温泉ライター、小暮淳の公式ブログです。雑誌や新聞では書けなかったこぼれ話や講演会、セミナーなどのイベント情報および日常をつれづれなるままに公表しています。
プロフィール
小暮 淳
小暮 淳
こぐれ じゅん



1958年、群馬県前橋市生まれ。

群馬県内のタウン誌、生活情報誌、フリーペーパー等の編集長を経て、現在はフリーライター。

温泉の魅力に取りつかれ、取材を続けながら群馬県内の温泉地をめぐる。特に一軒宿や小さな温泉地を中心に訪ね、新聞や雑誌にエッセーやコラムを執筆中。群馬の温泉のPRを兼ねて、セミナーや講演活動も行っている。

群馬県温泉アドバイザー「フォローアップ研修会」講師(平成19年度)。

長野県温泉協会「研修会」講師(平成20年度)

NHK文化センター前橋教室「野外温泉講座」講師(平成21年度~現在)
NHK-FM前橋放送局「群馬は温泉パラダイス」パーソナリティー(平成23年度)

前橋カルチャーセンター「小暮淳と行く 湯けむり散歩」講師(平成22、24年度)

群馬テレビ「ニュースジャスト6」コメンテーター(平成24年度~27年)
群馬テレビ「ぐんまトリビア図鑑」スーパーバイザー(平成27年度~現在)

NPO法人「湯治乃邑(くに)」代表理事
群馬のブログポータルサイト「グンブロ」顧問
みなかみ温泉大使
中之条町観光大使
老神温泉大使
伊香保温泉大使
四万温泉大使



著書に『ぐんまの源泉一軒宿』 『群馬の小さな温泉』 『あなたにも教えたい 四万温泉』 『みなかみ18湯〔上〕』 『みなかみ18湯〔下〕』 『新ぐんまの源泉一軒宿』 『尾瀬の里湯~老神片品11温泉』 『西上州の薬湯』『金銀名湯 伊香保温泉』 『ぐんまの里山 てくてく歩き』 『上毛カルテ』(以上、上毛新聞社)、『ぐんま謎学の旅~民話と伝説の舞台』(ちいきしんぶん)、『ヨー!サイゴン』(でくの房)、絵本『誕生日の夜』(よろずかわら版)などがある。

2018年10月15日

天高く老若男女が駆ける秋②


 曇天が続く毎日の中で、奇跡的に晴天に恵まれました。
 「みなさんの日頃の行いが良いようで……」
 主催者代表のスピーチも、お約束のフレーズから始まりました。

 昨日は、僕が暮らす地区の市民運動会でした。


 この町に移り住んで25年。
 子供が小さい頃は育成会役員として、子供が卒業してからは育成連合会の理事として、そして今回は自治会代表として、運動会に参加してきました。
 僕の役どころは、昨年に続いて 「受付係」 であります。

 過去には、選手の誘導をする 「競技係」 や用具の運搬をする 「用具係」、競技の判定を行う「審判係」、採点の集計をする 「記録係」 など、さまざまな係をしてきました。
 それらに比べれば、受付係はラクなのであります。
 忙しいのは、会場から開会式が始まるまでの30分間だけ。
 来賓者にプログラムや記念品を配ってしまえば、もう後は、やることがありません。

 昨年は物足りなさも感じましたが、今年は、この “体にやさしい係” が、ありがたいと思えたのです。
 こんなところにも、還暦過ぎの寄る年波を感じます。


 暇に任せて、青空をゆっくりと流れて行くイワシ雲を眺めていました。
 ムカデ競走に出た長女の姿が浮かびます。
 マラソンでは、わき腹を押さえながらトラックに入ってきた長男の姿が重なりました。
 それを乳母車の中で見ていた次女の姿……

 同じ会場なのに、僕の目に映る人たちは、知らない人ばかりです。
 それでも大会のファイナルを飾るリレーでは、トラック脇まで駆け寄り、大声を上げて、我が町内に声援を送っていました。

 「ガンバレ~! Aまち~!!」


 縁あって住んだ町です。
 3人の子供たちを育ててくれた町です。
 思えば、まだまだ恩返しが残っています。

 いずれは僕も、この町の人たちに見送られるのですから、これからも微力ながら町のためになりたいと思っています。


 “天高く 老若男女が 駆ける秋”
    


Posted by 小暮 淳 at 14:47Comments(1)つれづれ

2018年10月13日

マロの独白(42) 入れ歯が欲しい


 こんにちワン! マロっす!!
 ここんちの飼い犬、チワワのオス、12才です。

 お久しぶりでやんした。
 どのくらい久しぶりかというと、最後にオイラが登場したのが8月の中旬ですから、なんと!2ヶ月ぶり。
 月日が経つのは早いもんでやんす。
 暑い暑いと騒いでいたら、今朝なんて、寒くて寒くて、寝床から起きられませんでしたよ。


 みなさんは、お元気でしたか?
 オイラは相変わらずでやんす。
 この12年間、毎日が日曜日。
 食事と散歩と、おやつと昼寝の毎日です。
 なのに、年だけは取るんですね。

 そうそう、知ってましたか?
 ご主人様が還暦を迎えたんですよ!
 だからオイラ、
 「おめでとうございます。これでオイラとお仲間ですね」
 って言ったら、逆ギレされちゃいました。
 「なにが仲間なんだよ。オレはマロほどジジイじゃない!」
 ですって。

 確かに、犬の12才は人間でいえば70歳ぐらいかもしれませんけど、そのへんはアバウトなんでしょ?
 だから、こう言って差し上げました。
 「お言葉ですが、ご主人様とそんなには変わらないと思いますけど」
 ってね。
 そしたら、ますます怒り出して、
 「だったらマロ、口開けて、歯を見せて見ろ!」
 と言うので、言われた通りにすると
 「ほーら、ほとんど歯がないじゃないか」
 と、オイラが一番気にしていることを攻めてきたのです。

 ご主人様のイジワル~~~!

