2016年10月24日
牧水の旅 法師~猿ヶ京~湯宿
十月廿二日
<今日もよく晴れていた。嬬恋以来、実によく晴れてくれるのだ。(中略) 今日はこれから九里の山奥、越後境三国峠の中腹にある法師温泉まで行く事になっていたのだ。> 『みなかみ紀行』 より
歌人の若山牧水は、大正11年(1922) に群馬県を旅し、『みなかみ紀行』 をつづりました。
※(この著書が 「みなかみ町」 の由来となっています)
10月22日に法師温泉、23日に湯宿(ゆじゅく)温泉に投宿しています。
と、いうことで、2日間にわたり開催された第5回 『みなかみ牧水まつり』 に、みなかみ温泉大使として参加してきました。
いや~、凄い! ひと言で言えば、牧水の名を借りた “のん兵衛集団の集まり” または “無制限酒飲みの旅” であります。
旅と酒をこよなく愛した牧水にあやかり、ただただひたすらに名酒を飲み続けた2日間でした。
10月22日(土)、午後6時30分より法師温泉 「長寿館」 にて、前夜祭開始!
すでに到着早々、部屋では町の議員さんたちとビールで乾杯しています。
前泊で前夜祭に参加したツワモノは、13人。
大学教授や作家など、そうそうたるその道(?) の権威たちが集まりました。
ズラリとならんだ名酒が12種類!
ほとんど、利き酒会の様相です。
みなさん、大丈夫なのでしょうか?
明日は三国路を歩くんですよ!
十月廿三日
<うす闇の残っている午前五時、昨夜の草鞋(わらじ) のまだ湿っているのを穿きしめてその渓間の湯の宿を立ち出でた。峰々の上に冴えている空の光にも土地の高みが感ぜられて、自ずと肌寒い。> 『みなかみ紀行』 より
翌23日(日) は、「牧水なりきりウォーク」 の開催日。
まさに “牧水日和” の晴天に恵まれました。
午前9時30分、一行は法師温泉を出発。
当日参加の牧水ファンも含め、総勢40人が草鞋に履き替えて歩き出しました。
法師温泉~永井宿~吹路宿~ごぜの坂~猿沢橋~猿ヶ京温泉と、牧水が歩いた三国路を行きました。
ゴール間近の猿ヶ京温泉の民宿街では、早くも昼食前のビールが振る舞われ、一気に湯宿温泉を目指したのであります。
<湯の宿温泉まで来ると私はひどく身体の疲労を感じた。数日の歩きづめとこの一、二晩の睡眠不足とのためである。其処で二人の青年に別れて、日はまだ高かったが、一人だけ其処の宿屋に泊る事にした。> 『みなかみ紀行』 より
午後1時、湯宿温泉「ゆじゅく 金田屋」 にて
ひと風呂浴びて、汗を流した後、いよいよ 「ほろ酔い交流会」 の始まりです。
実行委員長やみなかみ町長のあいさつに続き、のん兵衛の神様、若山牧水の遺影に “献酒” がされました。
そして、乾杯!
あとは、ひたすら夜まで飲み続けるだけです。
みなさん、本当にお強い!
自称、のん兵衛の僕ですが、3次会まで付き合ってダウンしました。
しかし、実に実り多い2日間でした。
参加者のみなさん、大変お疲れ様でした。
また来年、お会いしましょう!
PS
※今日の上毛新聞に 「みなかみ牧水まつり」 の記事が掲載されました。先頭の一番左、三度笠姿で歩いているのが僕です。
Posted by 小暮 淳 at 13:30│Comments(0)
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