2013年08月19日
我は神の子⑤ 「悪魔払い」
連日の猛暑の中、熱闘を繰り広げている甲子園球児たちには、本当に胸を熱くさせられます。
なにより、この35度を超える炎天下の中、よく日射病や熱中症にならないものだと、感心してしまいます。
だって、僕は昨日、熱中症手前の脱水症状を引き起こして、しばらく動けなくなったのですから・・・
無謀です!
前橋市の気温は、午前中からグングンとウナギのぼりに上がっています。
その中、神に選ばれた11人の氏子たちは、太鼓を叩き、獅子神楽を廻しながら、町内を練り歩いたのであります。
「悪魔っぱら~い! 悪魔っぱら~い!」
氏子たちは、叫びながら約100戸の民家を訪ね歩きました。
僕の担当は、前回の冬と同様、太鼓であります。
もっとも過酷な獅子頭の中には、30代の若手2人に入ってもらいました。
ドン、ドン、ドン・・・
道を歩く時は、このリズム。
ドンドンドン、ドンドンドン、ドンドンドン・・・
民家の庭に入ったら、少し速めの、このリズム。
太鼓の音を聴いて、家の中から祝儀を持って人が現れたら、
ドドンコドン、ドドンコドン、ドドンコドン・・・
と景気をつけて、
「悪魔っぱら~い!」
と叫んで、足や腰など体の悪い所をを獅子が、ガブリと噛みます。
「ほれ、お前も頭を噛んでもらえ!」
と孫を差し出す、おじいちゃん。
「勉強ができますように」
ガブリ!
一行を追いかけて来た婦人がいました。
「去年、噛んでもらったら、いい年だったんだよ。今年も噛んどくれよ」
そして、思いっきり婦人の頭をガブリ!
悪魔っぱら~い! 悪魔っぱら~い!
途中で水分補給の休憩を入れながらも、歩き続けた2時間半。
公民館にたどり着いたときには、もう、意識はもうろうとしていました。
全員、クーラーの効いた畳の部屋で、大の字になってグロッキーであります。
「小暮さん、大丈夫かい? ご褒美の生ビールを飲みに行くぞ!」
との長老の言葉に、我に返りました。
「えっ、公民館で缶ビールじゃないんですか?」
「なーに、今年は○○(町内唯一の飲食店) を予約してあるんだよ。浴びるほど飲んでくんない!」
と、いうことで、僕たち神の子一行は、最後の力を振り絞って、店まで移動しました。
「はい、暑い中、大変お疲れさまでした。好きなだけ飲んでください。では、我が町内の家内安全、子孫繁栄を祈願しまして、カンパーイ!」
次々に、ジョッキが空になっていきます。
折りしも、食堂の大型テレビでは、高校野球の第3試合、前橋育英高校と横浜高校の試合が始まりました。
1回表。前橋育英の先攻。
なんと、強豪横浜相手に、早くも2点を先取であります。
「ウォーーーーーッ! 育英、行けーーーーー!」
みんな神の子であることを忘れ、前橋市民として熱戦に狂喜したのでありました。
いよいよ今日は、ベスト4を賭けた大一番です。
がんばれ、前橋育英!
Posted by 小暮 淳 at 13:03│Comments(0)
│つれづれ