温泉ライター、小暮淳の公式ブログです。雑誌や新聞では書けなかったこぼれ話や講演会、セミナーなどのイベント情報および日常をつれづれなるままに公表しています。
プロフィール
小暮 淳
小暮 淳
こぐれ じゅん



1958年、群馬県前橋市生まれ。

群馬県内のタウン誌、生活情報誌、フリーペーパー等の編集長を経て、現在はフリーライター。

温泉の魅力に取りつかれ、取材を続けながら群馬県内の温泉地をめぐる。特に一軒宿や小さな温泉地を中心に訪ね、新聞や雑誌にエッセーやコラムを執筆中。群馬の温泉のPRを兼ねて、セミナーや講演活動も行っている。

群馬県温泉アドバイザー「フォローアップ研修会」講師(平成19年度)。

長野県温泉協会「研修会」講師(平成20年度)

NHK文化センター前橋教室「野外温泉講座」講師(平成21年度~現在)
NHK-FM前橋放送局「群馬は温泉パラダイス」パーソナリティー(平成23年度)

前橋カルチャーセンター「小暮淳と行く 湯けむり散歩」講師(平成22、24年度)

群馬テレビ「ニュースジャスト6」コメンテーター(平成24年度~27年)
群馬テレビ「ぐんまトリビア図鑑」スーパーバイザー(平成27年度~現在)

NPO法人「湯治乃邑(くに)」代表理事
群馬のブログポータルサイト「グンブロ」顧問
みなかみ温泉大使
中之条町観光大使
老神温泉大使
伊香保温泉大使
四万温泉大使
ぐんまの地酒大使
群馬県立歴史博物館「友の会」運営委員



著書に『ぐんまの源泉一軒宿』 『群馬の小さな温泉』 『あなたにも教えたい 四万温泉』 『みなかみ18湯〔上〕』 『みなかみ18湯〔下〕』 『新ぐんまの源泉一軒宿』 『尾瀬の里湯~老神片品11温泉』 『西上州の薬湯』『金銀名湯 伊香保温泉』 『ぐんまの里山 てくてく歩き』 『上毛カルテ』(以上、上毛新聞社)、『ぐんま謎学の旅~民話と伝説の舞台』(ちいきしんぶん)、『ヨー!サイゴン』(でくの房)、絵本『誕生日の夜』(よろずかわら版)などがある。

2025年02月11日

あなたは生まれ変わりを信じますか?


 不思議な体験をしました。


 連載をしているフリーペーパーの発行元から、電話がありました。
 「小暮さんに、お会いしたいという読者から連絡があったんですけど……、どうしますか?」

 「どうしますか?」 と言われても、通常、この手の問い合わせに対して僕は、お断りしています。
 「どうしても」 と言われれば、「講演やイベント会場で声をかけてください」 と言うしかありません。


 ところが担当者は、おかしなことを言い出したのです。
 「その方は、○○姫の生まれ変わりで、小暮さんが書いた記事を読んで、何がなんでも会って伝えたいことがあると言うのです」

 なに? 生まれ変わりだ?
 そんなアホな?

 僕が記事にした伝説は、400年以上も昔の戦国時代の話です。 
 とある富豪の娘が、ある日突然、下男下女を従えて山に登り、湖に入水し、竜になるという話です。


 「どうしますか?」
 「・・・」
 「気になりませんか?」
 「まあ……」 
 「これって、話の内容によっては、続編が書けませんかね?」
 「まあ、そんなこともあるかもしれないね」
 「会ってみますか?」

 ということで、条件付きで会うことにしました。


 2月某日。
 発行元の事務所にて、担当者立会いのもと、読者と名乗る女性とお会いしました。
 
 一人で来るのかと思いきや、連れの女性がいました。
 素性を訊くと、姫の腰元 (侍女) だと言います。
 「私たちは前世で会っていました」

 ギェッ!
 伝説の姫と、その姫に仕えた腰元が、時空を超えて令和の世で、再会したというのです。
 おお、これは、リアル 「バック・ツゥー・ザ・フューチャー」 ではありませんか!

 僕は、とんでもないスピリチュアルな世界に迷い込んでしまったようです。


 「で、何をお話すれば良いのでしょうか?」
 僕が恐る恐る訊くと、
 「いえ、私どものことを、あのような記事にしていただき、感謝を申し上げに参りました」
 とのこと。

 そして、さらに、伝説では語られていない、当の本人たちでなければ知り得ない事実(?)の数々を話してくれました。


 僕はただただ、「へー」 とか 「ホー」 とか、合いの手のような返事をくり返すばかり。
 隣りを見れば、同席した担当者も目を白黒させています。

 1時間半ほどの対談(?)を終えて、姫と腰元は駕籠(かご)に乗って、イヤ、軽自動車に乗って帰って行かれました。


 人はみな、誰かの生まれ変わりだといいます。
 僕は、誰の生まれ変わりなのでしょうか?

 誰の生まれ変わりにしろ、まずは、この現世を全うすることを考えたいと思います。


 腰元さ~ん!
 現世でも姫をお守りくださいね。
  


Posted by 小暮 淳 at 11:45Comments(3)執筆余談

2025年02月10日

トロトロもつ煮に、萌え~!


 昨年、我が家の近くにラーメン店がオープンしました。
 いわゆる今はやりの背脂ギトギトのコテコテ濃厚ラーメンです。
 オープンしたての頃、物の試しに入りましたが、案の定、胃もたれをしてしまいました。

 「もう二度と来ないだろうな」
 と、その時は思ったのですが、店を出てから看板のメニューを見て、気になってしまいました。

 なんだろう? 「もつ煮めし」 って?


