温泉ライター、小暮淳の公式ブログです。雑誌や新聞では書けなかったこぼれ話や講演会、セミナーなどのイベント情報および日常をつれづれなるままに公表しています。
プロフィール
小暮 淳
小暮 淳
こぐれ じゅん



1958年、群馬県前橋市生まれ。

群馬県内のタウン誌、生活情報誌、フリーペーパー等の編集長を経て、現在はフリーライター。

温泉の魅力に取りつかれ、取材を続けながら群馬県内の温泉地をめぐる。特に一軒宿や小さな温泉地を中心に訪ね、新聞や雑誌にエッセーやコラムを執筆中。群馬の温泉のPRを兼ねて、セミナーや講演活動も行っている。

群馬県温泉アドバイザー「フォローアップ研修会」講師(平成19年度)。

長野県温泉協会「研修会」講師(平成20年度)

NHK文化センター前橋教室「野外温泉講座」講師(平成21年度~現在)
NHK-FM前橋放送局「群馬は温泉パラダイス」パーソナリティー(平成23年度)

前橋カルチャーセンター「小暮淳と行く 湯けむり散歩」講師(平成22、24年度)

群馬テレビ「ニュースジャスト6」コメンテーター(平成24年度~27年)
群馬テレビ「ぐんまトリビア図鑑」スーパーバイザー(平成27年度~現在)

NPO法人「湯治乃邑(くに)」代表理事
群馬のブログポータルサイト「グンブロ」顧問
みなかみ温泉大使
中之条町観光大使
老神温泉大使
伊香保温泉大使
四万温泉大使
ぐんまの地酒大使
群馬県立歴史博物館「友の会」運営委員



著書に『ぐんまの源泉一軒宿』 『群馬の小さな温泉』 『あなたにも教えたい 四万温泉』 『みなかみ18湯〔上〕』 『みなかみ18湯〔下〕』 『新ぐんまの源泉一軒宿』 『尾瀬の里湯~老神片品11温泉』 『西上州の薬湯』『金銀名湯 伊香保温泉』 『ぐんまの里山 てくてく歩き』 『上毛カルテ』(以上、上毛新聞社)、『ぐんま謎学の旅~民話と伝説の舞台』(ちいきしんぶん)、『ヨー!サイゴン』(でくの房)、絵本『誕生日の夜』(よろずかわら版)などがある。

2024年12月10日

須賀りす 「作品展示販売&読み語りの会」


 ただただ、感心します。
 あの華奢な体躯で、このバイタリティーは、いったい、どこからやって来るのでしょうか?

 長年、絵本や紙芝居の共作者として、お世話になっている画家の須賀りすさんが、今年3回目の個展を開きます。
 年3回って、凄くありませんか!?
 まだ彼女の作品を観たことがない人は、ぜひ、この機会に一度、その果てしない情熱に触れてみてください。

 アクリル画の小サイズ作品のほか、オリジナルグッズ (てぬぐい、トートバッグ、ポストカードなど) の販売もします。



     須賀りす 作品展示販売会

 ●会期/2024年12月12日(木)~18日(水) 12:00~17:00
 ●会場/多目的スペース 「わをん」 (前橋市上小出町3-20-10)
 ●入場/無料 (読み語りの会は有料)
 ●問合/わをん TEL.080-5051-9354
 ※留守電になった場合はメッセージを残してください。


    <同時開催> 読み語りの会

 ●日時/2024年12月14日(土) 16:00~ 15日(日) 15:00~
 ●会場/多目的スペース 「わをん」
 ●入場/500円 (飲み物・お菓子付き)
 ●演目/太宰治・作 『葉桜と魔笛』 (約40分)
 ●出演/須賀りす

 ※会場には駐車場がありませんので、近隣のパーキングをご利用ください。
   または、お問い合わせください。
  


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2024年08月09日

最後の日本本土空襲


 みなさんは、知っていましたか?
 終戦日に空襲を受けた街があることを。
 それも群馬県でした。


 昭和20(1945)年8月14日深夜から15日未明にかけ、米軍機(B29)84機が伊勢崎市に飛来しました。
 焼夷弾(しょういだん)614トン、爆弾27発を投下。
 死者は計40人に上り、市街地が広範囲に焼失しました。

 終戦が、あと1日早ければ失われずに済んだ命でした。


 この悲惨な戦争を忘れることなく、後世に伝えようと、地元・伊勢崎市では昨年から紙芝居と絵本による平和祈念講演を開催しています。
 伊勢崎空襲の犠牲者が作成した紙芝居 『星になった母』、伊勢崎空襲の記憶 『わたしたちが駆け抜けた青春』 ほかを上演します。

 僕と一緒に伊勢崎で街頭紙芝居の活動を行っている紙芝居師の石原之壽(いしはらのことぶき)さんも、広島原爆者の体験を基に作成した紙芝居 『英ちゃんと原爆』 を上演します。

 ぜひ、この機会に身近で起きた戦争について、見聞きして知ってほしいと思います。
 二度と過ちをくり返さないために……



        令和6年度 伊勢崎市平和祈念講演会
       紙芝居と絵本で伝える伊勢崎空襲と平和 Ⅱ

 日時  2024年8月18日(日) 10:00~12:00 (開場9:30)
 会場  伊勢崎市役所 東館5階第1会議室
 定員  100名
 入場  無料
 問合  090-8647-9430 (佐藤)

 ●第1部 太平洋戦全国戦災都市空爆写真概説
 ●第2部 紙芝居 『星になった母』 伊勢崎空襲犠牲者
        紙芝居 『英ちゃんと原爆』 広島被爆体験者
 ●第3部 読み語り 『世界で最後の花』
 ●第4部 伊勢崎空襲の記憶 『わたしたちが駆け抜けた青春』 
  

  <同時開催> 全国空襲被災都市及び戦時中の生活写真展
 期間  2024年8月13日(火)~8月16日(金)
 時間  9:30~16:30
 会場  伊勢崎市役所 東館1階市民ホール
  


Posted by 小暮 淳 at 11:13Comments(2)ライブ・イベント

2024年05月28日

いちめんのなのはな


  おうい雲よ
  ゆうゆうと
  馬鹿にのんきそうぢやないか
  どこまでゆくんだ
  ずつと磐城平(いはきたひら)の方までゆくんか
   (山村暮鳥 『雲』 より)


