2013年06月25日
坂口温泉 「小三荘」④
<北に名湯 南に薬湯>
これは、先日、上毛新聞に掲載された僕の講演を取材した記事の見出しです。
僕が、講演やセミナーなどで、よく言っている言葉です。
「群馬県は北に名湯あり、南に薬湯あり」 ってね。
取材した記者さんは、この言葉にインパクトを感じたようで、記事の中でも使っています。
さすがです!
写真も大きかったですが、この見出しの文字も大きくて、大変目立っていました。
では、<北に名湯 南に薬湯>の意味とは?
群馬県の温泉は、赤城山、榛名山、浅間山を結んだラインを境に、北と南で温泉の温度が極端に異なるということです。
北は高温泉(42度以上) が湧き、南は冷鉱泉(25度未満) が湧いています。
温度の高い温泉は、それだけで、ありがたいものでした。
昔から 「上州三名湯」 と呼ばれる草津温泉、伊香保温泉、四万温泉は、すべてラインの以北にあり、高温泉です。
それに対して、ラインより南に古くからある温泉は、ほとんどが冷鉱泉です。
何百年も前から、冷たい源泉を “沸かしてまで” 入浴していました。
それは、なぜか?
薬効があったからにほかなりません!
これが、僕が説く、「北に名湯あり、南に薬湯あり」 のゆえんです。
今日、訪ねてきた旧吉井町(現・高崎市) にある坂口温泉の一軒宿 「小三荘」 も、西上州を代表する名薬湯です。
開湯は、約300年前と伝わります。
明治時代には、「塩ノ入鉱泉」 と呼ばれていました。
名前に 「塩」 が付いているように、なめると、とても塩辛い温泉です。
さらに重曹を含んでいますので、昔から地元の人たちは、この源泉を使って、まんじゅうを作っていたと聞きます。
源泉は、玉子の白身のようにトロンとしていて、ゆで卵のような臭いがすることから 「たまご湯」 と呼ばれていました。
そして、何よりも、その湯は、ズッシリと重い!
「本当だ! 先生の言うとおり、肌がヌルヌルする」
「わ~! 本当に重いお湯ですね」
と受講生たちは、湯舟の中で、手で体をさすったり、湯すくっては、その不思議な浴感を楽しんでいました。
そうです、今日は、僕が毎月講師を務めるNHK文化センターのカルチャー教室 『群馬の名湯・秘湯めぐり』 の講座日だったのです。
「もう、ビックリしました」
「こんな近いところに、こんな素晴らしい温泉があったなんて驚きです」
「来るまでは、『な~んだ、高崎市内の温泉か』 なーんて、期待をしていなかったんですよ」
と、帰りのバスの中では、感動の声が上がっていました。
無理もありませんよね。
だって、高崎市街地から車で、たった30分の距離なんですから。
でも、受講生の誰一人として、知っている人がいなかった温泉です。
まさに、灯台下暗しの秘湯です!
さらに、
「料理が美味しかった!」
「絶対、また来ます!」
だなんて、絶賛する声が飛び交っていましたよ。
うれしいですね~。
みなさんに、講座で紹介した甲斐がありました。
これからも県内の名湯・秘湯を、くまなく紹介していきますね。
来月も、とっておきの秘湯へ、ご案内しますよ。
ご期待ください!
Posted by 小暮 淳 at 22:01│Comments(2)
│温泉地・旅館
この記事へのコメント
先生 とってもいいお湯でした。おっしゃる通り私も全く聞いたことのなかった温泉でした。ドライバーさんにはとても運転の楽な道ですのに。沸かし湯にこだわりがあるのかも知れませんね。薬効あらたかなお湯を実感しました。ありがとうございました。
Posted by しをちゃん at 2013年06月27日 09:17
しをちゃんへ
先日は、お世話様でした。
今回も、楽しい講座でしたね。
昔から沸かしてまでして入った薬湯です。
お肌が、ツルツルになって、若返ったんじゃありませんか?
来月も、元気にお会いしましょう!
先日は、お世話様でした。
今回も、楽しい講座でしたね。
昔から沸かしてまでして入った薬湯です。
お肌が、ツルツルになって、若返ったんじゃありませんか?
来月も、元気にお会いしましょう!
Posted by 小暮 at 2013年06月27日 16:48