 群馬県民にとって、もつ煮は、スーパーソウルフードであります。
 飯のおかずに好し、酒のあてに好し!
 もちろん僕も大好きです。

 でもね、最近はテレビなどでも取り上げられたからでしょうか?
 たかが 「もつ煮」 なのに、行列ができる店もあります。
 渋川市のNとか、伊勢崎市のHとか、他県からも大勢やって来るようですが、「もつ煮」 って、そういう食べ物じゃないと思うんです。

 もっと庶民的で身近な食べ物です。
 だもの僕は、並んでまでは食べません。


 で、数カ月後、意を決して、もう一度、あのギトギトラーメン店ののれんをくぐりました。
 迷わず、「もつ煮めし」 を注文!

 出てきた 「もつ煮めし」 は、お膳にのった普通の定食でした。
 もつ煮の丼を中心に、ごはんと漬物と豆腐が添えられた、いたってシンプルな見た目。
 もつ煮の味付けも、みそ仕立てです。

 ところが、一口食べて、一瞬にして、とりこになってしまいました!

 だってだって、もつがトロトロなんです。
 見た感じ、普通にプルプルしたもつなんです。
 箸でつまんでも、プルプルしています。
 なのに、口の中に入れた途端、舌の上でとろけました。


 実は僕、差し歯が気になって、硬い物や粘着性のある食べ物が苦手なんです。
 だから、もつ煮は好きなのですが、いつまでも口の中で嚙み切れずに、クチャクチャしているのがイヤで、もつ煮に対しては敏感で、臆病になっていました。

 ところが、やっと遇えました!
 歯のいらない、トロトロなもつ煮に!


 ラーメン屋なのにね、よくぞ、もつ煮をメニューに入れてくれました。
 しかも店員さんは、全員若い女性なんですよ!
 このミスマッチも、萌え~! であります。

 もつ煮好きのみなさ~ん!
 一度食べてみてください。


 ※ 「A」 という店で、高崎にもあるそうです。
  


Posted by 小暮 淳 at 10:40Comments(2)つれづれ

2025年02月09日

寒波襲来! 豪雪の秘湯へ


 朝、目覚めると、カーテンの隙間から陽の光が……
 「よし、今日はいい日になりそうだ!」
 と思ったのも束の間。

 北の窓を開けると!
 なんと、見えるはずのものが見えません。
 赤城山です。

 真っ白な雪雲に覆われています。
 脳裏に、暗雲が立ち込めました。
 「もしかして……」


 天気予報では、数年に一度の大寒波が日本列島を覆っていると伝えていました。
 よりによって、この日にやって来るとは……

 案の定、バスが出発する頃には、前橋市内にも風花が舞い出しました。


 昨日、僕は群馬県立歴史博物館 「友の会」 主催による出前講座 『温泉ライターと行く 法師温泉』 の講師として、バスに乗り込みました。
 おかげさまで一人のキャンセルもなく、満員御礼。
 定時に出発。
 バスは前橋インターより関越自動車を北に向かいました。

 でも嫌な予感は、すぐに的中しました。
 渋川市を過ぎると、あたり一面、真っ白な雪景色です。
 ノロノロ走行が、しばらく続くと、後方からサイレンの音が!
 3台も続けて、緊急車両がバスを追い抜いて行きました。

 やがて、走行車線も追い抜き車線も完全に止まってしまいました。
 大渋滞が発生。
 乗客もドライバーにも、あせりが募ります。


 ノロノロ走行の末、沼田インターで片品方面の車両が下りたようで、ここからはスムーズに走りました。
 が、雪の降り方は、半端ありません。
 所々で、ホワイトアウトが発生!
 そのたびに、ヒヤリと肝を冷やしました。

 予定より1時間半遅れて、なんとか目的地の法師温泉 「長寿館」 (みなかみ町) に到着。
 相変わらず、雪は深々と降り続けています。


 今回、参加者の半数以上の方が、法師温泉を訪ねるのは初めてだといいます。
 僕でさえ、何十回と訪れていますが、これほどの積雪は初体験です。

 「みなさん、こんな幻想的な法師温泉を体験できることは、滅多にありません。一生の思い出になると思いますよ」
 バスを降りる時、僕は、そう話しました。

 “災い転じて福となす”
 こんな幻想的な法師温泉は、僕も見たことがありませんでした。


 ところが……
 転じて福となしたツアーは、一転、ドン底へ!
 夕刻、宿を出て、月夜野インターへと向かう途中のこと。
 すでに渋滞は始まっていましたが、雪のための自然渋滞だと思っていたのですが……

 すると、ドライバーさんが突然、マイクを取りました。
 「高速道路は雪のため、閉鎖されました。下道で帰ります」


 それからのことは、ご想像にお任せします。
 僕は、乗客が飽きないようにとマイクを取り、講義を続けました。

 結果、4時間以上をかけて、無事に高崎と前橋に帰ってきました。


 参加者の皆さん、大変お疲れさまでした。
 これに懲りずに、来年度も、ご参加ください。
 そして、ドライバーさん!
 機転の利いた判断により、何度もコース変更をしながら安全に送り届けてくれて、ありがとうございます。

 思い出深い、豪雪の秘湯旅となりました。
   


Posted by 小暮 淳 at 12:03Comments(2)講座・教室

2025年02月07日

国民年金じゃダメですか?


 これもカスハラというのでしょうか?
 店員に説教をしているジイサンがいました。


 某丼チェーンでのこと。
 昼飯を済ませ、レジへ行くと、高齢男性が若い男性店員に、とつとつと話しかけていました。

 「アルバイト?」
 「はい」
 「なんで就職しないの?」
 「・・・」
 「親は心配していると思うな」
 「・・・」
 「何か、やりたいことがあるの?」
 「ええ」
 「夢を追うのもいいけどさ、あとで後悔するよ」
 「・・・」
 「国民年金じゃ、生活できないんだから」
 「・・・」
 「今から、ちゃんと老後のことを考えたほうがいいって」

 会話を聞いていた僕は、自分のことを言われているのかと思い、ドキッとしてしまいました。


 このジイサンも国民年金生活者なのだろうか?
 自分の実体験から、若者に対して助言をしているのでしょうか?

