2012年04月19日
たんげ温泉 「美郷館」
たんげ温泉の一軒宿、「美郷館(みさとかん)」 を最初に訪ねたのは、6年前のこと。
雑誌の取材でうかがい、その晩は泊めていただきました。
その後も、本の取材や雑誌の取材で、何度か訪ねています。
また、ご主人の高山弘武さんは、一昨年の僕の出版記念パーティーにも出席してくださいました。
彼はまだ若いのに、とにかく一生懸命で、短期間に旅館をここまでに育てあげた人です。
創業は、平成3年。
源泉は、すでに昭和30年代から人知れず湧いていました。
平成12年に現在の旅館にリニューアルして、結婚を機に女将の純子さんとともに旅館を継ぎました。
今年で12年目です。
なのに、すでに 「日本秘湯を守る会」 「源泉湯宿を守る会」 そして 「日本温泉遺産を守る会」 の会員宿に名前を連ねています。
なによりも僕が驚いているのは、宿泊客の80パーセントがリピーターだということです。
この驚異の数字は、どうしたらはじき出せるのでしょうか?
今日は、そのナゾを解明するべく、久しぶりに 「美郷館」 へ行ってきました。
とにかく毎度毎度、訪ねるたびに驚かされるのは、玄関ロビーで客人を出迎えるケヤキの大黒柱や杉の梁(はり) です。
その覆いかぶさるような存在感は、圧巻!のひと言。
今日も、改めて見上げては、感嘆の息をもらしてしまいました。
なんでもケヤキに惚れ込んだオーナー(弘武さんの父) が、日本屈指の木挽(こび)き職人とともに、3年かけて手で挽いた巨木なのだそうです。
それらの巨木を、宮大工がクギを1本も使わずに組んでいます。
今日も、その木目の美しさに、惚れ惚れと見とれてしまいました。
お茶を飲みながら、ご主人と女将さんの馴れ初めから、この12年間の苦労話やエピソードなど、温泉旅館の喜怒哀楽話をじっくりと聞いてきました。
もちろん、温泉もしっかりと堪能してきましたよ。
そうそう、リピーター率80パーセントのナゾでしたね。
僕が取材のなかで見つけた秘密は、いくつもあったのですが、その中の1つにオープン以来、日帰り入浴客を受け入れていないという湯へのこだわりがありました。
宿泊客を大切にしていることが、ちゃんとリピーター率という数字となって表れているんですね。
でも、なによりも僕は、ご主人と女将さんのさわやかな笑顔と明るい性格が、人をひきつけているんだと思いますよ。
だって、今日は、本当に気分がいいんですよ。
お2人から元気をもらって帰りました。
ご主人、女将さん。
ありがとうございました。
とっても、楽しい取材でした。
Posted by 小暮 淳 at 20:56│Comments(0)
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