 詩人・山村暮鳥(ぼちょう)のことは知らなくても、この詩を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか?
 特に我々世代には、強烈に記憶に残っているフレーズです。

 では、どこで聞いたのか?
 この詩に触れたとき、僕はすぐに思い出しました。
 アニメ 『巨人の星』 です。

 主人公・星飛雄馬の初恋の相手、看護師の日高美奈が2人の時にそらんじていました。
 子どもの頃、学校でもはやり、みんなで 「おーい、雲よ」 なんて空を眺めながら大声を出した思い出があります。


 僕が山村暮鳥という詩人を知ったのは、それからずっと経った大人になってからでした。
 暮鳥は明治17(1884)年、群馬県西群馬郡棟高村(現・高崎市棟高町)の生まれです。
 同じく、郷土の詩人・萩原朔太郎 (1886年、前橋市生まれ) に興味をいだき、資料を読み解くうちに、暮鳥の存在を知りました。
 大正3(1914)年、室生犀星 (1889年、石川県金沢市生まれ) と共に3人で、「人魚詩社」 を設立します。

 と、まあ、その辺までが僕が知っていた事前知識でした。
 今回、群馬県立土屋文明記念文学館で開催中の企画展を見て、さらに興味が湧きました。


 一番の驚きは、その名前です。
 「暮鳥」 って、何よ?
 その疑問が、解けたのです。

 山村暮鳥の本名は、木暮八九十(はっくじゅう)といいます。
 名字に 「暮」 の字があったのです。
 しかも、「こぐれ」? いや 「きぐれ」 かも知れませんが、急に親近感が湧いてきました。

 でも、展示資料の中には、一切、ルビがふられていないので、読み方が分かりません。
 ということで、学芸員に尋ねました。
 すると……

 「“こぐれ” なのか “きぐれ” なのかは、不明なんです」
 残されている資料には、すべて読み仮名がふられていなかったとのことです。

 いずれにせよ、遠い遠い先祖が一緒のような気がします。
 朔太郎同様、暮鳥についても今後は、関連本を探して読み深めていこうと思います。


 興味のある方は、ぜひ、企画展を覗いてみてください。



          第122回企画展
         『いちめんのなのはな』
     教科書で出会った詩人 山村暮鳥

 ●会期/会期中~2024年6月9日(日)
 ●時間/9:30~17:00 (観覧受付は16:30まで)
 ●休館/火曜日
 ●料金/一般500円、大高生250円
 ●問合/群馬県立土屋文明記念文学館 (高崎市保渡田町2000)
        TEL.027-373-7721
  


Posted by 小暮 淳 at 13:32Comments(2)ライブ・イベント

2024年05月17日

祝! 「須賀りす 絵画展」 20日まで


 つくづく 「画家って、すごい!」 と思います。
 生まれ変わっても、絶対になれない職業です。

 だって、僕には “絵画コンプレックス” があるんです。
 子どもの頃から、絵を描くのが苦手でした。
 犬や猫を描いても、馬やトカゲと間違えられるほど、センスがありません。

 だから画家は、あこがれの職業なのであります。


 友人であり、仕事のパートナーでもある画家・須賀りす氏の個展が始まりました。
 初日の昨日、お祝いに駆けつけました。

 会場には、50点余りのアクリル画が展示されていました。
 小さいものは数千円~、大きいものになるとウン十万円の値札が付いていました。


 やっぱり圧巻は、代表作の 「水のまつり」 (アクリル・72.7×116.7cm) です。
 大海原に立つ白波の上を飛び跳ねる白兎たちの華麗で優雅な姿は、観る者の心に豊潤なるやすらぎを与えてくれます。

 「お金があったらな……」
 と思える作品でした。
 これぞ氏の真骨頂!
 “令和の北斎” ここにあり。


 会場では、ポストカードやマグカップ、トートバッグなど、オリジナルグッズも販売されています。
 芳名帳に記入すれば、もれなくオリジナルポストカードがもらえますよ!

 また19日(日) には、氏による朗読会も開かれます。
 ぜひ、ご参加ください。



       須賀りす 絵画展

 ●日時/2024年5月16日(木)~20日(月) 11:00~18:00
 ●会場/画廊 「あ・と」
       群馬県渋川市渋川(辰巳町) 1827-41 メンズショップミユキ2F
       TEL.0279-22-0464

 <朗読会> 
 ●日時/2024年5月19日(日) 16:30頃~(約30分)
 ●入場/無料
 ●会場/画廊 「あ・と」 絵画展会場内
 ●演目/太宰治・作 「葉桜と魔笛」
 ●出演/須賀りす
  


Posted by 小暮 淳 at 10:52Comments(2)ライブ・イベント

2024年05月14日

バンドの季節


 「小暮さん、バンドまだやってます?」
 先日、県内温泉地の行事に参加した際、観光協会の方から声をかけられました。

 「やってますよ」
 「また、夏祭りに出てもらえますかね?」
 「メンバーに確認してみます」


 なんだかんだ、バンド活動を始めて30年になります。
 メンバーは、すべて業界人です。
 出版、編集の世界には、元ミュージシャン志望だったという人が多いんですね。
 声をかけたら、あっという間にメンバーがそろいました。

 最初は、懐かしのグループサウンズやフォーク、ニューミュージックのコピーバンドでした。
 やがて、僕が温泉地の取材を始めたことで、オリジナルのご当地ソングを制作して、演奏するようになりました。
 (『GO!GO!温泉パラダイス』 は、その代表曲です)

 いつしか僕らは、温泉地の御用達バンドとなっていました。
 祭りやイベントには、必ず呼ばれるようになりました。


 ただし、僕らには出演条件があります。
 「ギャラはいりません。その代わり、メンバー全員を泊めていただき、酒を呑み放題にしてください」

 大体の温泉地は、この条件で通りましたが、中には、こんなことをいう主催者も。
 「いゃ~、よっぽど高くつきますな~。みなさん、本当に、よくお呑みになりますから(汗)」


 でも、ここ数年はコロナ禍の影響で、どこの温泉地でもイベントは中止続きでした。
 それが、やっと今年からは解禁になったなったようです。

 やったー!
 夏だ! 祭りだ! バンドの季節がやって来た!


