2015年06月04日
幡谷温泉 「ささの湯」③
昨晩の 『ナニコレ珍百景』(テレビ朝日) で、群馬県片品村の幡谷温泉 「ささの湯」 が紹介されました。
でも “ナニコレ” ですからね。
旅番組じゃありません。
当然、宿や温泉の紹介ではありません。
その不思議な温泉発見秘話についてであります。
昭和の終わり頃のこと。
猟師だった先代が、山でクマと格闘して大ケガをしました。
やっとの思いで家にたどり着きましたが、傷はひどく、痛みがいつまでも続きました。
ある日、自分の畑の土手から湧く水を持ち帰り、沸かして入ったところ、痛みがとれて、傷跡も治ってしまったといいます。
この話は、6年前に出版した拙著 『ぐんまの源泉一軒宿』(上毛新聞社) に、「熊と格闘した猟師の傷を治した平成の秘湯」 というタイトルで詳しく書かれています。
また、テレビにも出演していた温泉を掘削した現オーナーのことは、昨年出版した 『新ぐんまの源泉一軒宿』 に書きました。
もちろん、先月出版した 『尾瀬の里湯』 でも、この逸話は紹介しています。
もし、この一連の話を、テレビ局の人が拙著で知ったのだとしたら、うれしいですね。
温泉ライターとして、世に知られていなかった群馬の小さな温泉を、全国に向けて発信することができたのですから!
でもね、もう少し “湯” にも触れてほしかったですね。
毎分約260リットルという、一軒宿にしては桁外れに恵まれた湯量!
浴槽の縁からは、まるでナイアガラの滝のように全面からザーザーと音を立てて、かけ流されています。
まさに、平成の世に誕生した奇跡の秘湯であります。
Posted by 小暮 淳 at 18:12│Comments(0)
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