 「いいね、ちゃんと将来のことを考えるんだよ。ハイ、ごちそうさま」
 最後は、そう言って、店を出て行きました。

 店員の顔には、しっかりと 「大きなお世話」 と書かれていました。


 それにしても、おせっかいな説教ジジイであります。
 未来ある若者に対して、夢も希望もない言葉のオンパレード。
 若き日の僕ならば、「うるせい! ジジイ! おめえのようなジジイが、この国をダメにしたんだよ!」 と言い返していたかもしれませんね。

 国民年金のどこが悪いのでしょうか?
 お金を持っていないことの、どこがいけないのでしょうか?
 悠々自適な老後を送ることが、人生の最終目的なのでしょうか?

 僕には分かりません。


 きっと、あのジイサンは、自分の人生が嫌いなんでしょうね。
 自分の人生を愛せない人は、他人の人生を否定することしかできないのですね。

 “人のふり見て我がふり直せ”

 ああいうジイサンにだけは、なりたくないものです。
   


Posted by 小暮 淳 at 11:00Comments(0)つれづれ

2025年02月06日

やっぱり他県民も 「温泉といえば群馬」 だと思っているらしい


 今年は、なんだか、いつもと様子が違います。
 何のことかって?
 ええ、講演会の依頼です。

 僕の場合、群馬の温泉限定で話をしているので、ほぼほぼ依頼主は群馬県内の自治体からなんです。
 まあ、数年に1回くらい県外からの依頼もありますが、ほとんどが企業からでした。

 ところが……


 昨年内から県内での講演依頼は、いくつか入っていたのですが、年が明けてから異変が起こりました。
 なんと、立て続けに県外からの依頼が2件も入ったのです。
 しかも、自治体と団体からです。

 さて、困りました。
 何をお話しすれば良いのでしょうか?


 でもね、心配は無用のようです。
 以前から僕は、言ってますよね。
 「群馬といえば温泉」 なのではなく、「温泉といえば群馬」 なのだと!

 実際、講演した県外企業からは、直接 「温泉といえば群馬じゃないですか! ぜひ、群馬の温泉の話を聞かせてください」 との声をいただきました。
 講演内容の打ち合わせは、これからなのですが、たぶん今回も 「温泉といえば群馬」 という理由で、僕に依頼が来たのだと思います。


 群馬県民のみなさ~ん!
 もっともっと自信をもって大丈夫ですよ!
 胸を張って、自慢してください。

 「温泉といえば群馬」 だって!
   


Posted by 小暮 淳 at 11:27Comments(0)講演・セミナー

2025年02月05日

死に急ぐ子どもたち③ 過去はあるけど未来がない


 毎日、新聞の 「おくやみ欄」 に目を通しています。
 無意識なんですが、ついつい自分より年下の年齢に目が止まってしまいます。

 決して僕も、もう若くはないのですが、“人生100年時代” といわれる現代では65歳以下の死は、「若過ぎる」 としか言いようがありません。


 たまにですが、20代や10代の若い人の名前があると、いたたまれない気持ちになります。
 喪主欄に、「父」 「母」 とあると、さらに胸が苦しくなります。
 親御さんの心情は、いかばかりかと……

 死因は、病気なのか? 事故だったのか?
 もしかしたら……


 先日、厚生労働省が警察庁の自殺統計を基にまとめた2024年の自殺者数 (暫定値) を発表しました。
 これによると全体の自殺者数は2万268人 (前年比1,569人減) だっのに対して、小中高生の自殺者は527人 (同14人増) で、統計を取り始めた1980年以降で過去最多となりました。

 僕は毎年、この時期になるとブログに 「死に急ぐ子どもたち」 と題して、記事を書いています。
 そのたびに、「過去最高」 と記しているんですね。

 なぜ、この国は、全体の自殺者が減少傾向にあるのに、子どもたちの自殺は増え続けているのでしょうか?


 小中高生の自殺者は 2020年に前年比100人増の499人と大幅に増加して以降、500人前後で高止まりしています。
 (といっても少しずつ増えているんです)
 2020年の急増は、コロナ禍が影響していると見られています。
 コミュニケーション不足により、孤立する子どたちが増えたからかもしれません。

 でもコロナが落ち着いたというの、増え続けているというのは、なぜなんでしょうか?


 小中高生の内訳は、次の通りです。
 小学生15人 (前年比2人増)、中学生163人 (10人増)、高校生349人 (同2人増)。
 男女別では、男性239人 (同20人減)、女性288人 (34人増) でした。
 特に女子中学生 (同19人増) と女子高校生 (同17人増) の増加が大きいようです。

 ちなみに、19歳以下の女性の自殺原因および動機を見ると、病気などの 「健康問題」、学友との不和などの 「学校問題」、親子関係の不和などの 「家庭問題」 の順に多かったと報告しています。


 全体の自殺者が減少しているのに、死に急ぐ子どもたちが増え続けているって、どういう国なんでしょうか?
 うがった見方をすれば、“未来” が見えない国ということです。
 一方、大人たちの自殺が減少しているのは、“未来” が無くても生きていけるから?

 令和になってから、やたらと 「あの頃は良かった」 と昭和を懐古する風潮が蔓延しています。
 日本という国は、令和の世の中に “生きがい” を感じられなくなってしまったのでしょうか?

