2012年12月28日
60年代の子どもはシェー!
遅ればせながら、樋口有介・著 『ピース』(中公文庫) を読みました。
樋口有介氏は、群馬県前橋市生まれ。
しかも、僕の高校の先輩であります。
先輩といえば、はい、“神も同然” ですから、文壇デビュー時からファンをやらせていただいております。
樋口氏のデビューは、1988年のサントリーミステリー大賞読者賞を受賞した 『ぼくと、ぼくらの夏』 でした。
そして次作の 『風少女』 で、第103回の直木賞候補となりました。
ファンなら誰でも知っていますが、『風少女』 の舞台は前橋市。
前橋駅やケヤキ並木、赤城県道に大鳥居、利根川、大渡橋、総社町、新前橋駅と、知った地名がポンポンと出てきます。
前橋市民は、必読の書ですぞ!
2006年に中央公論社から出版された 『ピース』 でも、群馬県の地名がいくつも出てきます。
メインとなる舞台は埼玉県の秩父市ですが、物語の後半で群馬県の上野村へと舞台が移行していきます。
鬼石、藤岡、高崎なんていう地名が出てくると、群馬県人としては嬉しいものです。
ああ、樋口先輩は、群馬県を愛していらっしゃるのだなぁ~と、郷土愛に満ちたお人柄に、ますます惹かれます。
(登場人物が話す群馬弁も、リアリティーがあって面白いですよ)
で、タイトルの 「ピース」 ですが、物語の中では色々な意味を持っています。
“平和” のピース。
“断片” のピース。
そして、Vサインのピース!
でも、どうしてVサインのことを 「ピース」 って言うんでしょうかね?
確か、Vサインの 「V」 は、Victory(勝利) の 「V」 です。
何よりも不思議なのは、なぜ、写真に写るとき日本人はVサインを出すのでしょうか?
そう思って、昔の写真を引っ張り出して見てみると、僕の子どもの頃(小学生まで) は、Vサインなんて出していないんですよ。
当時の子どもは、みんな 「シェー」 のポーズで写真に写っています。
※(「シェー」は、赤塚不二夫のマンガ「おそ松くん」に登場するイヤミのポーズ)
一説によれば、日本人がVサインのことを 「ピース」 と言うようになったのは、1972年(昭和47年) にテレビで放映されたコニカのカメラCMで、歌手でタレントの井上順がVサインを出してアドリブで 「ピース、ピース」 と連呼したのが広まったとか。
そう言われてみれば、確かに、僕の写真も中学生あたりからVサインを出して写っています。
70年代を境に、日本人にとってVサインは 「勝利」 ではなく 「平和」 を意味するポーズとなったようです。
その平和を意味するポーズが、小説 『ピース』 では、恐ろしい連続バラバラ殺人事件を引き起こします。
まだ、お読みでない人は、正月休みに一読してみては、いかがでしょうか?
Posted by 小暮 淳 at 18:31│Comments(2)
│読書一昧
この記事へのコメント
師匠 あちきも 恥ずかしげ??に腰の辺りで Vサイン している 小娘のお写真 沢山 ありんすよ!
ピース バッチ も ありんしたね。
1日遅れざんすが
あちきの 今年の 一文字
『 逢 』
毎年みたいで ありんすが色々な 人や 事 の 出逢い が あちきの 元気な源 ざんすの
また 来年も 楽しい師匠に お逢いしたいざんす。
ではでは
良い お年を!!
ピース バッチ も ありんしたね。
1日遅れざんすが
あちきの 今年の 一文字
『 逢 』
毎年みたいで ありんすが色々な 人や 事 の 出逢い が あちきの 元気な源 ざんすの
また 来年も 楽しい師匠に お逢いしたいざんす。
ではでは
良い お年を!!
Posted by イチゴ at 2012年12月29日 09:33
イチゴさんへ
「逢」とは、イチゴさんらしい一文字ですね。
その出逢いの場を作っているイチゴさんの人生も素晴らしい!
楽しい1年をありがとうございました。
来年も、飲んで飲んで歌って飲んで、語り合いたいと思います。
良いお年をお迎えください。
「逢」とは、イチゴさんらしい一文字ですね。
その出逢いの場を作っているイチゴさんの人生も素晴らしい!
楽しい1年をありがとうございました。
来年も、飲んで飲んで歌って飲んで、語り合いたいと思います。
良いお年をお迎えください。
Posted by 小暮 at 2012年12月29日 17:37