温泉ライター、小暮淳の公式ブログです。雑誌や新聞では書けなかったこぼれ話や講演会、セミナーなどのイベント情報および日常をつれづれなるままに公表しています。
プロフィール
小暮 淳
小暮 淳
こぐれ じゅん



1958年、群馬県前橋市生まれ。

群馬県内のタウン誌、生活情報誌、フリーペーパー等の編集長を経て、現在はフリーライター。

温泉の魅力に取りつかれ、取材を続けながら群馬県内の温泉地をめぐる。特に一軒宿や小さな温泉地を中心に訪ね、新聞や雑誌にエッセーやコラムを執筆中。群馬の温泉のPRを兼ねて、セミナーや講演活動も行っている。

群馬県温泉アドバイザー「フォローアップ研修会」講師(平成19年度)。

長野県温泉協会「研修会」講師(平成20年度)

NHK文化センター前橋教室「野外温泉講座」講師(平成21年度~現在)
NHK-FM前橋放送局「群馬は温泉パラダイス」パーソナリティー(平成23年度)

前橋カルチャーセンター「小暮淳と行く 湯けむり散歩」講師(平成22、24年度)

群馬テレビ「ニュースジャスト6」コメンテーター(平成24年度~27年)
群馬テレビ「ぐんまトリビア図鑑」スーパーバイザー(平成27年度~現在)

NPO法人「湯治乃邑(くに)」代表理事
群馬のブログポータルサイト「グンブロ」顧問
みなかみ温泉大使
中之条町観光大使
老神温泉大使
伊香保温泉大使
四万温泉大使
ぐんまの地酒大使
群馬県立歴史博物館「友の会」運営委員



著書に『ぐんまの源泉一軒宿』 『群馬の小さな温泉』 『あなたにも教えたい 四万温泉』 『みなかみ18湯〔上〕』 『みなかみ18湯〔下〕』 『新ぐんまの源泉一軒宿』 『尾瀬の里湯~老神片品11温泉』 『西上州の薬湯』『金銀名湯 伊香保温泉』 『ぐんまの里山 てくてく歩き』 『上毛カルテ』(以上、上毛新聞社)、『ぐんま謎学の旅~民話と伝説の舞台』(ちいきしんぶん)、『ヨー!サイゴン』(でくの房)、絵本『誕生日の夜』(よろずかわら版)などがある。

2023年06月30日

スーパーローカルオヤジバンド復活!


 最後にステージに立ったのは、いつだったのだろう?
 コロナが蔓延した年の前年だから確か、2019年の夏……

 四万温泉 (中之条町) で開催された 『四万温泉レトロロックフェスティバル』 だったと記憶してます。
 僕らのバンド 「じゅん&クァ・パラダイス」 は、同フェスティバルの最多出場バンドで、その時もトリを飾らせていただきました。
 僕は、ボーカルを担当しています。


 この年は大忙しで、四万温泉のほかにも伊香保温泉(渋川市) でライブを行いました。
 また、ソロとしも群馬県のデスティネーションキャンペーンのプレイベントとして 「グリーンドーム前橋」 で開催されたステージにて、歌う温泉ライターとして群馬の温泉応援ソング 「GO!GO!温泉パラダイス」 を独唱。
 さらに、この年は前橋市で開催された 「アマチュアちんどんコンテスト」 にも、 「GO!GO!温泉パラダイス」 のチンドンバージョンで出演しました。

 それが……

 新型コロナウイルス感染拡大により、翌年からすべてのイベントが中止。
 我がスーパーローカルオヤジバンドへの出演依頼も、パッタリと途絶えてしまったのであります。

 が、が、が~!
 ついに、この日が来ました!

 バンドの出演依頼が入りました。
 いつ、どこで、どんなイベントなのかは、まだナイショです。
 依頼された段階なので、これから打ち合わせに入ります。
 詳細が決まり次第、読者のみなさんにも、ご報告いたします。


 思えばバンドの結成は、前身の 「KUWAバンド」 を含めると約25年になります。
 「KUWAバン」 は主に既成のフォークソングやグループサウンズの楽曲を演奏するコピーバンドでした。
 メンバーは、ほぼ同じですが、そこにオリジナルソングを加えたのが 「じゅん&クァ・パラダイス」 です。

 僕が温泉地をめぐっているため、温泉地をテーマにした “ご当地温泉ソング” が誕生しました。
 また、当ブログでは 「神社かみしばい」 や 「玉村かみしばい」 でお馴染みの 「焼きまんじゅうろう」 のテーマソングも15年前から県内の夏祭り会場で演奏してきました。


 これで、やっとコロナの喪が明けます。 
 今回のバンド依頼は、4年ぶりの朗報となりました。

 よーし、また暴れるぞーーーーっ!!!!
   


Posted by 小暮 淳 at 12:05Comments(2)ライブ・イベント

2023年06月29日

叱られて


 「肘をつかない!」
 「……? あっ、はい」


 一昨晩、突然、末娘(次女) が帰ってきました。
 現在、彼女は県外の総合病院で看護師をしながら、一人暮らしをしています。
 急に、2日間の休みが取れたので帰省したようです。

 「おとう、明日の午前中、ヒマ?」
 「ヒマじゃないけど、いるよ」
 「だったら駅まで送ってくれる?」
 「ああ、いいよ」
 2日目の夜に娘から、そう告げられました。


 聞けば、乗る電車は昼過ぎとのこと。
 だったら、たまには父娘水入らずで、「ランチでもしようか?」 と提案。
 「おごってくれるなら」 との条件付きで、早めに家を出て、レストランに立ち寄りました。


 冒頭の会話は、その時の娘父の会話です。
 娘が先、父が後。
 叱っているのが娘で、叱られているのが父です。

 知らずのうちに僕は、肘をついて食事をしていたようです。


 「『肘をついて食べるな!』 って、おとうが言ってたんだからね!」
 「そうだっけ?」
 「覚えてないの?」
 「ない」
 「すっごく厳しくって、すっごく、こわかったんだから」
 「怖かった?」
 「こわかったよ~」

 娘によれば、僕はとっても怖い父親だったようです。
 それが今は逆転して、僕が同じことで怒られています。


 「あれ、おとうは、いくつになるんだっけ?」
 「誕生日が来ると、前期高齢者」
 「ぎゃーーーっ、ジジイだ!」
 「ジジイじゃなくて、ジイジだよ」
 「それはK君だけでしょ」

 K君とは、長女の息子です。
 彼女にとっては、甥っ子であります。


 「じゃあな、元気で暮らせよ」
 「うん、おとうもね。くれぐれも、転ばないでよ」
 「転ぶ? そりゃ、なんだい?」
 「老人は、転んでケガをすると老化が進むの!」
 「老人? 誰が?」
 「おとうだよ、前期高齢者でしょ!」

 おいおい、前期高齢者とは便宜上の呼称で、高齢者=老人ではない!
 と思ってみたものの、今後のことを考え、娘の気遣いに感謝することにしました。

 「わかった、転ばない。ありがとう」


 “老いたら子に従え” っていうことですかね?

