2019年08月07日
宿題が終わらない
「ジュンちゃん、俺たちは、もう死んでもいいんだよ」
「えっ!?」
先日の野外ライブを終えた帰り道のこと。
突然、メンバー最年長者のSさんが、思わぬことを言い出しました。
僕らのバンドは、メンバー5人の平均年齢が58歳です。
うち3人が還暦越えです。
で、その中でも僕とSさんには、すでに孫がいます。
冒頭の発言は、孫の話になった時に始まりました。
「孫の顔を見られたということは、動物としての役目を果たしたということだよ」
「確かに、人間以外の動物は、昆虫でも魚類でも、子孫繁栄のために生きてますからね」
「そう、俺たちの役目は終わったんだ。だから、いつ死んでもいいってことよ」
「いつ死んでもと言われても」
「じゃあ、ジュンちゃんは、何歳まで生きたいわけ?」
「と言われても……」
「ひ孫の顔まで見たいかい?」
「ひ孫ですか? 見てみたいような気もするけど、どっちでもいいかな。ただ、孫の成長は、もう少し見ていたい気がします」
なんていう、若い頃には考えたことも、想像したこともないような、我が人生で初テーマでの会話がされたのでした。
日本は、人生100年時代などといわれる超高齢社会に突入しました。
ただ、長生きすることだけが幸福ではないことを、僕は長年の両親の介護を通じて知っています。
“いつ死んでもいい” と言えるほど、そんなに充実した人生ではないけれど、いつ死んでもいいように、ベストを尽くした生き方だけは、していたいと思うのです。
そう思うと、60年間生きてきても、まだまだ自分に課せた “前自未到” のテーマが山積みです。
当然、すべての課題を死ぬまでにクリアすることは不可能なのですが、1つでも多くの自分内偉業を成し遂げること、それが生きている甲斐だと思っています。
だから、その甲斐がある限りは、まだまだ、死にましぇーん!
家族には申し訳ないけど、孫やひ孫のためではなく、やり残した人生の宿題を仕上るために、僕は、まだ生きていたいと思います。
Posted by 小暮 淳 at 10:21│Comments(2)
│つれづれ
この記事へのコメント
お呼びが来たら、素直に行こうと思いますが・・・孫とお酒飲みたいかなぁ(笑)
Posted by グッチ at 2019年08月08日 11:31
グッチさんへ
欲とは、限りないものです。
孫と酒を飲めると、ひ孫に会いたくなる。
すると、ひ孫とも酒を飲みたくなる。
あっという間に、人生100年が過ぎてしまいます。
欲とは、限りないものです。
孫と酒を飲めると、ひ孫に会いたくなる。
すると、ひ孫とも酒を飲みたくなる。
あっという間に、人生100年が過ぎてしまいます。
Posted by 小暮 淳 at 2019年08月09日 10:12