 過去はあるけど、未来がない国だなんて……
   


Posted by 小暮 淳 at 12:03Comments(0)つれづれ

2025年02月03日

またもや完売! 恐るべし、サブリミナル効果


 【サブリミナル効果】
 意識と潜在意識の境界領域より下に刺激を与えることで表われるとされる効果のこと。視覚、聴覚、触覚の3つのサブリミナルがあるとされる。
  ( 「ウィキペディア」 より)


 おかげさまで、野外ライブが無事、終了しました。
 悪天候の中、会場へ足を運んでくださった読者の皆様方には、ただただ御礼を申し上げます。
 ありがとうございました。

 高崎市吉井町の古刹、仁叟寺(じんそうじ)で毎年開催される節分会。
 昨年から我がスーパーローカルオヤジバンド 「じゅん&クァ・パラダイス」 は、会場での野外ライブに出演しています。


 昨日は、朝からあいにくの雨模様。
 昼には上がるという予報を裏切り、なんと雨が上がったのはライブ30分前でした。
 あわててステージ上に機材を設置し、なんとか午後2時半の第1回目ライブに間に合いました。

 雨が上がったこともあり、たくさんの参拝客があり、大盛況でした。
 が! 終演後、またもや雨が……
 それでも午後4時の第2回目ライブは、シトシトと降り続ける冷たい雨の中、濡れながらもなんとか、やり切りました。


 でもね、こんな朗報が飛び込んで来ました!
 昨年に続き、上州名物の 「焼きまんじゅう」 が完売したんですって!

 会場となる境内には、焼きまんじゅうをはじめ、焼きそばや牛串、だんごなどの屋台が立ち並びます。
 では、なんで 「焼きまんじゅう」 だけが、よく売れたのかって?

 ハイ、実は僕らのバンドは、焼きまんじゅうを擬人化した群馬のニューヒーロー 「焼きまんじゅうろう」 のテーマソングを歌っているのです。


 ♪ やんやん焼きまん、まんじゅうろう
   こげめほどほど 香ばしや
   やんやん焼きまん まんじゅうろう
   見た目ベタつく ツラがまえ

 と歌うと、不思議や不思議、ハーメルンの笛の音に導かれるように、ライブ終了後には、みなさん、焼きまうじゅう屋の前に並ぶのだといいます。
 昨年も行列の話題で盛り上がりましたが、またしてもサブリミナル現象が起こったようであります。


 ということで、提案です。
 群馬県内の焼きまんじゅう屋のみなさ~ん!
 このサブリミナル効果を利用して、「焼きまんじゅうろう」 のテーマソングを販売促進に役立てませんか!?

 店頭で歌を流すだけで、売り上げアップ間違いなし!
 何なら、バンドが出向いて生演奏もいたします。
 (出演料は要相談)


 ということで、天候には恵まれませんでしたが、今年もたくさんの出会いがありました。
 副住職および関係者の皆様、大変お世話になりました。
 来年も呼んでくださいね!
  


Posted by 小暮 淳 at 17:56Comments(3)ライブ・イベント

2025年02月01日

今年の節分は2月2日です


 【節分】
 ①季節の移り変わる時、すなわち立春、立夏、立秋、立冬の前日の称。②特に立春の前日の称。
  ( 『広辞苑』 より)


 みなさんは、節分は2月3日だと思っていませんでしたか?
 でも2月3日だったのは、たまたまたまたまだったのです。

 というのも長い間、たまたまたまたま立春が2月4日だったからなんです。
 でも今年は地球の公転の関係で、立春が1日ずれて2月3日になってしまったのです。
 なので今年の節分は、2月2日なんだそうです。

 ちなみに前回、2日だったのは2021年でした。
 ところが、その前は、なななんと! 124年前だったのです。
 だもの、2月3日が定着していたわけです。


 ということで今年も明日、僕がボーカルを務めるスーパーローカルオヤジバンド 「じゅん&クァ・パラダイス」 は、節分会場にて野外ライブを行います。
 ぜひ、お誘いあわせの上、暖かい格好でお越しください。

 待ってるよ~!



          テライブ IN 節分会 2025

 ●日時  2025年2月2日(日)  
       第1回豆まき 14:00~ 第2回豆まき 15:30~
 ●会場  仁叟寺(じんそうじ) 高崎市吉井町神保1295  TEL.027-387-3080

 ※ライブは第1回と第2回の豆まきの後 (14時半頃~、16時頃~) に開催されます。
  


Posted by 小暮 淳 at 11:18Comments(2)ライブ・イベント

2025年01月31日

湖底に消えた2つの温泉地


 <猿ヶ京温泉の名は、昭和三十一年に相俣ダムが出来、生井部落が湖底に沈み赤谷湖が出現した時に正式にその名を温泉の名に付けられたものである。>
  ( 『猿ヶ京温泉史』 より)


 かつて赤谷湖(あかやこ)の湖底を流れていた赤谷川の渓谷には、「湯島(ゆじま)」 と 「笹の湯」 という温泉がありました。
 ダムの完成により、赤谷川はせき止められ、渓谷にあった2つの温泉地は湖に水没しました。

 「湯島」 にあった桑原館、長生館、見晴館と、「笹の湯」 にあった相生館は、代替地として現在の場所へ移転。
 新たな源泉を掘削して、猿ヶ京温泉として生まれ変わりました。

 その後、“旧四軒” と呼ばれた老舗旅館のうち、見晴館と相生館は廃業。
 現在は、猿ヶ京ホテル (旧・桑原館) と長生館のみが営業を続けています。


 ということで猿ヶ京ホテル (旧・桑原館) と長生館を訪ね、現主人らに話を聞いてきました。
 すると……
 資料等では知り得なかったダム建設に翻弄された旅館の苦悩や、その後の温泉地再生への道のりを知ることができました。

 “湯の数だけ歴史があり、宿の数だけ物語がある”
 のだと、つくづく感じた取材でした。


 今回、取材に同行してくれたのは群馬テレビのディレクターと放送作家の2名。
 これより台本の制作にかかり、来月ロケ、3月にはオンエアーされる予定です。

 詳細は追って報告します。
 お楽しみに!
  