 オイラだって、好きで歯がないわけじゃないやい!
 気が付いたら、無くなっていたんだもの。
 硬いものは噛めないし、おやつのジャーキーはポロポロと口から落っこちちゃうし、不便極まりないのです。


 「ご主人様は、歯はあるのですか?」
 「ほれ、全部、自分の歯だよ! ま、1本だけ差し歯があるけどな」
 「えっ、差し歯ってなんですか?」
 「ニセモノの歯だよ。歯医者さんに作ってもらったんだ」
 「歯が作れるんですか? だったらオイラにも作ってください」
 「マロが差し歯を? それは無理だな。数が多過ぎる。マロの場合、差し歯じゃなくて、総入れ歯だろう」
 そう言うと、ご主人様ったら、リビングのソファーの上で、笑い転げるんでやんす。

 「聞いたことねーな、犬の入れ歯なんて~! アッハハハハハハ」


 みなさんは、どう思いますか?
 オイラ、真剣に悩んでいます。

 入れ歯、欲しいなぁ~!
  


Posted by 小暮 淳 at 12:12Comments(2)マロの独白

2018年10月12日

コンプリートのチャンス!


 やっと秋めいてまいりました。
 10月ですから、“やっと” であります。
 今年は、夏が長かったですね。
 そのぶん、なんだか秋が短そうですが。

 読者のみなさんは、そんな貴重な秋の夜長をいかがお過ごしですか?


 食欲の秋、スポーツの秋、芸術の秋……
 やっぱり、「読書の秋」 がいいですね。
 それと、「行楽の秋」 も楽しんじゃいましょう!

 ということで書店では、どこも “秋の行楽フェア” を開催中です。


 現在、書店で購入することができる僕の著書は、10冊あります。
 『群馬の小さな温泉』 『あなたにも教えたい四万温泉』 『みなかみ18湯(上)』 『みなかみ18湯(下)』 『新ぐんまの源泉一軒宿』 『尾瀬の里湯』 『西上州の薬湯』 『金銀名湯 伊香保温泉』 の“群馬の温泉シリーズ”(上毛新聞社) が8冊。
 それと、アウトドア本の 『ぐんまの里山てくてく歩き』(上毛新聞社) と、最新刊の謎学本 『民話と伝説の舞台』(ちいきしんぶん) であります。

 なかなか一軒の書店に全冊が揃っていることはありませんが、この時期はコンプリート(全部そろえる) のチャンス!です。
 ふだんは、別の棚に陳列されている本も、フェアの間だけは一堂に特設コーナーに並びます。

 たとえば、紀伊国屋書店の前橋店 (けやきウォーク前橋内) では、入口正面にズラ~リと温泉シリーズが全8冊、平積みで陳列されています。
 そして、隣の登山ガイドのコーナーでは 『ぐんまの里山てくてく歩き』 が、さらに、その先のレジ前では話題本として 『民話と伝説の舞台』 が積まれています。

 いかがです?
 僕の本が、すべて揃っているんです。

 このチャンスに、コンプリートしてみませんか!?

 ※今回は、読書の秋にひっかけて、著書の宣伝をさせてもらいました。
   


Posted by 小暮 淳 at 12:44Comments(0)著書関連

2018年10月10日

“還活” の成果と誤算


 還暦を迎えて、2ヶ月が経ちました。

 30歳の誕生日は、仲間とワイワイ騒いでいる間に過ぎました。
 40歳の誕生日は、布団の中で脱力感を抱えながら目覚めました。
 50歳の誕生日は、温泉宿で冷酒に酔いながら眠りに就きました。


 今までの人生で、これほどまでに意識して迎えた誕生日はなかったと思います。
 60歳、還暦。
 正直に言いましょう、僕は、この日が来るのを恐れていました。
 逃げたい気持ちを抑えながら、50代後半を生きていました。

 たかが還暦、されど還暦。

 たぶん、子供の頃に何かで見た “赤いちゃんちゃんこ” を着たおじいさんの姿が脳裏にこびり付いていたからなんでしょうね。
 また、その昔は、「60歳を過ぎた老人は、姥捨て山に捨てられる」 という話を、まことしやかに信じていたのかもしれません。
 現在は違うにしても、でも “年寄り” には違いありません。

 間違っても、“若者” ではありませんし、“中年” の時期も過ぎました。
 厳密に言うならば、まぎれもなく “中高年” の 「高」 の人です。

 やはり、還暦を迎えるにあたり心の準備が必要でした。
 だから僕は、この2、3年をかけて 「還活」 を行ってきました。


 「かんかつ」 とは、還暦活動の略であります。
 就活や婚活と同じように、迎えるための準備をすることです。
 ただ、就活や婚活のように、目に見える活動はしませんでした。

 すべて、メンタル面の強化であります。

 ① 何事にもあわてず冷静に行動する
 ② 何事も他人と比べない
 ③ 老いることを否定しない
 ④ 老いることを楽しむ
 ⑤ そして、今までの人生に感謝する

 読者の人は、ご存じだと思いますが、毛染めを止めて、白髪にしたのも “還活” の一環であります。

 おかげさまで成果があり、Xデー(8月8日の誕生日) は心穏やかに迎えることができました。
 また、祝ってくれた人たちからの 「おめでとう」 の言葉にも、素直に 「ありがとう」 と言えたのです。


 あれから2ヶ月……
 “還活” に、誤算がありました。
 それは、闘争心が萎えてしまったことです。

 「ふざけるな!」 「なに、クソ!」 「今に見ていろよ!」
 何かにつけて、心の中で拳を握り締めるクセが、消えてしまったのです。
 「ま、いっか」 「それも、ありだね」 「ありのままの僕を見てください」
 といった具合に、心の中に、まったく波風が立たなくなってしまいました。

 あれ~?
 らしくないぞ。
 これで本当に、いいのだろうか?