 でも、高齢者=老人じゃないぞ!
    


Posted by 小暮 淳 at 10:57Comments(0)つれづれ

2023年06月27日

野球<大谷


 たびたび、夢の話で恐縮です。

 でもね、僕としては生まれて初めて見た夢なんです。
 子どもの頃から “野球ギライ” で “野球オンチ” の僕が、この歳になって野球をしている夢を見ました。
 それも1回ではではなく、2度3度……
 しかも毎回、同じシーンです。

 バッターボックスに立って、フルスイング!
 ボールは大当たりで、カキーンと大きな弧を描いて、スタンドへ飛び込んでいきます。
 ただ、なぜか左打ちなんです。
 僕は右利きですから、目が覚めると毎回、「なぜだろう?」 と不思議に思っています。


 思い当たる節はあります。
 大谷翔平です。
 まったく野球に興味のなかった僕が、今年のWBCを観てからというもの、大谷翔平の活躍に釘付けになってしまいました。
 野球は分からなくても、大谷翔平の凄さとカッコよさは分かります。

 またWBC後も海の向こうでの活躍は、毎日のようにテレビニュースで報じられています。
 きっと、左打ちのオオタニサンの映像が、そのまま僕の脳裏に刷り込まれているんでしょうね。


 で、今回も調べてみました。
 夢占いです。

 まず、「ホームランを打つ夢」 は、<今いる環境で大きな成功を収める> <努力が報われ、目標が叶う> <仕事で大きな成果を上げる> ことの暗示だそうです。
 ほほう、これは素晴らしい! と喜びたいところですが、僕が知りたいのは “ホームラン” ではありません。
 なぜ、“左で打っているのか?” です。

 では、「右利きの人が左利きになる夢」 とは?
 <着手している取り組みが、間違った方向に進んでいることを知らせる警告の夢>
 ギェッ、“着手している取り組み” とは、本の出版のことなのか? それとも、温泉かるたの制作のことなのか? はたまた講演や街頭紙芝居のことなのだろうか?
 ちょっぴり、不安になりました。

 が! 夢占いには続きがありました。

 しかし、「目覚めたときにスッキリしている夢」 ならば、<自分の考えを正してくれたり、価値観を変えてくれる人物が出現したり、そのような出来事が起こる暗示> とのことでした。

 もちろん、スッキリした夢です!
 だって、僕は大谷翔平になって、ホームランをかっ飛ばしているのですから!


 まあ、たかが夢ですからね。
 しかも占いです。
 良いほうに解釈したいと思います。

 野球よりもオオタニサン!
 今日も26号ホームランを打ちました。
 きっと今夜も僕は、左打ちでバッターボックスに登場すると思います。

 そして今夜は、“かぶと” をかぶります!
  


Posted by 小暮 淳 at 19:13Comments(0)夢占い

2023年06月26日

夏だ! 落語だ! 紙芝居だ!


 好奇心に任せ、なんでもかんでも手を出していると、時に思わぬ化学反応が起きるものです。
 なんと、紙芝居と落語が、同一の物語を同一会場で披露するという、なんとも奇抜で斬新な企画を本邦初口演いたします。

 演じるのは、紙芝居師の石原之壽(いしはらのことぶき)氏と、アマチュア落語家の都家前橋(みやこやぜんきょう)氏であります。
 そして演目は、どちらも 『焼きまんじゅう旅すがた』。

 そう! 上州のニューヒーロー “焼きまんじゅうろう” の活躍を描いた勧善懲悪の痛快時代劇であります。
 原作は、ご存知、前橋市在住の絵本作家・野村たかあき先生。
 玉村宿を舞台にした同じ話を、紙芝居と落語の二本立てで上演します。
 (詳しくは、当ブログの2023年5月20日 「夏だ!まんじゅうろう祭り」 参照)


 また当日は、ご当地紙芝居 『五料のカッパと妙義のカッパ』 の完結編も上演します。
 果たして、孫兵衛さんは、カッパの魔の手から逃れることができたのか?
 乞う、ご期待!
 (詳しくは、当ブログの2023年5月23日 「人間VSカッパ」 参照)


 開催日時は、下記のとおりです。
 ぜひ、お出かけください。



           玉村ご当地物語
       ~すごいぞ! 紙芝居と落語~
 
 ●日時  2023年7月17日(月・海の日)
        紙芝居/10時、11時、13時、14時
        落語/11時30分、13時30分 
        ※屋外開催 (悪天候時は室内)
 ●会場  玉村八幡宮 境内 (群馬県佐波郡玉村町下新田1)
 ●入場  投げ銭制 ※ペイペイ可
 ●問合  壽ちんどん宣伝社 TEL.090-8109-0480
  


Posted by 小暮 淳 at 12:15Comments(0)神社かみしばい

2023年06月25日

CF終了、いよいよ制作スタート!


 まずは、ご支援いただいた方々に、厚く御礼申し上げます。
 NPO法人 「湯治乃邑(くに)」 が企画・制作を進めている 『ぐんま温泉かるた』 の制作費捻出のために4月7日から始めていたクラウドファンディング (CF) が、6月23日をもって終了したことをご報告いたします。
 ご協力、ありがとうございました。

 目標額には到底届く金額ではありませんでしたが、大切に活用させていただきます。
 また、CF以外にも直接、現金での支援をしてくださった方にも、心より御礼申し上げます。
 こちらも制作費の足しにさせていただきます。


 今回のかるた制作にとってCFは、広告塔でした。
 まずは、当NPO法人の活動を知ってもらうこと。
 そして、かるたを通して、群馬が全国屈指の温泉県であることを知ってもらうこと。
 その手段として、CFを利用させていただきました。

 結果、新聞やラジオなどマスコミによる告知をすることができました。
 また、県内の温泉地でも話題となり、支援の輪が広がっています。


 まずは、アクションを起こす!
 考えているだけでは、何も始まらない!
 立ち止まる暇があったら、歩き出せ!
 案ずるより生むが易し!