Posted by 小暮 淳 at 11:16Comments(3)温泉雑話

2025年01月29日

Pちゃんの汁だくおでん


 僕はときどき、近所のコンビニに、おでんを買いに行きます。
 いや、買いに行くようになってしまったのです。
 それも決まって、土曜日か日曜日。

 なんで?
 それには、こんな理由(わけ)があります。


 昨年暮れの、ある日曜日のこと。
 コンビニに入り、レジの前を通過しようとしたときでした。
 「おでんですか?」
 と、片言の日本語で声をかけられました。

 見ると、外国人女性のアルバイト店員でした。

 「えっ? ああ、帰りに買うね」
 と応えると、満面の笑みで 「ハイ」 と言いました。


 彼女は以前、僕がおでんを買ったことを覚えていたんですね。
 でも、この日は、おでんを買うためにコンビニに寄ったわけではありません。
 でも、彼女の笑顔が、あまりにもキュートだったので、結局、買ってしまいました。

 帰り際に、僕は声をかけました。
 「よいお年を」
 すると彼女は、キョトンとした顔をしました。
 「よい……お、と、し?」

 彼女のまだ知らない日本語だったようです。
 だから僕は教えてあげました。
 「年が明けて新しい年がきたら、『あけましておめでとうございます』。でも、年が明ける前は 『よいお年を』 って言うんだよ」
 すると彼女は、何度も 「よいお年を」 をくり返し唱え始めました。

 「ありがとうございます。勉強になりました」
 やはり、素敵な笑顔が返ってきました。


 年が明けてからも、そのコンビニには何度か立ち寄りましたが、彼女の姿はありませんでした。
 今思えば、平日だったのですね。

 そして、とある日曜日の夜。
 彼女がいました。
 僕を見るなり、こう言いました。

 「おでん?」
 「うん」
 即答しました。

 「今日もお酒呑むの?」
 「よく覚えているね。そう、おでんで一杯やるのが楽しみなんだよ」
 「・・・」
 「あなたはお酒吞まないの?」
 「少し、ときどきね」

 そして彼女は、こんなことも言いました。
 「おでん、好きね」
 「ああ、ここのおでんは、おいしいもの」
 「おいしいの?」
 「あれ、食べたことのないの?」
 「ない」
 「なんで、おいしいのに?」
 「・・・」
 おでんの具をトングでつかみながら、彼女は黙ってしまいました。

 「国は、どこ?」
 「ネパールです」
 「ネパールには、おでんはないか?」
 「はい」
 「今度食べてごらんよ、おいしいから」
 「・・・」


 そのとき、彼女は土曜日と日曜日のみバイトに入っていることを知りました。
 なので、それから僕は土日になると、おでんを買いにコンビニに足が向くようになってしまいました。

 彼女の笑顔が見たいから?
 いえいえ、おでんと日本酒で一杯やりたいからに決まっているじゃありませんか!(本当です)


 先週の土曜日、僕はまたコンビニにおでんを買いに行きました。
 何も言わなくても彼女は、大根と玉子とこんにゃくとちくわを器に入れてくれました。
 そして、お玉で何度もすくい、汁をたっぷりと注ぎ入れました。
 それと、からしが2つ。

 う~ん、分かってるっ!
 いつしか、僕と彼女は以心伝心の仲になっていたのです。


 PS
 ちなみに彼女の名前は、「P」 ちゃんです。
 名札に、そう書いてありました。
  


Posted by 小暮 淳 at 11:28Comments(2)つれづれ

2025年01月28日

入荷しました!


 「えっ、小暮さん!?」
 「おお、久しぶり!」

 出版社のロビーで、懐かしい顔に声をかけられました。
 その昔、一緒に仕事をしたことがある社員です。

 「打ち合わせですか?」
 「いや、本を買いに」
 「本?」
 「うん、自分の本を買いに来たんだよ」
 「えっ! 著者自らがですか?」

 彼は驚いていましたが、時々こうやって、僕は自分の本を仕入れています。
 というのも講演会やイベント等で、主催者側から会場での著書の販売を頼まれることがあるからです。


 ということで、さる主催者からイベントでの著書販売の依頼があり、在庫を調べてみると、指定された著書が1冊もありませんでした。
 「こりゃ大変だ!」 と、あわてて買い出しに行ってきたわけであります。
 ついでですから、ほかの著書も仕入れてきました。

 新しく入荷した著書は、下記の4冊です。
 『西上州の薬湯』 『あなたにも教えたい四万温泉』 『みなかみ18湯 【下】』
 『ぐんまの里山てくてく歩き』

 残り少なくなりましたが、下記の在庫もあります。
 『尾瀬の里湯』 『みなかみ18湯 【上】』 『金銀名湯 伊香保温泉』


 なお、処女エッセイ 『上毛カルテ』 とベトナム旅行記 『ヨー! サイゴン』 は、畳の床が抜けるほど在庫過多となっておりますので、大量買いをお勧めします。
 格安にて販売いたします。
 在庫処分に、ご協力ください。

 お気軽に、お声をおかけください。
 では、会場でお会いしましょう!
  


Posted by 小暮 淳 at 10:57Comments(3)著書関連

2025年01月27日

満館御礼! 湯とりプラン


 高崎市民のみなさ~ん、コン、ニチ、ハー!! (錦鯉風)

 市内に配布されているフリーペーパー 「ちいきしんぶん」 の1月24日号は、ご覧になりましたか?
 1面の記事、<高崎発ぐんま 湯の里ハイク 番外> を書かせていただきました。

 タイトルは、「送迎バスで行く令和の湯治場」。
 文字通り、JR高崎駅から送迎バスに乗って、相間川(あいまがわ)温泉 (高崎市倉渕町) まで1泊2日のプチ湯治旅をする紀行エッセイです。


 この旅のミソは、ズバリ! 送迎バスにあります。
 旅館の送迎バスと聞くと、ほとんどの場合、団体が対象ですよね。
 でも、なんと! 2名以上の宿泊で送迎してくれるんです。
 しかも、1名でも事と場合によっては相談に乗ってくれるそうです。

 ということで、その画期的な令和的湯治体験をした記事が先週、掲載されました。


 す、す、すると!
 早くも、すごい反響があったと、さっそく連絡がありました。
 なんでも、「ちいきしんぶん」 は発行日の2日前から配布が開始されているそうですが、配布されるやいなや旅館には 「ちいきしんぶん、見た」 という問い合わせや申し込みが殺到したとのことです。