 “還活” のし過ぎだったのでしょうか?
 このままでいいのか、どうしたものか、また新たな悩みにさいなまれています。
  


Posted by 小暮 淳 at 11:48Comments(2)つれづれ

2018年10月08日

イルカに乗ったひまわり娘


 1年に一度だけ、出会う男女がいます。
 まるで彦星と織姫のように・・・


 今年も参加して来ました!
 “12時間飲酒マラソン”
 という名の旅行です。

 かれこれ10年以上前から僕は、仕事でお世話になっている某社の社員旅行に参加しています。
 とにかく、これが楽しい!!
 フリーランスで仕事をしていると、集団で同じ行動をすることに慣れていませんから、逆に年に1回の “集団行動” が物珍しくて、楽しいんです。

 しかも、無礼講!

 何が無礼講かって?
 そりゃあ、朝から酒が飲めるからです。
 それもノンストップで、12時間!


 午前7時20分
 高崎駅東口を出発したバスは、信州・戸隠を目指します。
 バスのシートに着席するやいなや、前方から配られる缶ビールや缶チューハイ!

 1本が2本、3本も飲めば、お腹はタッポンタッポンです。
 サービスエリアにバスが停まるたびに、溜まった水分を出してはいるものの、追いつきません。
 「トイレが近くなるので、お腹に溜まらないのをお願いします」
 と言えば、今度は紙コップと一升瓶が回り出します。

 もちろん、昼食時だって、止まりません!
 「ビールと日本酒、どちらにしますか?」
 と言われれば、
 「まずは、ビールで」
 と答え、やがて、そばに手がのびる頃には、
 「やっぱり、日本酒がいいでしょう」
 と勧められ、断りもせず、ただ、ひたすらに酔い続けるのであります。


 午後は酔眼にて、善光寺参りを済ませ、またしても帰りのバスの中で、飲酒マラソンは続きます。

 「小暮さん、そろそろ、今年も始めましょう」
 と幹事が、カラオケに曲を入れます。

 ♪ 誰も知らない 南の国から イルカに乗った少年がやって来る ♪

 いつからか恒例になってしまった城みちるの 『イルカに乗った少年』。
 若い人は分からないかもしれませんが、70年代のアイドルです。
 そして、みちるといえば、そう! 当時、恋人だった伊藤咲子を忘れてはいけません。

 ということで、いつしか僕が、この歌を歌うと社員の女性が 『ひまわり娘』 を歌うようになりました。

 ♪ 誰のために咲いたの それはあなたのためよ ♪

 そしてバスの中では、かけ声が飛び交います。
 「みちる~!!」
 「さっこ~!!」


 現実には、一緒になれなかった2人です。
 せめて年に一度、当時、青春を共に生きたオジサンとオバサンたちが、歌だけでも2人を引き合わせてあげようと、毎年歌い続けています。

 たぶん、来年も、再来年も……
 みんながみんな、それぞれの青春を思い出しながら……
   


Posted by 小暮 淳 at 17:08Comments(0)酔眼日記

2018年10月05日

第3回 公開パネルディスカッション


 NPO法人 「湯治乃邑(くに)」
 おかげさまで設立から3周年を迎えました。
 恒例の公開パネルディスカッションを今年も開催いたします。

 今回のテーマは、“日本の温泉文化をユネスコ世界遺産にしよう!” であります。
 ふるって、ご参加ください!



    第3回 公開パネルディスカッション
     消えゆくぐんまの源泉一軒宿
      「湯治場の復活を考える」
     ~温泉文化を無形遺産に~

 ●日時  2018年11月17日(土) 15時~17時
 ●会場  高崎市産業創造館 研修室
 ●料金  参加無料(要予約)
 ●主催  NPO法人 「湯治乃邑」

 <パネラー>
 熊倉浩靖 高崎商科大学特任教授・温泉文化世界遺産研究会特別顧問
 森 博昭 一般法人 四万温泉協会事務局長
 小暮 淳 温泉ライター・NPO法人 「湯治乃邑」 理事長

 ●申込  ファクスかメールにてお願いします
  FAX.027-212-8822 E-mail:toujinokuni@gmail.com
  フェイスブックからも受け付けています

 ※終了後、懇親会を準備しています。会費3,000円 高崎駅前にて18時頃~
  


Posted by 小暮 淳 at 20:53Comments(2)湯治乃邑

2018年10月03日

霧積温泉 「金湯館」⑧


 「群馬県で一番の秘湯は、どこですか?」
 と問われれば、僕は迷わず霧積温泉と答えます。
 今日は1年ぶりに雑誌の取材で、霧積温泉の一軒宿 「金湯館」 に行って来ました。

 金湯館の創業は、明治17年(1884)。
 当時は5、6軒の旅館がありました。
 さらに周辺には、別荘が約50棟も立ち並ぶ避暑地だったのです。

 ところが明治43年(1910)、未曾有の悲劇が温泉地を襲いました。
 この年の大洪水で、山津波が一帯を襲い、金湯館ただ一軒が難を逃れました。

 昭和30年代になり、1キロ下がった場所で親族が旅館を開業しましたが、平成23年に廃業。
 金湯館は、また一軒宿になってしまいました。


 「お世話になります」
 「こちらこそ、ありがとうございます」
 道路のドン詰まり、鼻曲山登山口の駐車場まで、4代目主人の佐藤淳さんが4駆車で迎えにきてくれました。

 時間に余裕のある時は、ここから 「ホイホイ坂」 と呼ばれる山道を約30分かけて歩いて登るのですが、今日は日帰り取材です。
 わがままを言って、車で迎えに来てもらいました。
 だって、ここから先の車道は、一般車両は通行止めの林道です。
 急峻なうえ、ガードレールも無く、対向車とのすれ違いもままなりません。
 これも、“取材” という特権なのです。


 「小暮さんの本、全部売れちゃった。また、送っといて!」
 と、開口一番。
 玄関で、いつも元気な3代目女将の佐藤みどりさんが出迎えてくれました。
 御年、81歳!
 まだまだ現役女将です。

 宿では、霧積温泉が舞台の森村誠一の小説 『人間の証明』(角川文庫) と、拙著 『新ぐんまの源泉一軒宿』(上毛新聞社) が販売されています。
 「どちらも、良く売れるのよ」
 なんて女将に言われて、ベストセラー作家と肩を並べたようで、気分は有頂天!
 そのままのテンションで、浴室まで直行!
 さっそく湯を浴むことに。


 ぬる湯ファン垂涎(すいぜん) の、絶妙な39℃!
 相変わらず絹のような、肌にまとわりつく、なまめかしい湯であります。
 しかも、あっという間に全身泡だらけ!

