2012年09月01日
たった3日間の展覧会
初代・海パンカメラマンのタケチャンマンこと、竹沢佳紀くんが写真展を開いているというので、陣中見舞いに行ってきました。
場所は、前橋市の旧市街地、中央アーケード通りにある 「ミニギャラリー千代田」 という、小さなギャラリーです。
僕が入口から中を覗き込んだだけで、彼は気が付いて、「小暮さ~ん、うれしいです」 と店の中から飛び出てきてくれました。
『接合/亀裂』
竹沢佳紀(写真) × 新井隆人(言葉) EXHIBITION
なんとも難解なタイトルですが、展示されてい12点の写真は、彼らしいシュールな世界を表現しています。
彼はかつて、2002年に、矢印のある風景ばかりを撮影した「意志と指示の方向性」という作品で、富士フォトサロン新人賞を受賞している写真家であります。
今回は、湾岸戦争の頃から撮り続けている独特な手法で作り上げた作品を出展しています。
まず、彼が撮影したデジタル写真をテレビのモニターに映し出します。
そして、その画像を撮影するという過程を繰り返します。
テレビモニターという粗いドット(点) によって造られた映像を、ふたたび撮影することにより、不確かな画像が浮かび上がります。
画面いっぱいに映りこんだ、カラフルな走査線の縞模様が、なんとも幻想的であり、また見るものにメッセージを送ってきます。
写真の横には、写真からイメージした詩人・新井隆人さんの言葉が添えられています。
「いゃ~、ビックリしましたよ。まさか小暮さんが来てくださるとは思いませんでした。ありがとうございます」と、タケちゃんは喜んでくれましたが、僕がタケちゃんの作品展へ顔を出すのは、当たり前じゃありませんか。
だって、彼は僕の著書 『群馬の小さな温泉』 の、あの旅情あふれる表紙写真を撮影したカメラマンですからね。
当然のことですよ。
「僕はね、頑張っている人のところには、必ず現れるんだよ」
そう彼に告げて、ギャラリーを後にしました。
たった3日間の、小さな小さな展覧会です。
時間のある人は、覗いてみてください。
『接合/亀裂』
竹沢佳紀(写真) × 新井隆人(言葉)
●日時 2012年8月31日(金)~9月2日(日)
11:00~18:00
●会場 ミニギャラリー千代田
前橋市千代田町2-8-12
(中央アーケード通り)
入場無料
●問合 TEL.090-8048-1664(新井)
Posted by 小暮 淳 at 15:25│Comments(0)
│つれづれ