2014年08月20日
風は吹いているか?
「えっ、小暮さんは、まだ観てないんですか? あれは宮崎駿の最高傑作ですよ!」
デザイナーのK君が、酒を飲みながら熱く熱く語るのでした。
アニメ映画 『風立ちぬ』 のことです。
実は僕、1年前の劇場公開時に、このブログでも宮崎駿監督について書いているんですよね。
※(当ブログの2013年7月22日 「損得ではない10年」 参照)
だからブログの読者でもある彼は、僕は観ているものだとばっかり思っていたようです。
申し訳ない!
昨年の夏は、うっかり公開を逃がしてしまったのでした。
と、いうことで、K君と飲んだ翌日、僕はさっそくレンタルビデオ店に駆け込んで、『風立ちぬ』 のDVDを借りてきました。
いやいや、K君のおすすめに間違いはな~い!
泣けて、泣けて、泣けて、続けて2回も観てしまいましたよ。
えっ、そんなに悲しいのかって?
いえいえ、たぶん、僕が泣いたのはラストシーンではありません。
しかも、涙なんて一滴もこぼれませんでした。
ただ、ただ、心が震えるシーンが、何ヶ所もあったのです。
主人公の航空技術者、堀越二郎と、彼が尊敬するイタリアの設計家、カプローニは、互いの夢の中で何度も遭遇します。
二郎は、少年の頃に初めてカプローニと夢の中で会った時、自分は飛行機の設計技師になることを誓うんです。
でも、夢は遠く、月日はいたずらに過ぎるばかり。
それでも二郎は、夢を追い求めます。
「キミの10年を力を尽くして生きなさい」
カプローニは、二郎に会うたび、そう、念を押します。
そして、必ず彼に、こう問いかけるのです。
「風は吹いているか?」
ああ、もうダメです~!
このセリフが、僕の心の奥の奥のそのまた奥に大切にしまって置いた “パンドラの箱” の扉をこじ開けるのです。
「はい、吹いています」
と二郎が言うたびに、僕も心の中で、
<もちろん、吹いているにきまっているさ>
と、大声で叫んじゃうのです。
遠い遠い少年の日、夢見た世界があります。
その場所へは、いったい、どれくらい時間をかければたどり着くのでしょうか?
いつになるかは分からない、はるか遠い夢の世界ですが、
“風” なら今も、確かに吹いているのです。
Posted by 小暮 淳 at 20:23│Comments(4)
│つれづれ
この記事へのコメント
明日から、イニシャルDの劇場版が公開です。
嫌いでなかったら、チェックしてくださいね。
嫌いでなかったら、チェックしてくださいね。
Posted by ぴー at 2014年08月22日 11:08
ぴーさんへ
イニシャルDですか?
「・・・・・・」
キライもなにも、う~ん、ごめんなさい。
よく知りません。
たしか、群馬が舞台の車のマンガですよね?
イニシャルDですか?
「・・・・・・」
キライもなにも、う~ん、ごめんなさい。
よく知りません。
たしか、群馬が舞台の車のマンガですよね?
Posted by 小暮 淳 at 2014年08月22日 20:08
なんか無理難題すいません。
はい。群馬が大元の舞台です。最後は県外が舞台になっちゃいますが。
赤城だの秋名(榛名)だの碓井だの…と県民ならお馴染みな
伊香保♨の石段近くの豆腐屋の息子が主人公で、ときどき伊香保や榛名湖がでてくる漫画なんですよ。
ただ車で暴走(本人たちは、走り屋と言ってます)しているだけでなく、男の夢と純愛が隠れたテーマになってます。
はい。群馬が大元の舞台です。最後は県外が舞台になっちゃいますが。
赤城だの秋名(榛名)だの碓井だの…と県民ならお馴染みな
伊香保♨の石段近くの豆腐屋の息子が主人公で、ときどき伊香保や榛名湖がでてくる漫画なんですよ。
ただ車で暴走(本人たちは、走り屋と言ってます)しているだけでなく、男の夢と純愛が隠れたテーマになってます。
Posted by ぴー at 2014年08月23日 14:17
ぴーさんへ
ご説明、ありがとうございます。
昔から僕はマンガが苦手なもので、無知ですみません。
ご説明、ありがとうございます。
昔から僕はマンガが苦手なもので、無知ですみません。
Posted by 小暮 淳 at 2014年08月23日 21:14