 アソコの毛といわず、全身の体毛が “真っ白毛” です。
 それを手で払えば、名物 “サンゴの産卵” のはじまり、はじまり~!!
 一斉に、泡の粒が舞い上がります。


 湯上がりには、これまた山の幸たっぷりの名物 「山菜そば」 をすすりながら、女将の話す昔話に耳を傾けていたのであります。
 ご主人との馴れ初めなんて、1度や2度、取材に訪れた新米記者には絶対に聞き出せない、なかなかのレア話ですぞ!

 温泉宿は、通えば通うほどに、奥が深くなっていくのであります。
  


Posted by 小暮 淳 at 22:02Comments(0)温泉地・旅館

2018年10月02日

われら、逃げ切り組


 「あとは、逃げ切るだけだね」
 「逃げ切れるかな?」
 「でも、ここまで来たら逃げ切るしかないでしょう」
 「だよね。他に生きる道は、ないんだから……」

 先日の “還暦ライブ” 終了後、ステージで機材の片付けをしていた時のことです。
 共に還暦を祝ってもらった友人のS君が、話しかけて来ました。

 S君は小学1年生からの同級生で、50年以上の付き合いになります。
 長い友人でもありますが、バンド仲間でもあります。
 職業はカメラマンなので、仕事の相棒でもあります。

 ということで、この50数年間、互いの人生を見てきました。
 ひと言で言えば、2人は実に良く似た生き方をしてきました。

 夢を追ったものの挫折して、サラリーマンになったものの勤まらず、“落ちこぼれ” であることには違いありません。
 現在の職業だって、すべては消去法により、“なりたくないもの” を除外した結果、唯一、引っかかった職業が、カメラマンとライターだったという安易な選択だったのであります。


 僕らには、もう1人、50年来の友人がいます。
 画家のK君です。
 画家になった理由は、2人と同じです。
 「ほかに、なれるものが無かったから」

 3人が顔を合わせると、決まって “逃げ切り組” の話になります。
 「俺たちって、サラリーマンになれなかった落ちこぼれだよな」
 「確かに落ちこぼれではあるけれど、負け組にはなりたくないね」
 「でも、どう見ても勝ち組にはなれないでしょう」

 そんな酒の席で、たどり着いた言葉が 「逃げ切り組」 でした。

 ゴールは、“死” です。
 それまで、世間に妥協することなく、今の状態を続けられれば、我々の勝ちです。
 あれから、また4年が過ぎました。
 ※(当ブログの2014年10月20日 「目指せ!逃げ切り組」 参照)


 3人は、仲良く還暦を迎えました。
 さーて、思いっきり逃げるぞ!
 誰も転ぶなよ!
 ゴールは、まだまだ遠いぞ!
 足腰が、だいぶ弱ってきたけど大丈夫か?!

 まだまだ、ネバー・ギブアップ!
 われら、逃げ切り組だい!!
  


Posted by 小暮 淳 at 13:58Comments(0)つれづれ

2018年10月01日

古くて新しい “湯治” に注目~温泉大県ぐんま


 <「湯治って、それいつの時代の話?」 そんなこと思っていませんか? 今、群馬で湯治が再び注目されているんです! 運動と組み合わせてリフレッシュ、四万温泉の新しい湯治のカタチ 「ごほうび湯治」 や、温泉ライターおすすめの温泉、地元の人に愛される昔ながらの入浴法まで、“温泉大県” 群馬の湯をとことん楽しみます> (番組HPより)


 いよいよ明後日、NHK総合テレビで全国放送されます。
 再放送が全国放送というのも異例のようですが、これには理由があります。
 6月に首都圏情報 「ネタドリ」 で放送したところ、番組史上記録に残る高視聴率だったことから、番組の枠を超えて全国ネットで再度放送されることになりました。

 番組名は、『ごごナマ』
 タイトルは、「そうだ、湯治に行こう 極上! 温泉大国ぐんま」
 放送日時は、10月3日(水) 15:08~16:00
 司会は、俳優の船越英一郎さんと美保純さん
 ゲストは、番組のナレーションをしたタレントの井森美幸さんです。

 僕も中之条町観光大使&みなかみ温泉大使として、ナビゲーターを務めます。


 NPO法人 「湯治乃邑(くに)」 では、設立以来、“消えゆく温泉の再生” と “湯治場の復活” をテーマに活動を続けています。
 各分野の識者が集まり、温泉の未来について語り合うパネルディスカッション 「湯治場の復活を考える」 も、今年で3回目を迎えます。
 ※(開催日等については、当ブログの2018年8月22日 「パネディス、今年も開催します!」 参照)

 この全国放送をきっかけに、群馬県が湯治場復活の先進県として、注目されることを願っています。
 ぜひ、ご覧ください。
   


Posted by 小暮 淳 at 15:35Comments(0)テレビ・ラジオ

2018年09月29日

マーチンの軌跡


 ちょうど40年前の秋のことでした。
 その頃、僕は東京で音楽活動をしていました。
 ライブが終わった帰り道、仲間と寄った楽器店で、運命的な出合いをします。

 あこがれのマーチン

 もちろん、見るだけです。
 でも 「いつかは弾いてみたいな」 なんて、眺めていました。
 すると店員さんが、
 「弾いてみますか?」
 と声をかけてきました。
 「えっ、いいんですか? でも、買えませんよ!」
 値札をみれば、当然、当時の僕などには手の届かない数字が書かれていました。

 “450,000円”


 「うわ~、いい音ですね」
 「でしょう! ヘリーンボーンカスタムっていって、限定品なんですよ」
 ボディの中を覗きこむと、魚の骨のような美しい構造になっていました。

