2012年02月06日
2012年 野外温泉講座
NHK文化センター前橋教室で、僕が講師を務める野外温泉講座も今年で4年目を迎えます。
2009年、「ぐんまの温泉遺産を訪ねる」
2010年、「探訪!ぐんまの源泉一軒宿」
2011年、「探訪!ぐんまの小さな温泉」
そして、今年は好評だった昨年の続編として、「続・探訪!ぐんまの小さな温泉」 が4月より開講されます。
例年ですと、これから講座の告知があり、募集の受付が始まるですが、今年はすでに定員満席となっているため、一般の募集はありません。
「今年こそは!」 と待っていた方、申し訳ありません。
どうして一般募集前に定員になってしまったのかというと、昨年度からの “継続者多数につき” とのことです。
毎年、数名の空きは出るのですが、キャンセル待ちの人もいるため、今年は一般の募集はしないとの連絡がセンターよりありました。
この講座は小型バスを使用しているため、定員は運転手を含めて25名です。
そこに講師の僕とセンターの担当者が同乗しますから、実質の受講生数は22名になります。
「だったら大型バスを出せば?」 との声がたびたび上がるのですが、どうしても小さな温泉地を訪ねるため、小型バスでないと都合が悪いのです。
ご了承ください。
さてさて、幸運にも継続またはキャンセル待ちで今年度の講座に入れた方、おめでとうございます。
そして、よろしくお願いいたします。
今年も、楽しく、群馬の温泉をめぐりましょう!
2012年の日程は、下記のとおりです。
●4月24日 谷川温泉 「旅館たにがわ」(みなかみ町)
●5月22日 向屋温泉 「ヴィラせせらぎ」(上野村)
●6月26日 倉渕川浦温泉 「はまゆう山荘」 と相間川温泉 「ふれあい館」(高崎市)
●7月24日 北軽井沢温泉 「御宿 地蔵川」(長野原町)
●8月28日 座禅温泉 「シャレー丸沼」(片品村)
●9月25日 梨木温泉 「梨木館」(桐生市)
お問合せ/NHK文化センター前橋教室 TEL.027-221-1211
2012年02月05日
まだまだ20回
現在、100回コラムに挑戦中です!
読んでいただいていますか?
昨年の11月から情報コラムサイト 『ハイハイQさんQさんデス』(邱永漢アジア交流センター) にて、「温泉で元気」 というコラムの連載をしています。
コラムの更新日は、毎週水曜日と土曜日。
昨日で、第20回を迎えました。
“やっと” というか、“もう” というか……。
でも、100回という数字を考えると、“まだまだ” というのが正直な感想です。
当初、連載の話が来たときは、正直、悩みました。
書きたいのは山々ですが、はたして100回も書けるだろうか…と。
でもね、その時、こう思ったのですよ。
「100のネタが書けないなら、今すぐ温泉ライターなんて、やめちめぇー!」
てね。
で、なんとか、無知にムチ打って、コツコツと日々、コラムを書きためては、編集部へ送って2ヶ月とちょっと。
とにかく、編集部の担当者が親切で丁寧で、感じの良い人で(まだ、お会いしたことはないのですが)、手取り足取り教えていただきながら、今日までなんとか書き続けています。
実は、担当者のHさんも、大の温泉好きなのです。
僕のコラムを読んで、さっそく群馬の温泉に泊まりに来たくらいですからね。
担当者が温泉好きというのは、とっても心強いものです。
Hさん、なんとか完走できるように、これからもよろしくお願いいたしますね。
ぜひ、今度、群馬の温泉に来られるときは、ご連絡ください。
ご案内いたしますよ。
やっと5分の1、残り80回です。
温泉の楽しさ、群馬の温泉の素晴らしさを全国の皆さんにお知らせするべく、頑張りますので、みなさんも応援してくださいね。
今後とも 「温泉で元気」 のご愛読をよろしくお願いいたします。
※コラム 「温泉で元気」 は、当ブログの 「お気に入り」 より閲覧することができます。
2012年02月04日
胡散臭いって素晴らしい!