 温泉地のみなさん、また大いに盛り上がりましょうよ。
 呑んで、歌って、踊って、群馬の温泉の底力を見せてやろうじゃありませんか!
  


Posted by 小暮 淳 at 10:50Comments(0)ライブ・イベント

2024年05月09日

令和の北斎 「須賀りす 絵画展」


 画家・須賀りす氏との出会いは、四半世紀近くも前になります。

 2000年に群馬県内の温泉地で開催されたイベントでした。
 県内外から作家やアーティストたちが集まり、温泉地をテーマとした作品を制作・展示しました。
 氏は画家として、僕はコピーライターとして参加。

 その時に描いた氏の絵は観光ポスターとなり、群馬県知事賞を受賞しました。
 氏の活躍は目覚ましく、温泉地にギャラリーが常設され、ポストカードや日本酒のラベルにもなりました。


 あれから長きにわたり、公私ともに、お付き合いをさせていただいています。
 共著で絵本も出版しました。
 現在は、紙芝居を共同制作しています。

 実は、バンドを組んだこともありました。
 僕はギターとボーカル。
 氏は、なななんと! あの華奢な体でドラムを担当しました。

 そのギャップに、誰もが 「萌え~!」 と熱狂しました。


 さるイベント会場で、ご一緒した時のこと。
 ファンという女性が、氏に話しかけた言葉が印象的でした。

 「私は、りすさんの波の絵が大好きなんです」

 大海原に立つ、白波の絵は、氏の真骨頂であります。
 ひと目見て、誰もが 「あっ、りすさんの絵だ」 と分かる独特の画風です。

 だから僕は氏のことを、ひそかに 「令和の北斎」 と呼んでいます。


 近々、そんな須賀りす氏の個展が開催されます。
 アクリル画を中心に、約20点の作品を展示するほか、オリジナルグッズの販売もされます。

 ぜひ、この機会に、唯一無二の “りすワールド” をご堪能ください。



         須賀りす 絵画展

 ●日時/2024年5月16日(木)~20日(月) 11:00~18:00
 ●会場/画廊 「あ・と」
       群馬県渋川市渋川(辰巳町) 1827-41 メンズショップミユキ2F
       TEL.0279-22-0464

 <朗読会> 
 ●日時/2024年5月19日(日) 16:30頃~(約30分)
 ●入場/無料
 ●会場/画廊 「あ・と」 絵画展会場内
 ●演目/太宰治・作 「葉桜と魔笛」
 ●出演/須賀りす
  


Posted by 小暮 淳 at 10:51Comments(2)ライブ・イベント

2024年02月10日

香ばしいにおいに誘われて


 ♪ ハアー 背でころがす からっ風
   焼きまんじゅうろう 旅すがた
   あまから みそだれ 一刀流
   ハアー 今宵 三日月 出てござる
   悪を憎んで 手加減無用
   あまから剣法 みそだれ返し

   やんやん焼きまん まんじゅうろう
   こげ目ほどほど 香ばしや
   やんやん焼きまん まんじゅうろう
   見た目べたつく 面(つら)がまえ
   でも内はさっぱり 心意気 ♪
   (『焼きまんじゅうろう 旅すがた』 より)


 先日、僕がボーカルをつとめるスーパーローカルオヤジバンド 「じゅん&クァ・パラダイス」 の野外ライブが行われました。
 そのステージで、1曲目に演奏したのが、この歌でした。
 作曲は僕ですが、作詞は昨年亡くなられた絵本作家の野村たかあきさんです。

 野村さんは、「焼きまんじゅうろう」 というキャラクターの生みの親で、群馬の “ゆるキャラ” としても登録され、作品は紙芝居や落語にもなっています。
 そんな野村さんから詞をいただき、曲を付けさせていただきました。

 今では、すっかりライブのオープニング曲に定着しています。


 今回のライブでは、予期せぬ現象が起きました。
 終了後、会場内のテナントのうち、焼きまんじゅうを売る店の前にだけに、人だかりができました。
 聞けば、「急に焼きまんじゅうが食べたくなった」 といいます。
 店主からも 「こんなに売れたのは初めてです」 と礼を言われました。

 もしかして、これって、サブリミナル効果?

 「やんやん焼きまん まんじゅうろう」
 と、くり返し聴かされたため、脳内で映像化され、
 「こげ目ほどほど 香ばしや」
 という歌詞に、嗅覚を刺激されたのでしょうか?


 もしかすると将来、この歌は 「焼きまんじゅうろう」 のテーマソングとしてだけではなく、「焼きまんじゅう」 の販売促進ソングになるかもしれませんぞ!
 そうなると、夢の印税生活ができるかも!?

 なんて、夢を見ています。
   


Posted by 小暮 淳 at 10:35Comments(2)ライブ・イベント

2024年01月26日

テライブ IN 節分会


 あの伝説のスーパーローカルオヤジバンドが帰って来る!


 こんにちは、シンガーソング温泉ライターの小暮です。
 僕がリードボーカルをつとめる 「じゅん&クァ・パラダイス」 が、4年半ぶりに野外ライブに出演します。

 最後に出演したのが2019年夏の四万温泉でのイベントでした。
 その前年には、伊香保温泉の老舗旅館で単独ライブを行いました。

 そうなんです。
 僕らは、温泉地御用達バンドなんです。
 というのも、演奏するのは全曲、オリジナル曲。
 しかも、ご当地温泉地ソングぱかり。


 知らない人がほとんどでしょうが、最大のヒット曲(?)は、『GO!GO!温泉パラダイス ~湯の国 群馬県篇~』。
 県内主要の27温泉地が歌詞に読み込まれた、群馬の温泉応援ソングです。
 15年前のCD発売(?)当時は、テレビやラジオ、新聞等でも、たびたび取り上げられ、イベントに引っ張りだこでした。

 ついには県からの依頼を受け、「群馬デスティネーションキャンペーン」 の会場 (グリーンドーム前橋) でも歌唱。
 県内温泉地の女将さんら50人と一緒に、歌って踊りました。
 その時の司会は、タレントの中山秀征さんと井森美幸さんです。


 時はめぐり、その後はコロナ禍の影響もあり、活動は休止していました。
 が!
 ここに来て、出演依頼がありました。
 しかも、温泉地からではなく、開山500年の歴史ある寺院での伝統ある 「節分会」 という行事会場です。


 商売繫盛、身体健康、開運厄除、入試合格、家内安全、安産子宝……
 福は内、鬼は外!

