2013年08月31日
たんげ温泉 「美郷館」②
朝方、雨の音で目が覚めた。
いや、雨ではない。
渓流だ。
それも滝の音であります。
眠い目をこすりながら、障子を開けると、部屋の真正面には、2段に落ちる見事な 「宝泉の滝」 が、朝日に照らされて白く輝き、滝つぼにはエメラルドグリーンの水をたたえています。
そーでした!
ここは、たんげ温泉 「美郷館(みさとかん)」 の客室だったのです。
前日、取材に入り、2代目主人の高山弘武さんのご厚意により、泊めていただいたのでした。
たんげ温泉は、中之条町の市街地から国道353号で四万温泉方面へ向い、途中で分岐する県道へ曲がり、旧六合村へ越える暮坂峠方面へ向かいます。
すぐ先には、草津温泉の 「なおし湯」 として有名な沢渡温泉がありますが、手前の反下(たんげ) 川沿いを遡上すること約4キロ。
うっそうとした森の中に、ポツンと入母屋造りの一軒宿が現れます。
僕が美郷館を訪れるのは、今回で4度目。
過去に、雑誌や本、新聞の取材でお世話になりました。
前回は、2代目女将の純子さんに、ご主人との出会いから結婚、そして旅館に入るまでのいきさつや苦労話を聞いたので、今回は、ご主人の修業時代と、驚異のリピーター率80%の秘密について、根掘り葉掘り聞いてきました。
で、その秘密とは?
オープン以来、宿泊客を大切にしたいという思いから日帰り入浴客を受け入れていないことや、人とのふれあいを大切にする接客方針など、その要因はいくつもあるのですが、ご主人には初めて会った時から一貫してブレないポリシーがあります。
それは、自然環境を守り続けていること。
「父は山師でしたから、山の神を祀って仕事をしていました。この自然があってこその秘湯の宿ですから」
と、毎日山に入って、ご主人自らが草刈や伐採などの森林整備をしています。
まさに、その自然美は、一級品です!
泊まった部屋なんて、渓流に突き出した滝つぼを見下ろす部屋でしたからね。
群馬県内には、滝を望める露天風呂を持つ温泉宿はいくつかありますが、こんな間近に部屋からも風呂からも滝を見渡せる宿は他にはありませんね。
もちろん、眠気覚ましの朝風呂は、「滝見の湯」 へ。
瀬音を聴きながら、ゆったりと湯に体を馴染ませ、森の緑と白い滝の流れを愛で、のんびりと一日をスタートさせたのであります。
Posted by 小暮 淳 at 21:26│Comments(2)
│温泉地・旅館
この記事へのコメント
先日の万座温泉聚楽の浴槽から眺める空吹きは素晴しかったですが、次回の滝もたのしみですね。いつも素適な体験をありがとうございます。たのしみでワクワクいたしております。
Posted by しをちゃん at 2013年09月01日 10:36
しをちゃんへ
実は、次回の講座は手違いがありまして、講座地が変更になりました。
受講生のみなさんには、ご迷惑をおかけすることになり、大変申し訳なく思っています。
近々、センターより連絡があると思いますが、ご了承ください。
でも次回も、本講座では初めて行く温泉地であります。
ご期待ください!
実は、次回の講座は手違いがありまして、講座地が変更になりました。
受講生のみなさんには、ご迷惑をおかけすることになり、大変申し訳なく思っています。
近々、センターより連絡があると思いますが、ご了承ください。
でも次回も、本講座では初めて行く温泉地であります。
ご期待ください!
Posted by 小暮 at 2013年09月02日 01:53