2018年11月13日
あめ玉とえびせん
「こんにちは。最近、おじいさんを見かけませんけど……」
愛犬のマロ君を散歩させていると、近所の人から声をかけられます。
「ええ、めっきり足が弱ってしまいましてね」
「おいくつになられました?」
「94歳になりました」
「あれ、まあ、ご長寿ですこと。お元気なんでしょう?」
「ええ、おかげさまで、頭と足以外は」
終わりある介護生活も終盤を迎えています。
オフクロは91歳。
脳梗塞と脳出血の後遺症もあり、リハビリ施設に入院しています。
まさに寝たきりの状態で、いつ訪ねていっても、爆睡状態です。
声をかけても、体をゆすっても起きないことが多く、そんなときは、そっと着替えと洗濯物を交換して帰ってきます。
オヤジは、相変わらずです。
それでも1年前と比べると、確実に老化は進んでいます。
完全に自力歩行ができなくなりました。
足の筋肉が衰えてしまったようです。
立ったり、座ったり、トイレへ行ったりは、介助なしでは動けません。
以前のように徘徊する心配はなくなりましたが、依然、片時も目は離せません。
自分は歩けると思い込んでいるので、一生懸命に立ち上がろうとします。
ところが手も足も力尽きて、ゴロンと転倒します。
そして、そのままカメのように起き上がることはありません。
なので、片時も目が離せないのです。
以前、ブログに 『キャラメル作戦』 というタイトルの記事を載せたところ、各方面から反響をいただきました。
介護中、目を離したい時に、キャラメルやあめ玉をオヤジの口に入れて、時間を稼ぐという話です。
※(2018年9月18日付、参照)
最近は、これに加え “えびせん戦法” も併用しています。
「かっぱえびせん」 です。
これまた、オヤジの大好物であります。
小さな菓子鉢に、えびせんを数個入れて渡します。
オヤジは歯がありませんので、これを1つずつ口に入れて、しゃぶりながら溶かして食べます。
菓子鉢に5~6個も入れておけば、かなりの時間、ジッとしていてくれるのです。
この間に僕は、仕事場へ行き、メールのチェックや資料探しをしています。
介護が長引けば長引くほど、こちらも知恵をつけるものです。
Posted by 小暮 淳 at 12:17│Comments(0)
│つれづれ