2014年05月27日
白骨温泉 「煤香庵」
週刊ポストが、あの衝撃的なスクープ記事を掲載したのは2004年7月のこと。
秘湯として知られる長野県の白骨(しらほね)温泉が、実は “入浴剤で着色されていた” という、いわゆる 「温泉偽装問題」 の始まりでした。
その後、全国で 「井戸水を使用していた」「水道水だった」 というインチキ温泉が次々に暴露され、連日、テレビのワイドショーのネタになりました。
もう、あの頃は僕も、ほうぼうにコメントを求められ、記事を書いた記憶があります。
あの騒動から、丸10年。
騒動の発端となった温泉偽装問題 “発祥の地” は、現在、どうなっているのでしょうか?
元のように、お湯は白濁しているのでしょうか?
温泉街に活気は戻っているのでしょうか?
そんな数々の疑問と、ちょっぴりワクワクした好奇心を持って、今日、白骨温泉を訪ねてきました。
僕と一緒に同行したのは、21名の温泉大好き生徒さんたちです!
はい、今日は僕が講師を務める野外温泉講座日でした。
出発は、いつもより早めの午前6時30分。
JR前橋駅 → 高崎駅で受講生を乗車し、バスは一路、長野県へ。
10時過ぎには、白骨温泉に着きました。
今回、お世話になったのは、築250年の古民家を移築した 「煤香庵(ばいこうあん)」。
明治元年(1868) 創業の老舗宿 「湯元斎藤旅館」 の姉妹館です。
お湯と食事をいただきました。
「あの騒動には、ほとほと参りました」 と従業員。
「あれから10年経ちましたが?」 と僕。
「一度失った信頼は、そう簡単に取り戻せるものではありません」
と悲痛な表情を隠せません。
旅装を解いて、僕らは温泉街にある公共野天風呂へ向かおうとしました。
だって、公共露天風呂こそが、当時、週刊ポストが最初にスッパ抜いた着色偽装 “発祥の地” ですからね。
ところが!
「本日、メンテナンスのため臨時休業」 とのこと。
あ~あ、残念です。生きた野外講座の実践にはなりませんでした。
と、いうことで、湯元である斎藤旅館から源泉を引いた、煤香庵自慢の露天風呂へ直行!
う~ん、脱衣場に香る硫黄臭に、うっとり。
万座温泉を彷彿させる乳白色の湯が、高野槇(まき)造りの浴槽に満たされています。
また、湯口に書かれた 「飲泉できます」 の文字が、うれしいじゃありませんか!
しかも、柄杓(ひしゃく) やコップではなく、そこに置かれているのは枡(ます) です。
「のん兵衛の先生のために、わざわざ置いたんじゃないですか」
と受講生の1人が言うと、全員大爆笑!
「いや、日本酒といえば僕ではなく、Nさんでしょう!」
と言い返した僕の言葉に、またもや爆笑。
「先生、早く上がって、飲みましょうよ」
とNさん。
「飲みますけど、とりあえず温泉講座ですからね。まずは、ゆっくり、この湯を堪能してからにしましょう」
講師然とふるまう僕でした。
湯上がりのビールとともに、白骨名物の 「温泉がゆ」 と信州そばをいただきました。
入って残そう、日本の秘湯!
白骨温泉には、昔と変わらぬ極上の湯が湧いていましたよ。
みなさんも、ぜひ、訪ねてみてくださいな。
Posted by 小暮 淳 at 21:59│Comments(2)
│温泉地・旅館
この記事へのコメント
あ〜、白骨で日本酒飲んどけば良かったっす…
来月またよろしくお願いします!
来月またよろしくお願いします!
Posted by タカギ at 2014年05月29日 21:22
タカギさんへ
お世話になりました。
長旅でしたが、みなさん和気あいあいで楽しかったですね。
湯上がりの一杯も、楽しみの1つ。
次回も、一緒に楽しみましょう!
来月は、県内の知られざる名湯です。
こちらこそ、またよろしくお願いいたします。
お世話になりました。
長旅でしたが、みなさん和気あいあいで楽しかったですね。
湯上がりの一杯も、楽しみの1つ。
次回も、一緒に楽しみましょう!
来月は、県内の知られざる名湯です。
こちらこそ、またよろしくお願いいたします。
Posted by 小暮 淳 at 2014年05月30日 08:06