 折しも相間川温泉 「ふれあい館」 では、来月から2カ月間限定のキャンペーンを実施するんですね。
 そのタイトルが、「感謝 湯とりプラン」 です。
 1名様1泊2食付 (税込・入湯税込)、平日も!金曜も!土曜も!一律、ぽっきり10,000円という破格のプランです。

 だからなんでしょうね。
 あっという間に、期間中の土曜日は満館になってしまったという、うれしい報告でした。


 他の曜日は、まだ空きがあるようなので、問い合わせてみてください。



        「感謝 湯とりプラン」

 ●期間/2025年2月1日(土)~3月31日(月)
 ●料金/1名 10,000円 (1泊2食付 2名以上) ※1名は割増
 ●送迎/毎週木曜日、13:30~高崎駅東口 (要予約)
 ●休館/火曜日
 ●問合・予約/相間川温泉 「ふれあい館」 TEL.027-378-3834
           高崎市倉渕町水沼27
   


Posted by 小暮 淳 at 11:07Comments(4)執筆余談

2025年01月25日

おかげさまで SOLD OUT!


 昨日1月24日をもちまして、参加者の申し込みを締め切らさせていただきました。
 たくさんの方からの申し込みがあり、締め切り日を待たずに定員となりました。
 現在、その後に申し込まれた方は、キャンセル待ちの状態となっております。
 申し訳ありませんが、事務局からの連絡をお待ちください。

 ということで以前、ブログでも告知しました群馬県立歴史博物館 「友の会」 主催による令和6年度事業 『温泉ライターと行く 法師温泉』 は、おかげさまでSOLD OUTしました。


 いや~、フタを開けるまではハラハラドキドキしました。
 だって、昨年度は定員割れをして、赤字企画となってしまったのです。
 まあ、少数なりに、じっくりと温泉地をめぐることができたので、参加者からは大変好評だったんですけどね。

 でも主催者側からしたら 「もう少し参加者がいると良かったですね」 という感想をいただいてしまいました。
 講師を引き受けた僕としても、張り合いがないというか、力不足だったというか、反省しきりだったのであります。


 でも今年度は違いました!
 申し込み開始前から、予約が入るほどでした。
 やっぱ、法師温泉というビッグネームだからですかね?

 僕もチラシの解説文の中で、こんなことを書きました。
 <温泉ファンなら一度は行きたい秘湯の一軒宿。>

 それと、こんなことも。
 <「奇跡の湯」 と呼ばれる温泉は、全国でも1%未満という浴槽直下から湧く足元湧出温泉です。>


 理由は何であれ、めでたしめでたし!
 参加者の皆さん、当日は一日、よろしくお願いします。

 雪の法師温泉を楽しみましょうね。
   


Posted by 小暮 淳 at 11:48Comments(0)歴博便り

2025年01月23日

前橋がいっぱい!


 監督が 『テルマエ・ロマエ』 や 『翔んで埼玉』 の武内英樹さんということで、気にはなっていました。
 YouTubeで予告編を観てみたら……

 あれ、あらら!
 見たことある風景が!
 そうそう、ここ前橋じゃん!

 と思って調べてみたら、メインのロケ地は、前橋がいっぱいでした。


 ということで、映画 『はたらく細胞』 を観てきました。
 原作は漫画なんですってね。
 それゆえ物語は、奇想天外でユニークなものでした。

 舞台は、人間の体内。
 細胞を擬人化した世界で、その細胞たちの働きと活躍を描きます。

 ダブル主演で、酸素を運ぶ赤血球役を永野芽郁さん、病原体と戦う白血球役を佐藤健さんが演じます。
 また現実の世界では、阿部サダヲさん、芦田愛菜さんが親子を演じ、2人の体内で無数の細胞たちが健康を守るために日夜働く姿を描いています。

 ストーリーの面白さもさることながら、脇を固めている役者さんたちが、これまた豪華です。
 片岡愛之助さん、山本耕史さん、仲里依紗さん、松本若菜さん……
 深田恭子さんが登場したときには、思わず 「深キョン!♡」 と心の中で叫んでしまいました。
 (恥ずかしながらファンなのです)


 で、上映開始早々、見覚えのある風景が!
 細胞たちの働く様子が映し出されるのですが、前橋市なんですね。
 テーマパークだった旧 「赤城クローネンベルク」 (現・林牧場本社) です。
 懐かしい! このヨーロピアンな建物の街並みを、まだ子どもたちが小さい頃、家族で歩いた思い出がよみがえりました。

 そして、白血球が細菌と戦うシーンでは、これまた見覚えのある建物が!
 2つの塔を結ぶ一本の通路、まるで凱旋門のような外観は、間違えありません!
 そう、前橋が誇る花の楽園 「ぐんまフラワーパーク」 ではないですか!
 これまた家族の思い出が、よみがえって来ました。


 そして極め付きは、赤血球の 「脱核式」 を行うシーンです。
 本場フランス産のステンドグラスが壁面全体を囲み、神聖な空間が広がっています。

 ここも前橋市内がロケ地なんです。
 「ロイヤルチェスター前橋アルフォンソ・教会」 です。


 ズバリ、老若男女誰もが楽しめる、笑いあり涙あり、愛と勇気に満ちあふれた痛快アクション医療エンターテインメント映画です。
 が、群馬県人、特に前橋市民はなら100倍は楽しめること間違いなしの映画です。

