたよ。
「よく聞かれる質問ですが、ここの敷地が200万坪あるからなんですよ」
と、総支配人の小関正浩さん。
「えっ、200万坪? 数字が大き過ぎてピンときませんね。どのくらいの大きさなんでしょう?」 と僕。
「芦ノ湖と、ほぼ同じ広さです」 と支配人。
「芦ノ湖? 行ったことがないのでわかりません」 と僕。
すると、支配人は、「えーと、えーと」 と言いながら・・・
「江ノ島10個分ですよ! もっと分かりやすく言いましょうか、東京ドーム164個分です」
ほほほー!
「それは、広いですねぇ~」
と返事をしてみたものの、余計分からなくなってしまいましたよ。
やっぱり、江ノ島10個分くらいが、一番スケールをつかみやすいですかね。
冬は、スキーやスノーモービル、エアーボートなどのスノーリゾート。
そして夏は、アウトドアスポーツのパラダイス。
ゴルフやテニスはもちろんのこと、ツリートレッキングや今年の夏には日本最長級全長1・2㎞の 「フォレストジップライン」 がオープンしました。
フォレストジップライン? なんだそりゃ?
森の中で、木と木の間に張られたワイヤーを滑空するアウトドアスポーツなんですって。
要は、スケールのでっかい、ターザンごっこらしいですよ。
いゃ~、なにせ江ノ島10個分の広さですからね。
全部見て回るなんて、とてもじゃないが、1日では無理です。
しかも、僕は温泉の取材で来ているのですから、どんなに広かろうが、どんなに遊具が充実してようが、評価の対象は温泉でしかありません。
と、いうことで、自慢の自家源泉の湯をいただいてきました。
これが、あなどるなかれ!
泉質は、水上以北に多いアルカリ性単純温泉ですが、ななな、なんと!
PH値が、9 ・1 と異様に高いんです。
このペーハーは、2本の源泉の混合値ですが、各源泉の分析書を見せてもらうと、1本は9 ・4 とかなりのアルカリ濃度であります。
温泉法では、8 ・5以上をアルカリ性と呼んでいますが、上限の制約はありません。
でも、かなりの強アルカリ性泉であることには、違いありません。
(僕が知る限り、群馬県内の最高アルカリ性温泉は、上野村「向屋温泉」の10・5ですが、こちらはアルカリ性が強過ぎるために加水による希釈をしています)
で、お待ちかねの入浴 タ~イム!
かなりのヌルヌル加減であります。
湯口から注ぎ込まれている源泉は、無色透明ですが、かすかに硫化水素臭(いおうの匂い) がします。
源泉の温度が低いために加熱しているからでしょうか、浴槽内の湯は、やや乳白色に薄にごっていました。
「この温泉が目当てで、冬と夏に年2回来られる家族もいるんですよ」
という支配人の言葉も、むべなるかな。
なかなか、このあたりではお目にかからない “ツルスベ” 感であります。
いゃ~、群馬の温泉は、実に奥が深いですな。
知っているようで知らない温泉が、群馬には、まだまだありますよ。
Posted by 小暮 淳 at 22:52│Comments(0)
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