2020年01月05日
夢と女と未来と将来と
<正月に帰るから、また3人で会おう!>
県外に暮らす友人のI君からメールが届いたのは、昨年暮れのことでした。
3人とは、僕とI君とT君のことで、ともに高校の同級生です。
I君は、すでに定年退職をして、現在は趣味を満喫しながらセカンドライフを送っています。
T君は再雇用され、役職は無くなりましたが、以前と同じ職場で働いています。
僕は、昔も今も相変わらずのフリーランス稼業です。
そんな3人が昨晩、久しぶりに居酒屋で顔を合わせました。
「今年もよろしく!」
「カンパイ!」
の後、話題は昨年亡くなった僕の両親の話になり、続いて他の2人が現在直面している親の介護話になり、やがて病気や通院の話になってしまいました。
「ヤメ、ヤメヤメヤメーーー! もう、介護と病気の話はおしまいにしょう! あの頃、俺たちは、こんな話はしていなかったぞ!」
しびれを切らして、僕が一喝!
「あの頃って、40年以上も前じゃないか!?」
「そうだよ、あの頃のように、もっと未来の話をしようぜ!」
「未来? 未来なんて、もうないだろう?」
だから僕は、I君の言葉を制しました。
「未来は無いかもしれないけど、まだ将来はあるだろう!?」
少し沈黙があり、T君が言いました。
「あの頃、どんな話をしていたっけ?」
「みんな、夢を語っていたさ」
するとI君が、
「ジュンは、歌手を目指していたよな!?」
「ああ、叶わなかったけどね」
思えば、I君もT君も、あの頃の夢は叶えていません。
「それと女の話だな」
T君のひと言に、「そーだ!」 「そーだ!」 ということになり、昔の彼女の名前がオンパレード。
あんなことがあった、こんなことがあったと、誰かが語るたびに大笑い。
呑むほどに、酔うほどに、僕らは40年前を旅していたのでした。
未来はなくても、将来はある。
女はいなくても、夢ならある。
だよね、我が良き友よ!
Posted by 小暮 淳 at 11:58│Comments(0)
│酔眼日記