 僕は何度も声を出しそうになってしまいましたが、映画は周りの人の迷惑にならないように静かに観賞しましょうね。
   


Posted by 小暮 淳 at 11:18Comments(0)シネマライフ

2025年01月22日

テライブ IN 節分会 2025


 平均年齢62.5歳。
 スーパーローカルオヤジバンド 「じゅん&クァ・パラダイス」 のメンバー4人が、1年ぶりに集まりました。
 目的は、練習。

 そうなんです!
 昨年同様、今年も高崎市吉井町の古刹 「仁叟寺(じんそうじ)」 で開催される節分会にバンドが呼ばれ、ステージに立つことになったのです。


 「とりあえず顔を合わしてさ、音を出してみない?」
 ということでメンバー所有のスタジオに集まったのですが、これが遅々として練習が進みません。

 オジサンは歳を重ねると、オバサン化するのですね。
 とりあえず、お茶しながら、あーぢゃねー、こーぢゃねー、と、おしゃぺが始まると、もう止まりません。

 なんと!
 スタジオに4時間もいて、音を合わせたのは正味30分くらいでした。
 それ以外は、ズ――――ッと、井戸端会議です。


 何をそんなに話すことがあるのかって?
 まあ、月並みですが最初は、病気や健診や通院の高齢者特有の “あるあるネタ” からです。
 やがて最近見たテレビ番組やタレントのゴシップネタをひと通り話し、一番盛り上がったのはポイントカードですかね。
 スーパーや書店、電気屋のポイントカードを見せびらかし、どれが得かの自慢合戦です。

 そしてエンディングは、葬儀や戒名の話題までおよび、残りの人生をどのように過ごすかまで語り合いました。


 ということで来月、2日の日曜日に野外ライブを行います。
 なんと、今年は2ステージです。
 会場では、著書の販売もします。

 友人知人、ご家族で、お越しください。
 一緒に歌って踊って、御祈願いたしましょう!

 待ってま~す!



        仁叟寺 (じんそうじ) 「節分会」

 ●日時  2025年2月2日(日)  
       第1回豆まき 14:00~ 第2回豆まき 15:30~
 ●会場  仁叟寺 高崎市吉井町神保1295  TEL.027-387-3080

 ※ライブは第1回と第2回の豆まきの後 (14時半頃~、16時頃~) に開催されます。

  


Posted by 小暮 淳 at 11:11Comments(2)ライブ・イベント

2025年01月21日

情報と知識


 【情報】
 ある事柄に関して伝達(入手)されるデータ(の内容)。
 [通常は、送り手・受け手にとって何らかの意味を持つ(形に並んでいる)データを指すが、データの表す意味内容そのものを指すこともある。さらに、そのデータをもとにして適切な決定を下したり、行動をとったりするという判断材料としての側面に重点を置く場合も多い。また、個別のデータが生のまま未整理の段階にとどまっているというニュアンスで用いられることもあり、知識に比べて不確実性を包含した用語]
 (『新明解国語辞典』 より)


 東京のテレビ制作会社から連絡があり、番組の監修を頼まれました。
 なんでも女性タレント3人が、温泉をめぐりながら群馬を旅する番組だといいます。

 プロデューサーから電話があり、番組の内容説明がされ、意見を求められました。
 その際、「どうせなら、ただ温泉をめぐるだけではなく、群馬ならではの温泉文化や慣習を踏まえた上で温泉地を訪ねてはどうか?」 と提案し、群馬県内の温泉地の分布や成り立ちの特徴なども話しました。

 若い女性プロデューサーは終始、「へー」 とか 「そうなんですか」 と興味津々の様子。
 途中まではメモを取っていたようでしたが、突然、「あの、すみません。この会話を録音させていただいてもいいですか? 会議で使いたいので」 との申し入れあり、一時中断。
 録音機がセットされました。


 電話を切った後、すぐに彼女から、こんなメールが届きました。
 <インターネットには出てこない情報ばかりで、大変参考になりました。貴重な話をありがとうございます>。

 そういえば、会話中でも彼女は 「知りませんでした」 「ネットには出ていないですね」 という言葉を発していたことを思い出しました。
 まあ、制作会社は東京ですからね。
 群馬のことは詳しくないと思います。
 ほとんどの人が、インターネットの情報に頼っているのが現状なんでしょうね。


 でも、インターネットに載っている事柄は、あくまでも “情報” なんですよね。
 辞典にもあるように、情報とは ≪未整理の段階にとどまっている≫ ≪知識に比べて不確実性を包含した≫ ものなのです。

 これに対して “知識” は、行動と経験を伴った実録 (ドキュメント) です。
 時に誤った知識をインプットしてしまうこともありますが、実録である限りウソはありません。
 その人が見て、聞いて、調べた結果の知識なのですから。


 番組は今春からシリーズとして放送されるとのことです。
 群馬を舞台に、どんな 「湯けむり珍道中」 が繰り広げられるのでしょうか?
 楽しみです。
  


Posted by 小暮 淳 at 11:37Comments(5)テレビ・ラジオ

2025年01月20日

ふてほどNGワード


 えっ、本当に令和?
 ここだけ、昭和なんじゃないの?

 そんな錯覚に陥る経験をしました。
 呑み屋での宴でのシーンでした。


 それはそれは、耳を疑うような卑猥で下劣な言葉のオンパレード。
 令和の現代ではもちろんのこと、昭和でもラジオやテレビの放送コードには絶対引っかかる下ネタが、次から次へと飛び出しました。

 えっ、マジか?
 昭和を生き抜いてきた僕でさえ、はばかるような下品なワードを口にする客。
 でも、不思議と不快ではありません。
 いやらしさよりも滑稽さのほうが勝っていて、思わず笑ってしまいます。
 僕だけじゃありません。
 まわりの客も爆笑しているじゃありませんか!

