2014年11月12日
片品温泉 「子宝の湯 しおじり」
全国には、「子宝の湯」 と呼ばれる温泉が数多く存在します。
泉質はさまざまですが、塩分を含んでいる点が共通しているようです。
保温力があり、体がよく温まるため、婦人病に効果があるということでしょうか。
群馬県内にも 「子宝の湯」 は、いつくつかあります。
伊香保温泉(渋川市) は、昔から婦人病や不妊症に効くことで知られています。
また野栗沢温泉(上野村) は、源泉名そのものが 「子宝の湯」 であります。
そういえば、宝川温泉(みなかみ町) にも 「子宝の湯」 という露天風呂がありましたっけね。
僕が取材で出合ったエピソードでは、新鹿沢温泉(嬬恋村) の 「つちや旅館」 に、子供のいない夫婦が住み込みで働いたところ、すぐに子供が授かったという話があります。
それ以来、誰ともなしに、「子宝の湯」 と呼ぶようになったといいます。
で、今回、またまた “子宝話” を拾ってきました。
片品温泉(片品村) の 「子宝の湯 しおじり」 です。
旅館名からして、そのものズバリ!子宝なのであります。
「このあたりは、昔から子だくさんの家が多いのよ」
とは、2代目女将の池田美恵子さん。
でも、真偽のほどは半信半疑だったといいます。
ところが・・・
2年前のある日のこと。
40代の夫婦が突然、菓子折りを持って現れ、お礼を告げたのだといいます。
「この子が、その時に授かった子です」 と。
2人の手に引かれて立っていた子供は、満2歳。
3年前に1泊したところ、奥様が懐妊したそうです。
「もう、ビックリしましたよ。40年以上旅館をやっていますが、直接、事実を知らされたのは初めてでしたからね」
と笑う女将。
「子宝の湯は本当だったんです!」
でもね、たぶん、本当に不妊症に効く温泉だと思いますよ。
だって以前、片品温泉で一番古い源泉 「新井の湯」 を保有する老舗の 「千代田館」 を取材した際、祀られていた御神体は、夫婦和合の象徴である一対のアレでしたからね。
昔から子宝信仰はあったということです。
ま、僕は、すでに3人の子と孫にまで恵まれていますから、今さら 「子宝の湯」 の御利益はいらないのですが、しっかりと湯をいただいてまいりました。
pH9・2という強アルカリ性泉です。
不妊症のほか、肌荒れに特効があるといわれています。
Posted by 小暮 淳 at 20:31│Comments(0)
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