2014年09月22日
花咲温泉 「民宿 ほたか」
群馬県利根郡片品村。
国道120号、平川の信号を左折して、川場方面へ向かう。
やがて、急カーブの坂道に差しかかる。
すると突然、視界に大きな看板が飛び込んできた。
“チロリン 花咲温泉へ”
ん? チロリンってなんだ?
チロリンとは 「チロリン村」 のことで、温泉が湧く以前の花咲地区の愛称なのです。
スキーをはじめとするテニスや野球、サッカーなどのスポーツリゾート地として、民宿やペンションが昭和の時代に売り出したのでした。
「温泉が湧いてからは、チロリン村なんて呼ぶ人はいなくなっちゃったね。やっぱり、温泉の力は凄いよ」
と言うのは、この看板の真ん前にある 「民宿 ほたか」 の2代目主人、佐藤佐次郎さんです。
現在、13軒ある花咲温泉街の最初の宿なんです。
温泉が湧いたのは平成になってからですが、宿は昭和30年代から営んでいました。
「冬はスキー客、夏は登山客、スポーツ合宿と、一年中忙しかったよ。今は、スキー人口が減ってしまったからね。夏の客のほうが多いかな」
なんでも最近はスポーツ合宿以外に、都会の小学生が 「体験学習」 にやって来るんだそうです。
農業体験や魚のつかみ取り、うどんやこんにゃくの手づくり体験などを、主人と女将の志げ子さんで教えています。
女将は、“梅の青漬け” 名人でもあります。
「ひとつ、食べてみい。みんな、この味が忘れられなくて、大人になってもやって来るんだよ」
と出された梅は、青くて、大きくて、ツヤツヤしていて、見るからに美味しそう!
まずは1つ、口に含みました。
コリコリ、カリカリ、コリコリ、カリカリ・・・
甘酸っぱい汁が、口の中いっぱいに広がって、なんとも幸せな気分になります。
もう1つ、口の中へ!
コリコリ、カリカリ・・・、もう、止まりません。
30年以上、毎年、漬けている “民宿ほたかの味” なんですね。
スポーツ合宿で来た子どもたちが、大人になってからも自分の子どもを連れてやって来る気持ち、分かりますよ。
あまりに僕が、「おいしい、おいしい」 を連呼するものだから、女将さんったら、しっかり帰りにおみやげに持たせてくれました。
ありがとうございます。
家族全員で、コリコリ、カリカリ、存分に楽しませていただきました。
民宿 ほたかの 「梅の青漬け」、一度食べたら絶対、クセになりますよ!
Posted by 小暮 淳 at 21:39│Comments(0)
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