2013年09月08日
サフランおばさんのラスク
『群馬のおきて』(泰文堂) という本が、売れてるんですってね。
ならばと、さっそく買って、読みました。
<グンマーを楽しむための52のおきて>
というサブタイトルが付いています。
なんでも、ネット上では 「東京から近いのにバツグンに知名度が低い県」 ということで、
“未開の地 グンマー”
などと呼ばれているらしんですよ。
グンマー、ですって!(笑)
でもね、これまでの群馬本のように歴史と文化だけにかたよった編集じゃなくて、最新のサブカルチャーが満載で、僕的には、ずいぶん楽しめました。
たとえば、NHK大河ドラマ 『八重の桜』 の主人公・八重の夫は安中出身の新島襄だとか、カンヌ映画祭で審査員賞を受賞した福山雅治主演の 『そして父になる』 のメインロケ地は前橋市だとか、宮崎駿監督の最新作 『風立ちぬ』 の主人公・堀越三郎は藤岡市の出身だとか、はたまた、アニメ 『機動戦士ガンダム』 に登場するモビルスーツ・ザクを型どった豆腐で大評判となった 「ザク豆腐」 は、前橋市に本社と工場のある会社の商品だとか・・・。
今までにない、新しい群馬ネタと切り口が、新鮮だったのであります。
で、最近の群馬ネタとして、今や全国的に有名なお菓子となっている旧新町(現・高崎市) に本社があるガトーフェスタ ハラダのラスクも紹介されていました。
群馬みやげの定番は、
“昔 「旅がらす」、今 「ハラダのラスク」”
なんだ、そーです。
ま、この件については、異論も反論もないんですけどね。
ただ、実は僕、このラスク (正しくは、「グーテ・デ・ロア」 という商品名。フランス語で 「王様のおやつ」 の意味だそうです) には、並々ならぬ思い入れがあるのです。
発売が2000年とのことですから、たぶん、その前年くらいだったと思います。
前身の原田ベーカリーさんから、「今度、新しいラスクを発売する」 という話があり、ネーミングやパッケージデザインのプレゼンをしたことがあるんですよ。
当時、僕はコピーライターとして参加。
イラストレーターやデザイナーらと、新商品となるラスクの販売企画を考えたのであります。
そして、その時、僕らが提案した商品名が・・・
「サフランおばさんのラスク」
今となっては、どんなコンセプトで考えたネーミングだったのかは忘れましたが、確かパッケージには、パンかごを持った西洋人の中年女性が描かれていた記憶があります。
僕らの提案したネーミングやデザインにしなくて、正解でしたね。
どう考えても、これほどのヒット商品には、なれなかったと思います。
ヒット商品の陰に、ボツ企画あり!
今となっては、なつかしい思い出です。
Posted by 小暮 淳 at 23:25│Comments(0)
│つれづれ