 「いかがですか?」
 「えー、ムリムリ。冗談でしょう?」
 「いえ、今なら頭金ナシで、ローンを組めますよ」
 「それでも、無理ですよ」
 「今日、このまま、お持ち帰りになれますよ」

 「えっ、……(迷う僕)」

 なんと、帰り道には、僕はギターケースを、もう1つぶら下げていました。


 それから月日が経ち、27歳のソロコンサートを最後に、僕はマーチンを封印してしまいました。
 ※(理由については、当ブログの2013年12月5日 「我が青春のマーチン」 を参照)
 20年前からバンド活動を始めましたが、直接ラインで音がとれるオベーションというギターを使っています。

 そのマーチンと思わぬ再会をしたのは、2年前のテレビ出演がきっかけでした。
 地元のテレビ局が、『温泉ライター小暮淳の素顔』 という番組を制作してくださり、その中でオリジナルの温泉ソングを弾き語りで歌うことになったのです。
 その時、30年ぶりに、人前でマーチンを弾きました。


 そして、昨晩。
 まさか、こんな日が訪れるとは、夢にも思っていませんでした。
 有志たちが、僕の “還暦ライブ” を開いてくれたのです。

 会場は、伊香保温泉の 「和心(なごみごころ) の宿 オーモリ」。
 観客は、還暦を祝ってくれた有志たちと、宿泊客です。
 30年以上も昔に作った曲の弾き語りと、バンド演奏含むオリジナルソングを計7曲も歌わせていただきました。

 暗いホールに響き渡る、マーチンの繊細な音色。
 一番、酔いしれていたのは、僕自身だったのかもしれませんね。


 ご来場のみなさん、ありがとうございました。
 素敵な還暦祝いになりました。
 心より感謝を申し上げます。
 ありがとうございました。
   


Posted by 小暮 淳 at 18:10Comments(0)ライブ・イベント

2018年09月28日

今度は 「ごごナマ」 全国放送!


 昨日、以前お世話になったテレビ局のディレクターから電話がありました。
 なんでも、僕が出演したテレビ番組が 「高視聴率だったため、再放送されることになった」 といいます。
 それも今度は、全国放送で紹介されるそうです。

 番組は今年6月に、NHK総合テレビで放送された首都圏情報ネタドリ 「ぐんまスペシャル そうだ、湯治に行こう」。
 僕が中之条町観光大使および、みなかみ温泉大使として、沢渡温泉(中之条町) と川古温泉(みなかみ町) を案内しました。
 そのとき、ナレーションをしてくださったのが群馬県出身のタレント、井森美幸さんでした。


 で、今回、再放送される番組は、なななんと!
 あの、『ごごナマ』 なんであります。
 そう、船越英一郎さんと美保純さんがMCの午後の生放送番組です。
 番組では、井森美幸さんをゲストに迎えて、映像を交えながらトークをするそうです。

 ぜひ、お見逃しなく!



 ●番組名  「ごごナマ」
 ●放送日  2018年10月3日(水) 13:00~16:00
  ※ぐんまスペシャルは、15:08~の予定です。   


Posted by 小暮 淳 at 10:48Comments(0)テレビ・ラジオ

2018年09月27日

三途の川を渡れなかった婦人


 「先生、あの本、面白い! でも表紙の絵が怖くって、カバーしちゃいました」
 先日の野外温泉講座のバスの中で、受講生の女性が声をかけてきました。

 “あの本” とは、先月出版した拙著 『民話と伝説の舞台』(ちいきしんぶん) のことであります。
 そーなんです!
 なんだか、ちまたでは、表紙のイラスト画に話題が集まっているようなんです。
 民話や伝説に登場するカッパや天狗、巨人たちが、リアルに描かれていて、かなりおどろおどろしいのです。
 確かに、夜中に一人で読んでいると、怖くなるかもしれませんね。
 でも、それだけ話題になるほどの素晴らしい絵だということです。


 「先生、この間のブログ、面白かったですね」
 「どのブログでしょうか?」
 「三途の川を渡った人の話ですよ」
 今度は男性が話しかけてきました。

 著書に登場する一級河川の 「三途川」 と、本当に三途の川を渡ってしまった人の話を、僕が聞き間違えていたという笑い話のことであります。
 ※(詳しくは、当ブログの2018年9月21日 「三途の川を渡った弟」 参照)

 ひとしきり、その話で盛り上がっていると、話を聞いていた別の女性が、突然、こんなことを言い出しました。
 「私も三途の川を見たことがあるんです」
 「一級河川ではなく、本物の?」
 「ええ、あの世に行くとき渡る川です」

 彼女は、僕と同世代。
 ふだんから低体温のため、平熱は32~3℃なのだといいます。
 そんな彼女が2年前、インフルエンザにかかり、42℃の高熱にうなされ続けたといいます。

 「その時、川を見たんです。大きな川でした。川の向こう岸には人がいて、手を振っているんです。おいで、おいでって。でも川の流れが速くて、とてもじゃないけれど、渡れそうにないんです。しばらく、ためらっていたら、この世にもどっていました」
 そして、熱も下がっていたといいます。


 渡っても、すぐに川をまたいで帰って来た人。
 流れが速くて、渡れなかった人。
 いずれにしても、“三途の川を見た” という人は、引き返しています。

 もし、渡り切ってしまっていたら……


 ぜひ次は、三途の川を渡り切って、あの世まで行って帰って来た人の話をお待ちしています。
     


Posted by 小暮 淳 at 14:35Comments(0)著書関連

2018年09月26日

魔法のチケット


 読者のみなさんは、覚えているでしょうか?
 この夏、“弟子”たちが僕の還暦を祝ってくれ、そのとき 「酒処Hご招待券」 なる記念品をもらったという話を……

 “弟子” とは、僕のことを勝手に 「先生」 とか 「師匠」 とか呼ぶ温泉ファンの人たちのことで、2年前に 「弟子の会」 を発足。
 2ヶ月に1回、僕を飲み屋に呼び出してくれ、温泉話三昧の夜を過ごしています。
 ※(当ブログの2018年8月1日 「10%のしあわせ」 参照)