 ということで、『ぐんま温泉かるた』 の制作を続行いたします。

 今後とも、ご支援のほど、よろしくお願いいたします。


 NPO法人 「湯治乃邑」 代表理事  小暮 淳
  


Posted by 小暮 淳 at 11:34Comments(2)湯治乃邑

2023年06月24日

宿題の答え合わせ


 100点満点で200点を期待して観たものの、自己評価は150点だった映画 『怪物』。
 ストーリーが少々難解で、伏線の回収に戸惑ってしまい、腑に落ちない箇所が多々ありました。
 仕方なく、その日は宿題として持ち帰ることになりました。
 (当ブログの2023年6月20日 「死んだ眼をした校長」 参照)


 あの日から4日間、僕は頭の中でストーリーを反芻し、腑に落ちなかった箇所をチェック。
 僕なりに仮説を立てて、再度、映画館へ。

 残り50点を回収すべく、宿題の答え合わせをしてきました。


 そしたら、まったく違う映画になっていました。

 前回話しましたが、この映画は3章の構成で作られています。
 第1章は母親目線、第2章は教師目線、そして第3章が子どもたち目線です。

 「怪物、だーれだ?」
 のセリフにミスリードされてしまうため、観客は、どうしても謎解きに走ってしまいます。
 怪物捜しを急ぐあまりストーリーを追いかけることに夢中になり、伏線として描かれているディテールになかなか気づきません。

 僕も1回目は観終わってから 「そういうことだったのか!」 と回収できた箇所がいくつかありましたが、それでも腑に落ちない箇所が残りました。
 今回は、その箇所を徹底チェックするつもりで、映画館の座席に座りました。。


 すると……

 すでにストーリーは頭の中に入っていますから視線に余裕が生まれ、、スクリーンの中の主要人物以外の映像までが入って来ました。
 「あっ、あんなところに居たんだ!」
 と、1回目では見落としていた人物が、スクリーンの奥のほうに映っていたりするのです。

 また、風景や音楽、効果音がハッキリと聴こえてきました。
 「あれ、この場面で、こんな音が流れていたっけ?」
 というように、1回目では完全に聴き逃していた音が、2回目では確認できました。

 そして、エンディングに流れる坂本龍一の美しいメロディー……


 観終わったときの余韻の長さといい、まったく1回目と2回目の視聴では、別の映画になっていました。
 そのとき分かったのです。
 「完全に、してやられた」 と。

 監督の是枝裕和と脚本の坂元裕二よる二重三重にも仕組まれたように見せかけた、実は、単純で純粋な良質のラブストリーであることに……

 それに気づいたとき、込み上げるものがあり、目頭が熱くなりました。


 まだの人は、ぜひ一度。
 一度観た人は、ぜひ、もう一度。
 劇場へ足を運んでみてください。

 きっと依里くんの可愛さに、メロメロになりますよ!
   


Posted by 小暮 淳 at 12:52Comments(0)つれづれ

2023年06月23日

フランス人によるフランス人のための日本酒


 昨日に引き続き、「ぐんまの地酒大使」 からのお知らせです。
 またまた朗報が飛び込んできました!

 今月、フランスで開催された 「Kura Master (クラ マスター)」。
 食文化に造詣が深いフランス人によるフランス人のためのフランスの地で開催される日本酒のコンクールです。
 このコンクールで、島岡酒造 (太田市) の 「群馬泉 山廃 純米」 が、酒母を昔ながらの手法で造る 「クラシック酛(もと)部門」 で最高位のプラチナ賞を受賞しました。


 “酛” とは酒母のことで、この自然の力を活用した昔ながらの日本酒の作り方のことを 「生酛造り」 といいます。
 江戸時代が主流で、明治の中頃まで杜氏の五感によって造られていた醸造法です。

 さらに受賞した銘柄は、“山廃” であります。
 山廃とは、生酛造りの中の “山卸(やまおろし)” という米をあらかじめ潰す作業を、あえて廃止した酒造のことです。

 なんだか専門過ぎて、よくわからないと思いますが、まあ、それだけ手間をかけて造られたクラシカルな酒ということです。
 そんな群馬の酒が、フランス人によるフランス人のための日本酒として、最高賞に選ばれたのですから、これは素晴らしいことであり、群馬県民の誇りであります。


 コンクールの日本酒部門には、純米酒、純米大吟醸酒、サケスパーリング、クラシック酛、古酒の5部門があり、340蔵、1,090点が応募。プラチナ117点、金賞242点が選ばれました。
 審査員はフランス人を中心に一流ホテルやレストランのソムリエ、料理学校関係者が務めています。

 群馬県内の金賞受賞酒は、次の4銘柄です。

 <純米酒部門>
 永井酒造 「MIZUBASHO Artist Series Dessert Sake」 (川場村)
 <純米大吟醸酒部門>
 永井酒造 「谷川岳 純米大吟醸」 (川場村)
 龍神酒造 「尾瀬の雪どけ純米大吟醸生詰」 (館林市) 
 <クラシック酛部門>
 島岡酒造 「群馬泉 超特選 純米」 (太田市)


 うまい酒なら群馬の地酒!
 これからも群馬の地酒を、よろしくお願いいたします。
   


Posted by 小暮 淳 at 12:18Comments(0)大使通信

2023年06月22日

いいぞ! 群馬の地酒 祝・金賞8銘柄


 「えっ、これ、りすさんの絵なの!?」
 いつもの呑み屋で、ママと常連客が驚きの声をあげました。

 僕がカウンターに置いたのは、群馬の地酒です。
 『なかのじょう小町』 本醸造生貯 300ml (貴娘酒造)

 ラベルには、着物姿の美人画が描かれています。
 作者は、群馬在住の画家・須賀りすさん。
 このブログでは、「神社かみしばい」 で、お馴染みの作家さんです。

 紙芝居では僕との共作、『いせさき宮子の浦島太郎』 『女堀と桜姫』 の作画を担当していただきました。


 画伯いわく、「もう20年も昔の仕事です」。
 なのに現在でも根強い人気があり、県内の有名酒店や「道の駅」、地元(中之条町) などで販売してます。
 興味のある方は、ぜひ、お買い求めください。


 そんな折、朗報が飛び込んできました!
 『なかのじょう小町』 の醸造元、貴娘酒造をはじめ群馬県内の8銘柄が、日本酒の出来栄えを審査する 「全国新酒鑑評会」 で金賞を受賞しました。

 鑑評会は2022年7月~23年6月に製造した酒を対象に審査され、全国から818点の応募がありました。
 県酒造組合によれば、「8銘柄の金賞受賞は過去2番目の受賞数で、全国で8番目の多さ。昨年の3銘柄から倍以上に増えた」 とのことです。


 金賞を受賞した蔵元と銘柄は、次の通りです。

 町田酒造店 (前橋市) 「清嘹」
 聖酒造 (渋川市) 「関東の華」
 柴崎酒造 (吉岡町) 「船尾瀧」
 聖徳銘醸 (甘楽町) 「鳳凰 聖徳」
 浅間酒造 (長野原) 「秘幻」
 貴娘酒造 (中之条町) 「貴娘」
 永井酒造 (川場村) 「水芭蕉」
 島岡酒造 (太田市) 「群馬泉」
 ※ほか、松屋酒造 (藤岡市) 「流輝(るか)」 が入賞しました。


 おめでとうございます!
 いいぞ! 群馬の地酒

 「ぐんまの地酒大使」 からのお知らせでした。
  


Posted by 小暮 淳 at 11:35Comments(2)大使通信

2023年06月21日

ぼっちぼっち生きましょう!