 ぜひ、御祈願に、お越しください。



        仁叟寺(じんそうじ) 「節分会」

 ●日時  2024年2月3日(土)  
        第1回豆まき 14:00~ 第2回豆まき 15:30~
 ●会場  仁叟寺 高崎市吉井町神保1295  TEL.027-387-3080

 ※ライブは第1回と第2回の豆まきの間に開催されます。
   


Posted by 小暮 淳 at 12:01Comments(3)ライブ・イベント

2023年11月19日

追悼の歌が聴こえる


 ♪ GOGO 温泉パラダイス YUYU 湯の国ぐんま県
   GOGO 温泉パラダイス YUYU 湯の国ぐんま県

 不思議な感覚に陥りました。
 大きなホールに流れる歌は、その昔、僕が作詞作曲した群馬県の温泉応援歌 『GO!GO!温泉パラダイス』。
 歌っているのは、スーパーローカルオヤジバンド 「じゅん&クァ・パラダイス」 のボーカル、小暮淳。

 そうです、自分の歌声に迎えられて会場に入るという、前代未聞の体験をしてきました。


 昨日、前橋市民文化会館で開催された、第3回 落語VS講談 三遊亭圓馬・神田松鯉 「二人会」 での出来事です。

 事前に、主催者側からCD使用の許可を求める連絡はありました。
 でもね、まさか、こんなサプライズが起こるなんて……

 なんで、僕の歌なんだろうか?


 圓馬師匠の落語と松鯉先生の講談の後、中入り (休憩) に入りました。
 (ちなみに人間国宝の松鯉先生は神田伯山の師匠です)
 トイレに席を立った時、また会場にサプライズが流れました。

 ♪ やんやん焼きまん まんじゅうろう
   こげ目ほどほど 香ばしや
   やんやん焼きまん まんじゅうろう
   見た目べたつく つらがまえ
   でも 内はさっぱり 心意気

 野村たかあき作詞・小暮淳作曲 『焼きまんじゅうろう 旅すがた』 であります。
 これも歌っているのは僕です。


 なんで?
 この会場で、僕の歌が流れる理由は?

 トイレからもどり、パンフレットを読み返して、ハッとしました。
 そうか、追悼だったんだ!


 <前橋市出身の絵本作家・野村たかあきさん。3年ほど前に釈台 (講談師の方が使用する台) について相談したところ、弟さんが大工さんということで無償で作ったいただきました。その後のコロナ禍により、この釈台は一度も使われませんでした。ですが、今回いよいよこの釈台で松鯉先生にお話ししていただきます。
  しかしながら今年7月、野村さんはご病気により天国に旅立たれました。本日の公演をとても楽しみにされていたということで非常に哀しく残念です。
 講談や落語が大好きだった野村さん。きっとこの会場に遊びに来てくれていることと思います。改めて野村さんのご冥福をお祈りし、本日の公演に臨みたいと思います。>(パンフレットより)


 思えば 『GO!GO!温泉パラダイス』 に、踊りの振り付けをしてくださったのは野村さんでした。
 そして、『焼きまんじゅうろう 旅すがた』 の歌詞を書いてくださったのも野村さんです。
 主催者は、そのことを知っていて、会場でこの2曲を流し、野村さんを迎えようとしていたのですね。

 そのことに気づき、胸の奥の方がジーンと熱くなりました。


 野村さん、昨日は楽しかったですね!
   


Posted by 小暮 淳 at 11:36Comments(0)ライブ・イベント

2023年10月28日

広瀬川に遊びにおいでよ!


 このブログでも 「神社かみしばい」 でお馴染みの画家でイラストレーターの須賀りすさん。
 僕の作品では、絵本 『誕生日の夜』(よろずかわら版) や紙芝居 『いせさき宮子の浦島太郎』 『女堀と桜姫』(壽ちんどん宣伝社) などの作画を担当していただいています。

 そんな彼女が来週の日曜日に、ワークショップを出店します。


 会場は広瀬川河畔 (前橋市) 、中央前橋駅近くの緑地遊歩道沿いです。
 ハンドメイド、キッチンカー、ワークショップのほか、占い、紅茶インストラクター、絵本、Tシャツショップなど24店が出店。
 お好み焼きやケバブなどの食品販売店も集まります。

 当日は、僕も須賀さんのブースを間借りして著書を販売します。
 お時間のある方は、遊びに来てください。
 ※(須賀さんのブースは一番東の中央前橋駅側)

 川風に吹かれながら、一緒にビールでも吞みましょう!



      第1回 広瀬川ハートフルマルシェ

 日時/2023年11月5日(日) 10:00~16:00頃
 場所/広瀬川右岸河畔 展望橋付近 (前橋市城東町3-3)
 主催・問合/カプンカ TEL.090-9309-7413
 ※会場駐車場はありません。周辺有料駐車場をご利用ください。
   


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2023年09月03日

落語 VS 講談 「二人会」


 落語家の三遊亭圓馬師匠と初めてお会いしたのは、かれこれ20年以上前のこと。
 当時は、まだ二ツ目で橘ノ好圓でした。

 平成14(2002)年、真打に昇進。
 五代目三遊亭圓馬を襲名しました。
 その年に東京で開かれた襲名披露祝賀会には、僕も出席しました。


 講談師の神田松鯉先生との出会いは、平成30(2018)年の秋。
 高崎市で開催された圓馬師匠との 「二人会」 終演後の打ち上げの席でした。
 先生は、名も知れぬ僕なんかにも大変フレンドリーに接してくださいました。

 というのも松鯉先生は、群馬県伊勢崎市生まれ。
 前橋市で育ち、前橋商業高校のOBであります。
 よって、群馬には並々ならぬ郷土愛があり、郷土の人との交流を大切にしてくださっているのであります。

 ご存知、神田伯山の師匠であり、令和元(2019)年には文化審議会より重要無形文化財保持者 (人間国宝) に認定されています。


 そんな偉大な師匠と先生を僕に引き合わせてくれた奇特な人が、友人で前橋市在住のイラストレーター、飯塚裕子さんであります。
 彼女とは仕事仲間でもあり、今までに雑誌や絵本、紙芝居、著書の装幀画などの制作でコンビを組んできました。
 その彼女が主催者となり、またまた二大巨匠を群馬に招へいします!

