2019年06月05日
磯部温泉 「磯部ガーデン」③
くしくも今日の上毛新聞に、大きく拙著 『西上州の薬湯』 の広告が掲載されました。
3年前、この本で僕は、磯部温泉 (安中市) の全8軒の宿を紹介しています。
こいつは朝から縁起が、いいわいの~♪
なんて、絶好調な気分で国道18号を西に向かいました。
今回、訪ねたのは磯部温泉屈指の老舗宿 「磯部ガーデン」。
雑誌の取材です。
「磯部ガーデン」 は、大正2年(1913) 創業の 「磯部館」 の別館として昭和11年(1936) に開業しました。
その 「磯部館」 を開業したのは、磯部温泉の開祖といわれ明治12年(1879) に 「鳳来館」 を創業させた大手萬平氏(詩人、大手拓次の祖父) の孫の櫻井秀夫氏です。
「鳳来館」 が無き今、一族の流れをくむ 「磯部ガーデン」 が、磯部最古の宿といえます。
「いや~、またまたお世話になります」
とロビーで、出迎えてくれた7代目主人の櫻井太作さん。
現在は、「磯部館」 の4代目も兼務しています。
「最近は、よく会いますね」
と、どちらからともなく互いに手を差し出して、握手を交わしました。
このところ群馬デスティネーションキャンペーンのイベントで、顔を合わせているのです。
「では、始めますか?」
と、編集者とカメラマンとともに、意気揚々と勝手知ったる館内を先頭になって歩いて、大浴場へ。
「小暮さんの入浴シーンは、源泉風呂で撮ります」
編集者に促がされて、大浴場の隅にある小さな浴槽へ。
この源泉風呂、温泉ファンなら磯部温泉に来たら、絶対に入らずには帰れない “幻の湯” なのであります。
何が、マボロシなのかって?
ご説明しましょう。
現在、磯部温泉の各旅館に引かれている温泉は、すべて平成8年(1996) に掘削により湧出した温度の高い新源泉なのです。
それ以前に使用していた源泉は、温度も低く、量も少ないため、現在は “せんべい” 専用に使用されています。
そうです、ご存じ磯部銘菓の 「鉱泉煎餅」 です。
でも、さすが屈指の老舗宿であります。
今でも旧源泉を保有しているのですね。
かなり塩分の濃厚な、温度の低い鉱泉風呂に入ってきました。
「う~ん、昔の人は、この湯に入っていたんだなぁ~」
と感慨もひとしおです。
これぞ元祖、磯部の湯!
温泉ファンは、ぜひ、一度入浴されたし。
昼食は、通りを渡った先に建つ、同系列のレストラン 「西洋亭」 にて、撮影を兼ねて 「温泉マークカレー」 をいただきました。
温泉記号発祥地である磯部温泉オリジナルのご当地カレーであります。
※(温泉記号発祥地の由来については、拙著 『西上州の薬湯』 を参照ください)
これが、お見事!
ライスが、温泉マークの形をしているのです。
そう、あの湯気が3本あるマークです。
その周りを、カレーが湖のように囲っています。
まるで温泉マークが、島のように浮いて見えます。
全国に、ご当地カレーは数あれど、奇抜なデザインということでは、ピカイチといえそうです。
もちろん、味もgood!
なんだか、ブームに火が点きそうな予感がしますよ!
インスタ映えも、しそうです!(笑)
Posted by 小暮 淳 at 19:07│Comments(0)
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