2013年11月25日
若いって素晴らしい
昨晩、床に就こうとしたら、階下で玄関ドアの開閉する音がしました。
<また、午前様か? 男の子だからいいけど、夜遊びは、ほどほどにしろよ>
と、息子が帰宅した気配に気づいた僕は、眠りにつきました。
ところが朝方、また息子は出かけて行きました。
「おいおい、あいつ、なにやってんだ?」
朝食をとりながら、家内に言うと、
「彼女に会いに行ったんじゃないの」
「彼女? こんな早朝にか?」
「しばらく、会えなくなるからでしょ」
そーだよ!
今日は、息子が海外へ出発する日じゃないか。
「あいつ、ほとんど寝てないんじゃないのか?」
と、思ったら、帰って来る早々、午前中にまた出かけて行きました。
また、誰かに会いに行ったようです。
戻って来たのは、お昼少し前。
「ああ、もう、こんな時間だ! おとうさん、送ってくれる?」
と、やっと父親と口をきいたと思ったら、駅まで車で送ってくれとの催促です。
「昼飯、どうするんだ?」
「いいや」
「お前、寝てないじゃないか?」
「大丈夫」
「お金はあるのか?」
「ああ」
「気をつけてな」
「分かった。行ってくるよ」
父と息子なんて、そっけないものです。
車の中では、一問一答の会話しかありませんでした。
息子を駅前ターミナルで降ろし、ウィンカーを出しながら、僕はクラクションを1回、鳴らしました。
大きなキャリーバックを引いた息子が、振り返り、手を上げて笑っていました。
若いって、素晴らしいですね。
正直、うらやましくもあります。
だって、夜通し遊んで、そのまま海外へ行けるんですよ。
心も体も120%フル回転で、全力投球できるんですからね。
実は僕、というか家内もですが、今回の息子の海外旅行に対しては、一銭も援助をしていません。
いえいえ、前回のオーストラリア留学だって、一銭も出していません。
今回は、前回の留学から半年くらいしか間が空いてなかったので、彼も旅費集めには苦労したようです。
早朝からコンビニで働き、昼間は学校へ行き、夜は遅くまでフィットネスクラブのインストラクターのアルバイトをしていましたもの。
僕ら夫婦は、グチ1つこぼさずに頑張っている息子を見ているだけでした。
でもね、好きなことのために、やりたいことのために、身を粉にして生きれることが若さの特権だと思うんですよ。
そこで、親が口や金を出してしまったら、彼だって達成感が薄れてしまいます。
ま、僕も若い頃は、異国にあこがれて、出かけて行きましたから、息子の気持ちは良くわかります。
でも、くやしいのは、今回彼が行く国は、僕が若い頃に行きたくて行けなかった “タイ” なんです。
今からでも遅くはないと思うんですけど、彼のようなフットワークと体力が、もう僕にはありません。
やっぱ、若いって、素晴らしいですね。
息子よ、父の分までタイを漫遊してくるのだよ。
帰ったら、みやげ話を聞きながら、酒を飲もうじゃないか!
Posted by 小暮 淳 at 21:43│Comments(2)
│つれづれ
この記事へのコメント
タイ、インド、は魅力的な国ですよね~
行けるなら、息子さんのように今から空港へ走りたい気分です
行けるなら、息子さんのように今から空港へ走りたい気分です
Posted by ぴー at 2013年11月26日 10:56
ぴーさんへ
知り合いで、突然、夫と子供を置いて、インドへ旅立ってしまった主婦がいました。
書き置きは、たったひと言 「しばらくインドへ行ってきます」。
1ヶ月後、離婚を覚悟で成田から家に電話をすると、
夫いわく、「早く帰って来い」。
今は、良妻賢母に徹しているそうです。
知り合いで、突然、夫と子供を置いて、インドへ旅立ってしまった主婦がいました。
書き置きは、たったひと言 「しばらくインドへ行ってきます」。
1ヶ月後、離婚を覚悟で成田から家に電話をすると、
夫いわく、「早く帰って来い」。
今は、良妻賢母に徹しているそうです。
Posted by 小暮 at 2013年11月26日 18:29