 この機会に、人間国宝の話芸を、ぜひ地元で!



       第3回 落語 VS 講談 「二人会」

 ●日時/2023年11月18日(土) 14:30開場 15:00開演
 ●会場/昌賢学園まえばしホール 小ホール (前橋市民文化会館)
       前橋市南町3-62-1
 ●料金/全席自由 前売 3,500円 当日 4,000円

 ■チケット販売
   昌賢学園まえばしホール(前橋市民文化会館) TEL.027-221-4321
   ベイシア文化ホール(群馬県民会館) TEL.027-232-1111
   前橋観光コンベンション協会 TEL.027-235-2211
 ■チケット予約・問合
   キャロットプラン (飯塚) TEL.027-280-3423 (10時~18時)
   


Posted by 小暮 淳 at 12:17Comments(0)ライブ・イベント

2023年08月12日

締切迫る! 温泉サミットのオフ会


 “あの人” が参加します!


 先月告知した 「温泉サミットのオフ会 in 幡谷温泉」 の締め切り日が迫っています。
 (当ブログの2023年7月19日 「温泉サミットのオフ会 in 幡谷温泉」 参照)
 まだ定員に空きがありますので、申し込みは急いでください。

 ていうか、思わぬサプライズが発生しました!
 事務局から 「“あの人” から参加申し込みがあった」 との連絡を受けました。

 “あの人” とは?

 もう、温泉ファンなら誰もが知っいる “あの人” です。
 (僕も著書を持ってま~す!)
 “あの人” を囲んで、酒を酌み交わしながら楽しい温泉談議をしましょう!


  <イベント内容>
 ●温泉マニア・温泉好き・温泉に興味のある方なら誰でも参加OK!
 ●温泉についての質問や自慢の温泉話を紹介し合いましょう!
 ●「ささの湯」 の美味しい料理と地酒に酔いしれましょう!
 ※日帰りの方は、通常料金で会場を利用できます。
 ※当日は全館貸切となります。



     温泉サミットのオフ会 in 幡谷温泉
      第2回 「温泉大好き集まれ!」

 日時/2023年8月26日(土) 午後~27(日) 午前 ※昼食はありません。
 会場/幡谷温泉 「ささの湯」 群馬県利根郡片品村幡谷535
 定員/先着25名
 会費/10,000円 (1泊2食)
 締切/2023年8月15日(火)
 申込/幡谷温泉 「ささの湯」 TEL.0278-58-3630 (荒井)
      群馬温泉サミット事務局 TEL.080-1023-9558 (関口)

 ☆ “あの人” が気になる方は、事務局にお問い合わせください。
  


Posted by 小暮 淳 at 12:08Comments(4)ライブ・イベント

2023年07月19日

温泉サミットのオフ会 in 幡谷温泉


 【幡谷温泉 ささの湯】
 泉質は無色透明のアルカリ性単純温泉。トロンとした肌に張り付くような浴感は、実に滑らかだ。それだけで美肌効果があることがわかる。何よりも浴槽の縁全体からザバザバと滝のようにあふれ出ている湯量に驚かされる。毎分約260リットルという豊富な湯を、たった一軒で使い切っているとは、なんと贅沢なことだろう。
 (『尾瀬の里湯』 より)


 2020年より開催している 「群馬温泉暖議(サミット)」。
 僕は毎年、講師として参加しています。

 が、そんなに堅苦しくなく、もっとラフに集まり、大好きな温泉の話をしながら一晩中、酒を呑みたい!という意見が多く、公式のサミットと別に “オフ会” も開いています。
 昨年の5月に幡谷温泉(群馬県片品村) の 「ささの湯」 で第1回を開催したところ大変好評だったため、今年も開催されることになりました。


 イベント内容は?
 ●温泉マニア・温泉好き・温泉に興味のある方なら誰でも参加OK!
 ●温泉についての質問や自慢の温泉話を紹介し合いましょう!
 ●「ささの湯」 の美味しい料理と地酒に酔いしれましょう!
 ※日帰りの方は、通常料金で会場を利用できます。
 ※当日は全館貸切となります。

 僕も参加しますが、今回は講師ではなく一般参加となります。
 気軽に呑み明かしましょう!



     温泉サミットのオフ会 in 幡谷温泉
      第2回 「温泉大好き集まれ!」

 日時/2023年8月26日(土) 午後~27(日) 午前 ※昼食はありません。
 会場/幡谷温泉 「ささの湯」 群馬県利根郡片品村幡谷535
 定員/先着25名
 会費/10,000円 (1泊2食)
 締切/2023年8月15日(火)
 申込/幡谷温泉 「ささの湯」 TEL.0278-58-3630 (荒井)
      群馬温泉サミット事務局 TEL.080-1023-9558 (関口)
   


Posted by 小暮 淳 at 12:11Comments(0)ライブ・イベント

2023年06月30日

スーパーローカルオヤジバンド復活!


 最後にステージに立ったのは、いつだったのだろう?
 コロナが蔓延した年の前年だから確か、2019年の夏……

 四万温泉 (中之条町) で開催された 『四万温泉レトロロックフェスティバル』 だったと記憶してます。
 僕らのバンド 「じゅん&クァ・パラダイス」 は、同フェスティバルの最多出場バンドで、その時もトリを飾らせていただきました。
 僕は、ボーカルを担当しています。


 この年は大忙しで、四万温泉のほかにも伊香保温泉(渋川市) でライブを行いました。
 また、ソロとしも群馬県のデスティネーションキャンペーンのプレイベントとして 「グリーンドーム前橋」 で開催されたステージにて、歌う温泉ライターとして群馬の温泉応援ソング 「GO!GO!温泉パラダイス」 を独唱。
 さらに、この年は前橋市で開催された 「アマチュアちんどんコンテスト」 にも、 「GO!GO!温泉パラダイス」 のチンドンバージョンで出演しました。

 それが……

 新型コロナウイルス感染拡大により、翌年からすべてのイベントが中止。
 我がスーパーローカルオヤジバンドへの出演依頼も、パッタリと途絶えてしまったのであります。

 が、が、が~!
 ついに、この日が来ました!