以前もブログで紹介しましたが、職業が不明な友人、酒井寛君が、またまた新聞紙上をにぎやかしています。
酒井君とは、僕の小学校1年生以来の旧友であり、バンドの音楽仲間であり、なによりも最近は僕の著書 『あなたにも教えたい 四万温泉』 の表紙とグラビアを撮ったカメラマンであります。
しかし、その実態は・・・
「ドッグアーティスト」 であります!
(当ブログ2011年10月27日 「ドッグアーティストって何?」 参照)
いいでしょう!
この胡散臭い職業名。
ドッグアーティストですよ!
僕は、この胡散臭さが大好きなんです。
でも、ちゃんと彼は活動を続けて、その功績が新聞にも、たびたび取り上げられています。
今年1月9日の上毛新聞に続いて、今日の朝日新聞群馬版にも大きく記事が掲載されました。
“愛犬と一体 パワーの演技”
と題して、彼のディスクドッグ競技者としての活躍ぶりが紹介されています。
でも、新聞では彼の肩書きは、両紙とも 「カメラマン」 なんですね。
残念です。
確かに彼は、カメラも撮ります。
でも、僕が知る限りカメラマンの仕事は一部であり、しかも彼は生活のためにカメラを撮っているわけではありません。
あくまでも、ドッグアーティストとしての一環として、犬の生活写真を撮っているだけです。
(当然、写真の腕前を買われて、僕の本の表紙のように風景写真の撮影を頼まれることもありますが…)
では、なぜ、彼の職業は 「カメラマン」 と表記されてしまうのでしょうか?
たぶん、「ドッグアーティスト」 では胡散臭いからだと思います。
まず、どんな仕事が分からない。
職業として、まだ認知されていないからでしょうね。
でも、いつの時代でも、先駆者は胡散臭いものですよ。
時代のほうが、後からついてくるものです。
僕の職業だって、昔は “フリーター” とよく間違われましたからね。
僕は、彼の職業が、堂々と新聞に肩書きとして掲載される日を待っています。
新しいことを人より先に始めた、彼の独創力と信念を貫く生き方にエールを送ります。
胡散臭いって、素晴らしい!
2012年02月03日
想い出の玉手箱
居酒屋とは、まるで想い出が詰まった玉手箱のような所です。
昨晩は、仕事も一段落ついたし、人恋しくもあり、美味しい料理にもありつきたいし、久々に浴びるほど酒も飲みたいし、という理由から、日の沈みきらないうちに家を出て、いつもの溜まり場、酒処 「H」 へと出かけて行きました。
思えば、今年初めての往訪であります。
ママと常連さんたちに 「おめでとうございます」 のあいさつを済ませて、まずは生ビールから飲み始めであります。
まだ7時前だというのに、ご繁盛の様子。
カウンターの奥から3番目の席に、かろうじて着席。
初対面のお隣のカップルとあいさつをしつつ、料理に手を付け始めました。
でも、どーしても奥の女性が気になって仕方がありません。
僕の本を持っているとかで、会うなり 「先生、先生」 と言いながら温泉の質問を次から次へとしてくるのですが、彼女の “顔” が気になって、気になって、話に集中できないのです。
そう、どこかで見たことある顔なんですよ。
でも、どこだか分からない。
どう思い出しても、最近見た顔じゃない。
これは、すごく古い記憶だ!
うんうん、中学生の頃に、この女性と似た女の子がいた。
でも、同級生じゃない。
そーだ、1つ下の学年にいた女の子だよ。
でも、それにしては若過ぎるような気もするけど・・・
えいっ! 聞いちゃえ!
「もしかして○○中学校じゃありません?」
そうだ、と言う。
「えーーーーと、うーーーーんと、・・・Hさん?」
「そーです!」
彼女もビックリしてたけど、聞いた僕のほうがもっとビックリしました。
この記憶力は、なんだ!
中学卒業してから38年も経っているのに、しかも学年も違うし、口もきいたことないのに、どーして分かったのだろう?
