2018年12月20日
NEXT STAGE
「次のステージに進んだということだ」
ため息まじりに、電話の向こうでアニキが言いました。
オヤジは94歳、認知症歴約10年。
それでも健康だけが取り得の元気な老人でした。
しかし “老化” という自然現象にはあらがえません。
ぜい肉がなくなり、筋肉がなくなり、年々、やせ細っていきます。
この10年間、アニキと共同で、なんとか自宅で両親の介護を続けてきました。
91歳のオフクロは、ひと足早く、自宅での介護が不可能になったため、今年の1月から施設に入所させましたが、オヤジはなんとか食事と排泄が自分でできていたので、デイサービスとショートステイを組み合わせながら兄弟で面倒を看ていました。
が、その10年の在宅介護が終わろうとしています。
今月初め、オヤジが高熱を出したため、大事をとって入院をさせました。
熱は数日で下がりましたが、これまた大事をとって、検査も含めて2週間ほど入院を延長させました。
すると、案の定、心配していたことが起きました。
至れり尽くせりの入院生活で寝たきり状態だったため、筋肉は衰え、気力は失われ、言葉まで発しなくなってしまいました。
当然ですが、食事は介助となり、排泄もオムツのみとなってしまいました。
ここにきて、一気に老衰が加速してしまったのです。
「こうなることは分かっていたんだ。だから、できればもっと早く退院させたかった」
アニキの声に、ただただ僕はうなづくだけでした。
結局、年内の退院はなくなりました。
リハビリにより復活する日が来ることを、祈るばかりです。
来年、生まれて初めて、オヤジもオフクロもいない正月を迎えることになりました。
Posted by 小暮 淳 at 14:48│Comments(2)
│つれづれ
この記事へのコメント
今夏、同じ気持ちを体験しました
今世で、親という存在が誰もいない初めてのお正月を迎えます
お大事にしてください
今世で、親という存在が誰もいない初めてのお正月を迎えます
お大事にしてください
Posted by ぴー at 2018年12月21日 15:27
ぴーさん
ありがとうございます。
これも子の務めです。
最後の親孝行をします。
ありがとうございます。
これも子の務めです。
最後の親孝行をします。
Posted by 小暮 淳
at 2018年12月22日 11:48