 「酒処H」 とは、ご存じ! 我らの溜まり場であります。
 たびたび、このブログにも登場するので、読者にはお馴染みだと思います。
 嬉しいとき、悲しいとき、辛いとき、苦しいとき、疲れたとき……、喜怒哀楽のすべてにおいて、酔いたくなったときに、フラリと足が向く僕の “オアシス” であります。


 昨晩、前橋駅に降り立ったのは、夜8時を過ぎていました。
 外は、雨。
 適度な疲労感もあり、真っ直ぐ家に帰る気分にはなれません。
 夕食も、まだでした。

 そんなとき、僕の足は、迷わず酒処Hに向かいます。


 「あっ、今日は火曜日。そうだよね?」
 「うん、温泉教室の日」
 「でも、いつもより遅いね?」
 「うん、山梨まで行って来た。おまけに帰り、高速で事故渋滞に巻き込まれちゃって」
 ママとの何気ない会話と、キーンと冷えた生ビールに、旅装が解かれて行きます。

 「あ、こんばんは。お久しぶりです」
 「相変わらず、小暮さんは、いつも元気ですね」
 「元気なもんか、今日は、もうクタクタですよ」
 常連さんとのたわいない会話に、心がゆるみます。

 「こちらの方が、今日、誕生日なんですって」
 「そうですか。それは、おめでとうございます」
 「何か1曲、歌ってあげてよ」
 そう言われて、迷わずカラオケに入れた曲に、大ひんしゅく!
 タイトルに “誕生日” が付いているだけで、詞の内容は、別れ話でした。

 「申し訳ない」
 「愛嬌っていうことで」
 「悪意はないんだ」
 「そりゃ、そうでしょう」
 店内が爆笑に包まれて、ホッとする僕。


 「ママ、ごちそうさまでした。はい、これで」
 カバンから取り出したチケットを、ママに手渡しました。
 “祝、還暦 酒処H招待券”

 「これが、いいんだよね」
 そう言いながらママは、カウンター隅の壁に、チケットをピンで貼りました。

 「これで、2枚目だね」
 僕が誇らしげに、壁のチケットを眺めていると、
 「お客さんに、訊かれるんだよ。これは、なんだい?って」
 ママは、そのたびに、僕と “弟子”たちの話をするそうです。


 飲むたびに、酔うたびに、一人ひとり “弟子”たちの顔が浮かびます。
 しあわせな夜を、ありがとう。
 チケットの魔法は、絶大です。
   


Posted by 小暮 淳 at 14:57Comments(2)酔眼日記

2018年09月24日

白髪ロン毛同盟



 「髪を染めれば、10歳若く見えるのに」

 親しい友人や知人から、そう言われることが多々あります。
 僕は2年前の春から、毛染めを止めました。

 なぜか?
 答えは簡単です。
 面倒臭いからです。
 それと、以前から “ありのままの自分” であることへの憧れがありました。

 ただ、その決意には時間を要しました。


 その理由は、トラウマです。
 その昔、友人を傷つけてしまったことへの贖罪として、髪を染め続けていました。
 また、チビ (40歳を過ぎてから生まれた次女) のためにも、“若いお父さん” でありたいと思ったことも事実です。

 そのこともあり、僕は家族の前で 「毛染め宣言」 をしたのでありました。
 チビが、成人するまでは、染め続けると……
 ※(詳しくは、当ブログの2012年3月27日 「白髪へのトラウマ」 参照)


 ところが2年半前、居ても立ってもいられなくなってしまったのです。
 きっかけは、毎年、新年になると故郷の前橋で、個展を開催している画家の友人の存在でした。

 彼は小学校の同級生ですから、かれこれ半世紀のつきあいになります。
 子供の頃も遊びましたが、大人になってからは一緒に旅をしたり、また僕の著書を彼がプロデュースしてくれたこともありました。

 僕は毎年、彼の個展には必ず、祝いの酒を持って駆けつけています。
 もちろん、年々、彼の頭髪が白くなっていることには気づいていました。
 でも、前の年までは、何も感じませんでした。

 「彼は自然に逆らわず、ありのままに老いを受け入れているのだな」
 その程度に思っていました。


 でも、その年は違いました。
 「よっ、いつもありがとう!」
 個展会場で僕を迎えた彼の髪は、シルバーに光り輝き、長い髪がサラサラと揺れていたのです。

 カ、カ、カッコいい~!!

 その時、僕は決意しました。
 「毛染めは止めた」 と!


 先日、新聞を読んでいたら、こんな見出しを見つけました。
 『白髪増えていく自分が楽しみ』

 40歳過ぎの女性たちの間で、ひそかに白髪染めを止める人が増えているとの記事でした。
 40代で白髪染めを止めたナレーターの近藤サトさん(50歳) は、こんな風にコメントしています。

 <PTAに行く機会もなくなった。潔く老いを受け止めようと白髪染めを卒業した>
 <60歳の時に 『いつまでも若いね』 って言われるより、『いい年の取り方をしているね』 って言われたい>
 <(白髪が増えることは) 老化ではなく 「人としての成熟」 と捉えるよう提案し、これから白い部分が増えていく自分の写真を見るのが 「楽しみ」 >


 さあ、毛染め症候群のみなさん、いかがですか?
 僕らと同じ 「白髪ロン毛同盟」 に加わりませんか?