「どーして?」
と問われれば、
「今と同じように、あの頃も、校内で有名な美人だったから」
としか答えようがありません。
そんなこんなで、いきなり中学時代へタイムスリップしてしまい、温泉の話はそこそこで、懐かし話に花が咲いてしまったのであります。
彼女たちが帰り、その入れ替えにトレンチコートをダンディに着こなした初老の紳士が入って来ました。
この人も、見覚えがあります。
「小暮さん、ご活躍じゃない。四万温泉の本、見ましたよ」
と、握手を求めてきました。
忘れもしません。
今から20年くらい前にお世話になった、アートギャラリーのB社長です。
「ご無沙汰しています。その節は、大変お世話になりました。あの時、僕は社長の言葉に、本当に救われました」
と、こちらからも深々とごあいさつをさせていただきました。
当時、僕はタウン誌の編集者をしていました。
編集者といっても、タウン誌ですから、当然、広告営業も同時に行います。
社長の店にも毎月、通っていました。
でも、一度として会えたことがありませんでした。
その都度、従業員に名刺と見本誌を渡して、帰ってきていました。
ある日のこと。
いつものように店に寄ると、たまたま社長がいました。
初めてお会いする社長は、僕にこんなことを言ったのです。
「どうして車のタイヤはパンクするか知っているかい? 1度や2度、クギをひいたくらいじゃ、タイヤはパンクしない。何度も何度もひかれるうちにクギが立ってくる。そして、次にひいたタイヤがパンクするんだよ」
最初、僕は、社長が何を言っているのだか分かりませんでした。
社長は、話を続けます。
「毎月毎月、あなたが足しげく通って来ていたことは知っていましたよ。もし今日、他の雑誌が来ていたら、その雑誌に広告を出していたでしょう。でも、あなたは今日も、こうやって通ってきた。私も若い頃に営業をやってましたから、その姿勢に共感いたします」
と言って、即決で広告の契約をしてくださったのです。
そして、昨晩も、
「ええ、覚えていますよ。その会話・・・」
もう、なんだかそれだけで、胸の奥のほうが熱くなってしまいましたよ。
社長、お元気で何よりです。
あの頃の若造も、なんとか年を重ねて、こうやっていっぱしに酒を飲めるようになりました。
月日が経つのは早いものです。
でも、その月日の中には、たくさんの想い出が詰まっているのですね。
まるで玉手箱のように・・・
でも、玉手箱ですから、うかつにフタを開けてしまうと、大変です。
夕べは、大事な玉手箱を抱えるようにして、家路に着きました。
2012年02月02日
本が売れない時代に
僕は毎年、80~100軒の温泉旅館を訪ねています。
現在、1年1冊のペースで温泉本を出版していますから、掲載される温泉旅館平均40~50軒、プラス、雑誌や新聞の取材をあわせると、その倍になります。
と、いうことは、年々累積軒数も増えていくわけで、ゆえに毎年届く年賀状の枚数も増え続けています。
当然、僕からも1年間の感謝を込めて返しますから、出す年賀状の数も増え続けているのが現状です。
経費的にはバカになりませんが、そのぶん、喜びも年々倍増しているというものです。
「ああ、そうそう、この旅館を訪ねたのは、真冬の雪の日だったなぁ」
とか、
「凄い暑い日で、温泉も熱くて、湯あたりしたっけ」
なんて、一枚一枚に目を通しながら取材の思い出に浸っています。
なかには、「また飲みましょう!」 なんていう主人の添え書きもあり、つくづく 「この仕事をしていて良かった」 と感慨にふけたりもするのです。
年賀状に限らず、ふだんでも旅館のご主人や女将さんから手紙や電話をいただくことがあります。
一番多いのは、取材をして、雑誌や新聞に記事が載ったときです。
今年になってからも、何軒かの旅館から手紙と電話をいただきました。
記事を書くのは僕の仕事ですから、別段特別なことをしているとは思わないのですが、掲載された旅館にとっては嬉しいもののようです。
仕事をして、感謝されるのですから、「オレの人生、これで間違ってないのかもな」 と、その都度、勝手に納得しています。
お礼の電話以外で多いのが、本の注文です。
本来、本の注文は出版元へ連絡するべきなのですが、
「発注先の紙、どこかへいっちゃったから、小暮さんにかけちゃった」 とか、
僕が取材の申し込みで電話をすると、
「いいところに電話をもらいました。本が売り切れてないのよ。来るときに持ってきてくださる?」
なんて注文されてしまうこともあります。
こんなときは、僕から出版元へ連絡をして、配送の手続きをしてあげます。
でも考えてみれば、ありがたい話です。
書店では、なかなか本が売れない時代ですからね。
ご存知の人も多いと思いますが、僕の本は書店以外でも、本に掲載された旅館で販売しています。
実は、この販売量が、バカになりません。
すでに100冊以上売っている旅館が何軒もあり、なかには200冊以上の注文を受けている旅館もあるのですよ。
これって、もしかすると、書店よりも売り上げてますよね!
