2017年11月04日
編集の考え方。
凄惨かつ猟奇な連続殺人事件が起きてしまいました。
そして、またしても “ネット社会の闇” が露呈されました。
「自殺募集」 だなんて……
現代社会では、“死” すらも 「いいね」 の承認を欲しがるのでしょうか?
僕には、理解ができません。
そもそも僕は、自他共に認めるネット音痴ですからね。
パソコンはあるけど、原稿とブログを書くのと、メールのやり取りにしか使いません。
スマホを持たないので、「検索」もしません。
調べごとは、すべて辞書か図書館です。
車には、ナビが付いていませんので、今でも道路地図が必需品です。
それでも別段、不自由はありません。
いえいえ、逆に、知識は身に付くし、場所は覚えるし、いいことのほうが多いと思います。
自分で答えを導くことは、とても楽しいことなんです。
ただ、時間と手間がかかります。
現代社会では、それを “不便” というのかもしれませんね。
先日、紹介した 『d design travel 群馬』(D&DEPARTMENT PROJECT)。
デザインの視点で全国47都道府県の魅力を発信している観光ガイドブックです。
実際に編集部が現地に暮らすように滞在して、取材して、原稿を書くという、業界の常識では考えられない手間をかけた編集をしています。
この本の表紙を開くと、最初に書かれているのが 『編集の考え方。』 です。
・必ず自費でまず利用すること。実際に泊まり、食事し、買って、確かめること。
・感動しないものは取り上げないこと。本音で、自分の言葉で書くこと。
<中略>
・写真撮影は特殊レンズを使って誇張しない。ありのままを撮ること。
・取り上げた場所や人とは、発刊後も継続的に交流をもつこと。
同感です。
まさに僕の取材方針と同じです。
“共感” や “感動” は、実際に見て、聞いて、体験し、表現したモノに対してのみ与えられる称賛であります。
安易に 「いいね」 を欲しがるものではありません。
Posted by 小暮 淳 at 16:16│Comments(0)
│取材百景