 「ぼっち」 という若者言葉があることを、あの事件で初めて知りました。

 先月、長野県中野市で発生した猟銃発砲立てこもり事件です。
 4人の尊い命が奪われました。

 この事件の引き金となったとされるのが、容疑者(31歳) が供述した 「(殺害された) 女性2人に 『ぼっち』 だとバカにされたから」 という言葉。
 “ぼっち” とは、「独りぼっち」 の略語だそうです。

 本当なんでしょうか?
 かなり解せない動機です。
 が、近年、孤独を理由とした無差別殺人や通り魔殺人が増えているような気もします。


 こんなデータがあります。
 今年3月、内閣官房が公表した 「孤独・孤立の実態把握に関する全国調査」 では、「孤独感がしばしある」 「常にある」 「時々ある」 と回答した人を年齢別にみると、最も高かったのは20代 (27.0%) だったといいます。

 これには、ちょっと意外でした。
 だって、独居老人など高齢者のほうが多いと思っていましたからね。
 もしかしたら高齢者のほうが若者より、コミュニティ能力が高いのかもしれません。

 また、孤独とは必ずしも “独り” だからとは限りません。
 “2人の孤独” や “仲間の中の孤独” だってあります。


 で、僕は、ちょっとうがった見方をしてみました。
 若者の “ぼっち” 増加の背景には、SNSの普及が関係しているんじゃないかと?

 「いいね」 や 「フォロワー」 などが多いほうが評価されていると思い込みやすいのも若者です。
 この価値観が、知らず知らずのうちに同調圧力となり、“ぼっち” を感じる要因になっているんじゃないかと。

 “ぼっち” は、認証欲求の成れの果て?


 若者よ、“ぼっち” でいいじゃないか!
 “ぼっち” を大いに謳歌すればいいんだよ!

 “ぼっち” を感じたら、旅に出るがいい。
 旅は、孤独を最大限プラスに転じられる舞台なんだよ。
 孤独をポジティブに感じられるようになってから、群衆の中に我が身を置けばいい。

 それからでも遅くはない。
 人生は、キミが思っているより、ずーっと長いんだから。


 ぼっちぼっち生きましょう!
   


Posted by 小暮 淳 at 12:21Comments(0)つれづれ

2023年06月20日

死んだ眼をした校長


 ちょうど10日前のことでした。
 いつもの店のいつものカウンター席で、隣に居合わせた常連客と雑談をしているときでした。
 トイレに立った見知らぬ男性客が、僕ら2人の後ろで立ち止まって言いました。

 「さっき、怪物の話をしていたでしょう?」


 “怪物” とは、是枝裕和監督の映画 『怪物』 のことです。
 カンヌ国際映画祭のコンペティション部門で、脚本賞を受賞したことでも話題になりました。
 男性客は、映画を観た常連客が僕に話している様子をカウンターの奥で聞いていたようです。

 すると常連客と男性客は、夢中になって映画の話を始めました。
 「最後のシーンだけどさ、あれ、どう解釈しました?」
 男性客はトイレへ行くことさえ、忘れています。

 僕は蚊帳の外にされて、ちょっぴり不機嫌になりました。


 ということで昨日、映画 『怪物』 を観てきました。
 まあ、話題の映画ですからね、すでに観た人もいるでしょうが、まだの人のために、ここではネタバレにならないように、サラリと僕の感想だけ述べさせていただきます。

 ひと言でいえば、期待が大きすぎて、感動する場面を逃してしまいました。
 100点満点で200点を期待してしまったんですね。
 そしたら150点だった。

 残りの50点が見つからず、観終わった後もモヤモヤしながら頭の中で、もう一度最初から映画を反芻していました。
 それでも解けない謎が、いくつもありました。


 舞台は、大きな湖のある郊外の町。
 登場人物は、息子を愛するシングルマザーと学校の教師、そして無邪気な子供たち……。
 物語は、よくある子ども同士ケンカから始まります。

 第1章では、母親の視線。
 第2章では、教師の視線。
 第3章では、主人公の子どもたちの視線で描かれます。

 1つの真実が多方面から描かれることにより、いくつもの解釈がされることを観客は知ります。
 被害者は加害者となり、加害者だと思っていた人が実は被害者だったり。
 その展開は、まるでトリックを暴く、謎解きのよう。

 いくつもの伏線が散りばめられていて、観客の頭脳は、その回収が間に合いません。
 「あの時の行動は、そういうことだったのか!」
 と気づいたそばから、新たな伏線が気になり始めます。

 結局、僕は観終わった後も回収されないままの伏線を、まるで宿題のように家まで持ち帰ることになりました。


 怪物って、だれ?
 みんな怪物で、みんな怪物じゃない?

 僕は、すべての謎を解くガキは、校長を演じた田中裕子さんのセリフにあったように思います。
 暗い過去を持ち、一見、偽善者のような態度を見せる校長先生の眼は、いつも死んでいます。
 その校長先生が主人公の少年に、ポツリと言います。

 「誰かにしか手に入らないものは、幸せって言わないの。誰もが手に入るものを幸せっていうの」


 樹木希林さん亡き後の田中裕子さんの怪演ぶりが、是枝監督作品を際立てています。
 もちろん、坂元裕二さんの脚本については、カンヌの折り紙付きです。
 そして、音楽は今作が最後の映画作品となった故・坂本龍一さん。

 エンディングロールでは、「ご冥福をお祈りいたします」 のテロップが流れました。


 さて、映画を観終わった僕には、宿題が残されました。
 答え合わせのために、もう一度、映画館へ足を運ぼうと思います。
   


Posted by 小暮 淳 at 12:45Comments(0)つれづれ

2023年06月19日

蚊の怨念


 以前、ブログに、クモの話を書きました。
 部屋の中にクモがいたら、どうするか?
 「放っておく」 のか、「退治する」 か……
 (2023年5月26日 「殺生の選択」 参照)