現在、『ぐんまの源泉一軒宿』 『群馬の小さな温泉』 『あなたにも教えたい 四万温泉』 が、書店以外でも掲載されている旅館または関連施設にて販売されています。
旅館によっては 「群馬の温泉の発展のために!」 と、自分の旅館が掲載されていない本でも販売してくださっている旅館が何軒かあります。
本当に、頭が下がる思いでいっぱいです。
ありがとうございます。
で、たくさん本が売れてる旅館には、ある共通があります。
それは、各客室に見本として1冊ずつ本が置かれているということ。
宿泊客が、滞在中に部屋で読んで、帰りにおみやげとして買って帰るのです。
それも、自分のおみやげとして買って帰る人が多いようです。
実際、僕の本を持って、県内の温泉旅館を泊まり歩いている読者がいるとの情報が、各旅館から寄せられています。
著者冥利に尽きるというものです。
まだまだ群馬県には、取材をしていない温泉旅館がたくさんあります。
すべての温泉旅館を世に出すのが、僕の夢であります。
さーて、今年も書いて書いて書きまくりますよ~!
ぜひ、今秋の新刊出版を楽しみにしていてくださいね。
2012年02月01日
『おやじの湯』 今日から連載
今日の朝日新聞は、もう読まれましたか?
いよいよ今日から、小暮淳の新シリーズ 『おやじの湯』 がスタートしました。
これは、昨年の2月から朝日新聞の群馬版に隔週で掲載している 「湯守の女房」 が、今月で1周年を迎えたことを機に、番外編として読者にお送りする不定期連載です。
シリーズ第1回目の今日は、名湯・四万温泉の 「積善館」 であります。
ご覧になられた人は、驚かれたのでは?
そう、いつもは僕だけが裸ですが、今回は、ご主人までもが一緒に入浴している写真が載っています。
ここが、今回の連載のミソです。
長年、温泉ライターとして雑誌や新聞に連載をしてきましたが、旅館の主人と一緒に入浴する取材は、初の試みです。
新聞社から 「湯守の女房とは、違う切り口の連載ができませんかね?」 と相談を受けたときに、ピーンとひらめいたのですよ。
今までに、どこもやっていない企画をやりたい!
それも、他人が真似しようとしても絶対にできない取材方法で!
それは、群馬県内の温泉を行き尽くし、通い続けた者にしか “体を許さない” 湯守との入浴しかない!と・・・
で、その僕の情熱に答えてくれた第1号の温泉旅館が、四万温泉屈指の老舗旅館 「積善館」 だったのであります。
いやぁ~、写真の中の黒澤さんも僕も、気持ち良さそうに温泉に入っていますねぇ~。
これぞ、体を張った取材であります。
今後のシリーズ展開が、筆者本人も楽しみでなりません。
ちなみに今回も、「おやじの湯」 という題字と頑固おやじのイラストは、木彫家で絵本作家の野村たかあきさんにお願いして描いていただきました。
先生、ありがとうございます。
実は24年前、僕が雑誌記者になりたての頃、最初に取材したアーティストが野村たかあきさんだったのです。
「いつか、この人と組んで仕事ができるような物書きになりたい!」
そう、あこがれていた雲の上の先生だったのです。
それが、今、こうやって僕の原稿に、先生が挿絵を描いてくださっています。
人生は、捨てたものじゃありませんね。
みなさん、夢を絶対にあきらめないで!
情熱を持って、コツコツと続けていれば、必ず叶うときが来ますよ!
引き続き 『湯守の女房』 も、よろしくお願いいたします。
次回は、2月22日(水)の掲載となります。