2013年12月06日
「上毛かるた」 のネギ
「『ねぎとこんにゃく下仁田名産』 のネギの絵は下仁田ネギではない。私たち(太田市) の方の長ネギだ」
これは、今日の上毛新聞に載っていた大沢正明群馬県知事の県議会での答弁内容です。
さらに知事は、知事就任直後からカルタの発行をしてきた群馬文化協会に対して、「絵札のネギを下仁田ネギに見えるように一部改変してほしい」 と要望してきたことも明かしたといいます(結果、知事の要求は受け入れられなかったそうですが)。
ちょと、ちょっとちょっと!
大沢知事さん!
もしかして、あなたは、「ちいきしんぶん」(ライフケア群栄) を読んでいませんね?
※(「ちいきしんぶん」 は、旧高崎市内および隣接地域に月2回、10万部配布されているフリーペーパーです)
僕は、「ちいきしんぶん」 の2012年4月6日号に、『なぜ下仁田ネギは 「上毛かるた」 に描かれなかったのか?』 というタイトルで記事を書いています。
知事は、こんなことも言っています。
「かるたは終戦直後の大変な時期に作られており、貴重で高価な下仁田ネギは、なかなか手に入らなかったのかも知れない」 と。
でもね、いくら当時、市場に下仁田ネギが出回っていなかったとはいえ、作画を担当した画家が、現物を見ずに絵を描きますか?
このことも、僕は記事の中で、ちゃんと解明しています。
下仁田ネギは、2種類以上あること。
現在のズングリした白根の短い葉を広げたネギは、「上毛かるた」 が発行された昭和22年以降に品種改良されたことも。
そして僕は、ルーツとなった元祖・下仁田ネギを作っている長野県境に近い山間の農家を直接取材しています。
そこで作られていたネギは、絵札に描かれている “ネギ” だったのです。
白根が長く、葉がまっすぐ伸びているネギでした。
ちなみに、この取材の様子は、当ブログでも報告しています。
●2012年1月20日 『下仁田ねぎのナゾ』
●2012年1月30日 『ふたたび 「下仁田ねぎ」 を追って』
興味のある方は、ブログ内 「検索」 をしてみてください。
もし、知事の側近の方が、このブログを読んでいたら、知事に教えてあげてくださいね。
Posted by 小暮 淳 at 21:19│Comments(0)
│執筆余談