 僕は基本、虫の殺生は極力避けるようにしています。
 ハエでもハチでも、部屋の中にいたら窓を開け放ち、出て行ってもらいます。
 ただ、どうしても思考よりも先に、反射的に体が動いてしまい、即座に叩きつぶしてしまう虫がいます。

 蚊とゴキブリです。
 ゴキブリは逃げられてしまうことが多いのですが、蚊は、ほぼほぼ一発必中で仕留めます。


 いったい僕は、生まれてからこの方、何匹の蚊を殺してきたのでしょうか?
 何百? 何千?
 きっと、あの夢は、そんな蚊たちの怨念だったのかもしれません。


 僕は知らない町にいて、知らない夫婦と出会いました。
 その夫婦は、どうしても僕に食べさせたい物があると、家に招待してくれました。
 山の中の一軒家。
 炭焼き小屋のような小さな家の中に入った途端……

 僕は、蚊の大群に襲われました!
 払いのけても、払いのけても、蚊の大群は僕にまとわりついてきます。
 でも、蚊は僕を刺すことはありません。
 ただ執拗に、僕をどこまでも追いかけてきます。

 「確か、車の中に殺虫剤があったな」
 小屋を飛び出し、車に向かって駆け出したところで、夢は覚めました。


 これは、いったい何を暗示してるのでしょうか?

 夢占いによれば、“蚊” は 「うっとうしい人物」 や 「面倒な出来事」 の象徴だそうです。
 さらに、大群に襲われる夢は、「誹謗中傷や悪口に悩んでいる」 とのこと。
 そして、蚊にまとわりつかれる夢は、「逃げ場のないストレス」 を意味します。

 おおお~、なかなかヒドイ夢じゃありませんか!
 要は、どこかで見知らぬ夫婦が、僕を誹謗中傷する悪口を言っていて、そのことに悩んでいる僕は、逃げ場のないストレスを抱えているということですね。

 って?
 まったく心当たりはありません!

 ということは、僕が見た夢は、何かの暗示などではなく、ストレートに “蚊の怨念” だと思います。
 これから迎える真夏への警告なのです。
 「我々ノ 仲間ヲ 殺スナ」
 という強迫なのです。


 今年の夏は、大変な夏になりそうです。
 梅雨明けが、怖い……
  


Posted by 小暮 淳 at 11:10Comments(0)夢占い

2023年06月18日

お金の話ができません


 「私も、そういう人間になっていたかもしれませんね」

 さる会合での雑談の席でのことです。
 その男性(70代)は、しみじみと言いました。


 話の内容は、いわゆる “マウントを取る” タイプの人間についてでした。
 上から目線の言動で、威圧的な態度をとる人って、ときどきいますよね。
 圧倒的に男性に多く、しかも年配者に多く見受けられます。

 傾向としては、現役時代に “肩書き” で仕事をしていた人間。
 定年退職後、“ただの人” になってからも、“過去の栄光” を引きずっている人間です。


 男性は現在、ボランティア活動をしています。
 でも過去には、父親から引き継いだ会社の社長をしていたといいます。
 その会社が倒産し、自己破産も経験しました。

 「分かるんですよ、そういう人間の気持ちが。小暮さんには、分からんでしょう?」
 「ええ」
 「結局は自分の力ではなく、金の力で生きている人たちですから」
 そう言って、目を細めて微笑みました。


 金の力?
 僕には、生涯無縁な言葉です。
 でも確かに、金の話をする人をときどき見かけます。

 たとえば呑み屋のカウンター席。
 酒の力を借りて、酔いに任せ、大風呂敷を広げるヤカラです。

 「年収は○千万円を切ったことはない」
 「貯金は×億円ある」
 なんてこと、本当なのかホラなのか、吹いている人がいますが、大丈夫でしょうか?
 今のご時世、誰が聞いていて、いつなんどきSNSで拡散されるともしれません。
 酔っても、資産情報は御法度ですぞ!


 「そういえば、ジュンちゃんて、お金の話をしないよね?」
 と、行きつけの店のママに言われたことがありました。
 だから、こう言ってやりました。
 「“しない” んじゃなくて、“できない” の!」
 そう言って、笑い合いました。

 上から目線のお金の話は、聞いていて気持ちの良いものではありませんが、うらやましい話ではあります。
 いえいえ、その人がうらやましいのではなく、ただ単に、お金の話ができることがです。
 その人たちって、たぶん、お金で苦労したことがないんでしょうな。

 今が幸せならば、それで、いいじゃねーかー!
 (貧乏人の負け惜しみかもしれませんが)
  


Posted by 小暮 淳 at 11:46Comments(0)つれづれ

2023年06月17日

祝! FM GUNMA 新社屋


 エフエム群馬さん、新社屋完成!
 おめでとうございます。

 な~んて、今さらですが、遅ればせながらお祝いを申し上げます。
 昨年7月に若宮町の旧社屋から千代田町に移転オープンしたことは知っていましたが、昨日、初めて足を踏み入れました。
 いや~、ピカピカで最新鋭の施設にワクワクしながら見学してきました。


 思えば、僕とエフエム群馬さんとの付き合いは、僕の著書 “群馬の温泉シリーズ” の歴史なんですね。
 『ぐんまの源泉一軒宿』(上毛新聞社) が出版された2009年に、「SPANGLE(スバングル)」 という番組に出演させていただきました。
 その時のパーソナリティーが櫻井三千代さんだっということもあり、その後も本を出版するたびにスタジオにお邪魔するようになりました。

 その後とは、エフエム群馬の人気番組 『G☆FORCE(フォース)』 であります。
 パーソナリティーは櫻井さんと、お笑い芸人の竹村淳矢さん。
 同じ “淳” つながりということもあり、「ジュンジュンコンビ」 と呼ばれるようになりました。


 また番組以外の数々の特番にもコメンテーターとして呼んでいただきました。
 それも温泉ライターとしてではなく、民話や伝説をテーマに語る “謎学ライター” としても出演したことがあります。
 とにかく、エフエム群馬さんには、ただただ、お世話になりっぱなしなのであります。

 そんなエフエム群馬さんから、このたび、またしても出演依頼のお声がかかり、昨日、生放送に出演してきました。
 番組名は、『FRIDAY フルスロットル』。
 お相手は、シンガーソングライターの玉城ちはるさんと、アナウンサーの大津瑛寛さんです。

 お聴きになりましたか?

 20分ほどのゲストコーナーでしたが、現在僕が活動しているNPO法人で制作中の 「ぐんま温泉かるた」 の話をしてきました。


 放送したスタジオは、観覧スペースのある 「クラブエア」。
 なんと、クラブエアが2つもあってビックリ!