 バンドの出演依頼が入りました。
 いつ、どこで、どんなイベントなのかは、まだナイショです。
 依頼された段階なので、これから打ち合わせに入ります。
 詳細が決まり次第、読者のみなさんにも、ご報告いたします。


 思えばバンドの結成は、前身の 「KUWAバンド」 を含めると約25年になります。
 「KUWAバン」 は主に既成のフォークソングやグループサウンズの楽曲を演奏するコピーバンドでした。
 メンバーは、ほぼ同じですが、そこにオリジナルソングを加えたのが 「じゅん&クァ・パラダイス」 です。

 僕が温泉地をめぐっているため、温泉地をテーマにした “ご当地温泉ソング” が誕生しました。
 また、当ブログでは 「神社かみしばい」 や 「玉村かみしばい」 でお馴染みの 「焼きまんじゅうろう」 のテーマソングも15年前から県内の夏祭り会場で演奏してきました。


 これで、やっとコロナの喪が明けます。 
 今回のバンド依頼は、4年ぶりの朗報となりました。

 よーし、また暴れるぞーーーーっ!!!!
   


Posted by 小暮 淳 at 12:05Comments(2)ライブ・イベント

2023年03月13日

絹の国の人だもの


 『繭と生糸は日本一』

 ご存知、「上毛かるた」 の 「ま」 の読み札です。
 現在でも繭の生産量は、群馬県が日本一だといいます。
 でも若い人は、ピンとこないかもしれませんね。

 僕が子どもの頃 (昭和30年代) は、まだ我が家の周りも一面の桑畑でした。
 クラスの中にも何人か養蚕農家の子がいました。
 どの子も蚕(かいこ)のことは、「おかいこさん」 とか 「おかいこさま」 と大切に呼んでいました。


 蚕のことを 「おこさん」 と呼ぶ地方もあるんですね。
 昨日、初めて知りました。

 高崎市箕郷文化会館で上演された養蚕演劇 『蚕影様物語 (こかげさんものがたり)』 を観てきました。


 舞台は明治期の相馬村 (旧箕郷町) の養蚕農家。
 家族みんなで大切にお蚕を育てています。
 しかし、ある日、突然、晴れていた空が急に暗くなり、雷鳴がとどろき、雹(ひょう)が降り積もり、あたり一帯は氷の海と化し、桑畑が大打撃を受けました。
 桑の葉がないと、お蚕の飼育を続けることはできません。
 村人たちは、涙ながらに生きたままのお蚕を土の中に埋め、その供養と、この時の惨状を後世に伝えるため 「蚕影碑」 を建てました。

 物語は、この 「蚕影碑」 を元養蚕教師の夫婦が訪ねる現代のシーンから始まります。


 脚本・演出の岡本優子さん (高崎市箕郷町在住) は、この物語の劇化について、こう語っています。
 <私は養蚕農家に生まれ、子供の頃は蚕影碑の近くで育ちました。そして当時の大人から 「地の底で蠢くお蚕様の叫び声、そして必死に這い出して来ようとする、夥しい数のお蚕様の姿を想像してごらん」 と言われ、胸が苦しくなった思い出があります。(中略) 忘れてはいけない過去の歴史を演劇により未来へと語り継いでいきたい、という願いを込めて本日皆さまにお届けします> パンフレットより

 まさに、知られざる養蚕国群馬の歴史を垣間見ました。
 “絹の国” として発展した影には様々な困難と、それを乗り越えてきた農民の並々ならぬ苦労があったのです。


 今回、なぜ僕は、この演劇を知り、観覧したのか?
 それは、出演女優と知り合いだったからです。

 その女優とは?
 このブログにも、たびたび登場する紙芝居仲間の画家・須賀りすさんであります。
 とにかく、彼女は多彩な才能の持ち主です。

 本業は画家でありイラストレーターですが、アマチュアちんどん屋のメンバーでもあり、ラジオなどで小説の朗読もしています。
 そんな彼女のもう一つの顔が、役者です。

 今回も兄を落雷で亡くす、貧しい農家の娘役を見事に演じ切っていました。
 素晴らしい!

 次は、どんなジャンルに挑戦するのでしょうか?
   


Posted by 小暮 淳 at 12:09Comments(0)ライブ・イベント

2023年01月29日

吟遊詩人の夜


  悪い魂なんてない
  悪い考えがあるだけだ
  弱い魂なんてない
  弱い考えがあるだけだ
  お前の魂は
  何も諦めてなんかいない
  そんな器用に出来てない
  恐れるモノは何もない
  いいから
  泳ぎたいように 泳げ!
  踊りたいように 踊れ!

  ブギー!ブギー!ブギー!


 “尊敬する人” には、まま出会うことがあります。
 でも、“嫉妬する人” と会うことは、稀なことです。
 尊敬は、芸術、芸能、文学、音楽に限らず、作品に触れたときに抱く感情です。
 でも嫉妬は、その人の生きざまに触れたときに、湧き上がる情熱です。

 昨晩、久しぶりに魂が震えました。


 その人の名は、シンガーソングライターの西山正規さん。
 友人に誘われて、前橋市の 「クールフール」 というライブハウスへ行ってきました。

 ライブハウスへ行くなんて、何十年ぶりのことでした。
 でも、そこは、まるで時が止まってしまっているかのよう。
 薄暗く、大音響の中に立ち込める煙草の煙……
 その秘密めいて、不良っぽい雰囲気が、一気に僕の五感をあの頃に引きずり込みました。


 西山正規さんは、東京都出身。
 歳は、たぶん50代の後半。

 「一度、見てください」
 見る? 聴くじゃなくて、見るなの?
 友人に誘われた意味は、彼がステージに立った瞬時に分かりました。

 絶叫とも、雄叫びともつかぬ奇声を上げると、エレキギターをかき鳴らしながら、激しく語り始めました。


 ♪ 悪い魂なんてない! 悪い考えがあるだけだ! ♪


 独唱パンク?

 時に彼は床に寝転がりながら、客席のイスに飛び乗りながら、ギターをかき鳴らし、叫び続けるのです。
 その姿は、吟遊詩人のよう。


 あ! あああああ……
 胸が痛いのです。
 彼の言葉が、防御する間もなく、とがったキリの先のように刺し込んできます。

 え? なんだろう、この息苦しさは?
 いつから僕は言葉を、こんなにもオブラートにくるんで生きるようになってしまったのだろうか?


