2013年09月01日
ロン毛道
♪若すぎるからと 許されないなら
髪の毛が長いと 許されないなら♪
<1970年 ジローズ 「戦争を知らない子供たち」>
♪僕の髪が肩までのびて 君と同じになったら
約束どおり町の教会で 結婚しようよ♪
<1972年 よしだたくろう 「結婚しようよ」>
♪就職が決まって 髪を切ってきたとき
もう若くないさと 君にいい訳したね♪
<1975年 バンバン 「『いちご白書』をもう一度」>
男にとって、髪が長いことが “自由” や “愛” や “夢” の象徴だった時代がありました。
1970年代は、僕にとっても、青春のド真ん中でした。
当時の若者は、体育会系でもないかぎり、誰もが肩にかかるほどの長髪でした。
もちろん僕も、ご多分にもれることなく、超ロン毛でしたよ。
ところが歌の歌詞のように、長髪はモラトリアム期の産物だったのですね。
大学を卒業して、就職が決まると、みんな、バッサリと “夢” と一緒に髪を切り落としていきました。
でも僕は、できなかった。
就職をすることも、髪を切ることも・・・
20代に付き合っていた彼女と、結婚を考えたことがありました。
でも僕は当時、まだ売れないミュージシャンで、ほぼ無職状態でした。
そのとき、彼女が僕に言った言葉があります。
「(結婚するなら) 髪を切って、定職に就いてね」
世間では一般的な常識でしたが、僕には彼女の言った言葉が、意味不明でした。
“結婚=髪を切る=就職する”
僕は、ついにこの方程式が解けず、彼女と別れました。
時が流れ、人並みに僕も、ロン毛のフリーターのまま、結婚をしました。
でも何年かすると、家内が妊娠をしたのです。
家内は僕に対して、別れた彼女のようなことは一切口にしませんでしたが、さすがに僕も子どもが授かると、無職のままではいられなくなりました。
で、雑誌社に就職したのですが、髪は切りませんでした。
何年か前に高校の同窓会があり、
「小暮は変らねーな。髪型まで、あの頃のままじゃねーか!」
と言われました。
思えば、高校1年生からですから、かれこれロン毛歴は、約40年になります。
今さらながら、なんで髪をのばしているんだろう?と思います。
好きでのばしているとも思えないし、不便なことのほうが多いし、夏は暑いし、良いことはありません。
トレードマーク?
とも考えますが、意識的にのばしているつもりもありません。
20代に別れた彼女に、
「なんで髪をのばすの?」
と訊かれたことがありました。
最近、その時に答えた返事を思い出したんです。
「これは願掛けなんだ。夢が叶うまでは、のばし続ける」
そーだったのか!
僕が髪をのばしている理由は、30年以上前から決まっていたんですね。
みなさ~ん!
もし突然、僕が髪を短くしたら、その時は、夢が叶ったか、夢をあきらめたか、どちらかだと思ってくださいね。
Posted by 小暮 淳 at 18:44│Comments(0)
│つれづれ