2014年10月12日
鎮守の杜まで
♪村の鎮守の神様の
今日はめでたい御祭日
ドンドンヒャララ ドンヒャララ
ドンドンヒャララ ドンヒャララ
朝から聞こえる笛太鼓♪
昨日と今日は年に1度の 「前橋まつり」 の日。
我が家の子どもたちが小さかった頃には、家族総出で街中まで出かけたものでした。
でも、もう、みんな大きくなっちゃって、「お祭に行こう!」 なんて言う子は1人もいません。
さみしいものです。
あっ、そうだ!
僕には、散歩好きの年寄りがいるではないか!
オヤジを連れ出してやろう!
と、いうことになり、今日は午前中から旧市街にある実家に向かったのであります。
ドンドンヒャララ ドンヒャララ
ドンドンヒャララ ドンヒャララ
どこからともなく、祭ばやしが聴こえてきます。
旧市街が近くになるにつれ、1台、また1台と山車が現れました。
午前のパレードを終えて、三々五々と各町の山車が帰ってくるところです。
「ジュン、いいところに来たよ。オヤジとオフクロを “人丸様” まで連れてってくれないか?」
実家に着くとアニキが、いの一番に駆け寄ってきて言いました。
人丸様とは、氏神様が祀られている神社です。
なんでも、町内の老人たちが集まって、酒盛りをしているとのこと。
「○○さんが、せっかく迎えに来たのに、オフクロったらさ、足が痛いのなんのって、おっくうがって動かないんだよ。頼む、連れてってくれ」
と、懇願するアニキ。
一方、ボケ老人のオヤジは、行く気満々です。
「早く、散歩へ行こう!」
と、すでに帽子をかぶり、杖を持って、庭先に立っています。
「ジュンが連れてってくれるなら、たまには行ってみようかね」
と、やっとこさっとこオフクロが、重い腰を上げました。
僕が先頭に立ち、その後を杖を突くオヤジ、カート(手押し車) を押すオフクロが続きます。
オヤジは90歳、オフクロは87歳。
五体満足とはいえませんが、スクスクと老いながら、平々凡々と暮らしています。
「あーら、小暮さん、来てくれたの~!」
と、拍手で迎えられた2人。
鎮守の杜の境内には、テントが張られ、すでにお年寄りたちが集まっていました。
「息子がね、連れてきてくれたのよ。そうじゃなけりゃ、私は1人で出歩けないの」
と、オフクロも久々に町内の元婦人部の仲間と会えて、うれしそうです。
オヤジは?と見れば、すでにテーブルについて、目の前の赤飯をパクついているではありませんか。
ドンドンヒャララ ドンヒャララ
ドンドンヒャララ ドンヒャララ
いつの間にか山車が戻ってきて、子どもたちが年寄りのためにお囃子を披露しています。
僕はひとり、鳥居をくぐり、本殿へ。
賽銭を入れ、鈴を鳴らして、二礼ニ拍手一礼。
どうか、一日でも長く、この幸せが続きますように・・・
そう願わずにはいられませんでした。
Posted by 小暮 淳 at 19:56│Comments(2)
│つれづれ
この記事へのコメント
親孝行したい時に親はなしって事にならない様に自分も大事にしなきゃと思うんですがなかなか実行出来ません。
今日は、太田の高山彦九郎記念館に行って来ました。
この人がいなければ明治維新が成立していないと思いました。
今日は、太田の高山彦九郎記念館に行って来ました。
この人がいなければ明治維新が成立していないと思いました。
Posted by 桜井 at 2014年10月12日 22:05
桜井さんへ
記念館へは、まだ行ったことがありませんが、現在、老神温泉を取材中なので文献を調べています。
彦九郎は、天明5年(1785) に老神温泉を訪れています。このとき39歳。故郷の細谷村(太田市) から往復6日間の小旅行をし、その時に立ち寄っています。
この旅の模様は 『北上旅中日記』 につづられています。
※(北上とは、北上州のこと)
“赤き岩続き、片品川流る、水辺に温泉あり赤城の湯と号す予も入りける”
この 「赤城の湯」 とあるのが、老神温泉です。
記念館へは、まだ行ったことがありませんが、現在、老神温泉を取材中なので文献を調べています。
彦九郎は、天明5年(1785) に老神温泉を訪れています。このとき39歳。故郷の細谷村(太田市) から往復6日間の小旅行をし、その時に立ち寄っています。
この旅の模様は 『北上旅中日記』 につづられています。
※(北上とは、北上州のこと)
“赤き岩続き、片品川流る、水辺に温泉あり赤城の湯と号す予も入りける”
この 「赤城の湯」 とあるのが、老神温泉です。
Posted by 小暮 淳
at 2014年10月13日 11:28