 時に彼は、放送コードに引っかかりそうな言葉を発します。
 でもそれは、誰もが心に隠し持っている凶器なのです。
 その凶器が、オブラートの被膜を少しずつ、はがしていくのです。

 ライブ終了後、僕は年甲斐もなく、彼に嫉妬していました。
 カッコイイとも違うし、あこがれとも違います。
 理想でもないし、羨望でもありません。

 ただ単に、彼の “生きざま” への素直な感情でした。


 「カンパーイ!」
 彼が僕のテーブルに来ました。
 「アニキ、ありがとう!」
 いつしか彼は、僕のことを、そう呼んでいました。

 初対面なのにね。
 ステージとのギャップに、ちょっぴり “萌え~” とした夜でした。
   


Posted by 小暮 淳 at 13:06Comments(0)ライブ・イベント

2023年01月24日

輝ける才能の片鱗


 「月刊○○○の編集長をしていた小暮です」
 「あーーッ! お久しぶりです」
 イベント終了後に、僕は彼に声をかけました。
 約20年ぶりの再会でした。


 アーツ前橋 (前橋市) では現在、全国で開催中の萩原朔太郎の没後80年を記念した 「萩原朔太郎大全2022」 の関連企画として 『朔太郎と写真』 展が開催中です。
 展覧会では、朔太郎が故郷、前橋を中心に撮影した風景写真に加えて、朔太郎が撮影した同じ場所で時代を超えて新たに撮影した萩原朔美氏の写真、朔太郎のポートレートをモチーフとする吉増剛造氏のポラロイド写真、朔太郎という詩人の痕跡をたどり、制作された木暮伸也氏の写真により構成、展示されています。
 ※(当ブログの2022年11月30日 「詩人の目 レンズの眼」 参照)

 この企画展に関連したトークショーが前橋文学館 (前橋市) で開催さるというので、出席してきました。


 『詩人と写真』 と銘打たれたトークショーの出演者は、下記の3人です。
 萩原朔美 (映像作家、エッセイスト、多摩美術大学名誉教授、前橋文学館館長)
 吉増剛造 (詩人、萩原朔太郎賞選考委員)
 木暮伸也 (写真家)

 僕が、このトークショーに出席しようと思ったのは、チラシの中に木暮 (きぐれ) 君の名前があったからです。


 彼との出会いは、編集者とカメラマンとしてでした。
 当時、僕は生活情報誌の編集長をしていました。
 撮影現場にも、たびたび立ち会うことがあり、何人ものカメラマンとご一緒しました。
 その中でも、異彩を放っていたのが木暮君でした。

 確か、彼は僕より、ひと回りほど若かったと思います。
 どこが他のカメラマンと、違っていたのか?
 僕は写真のことは詳しくないので、感覚的な違いを感じたとしか言えませんが、人物や商品を撮る目線が違っていたと思います。

 クライアントの指示通りに、キレイに撮り、スムーズに仕上げるのが商業カメラマンとすれば、彼は常に、被写体を自分の中に取り込もうとしているように見えました。

 当時、彼は美術学校を卒業して、現代アートの研究所に入所していました。
 すでに、アーティストとして活動していたのです。
 商業写真を撮っていたのは、生活のためでした。


 あれから20年近い月日が経ちました。
 ことあるごとに、彼の名前は見かけていましたが、なかなか会いに行くチャンスがありませんでした。
 「これで、やっと会える!」
 そう思い、会場へ足を運びました。


 現在、彼の作品は、下記の2会場で鑑賞することができます。
 ぜひ、お出かけください。

 ●アーツ前橋 「朔太郎と写真」 ~2023年3月5日(日)
 ●群馬県立近代美術館 「アートのための場所づくり」 ~4月9日(日)
   


Posted by 小暮 淳 at 11:41Comments(0)ライブ・イベント

2022年12月04日

温泉サミットを終えて


 昨日と今日の2日間にわたり、群馬県みなかみ町で開催された 「第3回 ぐんま温泉サミット in つきよの」 が無事終了しました。

 会場となった月夜野温泉 「みねの湯つきよの館」 には、県内外から12人の温泉ファンが集まりました。
 遠く、長野県と神奈川県から参加された方もいました。


 みなさんは、覚えていますか?
 以前、東京へ向かう電車の中で、僕の読者だというご夫婦に声をかけられ、一緒に写真を撮ったという話を?
 (当ブログの2022年10月15日 「フルネームで呼ばれて」 参照)

 その、ご夫婦も参加されていました。


 そして今回は、みなかみ町観光協会が、全面的に協力してくださいました。
 会場の大広間には、観光協会のブースが設けられ、拙著 『みなかみ18湯』(上毛新聞社) の上・下巻が販売されました。

 ということで、今回の僕の講演は 「令和版 みなかみ紀行」 と題して、今年来町100年を迎えた詩人・若山牧水の 『みなかみ紀行』 にあやかり、みなかみ町の全18ヵ所の温泉地の歴史や湯の特徴を取材時のエピソードをまじえながら話させていただきました。

 講演の後、サミット (意見交換会) を行い、休憩 (入浴タイム) をはさみ、懇親会 (食事会) となりました。
 旅館側の配慮で、二次会場を別に設けていただき、深夜2時過ぎまで熱い熱い温泉談議が続きました。


 女将さん、スタッフの方々、観光協会の木村さん、大変お世話になりました。
 着実に回を重ねるごとに群馬の温泉愛は深まり、「群馬といえば温泉」 から 「温泉といえば群馬」 への認知度が上がっています。

 参加されたみなさん、大変お疲れさまでした。
 そして、たくさんの温泉愛をありがとうございました。

 来年もまた、群馬の温泉地でお会いしましょう!
  