 “パンドラの箱” が開いてしまったようです。


 客は男も女も、50~60代の昭和人間ばかりです。
 もしかして昭和人間は、この手の話題に飢えていたのかもしれませんね。

 昨年の流行語大賞にもなった 「ふてほど」。
 テレビドラマ 『不適切にもほどがある』 では、昭和からタイムスリップした主人公が、令和のコンプライアンス地獄に困惑する物語でした。

 あれもダメ! これもダメ!
 パワハラ、セクハラ、モラハラ、カスハラ、フキハラ……
 何から何まで昭和の常識は、令和の非常識なのです。


 昭和人間は、この生きにくい令和の世の中で、ストレスをため込んでいるのかもしれません。

 でも、ここだけは治外法権。
 一夜限りの昭和を疑似体験できる場所なのです。

 今後、こんな店が増えるかもしれませんね。
 ≪令和人間、お断り≫
 なんていう貼り紙が、されていたりして……
  


Posted by 小暮 淳 at 11:16Comments(2)つれづれ

2025年01月19日

ツイてるね ノッてるね


 今年も18分の1が過ぎました。
 みなさんは、どんな一年のスタートを切りましたか?

 僕は、なんだかノッています。


 たとえば講演会の依頼。
 昨年暮れから予約が入り出し、年が明けてからも自治体や施設から連絡をいただいています。
 なかには、県外からの依頼もあります。
 気の長い話ですが、今年12月の講演まで決まりました。

 それとライブ。
 昨年、コロナ禍を経て4年ぶりに活動を再開したスーパーローカルオヤジバンドです。
 今年も来月2日、ステージに立つことになりました。
 ワクワクが止まりません。


 と思ったら本業のほうでも朗報が!
 暮れに、某温泉旅館から僕の本を販売したいという要望があり、出版元に連絡しました。
 年明けに、出版元より 「納品しました」 との報告をいただきました。

 と思えば、県内の書店と県の施設から 「著書を販売したい」 と矢継ぎ早に注文が!
 これまた出版元に連絡すると、すぐに納品されました。


 いや~、なんだか新年早々、ツイています!
 この調子で、実りある一年にしたいですね。

 たぶん、元日に墓参りをしたからだと思います。
 そして息子が言った、あの言葉が思い出されます。

 「知らない神様を拝むんなら、知っている仏様に手を合わせたほうがいい」


 オヤジの命日が近いので、報告に行ってきます。
 「オヤジ、ありがとう。ノッてるぜ!」
 ってね。
   


Posted by 小暮 淳 at 11:38Comments(2)つれづれ

2025年01月18日

幸せの恩返し


 彼女は長年勤めた職場を辞め、勉強をして資格を取り、昨年から障碍者施設で介護師として働き出しました。
 それだけでも僕は感心していたのですが、その理由を聞いて、涙をこらえることができませんでした。


 彼女との出会いは、かれこれ10年近く前になります。
 そもそも彼女は、僕の読者でした。
 そして、いつか僕に会いたいと思ったそうです。

 どうしたら会えるのか?
 出した答えが、僕が講師を務める温泉講座を受講することでした。
 しかし、僕の講座日は月1回、しかも平日です。
 勤め人の彼女には不可能でした。

 それでも彼女は僕に会いに来てくれました。
 毎月、有給休暇を取ってまで受講してくれたのです。


 時は流れ、彼女は講座で知り合った受講生仲間とともに、会を発足しました。
 僕の読者を集めた 「弟子の会」 であります。
 2カ月に1回、定期的に集まり、酒を酌み交わしながら温泉談議をしたり、人生相談をしたり、時には下ネタ交じりのバカっ話をして笑い転げています。

 発足当初、僕はメンバーに、こんなことを話しました。
 「中国の古いことわざに、こんな言葉があります。“縁ある人は万里の長城をも越えてやって来る”。みなさんは、まさに万里の長城を越えてまで会いにやって来た賢者たちです。この出会いは偶然ではありません。出会うべくして出会った必然だったのです」


 先日、今年最初の例会がありました。
 彼女の語る新しい人生に、誰もが興味津々です。
 障碍者の介護というものが、どんなに大変な仕事なのか?
 想像するに余りあります。

 でも彼女は、楽しそうに嬉々として話してくれました。
 なんで、そんな大変な仕事に、しかも、この歳になってから就いたのでしょうか?
 (僕は彼女の正確な年齢は知りません) 


 その時は訊けませんでしたが、翌日、彼女から僕にメールが届きました。

 <先生やみんなに出会えた私は本当に幸せです。この幸せをを少しだけど恩返しできるように、困っている方の支援に努めます。>

 ケータイの画面が、見る見るうちに涙で歪んでしまいました。


 万里の長城を越えた者は、常に前向きに徳を積み続けているのですね。
 見習いたいと思います。
   


Posted by 小暮 淳 at 12:28Comments(0)つれづれ

2025年01月17日

おめでとう! 法師温泉


 旅行情報誌 『じゃらん』 がレトロ温泉に関する調査を行い、「レトロが魅力の温泉・宿 ベスト10」 を発表しました。

 見事、群馬県の法師温泉 「長寿館」 (みなかみ町) がグランプリに輝きました。
 おめでとうございます!

 ていうか、みなさん納得ですよね。
 温泉ファンなら一度は泊まってみたい秘湯の宿です。


 創業は明治8(1875)年。
 江戸時代の旅籠(はたご)の面影を残す本館、鹿鳴館風の大浴場、そして別館は、国の登録有形文化財に指定されています。
 なによりも浴槽直下から湧き出す、足元湧出温泉は全国でも1%未満という 「奇跡の湯」。
 温泉好きならば、死ぬまでに一度は体感したい温泉です。

 ということで昨年暮れに告知した、僕が運営委員を務める群馬県立歴史博物館友の会主催による出前講座 『温泉ライターと行く 法師温泉』 も、あっという間に予約で満席になるという人気ぶりで、現在、キャンセル待ちの状況です。
 (2024年12月23日 「温泉ライターと行く 法師温泉」 参照)


 ちなみに2位は山代温泉 古総湯 (石川県)、3位は奥つちゆ 秘湯 川上温泉 (福島県) でした。

 まだ未体験の人は、ぜひ 「レトロ温泉グランプリ」 の法師温泉に、いらっしゃ~い!
 みなかみ温泉大使からのお知らせでした。
   


Posted by 小暮 淳 at 11:54Comments(0)大使通信