2020年12月23日
レバニラは青春の味なのだ!
♪ 東京ララバイ 地下があるビルがある
星に手が届くけど
東京ララバイ ふれ合う愛がない
だから朝まで ないものねだりの子守歌 ♪
<by 中原理恵>
「レバニラ炒め」 なのか 「ニラレバ炒め」 なのか?
時々、交わされる論争です。
中国語では 「韮菜炒牛肝(猪肝)」 と表記するので、 「ニラレバ炒め」 が正しいようです。
あくまでも主役はレバーなので、ニラ入りのレバー炒めなのです。
では、いつから 「レバニラ」 という言葉が使われるようになったのでしょうか?
一説には、昭和46(1971)年に放送されたテレビアニメ 『天才バカボン』 の中で、バカボンのパパが 「ごちそうはレバニラなのだ!」 と言い間違えたのが最初だったとか……。
以後、「レバニラ」 という言葉のほうが一般的になったといいます。
なんで、いきなりレバニラの話をしたのかというと、先日、1本のメールが届きました。
ご存じ、酒処 「H」 のママからです。
<今度、来るときは11時までにメールをちょうだい>
という内容でした。
なんで11時までに?
しかも僕は、いつも店に行くときに、前もって連絡なんて入れません。
その日の気分で、夕方になって、のこのこと出かけて行くのです。
でも、昨日に限り、別件のメールのやり取りがあり、行くことを告げてしまいました。
さて、いつもの 「H」 と何が違うのか?
それは、生ビールを2杯ほど飲み干した頃でした。
「はい、お待たせ!」
とカウンターに出された料理は、見まがうことなき、「レバニラ炒め」 であります。
レバーとニラとモヤシの量のバランスも良く、シャキシャキした歯ごたえとレバーのしっとりとした食感。
「これだよ! この味!」
実は以前、ママと青春時代の思い出の味について話をしたことがありました。
その時、僕がキョーレツに懐かしくて、もう何年も食べていない料理として 「レバニラ」 を挙げたのです。
その昔、20歳の頃。
東京・中野区に暮らしていましたが、近くに同郷の友人も下宿していました。
暇な2人は、互いのアパートを行き来していたので、よく夕飯を一緒に食べました。
そのとき、行きつけの食堂で食べていたのが、モヤシがたっぷり入ったレバニラ炒めでした。
そして当時、大ヒットしていたのが中原理恵さんの 『東京ららばい』 でした。
だから、この歌を聴くとレバニラを思い出し、レバニラを食べると思わず、この歌を口ずさんでしまいます。
「どう、こんなもんで良かったかしら?」
そのママの言葉に、涙腺がゆるまずにはいられませんでした。
僕は返事の代わりに、歌い出しました。
♪ 東京ララバ~イ ♪
<11時まで> とは、食材の買い出しの都合だったのですね。
“ないものねだり” は、してみるものです。
Posted by 小暮 淳 at 11:58│Comments(0)
│酔眼日記