2015年07月02日
忘れ物を取りに
「ブログ、いつも読んでるよ。この間のは、良かったな~」
久しぶりに、旧友に会いました。
“この間の” とは、6月22日に書いた 『男は二通り』 のことでした。
ミニバイクで、北海道旅行へ行くオジサンの話です。
「実はさ、俺、バイクの免許を取ったんだよ。小型だけどね」
「バイクの免許? また、どうして?」
彼は僕より2歳年上です。
ということは、来年は還暦!
何を、どう血迷ったというのでしょうか?
「いやね、10代の頃、バイクに乗りたくてさ。免許を取ろうとしていたんだけど、いろいろあって、結局、取らずじまいだったのよ」
10代の頃といえば、40年も昔のことです。
「なんでまた、急に?」
彼は、急に少年のようにはにかみながら、こんなことを言いました。
「忘れ物を取りに行って来たんだ」
もし彼が、10代の頃に、もっと強い気持ちがあったなら、なにがなんでも、その時に免許を取っていたはずです。
また、その後の人生においても、夢を捨てきれずにいたならば、この歳になるまで待たずに取っていたことでしょう。
なのに彼は、40年も経った今になって、「バイクに無性に乗りたくなった」 と言います。
「ブログのオジサンみたいに、遠出の旅はできないと思うけどさ。昔の、学生時代の友人を訪ねて回ってみようと思うんだ」
なんだか、面白そうな話です。
突然、訪ねて来られた友人たちもビックリすることでしょうね。
「おいおい、確かにあの頃、バイクの免許を取るって言っていたような気がするけど、それが今か!?」
ってね。
まさに、“忘れ物” であります。
さて、よーく思い出してみたら、僕にもたくさんの “忘れ物” がありましたよ。
彼を見習って、1つずつ取りに行きましょうかね。
そんなことを考える年齢になったということです。
Posted by 小暮 淳 at 18:08│Comments(0)
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