 まずは一度、勇気をふるって、お試しを!
 気が楽になり、老いることが楽しくなりますよ。
   


Posted by 小暮 淳 at 12:56Comments(0)つれづれ

2018年09月23日

後期講座 開講のお知らせ


 2009年4月、NHK文化センター前橋教室に開講した 「野外温泉講座」。
 全国で最初に開講したカルチャースクールの温泉講座です。
 僕は、この講座の講師をしています。

 おかげさまで、今年で10周年を迎えました。
 開講以来、講座のスタイルは変わっていません。
 毎月第4火曜日(12月は第3火曜日) に、JR高崎駅と前橋駅からバスに乗車し、群馬県内および隣県の名湯・秘湯をめぐります。

 高崎駅からはNHKの担当者が同乗し、僕は前橋駅から乗り込みます。
 車内では温泉の講義をしたり、雑談をしながら温泉地を訪ねます。
 温泉地では周辺の観光や散策などをした後、旅館やホテルで温泉に入り、みんなで会食を楽しみます。


 現在、同講座では、今年度後期講座の受講者を募集しています。
 まだ多少、席に空きがありますので、ご興味がある方は、お問い合わせください。
 なお、後期講座では下記の温泉地を予定しています。

 10月  尾瀬戸倉温泉 (片品村)
 11月  尻焼温泉 (中之条町)
 12月  まつだい芝峠温泉 (新潟県)
 1月  老神温泉 (沼田市)
 2月  湯宿温泉 (みなかみ町)
 3月  松代温泉 (長野県)
 ※都合により温泉地が変更される場合があります。

 ●問合・申込/NHK文化センター前橋教室 TEL.027-221-1211
  


Posted by 小暮 淳 at 12:02Comments(0)講座・教室

2018年09月21日

三途の川を渡った弟


 「弟が行って来たらしいんですよ」
 「さっそく、行かれたんですね」
 「でも、小さい川なんですってね」
 「ええ、あれでも一応、一級河川なんですけどね」
 「簡単に、またぐことができたといいます」
 「そんなに小さい川ではありませんけどね。たぶん、弟さんが行かれたのは、かなり上流の方だったんじゃないですか」

 何の話をしているのかといえば、拙著 『民話と伝説の舞台』(ちいきしんぶん) の中に出てくる 「三途の川」 についてであります。
 ご存じ、三途の川とは、死者があの世に行く時に渡るといわれている想像上の川の名前です。
 ところが全国には3ヶ所、“三途川” という名の川があり、その1つが群馬県にあります。
 しかも一級河川は、群馬だけ。
 日本を代表する 「三途の川」 だったのであります。
 ※(詳しくは、拙著をお読みください)


 たまたま仕事先で出会った初老の紳士。
 すでに拙著を読んだということで、話は本の中の “謎学” で盛り上がりました。
 そして、「三途の川」 に話題が触れたときのことです。
 冒頭の会話が始まりました。

 当然ですが、僕は、本を読んだその人の弟さんが、興味本位で県内に流れる三途の川を見に行ってきた話だと思って聞いていました。
 でも、だんだん話が、かみ合わなくなってきたのです。
 で、僕が怪訝(けげん) な顔をしていると……

 「ああ、申し訳ありません。弟が行って来たのは、本当の “三途の川” なんです」

 なーんだ、最初に言ってくださいよ!
 てっきり僕は弟さんが川を見に行って、川幅の狭いところを見つけて、またいで渡ったという話だと思ってましたよ。

 て、いうか……、ええええええぇぇぇぇぇーーーー!!!!!
 本当の “三途の川” って、何よ?


 聞けば、いわゆる 「黄泉(よみ) がえり」 というやつでした。
 病気だか事故だかは分かりませんが、その人の弟さんは生死をさまよい、一度、三途の川をまたいで渡り、引き返してきたというのです。
 で、弟さんは、
 「兄ちゃん、三途の川って、小っちゃい川だったよ」
 と言ったそうです。


 あの世にも、この世にも三途の川は存在するのですね。
 まだまだ渡る気には、なれませんが……。
  


Posted by 小暮 淳 at 11:07Comments(2)著書関連

2018年09月18日

キャラメル作戦


 「介護には、知恵と工夫が必要である」
 と、誰かが言ってました。

 と、懲りずに今回もテレビドラマ 『遺留捜査』 の糸村風に始めてみました(最終回、見逃した!)。


 介護歴、約10年。
 それはオヤジの認知症の歴史でもあります。

 最初は物忘れから始まり、人の名前や時間や曜日、季節が分からなくなり、やがて食事をしたことさえ忘れ、記憶は1分と待たなくなりました。
 いえいえ、現在のオヤジには、まったく“上書き保存” という機能がなく、一切の記憶は書き込めません。
 食事の途中で食事をしていることを忘れ、トイレへ行った帰りに、またトイレに行こうとします。

 今居る所がどこなのか、一緒いる人が誰なのか、完全に記憶の中で “迷子” になっています。
 だから1秒たりとも目が放せません。


 ふだんは目をつむって、イスに座っていますが、突然、立ち上がるときがあります。
 トイレへ行きたいとの意思表示であることが多いのですが、意味もなく立ち上がることもあります。
 でも、オヤジは歩けませんから、そのまま倒れます。
 もちろん、打ち所が悪ければ、ケガをします。
 (実際、頭を打って出血し、救急車で運ばれたこともあります)
 だから片時も、目を放せないのです。

 現在、週末の3日間は、我が家でオヤジの面倒を看ています。
 僕は同じ部屋に居て、本を読んだり、ラジオを聴きながら四六時中、オヤジを監視しています。


 それでも、部屋を出なくてはならないことが多々あります。
 トイレくらいならば数十秒でもどれますが、問題は、その他の雑用です。

 仕事場で資料を探したり、パソコンでメールチェックをしたり……
 隣保班長をしているので、回覧板や広報を配ったり……
 そして欠かせないのが、愛犬マロ君の散歩です。

 数年前までなら、オヤジも一緒に連れて歩いたのですが、今は無理です。
 だからといって、オヤジをイスに縛り付けるわけにもいきません。
 (そうしたい気持ちは山々なのですが、今のご時世、虐待になりかねません)


 でも、“人間は考える葦(あし)”であります。
 僕ら(アニキと僕) には、知恵があるのです。

 「オレは洗濯物を干したり、コンビニへ行くときは、オヤジの口にキャラメルを入れて行くよ」
 「キャラメル?」
 「オヤジは、キャラメルが好きだろう」
 「それも森永じゃないとダメだけどね」
 「キャラメルをなめている間は、オヤジの意識はキャラメルに集中しているんだよ」
 「そうか、その手があったね。10分くらいは、部屋を空けられそうだ」

