2017年01月14日
伊香保温泉 「金太夫」
寒波襲来!
またしても、雪舞う温泉地へ出陣でありました。
前橋市街地から、車でわずか30分の距離。
でも榛名山中腹の温泉街は、雪、雪、雪また雪の銀世界でした。
「金太夫(きんだゆう)」 といえば、ご存知、伊香保を代表する老舗旅館であります。
江戸時代の伊香保には石段街の左右に “大屋” と呼ばれる温泉の権利を持つ14軒の温泉宿がありました。
延享3年(1746) 徳川九代家重の時代に、12軒の大屋に、それぞれ十二支が名づけられました。
その時、「寅」 を授けられた旅館が金太夫です。
300年近い歴史を持つ老舗旅館ですが、現在は経営が変わり、リーズナブルなホテルとして温泉好きの庶民に親しまれています。
さすがに以前と比べると、老舗の風情と情緒は薄れてしまいましたが、“湯” は今も健在です。
湯量豊富な伊香保独得の 「黄金(こがね) の湯」 が、内風呂や露天、貸切風呂で惜しみなくかけ流されていました。
金太夫には、特別な思い入れがあるのです。
もう、20年近くも昔のことだと思います。
長女と長男が、小学生でしたからね。
数少ない、家族で泊まった宿の1つです。
「あっ、やっぱり、そうだ! ここだよ、ここ!」
7階にある展望露天風呂に入った途端、記憶が鮮明によみがえってきました。
昨年、結婚した長男と、遠い昔に男同士で入った記憶です。
その時、何を話したのかは、思い出そうとしても思い出せません。
それでも、息子のちっちゃな体と笑顔だけは、ありありと湯の中で浮かび上がってきます。
いつかまた、息子とこの湯に入りに来よう!
ヤツの子どもが、もし男の子だったら、孫と三代で入ろうじゃないか!
その時は、じいちゃんが、温泉のウンチクを語ってやるぞ!
「へー、じいちゃんって、温泉のこと詳しいんだね」
あの頃の息子と、よく似た笑顔に、自慢してやりたいものです。
なんて考えながら入っていたら、ついつい長湯になり、のぼせてしまったとさ……。
Posted by 小暮 淳 at 13:47│Comments(0)
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