 地上4階建ての新社屋には、その他にも2つ、計4つのスタジオがあります。
 それぞれには、赤城・榛名・妙義の上毛三山と谷川岳の名が付いていました。
 というのも番組出演後、旧知の市川まどかアナが、社内を案内してくれたのであります。

 社内では櫻井三千代さんや以前、特番でご一緒したお笑いコンビ 「アンカンミンカン」 の川島さんともお会いし、ご挨拶をすることができました。


 玉城さん、大津さん、ありがとうございました。
 そしてなにより、番組出演を企画してくださり、社内見学の案内までしてくださった市川さん、本当にありがとうございました。

 「ぐんま温泉かるた」 の制作、がんばります!
  


Posted by 小暮 淳 at 12:06Comments(4)テレビ・ラジオ

2023年06月16日

恐怖の便意スポット


 みなさんには、必ずそこへ行くと、毎回同じ現象が起こる場所って、ありますか?
 僕はあります。
 “恐怖の便意スポット” です。

 それも2カ所!


 1カ所は、国道17号を走行中の渋川市エリア。
 仕事柄、草津温泉や四万温泉、猿ヶ京温泉や水上温泉方面へ向かう途中、どうしても渋川市内を通過しないわけにはいきません。

 危険信号が点滅するのは、決まって渋川・伊香保 I Cの入口を通過したあたりです。
 それまでは通常の体調なのに、突然! 刺し込むような腹痛に襲われます。
 我慢に我慢を重ね、ほうほうのていで道の駅 「こもち」 に駆け込むのが常です。

 あのあたり一帯に、何が潜んでいるというのでしょうか?
 もしかしたら、便意を誘発する怪電波が放たれているのでしょうか?


 もう1カ所は、高崎市内にあるNPO法人 「湯治乃邑(にく)」 の事務所です。
 僕は当法人の代表理事を務めています。
 毎月開かれる役員会議のため、前橋市から通っています。

 昨日は6月の役員会議日でした。
 近くの駐車場に車を停め、歩き出しました。
 毎度のことなので、その時点から恐怖心が僕を襲います。

 「今日は大丈夫だろうか?」
 自問自答の結果、体調は万全です。
 その時点では、便意の前兆は微塵もありません。
 「よし、今日は大丈夫だ!」
 と自信を持って、事務所の扉を開けました。

 ところが……

 会議が、あと15分ほどで終わるというときでした。
 突然、落雷に撃たれたように “下り龍” が降りてきました。

 「うわっ!」
 かなりの超特急であります。
 一刻の猶予もありません。

 「す、すみません。ちょっと席を外します」
 他の役員に告げ、トイレへ駆け込みました。


 便器に座り、天井を見上げました。
 <ここには、何かいる>
 月に1回しか来ないのに、ほぼ100%毎回、便意が襲ってくるなんて、悪霊の仕業としか考えられません。

 来月は、大丈夫だろうか?
 それとも次回からは、いつなんどき襲われてもいいように、大人用オムツをはいて来ようかしらん。


 みなさんも、怪電波と悪霊には注意をしてください。
  


Posted by 小暮 淳 at 10:12Comments(2)つれづれ

2023年06月14日

会いに来た読者


 昨日、「会いに行けるライター」 というタイトルでブログを書いたところ、呑み会の席で、このキーワードが飛び交っていました。
 呑み会の名は、「弟子の会」。

 僕のことを勝手に、“先生” とか “師匠” と呼ぶ温泉好きの集まりで、2016年11月に発足しました。
 2カ月に1回、年6回、顔を合わせて酒を酌み交わしています。


 「まさに先生は、“会いに行けるライター” ですよね」
 から始まり、
 「でも、会いに行くまでには、勇気と覚悟がいりました」
 と続き、
 「会ってしまえば、ただの吞兵衛のおっさんなんですけどね」
 と、笑い話に収まります。

 それでも各々には、僕と出会うまでの葛藤の日々があったようです。


 Tさん(男性) とKさん(女性) は、僕が講師を務めるカルチャースクールの温泉講座の生徒でした。
 Tさんは、受講以前から僕の講演などに参加していたといいます。
 偶然にも火曜日が仕事の定休日だったこともあり、平日に開講される講座に参加することができました。

 Kさんは、僕の著書に出会ってから、
 「どうしたら小暮淳に会って、話ができるのか?」
 と考えていたようです。
 講演にも来てくれていたようですが、“会う” ことはできても、“話す” ことはできなかったといいます

 一念発起し、彼女は講座が開講される毎月火曜日に有休をとって、仕事を休み、受講することにしました。


 Sさん(男性) は、さらに古い読者です。
 13年前の、このブログの開設当時からの読者で、たびたびコメントを寄せてくれていました。
 しかし僕は、Sさんのペンネームは知っていても、本名は知らず、当然、姿を見たことがありませんでした。

 例えば、こんなことがありました。
 僕が講演会場へ行くと、受付に菓子折りが届いていました。
 「これは?」
 主催者にたずねると、
 「ええ、男性の方が来て、先生に渡してくださいと」

 まったくもって、謎の人物でした。


 そんなSさんとKさんが7年前に、ある会合で偶然に出会い、これまた偶然にも温泉話になり、やがて僕の話になり、「だったら小暮淳に直談判しよう!」 ということになり、弟子の会が誕生しました。


 Nさん(女性) の場合は、かなり特殊な出会いでした。
 以前からブログにはコメントを寄せてくれていましたが、男か女か、どこに住んでいる人なのかは不明でした。
 ところがある日、出版社に1通の手紙が届いたのです。
 その内容に、僕は心を打たれました。

 プライベートな内容なので、ここでは割愛しますが、「とにかく直接会って、話がしたい」 とのこと。
 在住する東京からわざわざ前橋まで、会いに来てくれました。
 以来、弟子の会のメンバーとして参加するようになりました。


 「わたしたちはさ~、小暮淳に会うためにね~、努力をしてきたわけ~」
 酔いも加わり、Kさんの詰め寄りに、僕はたじたじであります。
 「分かります~!?」
 「は、はい。分かりますよ」
 「なら、よろしい!」

 まったくもって、どっちが師匠で、どっちが弟子だかわかりませんが、心が真っすぐな連中であることは確かです。
 この師匠あって、この弟子あり。
 いや、この弟子あってこその師匠かもしれませんね。


 「“会いに行けるライター” だからって、簡単に会えると思うなよ~!」
 Kさんのテンションは、マックスであります。

 うれしいやら、はずかしいやら、複雑な思いで杯を重ねました。
 でも、美酒であることには間違いありません。


 みんな、ありがとね!
 愛してるよ~!!
  


