2014年10月06日
東小川温泉 「おおくら荘」
通称、「とうもろこし街道」。
群馬県片品村の中心地、鎌田から日光へ向かう国道120号沿いに、街道唯一の温泉民宿があります。
東小川温泉の一軒宿、「おおくら荘」 です。
宿の前を通るたび、いつもいつも気になっていました。
だって、看板には温泉名と宿名の間に、“源泉” の文字が書かれているからです。
一軒宿の温泉宿ですから、当然、源泉は保有しているわけです。
でもね、僕が知る限り、「源泉」 を看板に掲げている宿は、そんなにはありません。
とにかく、気になるわけです。
と、いうことで、2代目女将の矢内洋子さんに、話を聞いてきました。
まず、温泉名。
「東小川」 というのは、鎌田から県境までの国道沿いの広域地名でした。
だから、国道沿いにある白根温泉も座禅温泉も丸沼温泉も、みーんな地名は東小川なんですね。
そのなかで、ここ 「おおくら荘」 だけが、東小川温泉を名乗っています(ちょっと不思議です)。
次は、宿名です。
てっきり、経営者の名前だと思っていました。
「私の旧姓は、倉田です。東小川で生まれ育ちました。両親が民宿を始めたのは丸沼高原スキー場がオープンした昭和49年。当時は、ここより、もう少し日光よりの “大沢” という地区で営業をしていました。大沢の倉田だから “おおくら” です」
とは、話を聞いて納得!
「と、いうことは、温泉はその後、掘ったのですか?」
と問えば、
「ここ “宮の下” に移転したのは、平成元年です。この地区には、昔から温泉が湧いていたんです。それを父が買い取りました」
なるほど、それで温泉分析書に書かれている源泉名は、「東小川温泉 宮の下源泉」 と表記されていたのですね。
看板に “源泉” と書かれているのも、「昔から湧いている古い温泉なんだぞ」 という先代のこだわりだったのかもしれません。
その自慢の源泉は、pH9.0のアルカリ性単純温泉。
ただし源泉の温度が約28℃と低いため、加温はされています。
特筆すべきは、浴槽の大きさ。
今までに、いくつも民宿やペンションの温泉に入ってきましたが、ダントツに広い!
優に10人は入れる大きさです。
両手両足を思いっきり伸ばしながら、大の字になって湯を浴(あ)んできました。
Posted by 小暮 淳 at 21:39│Comments(0)
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