2015年08月19日
下仁田温泉 「清流荘」⑥
昨日、今日と2日間、下仁田町(群馬県甘楽郡) にて、取材活動をしてきました。
八千代温泉や西下仁田温泉の入浴施設などをめぐり、夜は、下仁田温泉の 「清流荘」 に泊まりました。
最後に訪ねたのは、昨年の9月でしたから約1年ぶりになります。
夕食時には、2代目主人の清水雅人さんも同席してくださり、注しつ注されつ、温泉談義に花を咲かせました。
「清流荘」 といえば、「日本秘湯を守る会」 の会員宿として、温泉ファンには広く知られています。
湯上がりのビールを1杯飲み干す早々、この話題から始まりました。
実は、このところ、秘湯の宿の会員数が減少しているといいます。
今、僕の手元には 「日本秘湯を守る会」 の会員宿が掲載された平成19年発行の『日本の秘湯』(朝日旅行) があります。
これには群馬県内の14軒の会員宿が掲載されていますが、清水さんによれば現在、9軒にまで減少しているといいます。
その一番の理由は、経営者の高齢化と後継者不在による廃業です。
すでに 「湯ノ小屋温泉 葉留日野山荘」(みなかみ町)、「武尊温泉 萱の家」(川場村)、「湯の平温泉 松泉閣」(中之条町) が廃業しています。
ほか2軒は脱会。計5軒が会員宿から消えています。
これは群馬県に限ったことではなく、全国的な傾向とのこと。
やはり “秘湯” と呼ばれる小さな温泉宿は、絶滅の危機に瀕しているということです。
だからこそ僕は、今年1月にNPO法人 「湯治乃邑(くに)」 を設立したんですけどね。
今後、日本の温泉宿はどうあるべきか?
そんなテーマで、熱く熱く、ご主人と語り明かしたのでありました。
もちろん、全国でも1%未満という二酸化炭素を含む炭酸泉にも入ってきましたよ。
源泉の温度は、約12度。
そのため加温をしていますが、炭酸泉は熱を加えると気泡が消えてしまいます。
でも温泉ファンのために、ちゃーんと源泉のみを引き込んだ浴槽があるのです。
ま、冬場は心臓が止まってしまいそうに冷たいものですから遠慮しているのですが、この時季ならプールと同じです。
「うっ!」 と気合を入れて、源泉風呂の中へ。
しばらくすると、プチ、プチプチと泡の粒が体に付き出すのがわかります。
その粒は、一般的な炭酸泉の気泡に比べると、かなり大きめです。
夏季限定の二酸化炭素を含む冷鉱泉ならではの醍醐味なので、ぜひ一度、お試しあれ!
(心臓の強い人は、真冬でも勝手にどうぞ)
Posted by 小暮 淳 at 22:12│Comments(0)
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