 さっそく僕は、アニキから教わった “キャラメル作戦” を実行しました。
 これが大成功!
 キャラメルが口の中にある間は、オヤジはイスにジーーーーッとしています。

 ただ、キャラメルは口の中で溶けやすいことに気づきました。
 だったら、飴玉のほうがいい。それも、できるだけ大きな飴玉がいい。
 これが、またまた大成功!
 より時間が稼げるのであります。


 兄弟、二人三脚の介護人生であります。
 兄の知恵と弟の工夫により、なんとか今日までしのいでまいりました。
 はてさて、いつまで続くのやら……


 

 
   


Posted by 小暮 淳 at 11:21Comments(2)つれづれ

2018年09月17日

そして今日の毎日新聞


 今日(17日) の毎日新聞、群馬版に拙著 『ぐんま謎学の旅~民話と伝説の舞台』(ちいきしんぶん) の紹介記事が掲載されました。
 しかも、カラー6段という破格の扱いです。


 嬉しさの半面、ちょっぴり怖くなってきました。
 いったい、どうしちゃったんでしょうか?
 だって、かつて僕の著書が、こんなにもマスコミに取り上げられたことなんてありませんよ。
 先々週の日経新聞から始まり、先週のタカタイ(高崎タイムス)、昨日の上毛新聞、そして今日の毎日新聞です。

 しかも本のテーマは、民話と伝説です。
 温泉のほうが、よっぽどポピュラーだと思うんですけどね。
 理由は、分かりません。
 マスコミ的には、取り上げやすいテーマなんでしょうか?

 いずれにせよ、著書が話題になるということは、著者としては大変喜ばしいことであります。

 ライターは、読まれてナンボの商売ですからね。
 ぜひ、書店で手にとって、読んでやってくださいな!


 まだ介護中につき、取り急ぎ報告までとさせていただきます。
 
 
    


Posted by 小暮 淳 at 13:43Comments(0)著書関連

2018年09月16日

今日の上毛新聞 「読書面」


 今日(16日) の上毛新聞読書面に、拙著新刊 『ぐんま謎学の旅~民話と伝説の舞台』(ちいきしんぶん) の書評が掲載されました。

 新聞の書評欄に載るというのは、著者としては目標であり、ステイタスでもあります。
 書店などでは、この書評を参考にして、販売戦略を立てたりしていますから、やっぱり気になる紙面なのであります。


 <実際に現地を訪れて取材した内容を独自の視点で考察し、持論を展開している。>
 <河童や天狗など空想上の動物に関する伝説も多数収録し、読み応え十分だ。>
 <上毛かるたにまつわる謎も丹念に調査している。>
 <県民でも知らない情報の数々に驚き、思わず読み込んでしまう1冊。>
 と、評価していただきました。

 ぜひ、購入の際の参考にしてください。


 週末は、親の介護中につき、取り急ぎ報告まで!

   


Posted by 小暮 淳 at 10:45Comments(0)著書関連

2018年09月14日

表紙のイラスト


 今日は、高崎市内の公民館で講演を行ってきました。

 一般の企業や団体が主催の場合は、講師の著書販売とサイン会を行いますが、公共の施設での開催では、物販が禁止されています。
 ので、当日は著書の宣伝は、口頭やチラシの配布のみとなります。

 でも毎回、サインを求められるのが常です。
 聴講者らは、事前に購入した僕の著書を持って、会場に来られます。
 講演の終了後や休憩時間に、それとなく 「サインをいただけますか?」 と声をかけてくださいます。

 今日もサインを求められました。
 「はい、いいですよ」
 と僕も快諾。
 温泉をテーマにした講演ですから、ほとんどの場合、僕の温泉に関する著書を差し出します。
 ところが!
 その男性から手渡された本は、先月発売されたばかりの 『民話と伝説の舞台』(ちいきしんぶん) だったのです。
 「もう、買われたのですか?」
 「はい、先生のファンですから」
 とは、ライター冥利に尽きるご返答であります。

 うれしいですね!
 温泉の講演なのに……
 と、思っていたら別の女性が、
 「私もお願いします」
 と、本を差し出しました。

 なんと!
 7年前に出版した 『ぐんまの里山てくてく歩き』(上毛新聞社) でした。
 「こんな古い本を今でも、お持ちなんですね?」
 「ええ、この本を見て、山歩きを楽しんでいます」
 とは、ライター冥利も尽き過ぎて、言葉を失ってしまいました。

 ありがとうございます。


 そんな折、今日、高崎市内に配布される上毛新聞に折り込まれるフリーペーパー 「タカタイ(高崎タイムス)」 に、『民話と伝説の舞台』 を紹介する記事が大きく掲載されました。
 その写真のサイズのデカイこと!
 通常の書籍紹介記事の4倍はあります。

 「どうして、こんなに写真が大きいんでしょうね?」
 著書の出版元の編集長と話しました。
 「たぶん、表紙のイラストを読者に見せたかったんですよ」
 とのこと。
 納得です!

 すでに本を見られた読者は、そのイラストに魅せられたはずです。
 カッパや天狗、巨人にオオカミ、ムジナ、タヌキ……、そして浦島太郎。
 民話や伝説の世界から飛び出した魑魅魍魎な主人公たちが、おどろおどろしくも生き生きと描かれています。

 作画は、デザイナーの栗原俊文氏であります。
 いつか、温泉以外の本を書いたら、「絶対に彼に装画を描いてもらおう」 と思っていました。
 その願いが叶ったのが、この本です。

 「カッパが怖い!」 「巨人の足と手が不気味!」 「浦島太郎がリアル!」
 などなど、独特な彼の絵への評価が、今、話題となっています。
 まだ、ご覧になっていない方は、ぜひ、書店にて手に取ってみてください。

 その不思議な世界に、引き込まれるはずです。
  


Posted by 小暮 淳 at 18:29Comments(0)著書関連