2018年05月01日
一期三会
読者のみなさんは、覚えていますか?
3年前、定年退職後にミニバイクで全国を旅しているオッサンに出会った話を……
※(当ブログの2015年6月22日「男は二通り」、2015年8月3日「一期二会」参照)
一期一会ならぬ、“一期二会” の出会いをした話です。
でも、2度あることは3度あるのです。
あの、旅するオッサンが、3年ぶりに前橋にやって来た!
某ホテルの前に、大きな荷物を積んだ青いスクーターが停まりました。
“ホンダ スーパーカブ”
ヘルメットをかぶった男性が、いままさにヘルメットを脱ごうとしています。
なにげにナンバープレートに目をやると……
<鎌倉市>
鎌倉市だ?
その地名に、記憶の片鱗が引っかかりました。
過去に、似たようなシチュエーションを経験した記憶があるのです。
デジャビュー(既視体験) だろうか?
いや、過去にスーパーカブに乗って鎌倉からやって来た男性に会ったことがある。
でも、確か、郵便局員が乗るような真っ赤なバイクだったはずだけど……
ナンバープレートから視線を上げた時、男性と目が合いました。
軽く会釈する僕。
途端、驚いたような顔をするオッサン。
「た、たしか、以前にもお会いしたことがありますよね?」
「えっ、も、もしかて~!」
僕らは3年ぶりに初めて、互いの名前を告げました。
Nさんからいただいた名刺には、肩書きに 「糸切れ凧」 と書かれていました。
自由気ままに、風の吹くまま、旅から旅へ流れて行く “職業” のようです。
「今回は?」
「芭蕉が歩いた “奥の細道” をめぐってきました」
「東北ですね」
「ええ、仙台から酒田へ抜けて、今、新潟から前橋に着いたところです」
「あいかわらず自由でいいですね。うらやましい」
「小暮さんのご職業だって」
手渡した僕の名刺をながめながら、今度は僕の仕事の話になりました。
「もっと早く知っていたら、いい温泉を教えてもらったのになぁ~」
「ぜひ、今度は群馬の温泉をバイクでめぐってください」
縁とは、不思議なものであります。
糸切れ凧のNさん、今度は、いつ、どこでお会いするのでしょうか?
Posted by 小暮 淳 at 12:25│Comments(0)
│つれづれ