2019年03月08日
酔っぱライターが行く
「取材に来られて、実際にお酒を飲まれた記者さんは、小暮さんが初めてですよ」
杜氏が笑いました。
「そのために、わざわざバスで来たんですから」
「ですよね」
と、さらにうれしそうに笑いながら、
「では、こちらも味見をしてください」
と、次々に酒を注いでくれました。
昨日は、電車とバスを乗り継いで、群馬県北部の酒蔵を訪ねてきました。
現在、「ちいきしんぶん」(ライフケア群栄) で不定期連載中の 『ほろ酔い街渡(ガイド)』 の取材です。
「ということは、その記者は酒蔵を取材に来て、酒を飲まずに記事を書いているっていうことですか?」
「の、ようですね」
とは、なんとも不思議な話であります。
それでは、温泉ライターが、湯に入らずに温泉の記事を書いているようなもの!
フードライターが、料理を食べずにグルメ記事を書いているようなものです。
“酔っぱライター” は、酔ってこそ、その酒の良さを引き出すのであります。
そう、例えるならば、ジャッキー・チェンの映画 『酔拳』 のようなもの!
飲むほどに、酔えば酔うほど強くなるのです。
「とかなんとか言っちゃって、小暮さんは、ただの飲兵衛なだけじゃありませんか!」
と同行のカメラマン氏。
でもね、類は友を呼ぶのです。
そのカメラマン氏だって、飲兵衛なのです。
だから、こうして2人して、電車とバスを乗り継いで、酒蔵めぐりをしているんじゃありませんか!
そして2人は、またバスに乗り、お約束の夜の街へ……
今度は試飲ではなく、しっかり浴びるためにです。
これだから “酔っぱライター” は、やめられませんって!
※この記事は4月5日号の 「ちいきしんぶん」 に掲載されます。
Posted by 小暮 淳 at 17:37│Comments(0)
│取材百景