Posted by 小暮 淳 at 14:30Comments(2)ライブ・イベント

2022年11月30日

詩人の目 レンズの眼


  遊園地(るなぱあく)の午後なりき
  楽隊は空に轟き
  廻転木馬の目まぐるしく
  艶(なま)めく紅のごむ風船
  群集の上を飛び行けり。
    (「遊園地にて」 より)


 前橋市民にとって、「遊園地」 といえば、誰もが 「るなぱあく」 の思い出を語ることでしょう。
 「るなぱあく」 は、今でこそ “日本一なつかしい遊園地” として全国に知られるようになりましたが、昔も今も変わらない小さな小さな遊園地なのです。

 昭和29(1954)年11月、前橋市が周辺町村との合併を記念して、「前橋市中央児童遊園」 として開園しました。
 だから僕ら (昭和30年代生まれ) は、「児童遊園」 と呼んでいました。
 「前橋るなぱあく」 と改名されたのは平成18(2006)年のこと。
 市民公募により命名されました。

 でも、本当に一般公募だったのでしょうか?
 少し疑問が残ります。
 だって、「るなぱあく」 という名前は、萩原朔太郎の 「遊園地にて」 という詩に由来するからです。
 朔太郎は、“遊園地” に、あえて 「るなぱあく」 とルビをふっているのです。
 そのことを、どんだけの市民が知っていたでしょうか?


 ルナ=月、パーク=公園ですから、直訳すれば “月の公園” です。
 でも、ハイカラな朔太郎は、知っていたんですね。
 世界には、「るなぱあく」 と呼ばれる移動式遊園地があることを!

 やはり、かなりのセンスの持ち主だったのですね。


 そんな郷土の詩人、萩原朔太郎の没後80年となる今年は、日本全国52ヵ所の文学館や美術館で 「萩原朔太郎大全2022」 と題した朔太郎をテーマにした企画展が開催されています。
 このブログでも、たびたび紹介してきましたが、今日は現在開催中のちょっと変わった企画展を紹介します。

 萩原朔太郎は、明治、大正、昭和を駆け抜けた 「日本近代詩の父」 と称される、日本を代表する詩人です。
 でも、当時の詩人たちと比べ格段に飛びぬけていたのが、そのハイカラとセンスです。
 マンドリンやギターなどの洋楽器に親しんだり、作曲なども手がけています。

 そしてまた、カメラも朔太郎を象徴するアイテムの1つでした。
 17歳の時に初めてカメラを手に入れて以来、生涯を通してカメラに親しみ、写真を撮り続けました。


 アーツ前橋では、朔太郎が故郷、前橋を中心に撮影し続けた風景写真に加えて、朔太郎が撮影した同じ場所で時代を超えて新たに撮影した写真を比較しながら展示しています。
 この写真を撮影したのは、朔太郎の孫である萩原朔美さん (前橋文学館・館長) であります。

 この展示が、とにかく楽しい!
 よくもまあ、大正時代~昭和初期の風景を探し当てたな~と、感心します。
 大渡橋や馬場川などの今も現存する風景もありますが、空襲で焼かれる以前の市街地の同じ風景をも探し出しているところが、お見事です。
 (朔美さんだけでなく、文学館のスタッフが総力を挙げて、当時の撮影場所を探したそうです)


 この企画展は、前期と後期に分かれ、作品の入れ替えがあるところも魅力です。
 ぜひ、2回足を運んでみてください。

 朔太郎ファンはもちろんのこと、写真オタク、昭和レトロ好きも楽しめます。



     萩原朔太郎大全2022
      ―朔太郎と写真―

 ●会期  前期=会期中~2023年1月10日(火)
        後期=2023年1月12日(木)~3月5日(日)
 ●会場  アーツ前橋 1Fギャラリー
 ●開館  10時~18時
 ●休館  水曜日 (祝日の場合は翌日)
 ●観覧  無料
 ●問合  アーツ前橋 TEL.027-230-1144
        群馬県前橋市千代田町5-1-16
    


Posted by 小暮 淳 at 12:00Comments(0)ライブ・イベント

2022年11月23日

海うさぎ、跳んだ!


 「東京で観た、あの絵が、もう一度、身近なところで観られる……」
 と聞いて、群馬県庁昭和庁舎へ行って来ました。


 須賀りすさんといえば、このブログでは 「神社かみしばい」 でお馴染みですが、僕と彼女の付き合いは、かれこれ20年以上になります。
 紙芝居の共作だけではなく、過去には僕が原作の絵本の挿画も描いています。

 でも、あまり世間には、彼女の素顔は知られていないようですね。
 イラストレーターとして、数々の作品を世に残しています。
 「ぐんまこどものくに児童会館」 のキャラクターや 『ココロの絵本』 (大月書店) の装幀・挿画。
 また、企業や団体のポスターやカレンダーも数多く手がけていて、2003年には 「四万温泉観光ポスター」 (原画担当) で、群馬県知事賞を受賞しています。

 プライベートでは、朗読会を開いたり、アマチュアちんどん倶楽部の座員やアマチュア劇団員としても活躍したりと、多彩な顔を持っている人ですが、僕は一貫して彼女のことは “画家” として見ています。


 先月、東京・六本木の国立新美術館で観た 『水のまつり』 (50号変形) と題したアクリル画は、圧巻でした。
 (当ブログの2022年10月19日 「アートの秋を彩る女性たち」 参照)

 テーマは 「海うさぎ」
 たぶん、そう呼ぶのだと思います。
 以前、何かの本で読んだことがありました。
 瀬戸内海だか、どこかの地方では、白波が立つ海面のことを 「うさぎが跳ぶ」 というらしいのです。


 『水のまつり』 は、青く輝く大海原を何匹ものうさぎの群れが、まるでトビウオのように舞っています。
 近寄って見ると、その緻密で繊細な筆運びに驚かされます。

 「よくもこんな細かい筆致で、こんなにもダイナミックな絵に仕上げたものだ」
 と、改めて感嘆しました。


 展示会では、県内のアマチュア作家の作品が出展されていますが、須賀りすさんは特別ゲストとして、『水のまつり』 一点のみ出展しています。
 入場無料ですので、お時間のある人は覗いてみてください。



       「ひとつの輝きへ→」

 ●会期  開催中~2022年11月29日(火)
 ●会場  群馬県庁昭和庁舎 2階 第一展示室
         (群馬県前橋市大手町1-1-1)
 ●時間  10時~17時 (最終日は13時まで)
 ●閲覧  無料
 ●主催  国際芸術振興協会 TEL.027-384-8740
   


Posted by 小暮 淳 at 11:31Comments(0)ライブ・イベント