Posted by 小暮 淳 at 12:11Comments(0)酔眼日記

2023年06月13日

会いに行けるライター


 「会いに行けるアイドル」 というコンセプトで売り出したのは、アイドルグループのAKB48でした。
 当時は、画期的でした。

 だって昭和の時代、テレビの中のスターやアイドルといえば、雲の上の存在で、遠くから眺めることはできても、会いに行けるなんてことは、絶対にありえませんでしたもの。
 それが、直接会って、握手までしてくれるのですから、ファンにとってはたまりません。


 「そーだ! 僕も会いに行けるライターになろう!」
 と思ったかどうかは記憶にありませんが、僕は他のライターさんたちに比べると、比較的 “会えるライター” だと思います。

 ライター (文筆業) という職業は、出版社や雑誌社、新聞社と打ち合わせをして、取材に出かけて、原稿を仕上げるという地味な仕事です。
 無記名の記事の場合、性別も年齢も分かりません。
 記名記事であっても、プロフィールがなければ、年齢も人となりも不明です。

 いわば、覆面レスラーのような存在なのです。


 「文章は、筆者の顔が見えたほうが、より味わい深い」
 そう思ったのです。
 「よし、バンバン顔を出そう!」
 という発想から、僕の著書 “温泉シリーズ” が始まりました。

 加えて、講演やセミナーを開催。
 テレビ番組のコメンテーターやラジオのパーソナリティーも務めました。
 プライベートでは、バンドのライブ活動、紙芝居の興行なども行っています。
 最近は、温泉ファンやマニアが集まる会合やオフ会などにも、スケジュールが合う限りは出席しています。


 たぶん、嫌いじゃないんでしょうね。
 取材や執筆などの地味な作業も好きだけど、人と会ったり、人前で話すことも好きなんだと思います。
 自分で言うのも変ですが、僕って、根っからの “人たらし” なんですよ。

 「人を笑わせたい」 「人を楽しませたい」 と、いつも思っています。
 そう思っていると、僕と同じアンテナを持っている読者が、会いに来てくれます。


 先日もイベント会場に、古参の読者が訪ねて来てくれました。
 彼女は、14年前に出版され、すでに絶版になっている 『ぐんまの源泉一軒宿』(上毛新聞社) の初版本からの読者です。
 当時から現在まで、講演やセミナー、サイン会、祝賀会、ライブコンサートなどにも、たびたび参加してくださっています。

 今回も会うなり、プレゼントをいただきました。
 手渡された紙袋の中は……

 取り出して見るまでもなく、ボトルに貼られた黒地に赤い文字が見えています。
 “赤兎馬”
 「せきとば」 です。
 僕の大好物の芋焼酎であります。

 さっそく、その晩にロックでいただきました。
 添えられたメッセージカードには、こんなことが書かれていました。


 ≪Jun jun Love≫
 ≪祈願 ぐんま温泉かるた≫
 ≪C・F 成功!!≫

 Mさん、いつもいつもありがとうございます。
 これからも、“会いに行けるライター” をよろしくお願いいたします。
   


Posted by 小暮 淳 at 11:49Comments(0)執筆余談

2023年06月12日

ジイジの紙芝居


 「ジイジ、また来たよ」
 「おう、よく来たな!」
 そう言って、僕はKくんの頭をなでました。

 Kくんは、僕の長女の息子です。
 今春から中学生になりました。


 世間一般から見て、決して僕の家族は仲が良いとはいえません。
 独立独歩、自由尊重が僕のモットーなので、3人の子どもたちは家を出て、思い思いの人生を送っています。

 長女が家を出たのは、もうかれこれ17年前のこと。
 やがて結婚をして、出産。
 孫が小さい頃は、ときどき家族で顔を出していましたが、孫の成長とともに回数は減っていきました。
 顔を合わせるのは一年に1回か2回、盆と正月くらいです。


 それが……

 僕は2021年1月から毎月、友人の石原之壽(いしはらのことぶき)君の手伝いで、街頭紙芝居の興行に参加しています。
 会場は、伊勢崎神社(伊勢崎市) です。

 偶然にも長女夫婦が伊勢崎市内に住んでいるということもあり、2年半前の初日に家族で見に来てくれました。
 でも、まだKくんは小学生でした。
 「またジイジに会いたい」
 と言っていたようですが、親の都合もあり、その後はコロナ禍ということもあり、会えずに2年の時が流れました。


 今年4月、「神社かみしばい」 の会場に、ひょっこりとKくんが姿を現しました。
 「お父さんとお母さんは?」
 「一人で来た」
 「一人でって、どうやって?」
 「自転車」
 言われてみれば、彼は手にヘルメットを持っています。

 「自転車って、大丈夫なのか? お母さんは知ってるの?」

 聞けば、中学生になり自転車通学を始めたとのこと。
 小学生の頃より、グーンと行動範囲が広くなったようです。


 1カ月後、5月の「神社かみしばい」 開催日。
 あいにく朝から雨でした。
 すると長女から1通のメールが届きました。

 「Kが、また会いに行きたがっているけど、今日は雨なのでやめさせました」


 そして昨日の 「神社かみしばい」 開催日。
 やはり前日に長女より、メールが届いていました。

 「明日も雨みたい。天気が良ければKが行くかも」
 と……。
 しかし、またしても朝から雨でした。
 当然、Kくんは来ないものだと、あきらめていました。

 ところが彼は、やって来たのです。


 「一人で来たのか?」
 「うん」
 「どうやって?」

 雨の日の自転車は、まだ慣れていないからと、彼の母親 (長女) が許すわけがありません。

 「傘さして」
 「傘? 危ないじゃないか!」
 と僕は、彼が自転車に乗って来たとばかり思い込んでいたのです。

 「大丈夫だよ、歩いてきたから」
 「えっ、この雨の中をか? 何時間かかったんだ!?」
 と僕は、わざと大げさに驚きましたが、市内なので20~30分だったようです。


 それから僕らは、たくさん話をしました。
 「部活は何に入ったんだい?」
 「電気工作部」
 「でんきこうさくぶ? そりゃなんだい?」
 「あのね……」
 彼は部活のこと、授業のこと、友だちのことなど、まるで堰を切ったように淀みなく、次から次と学校のことを話し出しました。

 まるで疎遠だった2人の空白を埋めるように……


 Kくん、ありがとうね。
 また、おいで。
 ジイジは、いつでも待っているよ。

 僕と彼の友情は、まだ始まったばかりです。
   


Posted by 小暮 淳 at 11:40Comments(0)神社かみしばい

2023年06月10日

FM GUNMA 生出演 決定!


