2012年09月02日
色いろいろ変わり湯温泉
温泉は、そのほとんどが湧出時は無色透明です。
(一部、腐植質が温泉水に混ざったモール泉など、湧き出た時から色が付いているものもあります)
透明な温泉が空気に触れ、含有成分が酸化すると、色づきます。
その色の付き方は、成分によって異なりますが、季節や天候、気温、気圧、さらには湯舟の広さや温泉の使い方によっても変わります。
これらの温泉は、一般的には 「にごり湯」 と呼ばれています。
「にごり湯」 というと、群馬県では白濁した万座温泉や草津温泉、茶褐色や赤褐色に色を変える伊香保温泉、赤城温泉が有名ですが、この場合、白濁するのは硫黄分であり、赤褐色になるのは鉄分です。
ところが群馬県内には、白色や赤色以外にも、さまざまな色の温泉があります。
たとえば同じ硫黄泉でも、万座温泉には黄緑色になる源泉があります。
また、鉄分を含む温泉でも、濃度が薄ければ緑色がかって見えますし、濃度が増すと黄土色→茶褐色→赤褐色と色を変えます。
実は、いま挙げた例は、化学的な分析により判明している色の変化です。
しかし、温泉には、まだまだ人間が分からないことがいっぱいあるんですね。
その1つに、「変わり湯」 があります。
「にごり湯」 の一種ですが、1つの色に留まらず、日によったり、時間の経過によって色を変える温泉です。
前述したように、気温や気圧、天候によって色を変える温泉です。
なかには、昔から湯の色によって、天気を占った温泉もあるんですよ。
ということで、僕がコメンテーターを務める次回の群馬テレビ 「ニュースジャスト6」 では、訪ねた日や訪ねた時間で色が異なる不思議な温泉の話をします。
興味のある人は、ぜひ、ご覧ください。
●放送局 群馬テレビ(地デジ3ch)
●番組名 「ニュースジャスト6」
●放送日 (月)~(金) 18:00~18:45
●出演日 9月6日(木)
●テーマ 色いろいろ変わり湯温泉
Posted by 小暮 淳 at 20:41│Comments(2)
│温泉雑話
この記事へのコメント
私の専門分野には色彩もあり興味があるところです
人が服や絵で自己表現しますが、
ウブな透明から、薄づきの青年へ、そして熟成老化の褐色へとの変化は命の循環を感じます。時の刹那も。
人が服や絵で自己表現しますが、
ウブな透明から、薄づきの青年へ、そして熟成老化の褐色へとの変化は命の循環を感じます。時の刹那も。
Posted by ぴー at 2012年09月03日 11:31
ぴーさんへ
“時の刹那”
いい、響きですね。
はかないものに心惹かれるのは、人の常であります。
温泉の場合、「色を楽しむ」=「劣化を楽しむ」ことであります。
なんと雅なこと・・・
日本人ならではの、温泉情緒だと思います。
“時の刹那”
いい、響きですね。
はかないものに心惹かれるのは、人の常であります。
温泉の場合、「色を楽しむ」=「劣化を楽しむ」ことであります。
なんと雅なこと・・・
日本人ならではの、温泉情緒だと思います。
Posted by 小暮 at 2012年09月04日 01:20