2016年06月17日
笑われた記憶
イチロー選手、日米通算4257安打、おめでとうございます!
とにかく、スゴイことです。
本人は記者会見で、大リーグの記録に残らない “日米通算” について 「どうしたってケチがつくことは分かっている」 なんて言ってますが、世界一であることは間違いありません。
安打数の内訳だって、日本1278本、米2979本と、アメリカでの本数のほうが圧倒的に多いのですからね。
大リーグ通算3000安打だって、あと21本じゃありませんか!
その調子で、ガンガン記録を伸ばしてほしいものです。
でもね、嬉しさからなのか、悔しさからなのか、会見で目がうるんだ瞬間がありましたね。
「僕は子供の頃から、人に笑われてきたことを常に達成してきているという自負はある」
だなんて、泣かせます。
あの、イチローでさえ、笑われていたのですから、凡人の僕などは、笑われっぱなしなのであります。
<高校三年の三学期に入って、間もない時だった。担任の先生に職員室に呼ばれた。
「お前だけ、まだ志望大学の願書が出てないぞ! どうするつもりだ?」
(中略)
「おい、どうなんだ! 聞いてんのか!」
その言葉に気押されるように、思わず本音が口を突いて出てしまった。
「は、はい。俺、歌手になります」
忘れもしない。その時、職員室中に沸き起こった嘲笑の嵐を……。>
これは、僕の処女エッセイ集 『上毛カルテ』(上毛新聞社) の 「まえがき」 の冒頭の文章です。
で、その後の人生がどうなったかは、みなさんのご存知のとおりです。
なんとかレコードデビューまでは漕ぎつけたものの、鳴かず飛ばずで都落ちして、現在に至ります。
このへんがイチローと僕の大きな違いです。
“笑われたこと” を “達成” できずに、“笑われっぱなし” なのであります。
でも、不思議なことに 「笑われた記憶」 というものは、何十年経っても覚えているものですね。
運動会で転んだことも、好きな女の子にフラれたことも、仕事で大失敗したことも……
そのうちの1つでいいから、イチローのように達成して 「自負している」 と言ってみたいものであります。
Posted by 小暮 淳 at 21:02│Comments(2)
│つれづれ
この記事へのコメント
「凡人の小暮淳」には‥私も含め全国には沢山のファンがいる事をお忘れなく。
Posted by 水上のなべちゃん at 2016年06月18日 21:36
水上のなべちゃんへ
全国? それは褒めすぎでしょう。
でも、そう言っていただくと勇気が湧いてきます。
なべちゃんのような読者が1人でもいる限り、僕は闘い続けますよ!
これからも応援をよろしくお願いします。
全国? それは褒めすぎでしょう。
でも、そう言っていただくと勇気が湧いてきます。
なべちゃんのような読者が1人でもいる限り、僕は闘い続けますよ!
これからも応援をよろしくお願いします。
Posted by 小暮 淳 at 2016年06月19日 16:45