 現在、クラウドファンディング (キャンプファイヤー) にて、『ぐんま温泉かるた』 の制作費支援を募っているNPO法人 「湯治乃邑(くに)」。
 僕は、この法人の代表理事を務めています。

 しかし、クラファン開設から2カ月近くが経ちましたが、依然、苦戦をしいられています。
 でも、ここにきて、マスコミによる援護射撃が始まりました!

 朝日新聞は今月2日、朝刊の群馬版にて、僕の写真とともに、かるたの読み札・絵札を掲載し、大々的に報じてくださいました。
 また朝日新聞は、今日(10日)の夕刊(全国版)にも掲載してくださるとのことです。
 (朝日新聞デジタル版からも閲覧できます)


 そして、ついに!
 エフエム群馬が、名乗り出てくださいました!

 来週16日(金)、午後1時~の人気ワイド番組 『FRIDAY フルスロットル』 に、生出演することになりました。
 パーソナリティーは、シンガーソングライターの玉城ちはるさん、アナウンサーの大津瑛寛さん。
 「今週のタマキ」 のコーナーにてゲスト出演し、インタビューを受けます。

 なぜ、温泉ライターになったのか?
 なぜ、今回、温泉かるたを作ろうと思ったのか?
 などなど、予定は未定のライブトークをお楽しみください。


 クラウドファンディング終了まで、あと13日。
 never give up!



 ■放送日  2023年6月16日(金) 13:00~13:55
 ■放送局  FM GUNMA (86.3MHz)
 ■番組名  「FRIDAY フルスロットル」
 ■ゲスト   小暮 淳 (温泉ライター)
  


Posted by 小暮 淳 at 12:00Comments(2)テレビ・ラジオ

2023年06月09日

吉井三山と羊太夫


 高崎市吉井町には、「吉井三山」 と呼ばれる山があります。
 牛伏山(うしぶせやま)、八束山(やつかやま)、朝日岳(あさひだけ)。
 すべて標高は500メートルにも満たない低山です。

 牛が伏せたような山容から、その名が付いた牛伏山には、こんな伝説があります。
 昔、山頂の松の木に天狗が住んでいました。
 天狗は町の娘に恋をしました。
 天狗は若者に姿を変え、牛に乗って毎日、娘に会いに行きました。
 しかし娘の心は動かず、あきらめきれない天狗は、娘の姿を山に変えてしまいました。

 その山が 「多胡美人」 と呼ばれる朝日岳だといいます。


 多胡とは、上野国多胡郡(こうづけのくにたごのこおり) のこと。
 吉井町の旧地名です。

 多胡といえば、『昔を語る 多胡の古碑』。
 群馬県民なら誰でも知っている 「上毛かるた」 の 「む」 の札です。
 日本三古碑の一つですが、この碑に 「羊」 という文字が書かれていることから 「羊太夫(ひつじだゆう)」 の伝説が生まれました。


 昔、奈良に都があった頃のこと。 
 八束山には城があり、藤原羊太夫宗勝という城主がいました。
 彼は文武両道にすぐれた若者で、領民からも慕われていました。

 ある日、その徳をうわさに聞いた長者から一頭の馬を献上されました。
 この馬が 「権田の栗毛」 といわれる上野国一の名馬でした。
 ところが、この馬、ただの名馬ではありません。

 一日で奈良の都を往復してしまうという駿馬だったのであります。
 (この続きは、各自でお調べください)



 ということで今週、僕は高崎市吉井町の吉井公民館にて、約2時間にわたる講演を行ってきました。
 演題は、「ぐんま謎学の旅 ~民話と伝説の舞台~」。

 さらに、副題が続きます。
 “民話や伝説は何を伝えようとしているのか?”
 “99%の嘘と1%の真”
 “舞台がある限り、謎は解ける!”


 僕は数年前から群馬県内の公民館をまわり、その土地にまつわる民話や伝説の話をしています。
 ただ物語の話をするだけなら本の朗読と変わりませんので、「なぜ?」 「どうして?」 「何を伝えようとしているのか?」 といった謎にせまり、その謎を会場のみなさんと一緒に解く講演を続けています。

 来月は、高崎市の北部の町へ行きます。
 どんな民話や伝説が眠っているのでしょうか?

 みなさんと一緒に解き明かしたいと思います。
   


Posted by 小暮 淳 at 11:49Comments(0)講演・セミナー

2023年06月08日

猿ヶ京温泉 「千の谷」②


 猿ヶ京温泉 「源泉湯の宿 千の谷」 に泊まって来ました。
 一般社団法人みなかみ町観光協会の定時社員総会が開催され、僕は 「みなかみ温泉大使」 として出席しました。

 コロナ禍で3年間開催が中止になっていたため、こうやって関係者と顔を合わせるのは、本当に久しぶりです。
 僕はコロナ前年の総会を欠席しているため、5年ぶりに再会した人たちもいました。


 まずは来賓の紹介があり、司会者から名前が呼ばれ、僕もごあいさつしました。
 特筆すべきは、配られた資料の中に、先日掲載された朝日新聞の記事コピーがあったことです。
 (当ブログの2023年6月2日 「今日の朝日新聞 あ~湯~Happy」 参照)

 主催者側の気の利いた配慮に、感謝であります。


 総会というと、事業報告やら決算報告といって堅苦しい内容がメインとなりますが、この総会では終了後に講演会などのイベントが用意されています。
 過去には僕も、講演をさせていただきました。

 今回は旅行会社とリサーチ会社によるインバウンド戦略やキャップ調査の発表がされました。
 これが実に興味深い内容でした。

 例えば、みなかみ町を訪れる外国人観光客と日本人観光客の、みなかみ町に求めているものの違い。
 外国人は自然やスポーツであるのに対して、日本人は圧倒的に温泉です。
 認知度調査では、関東圏在住者の約6割が 「知っている」 と答えているものの、実際に来訪している人は3割程度にとどまっていることなど。
 一番興味深かったのは、リピーター率が他の群馬県内の温泉地より高いということです。

 まあ、僕が思うに、みなかみ町は草津温泉、伊香保温泉といった1温泉地での登録ではなく、「みなかみ18湯」 というチーム技という有利さもありますけどね。
 結局、行きつくところ観光戦略としては、「“オールみなかみ” で頑張りましょう!」 ということになりました。


 当然僕も 「みなかみ18湯」 の名付け親として、また 「みなかみ温泉大使」 として今後も尽力いたします。
 観光協会員のみなさん、町民のみなさん、今後ともよろしくお願いいたします。


 総会の後は、懇親会、二次会にも顔を出させていただき、美酒に酔いしれてきました。
 ありがとうございました。
   


Posted by 小暮 淳 at 10:41Comments(2)温泉地・旅館