2019年07月02日
宝川温泉 「汪泉閣」⑥
2014年4月に出版した 『新ぐんまの源泉一軒宿』(上毛新聞社) の取材以来ですから、5年ぶりになります。
宝川温泉(群馬県みなかみ町) の一軒宿、汪泉閣へ行って来ました。
5年の月日は、長かった!
すっかり雰囲気が変わっていました。
先週末、僕は水上温泉で開催された某国立大学同窓会全国総会の講演会に、講師として呼ばれました。
一夜明けた日曜日は、朝からバケツをひっくり返したかのような篠突く雨。
それでも、雨天決行の “天下一の露天風呂ツアー” に出発しました。
そう、宝川温泉の露天風呂の広さは、約470畳!
湧出量は、毎分1,800リットル!
源泉の温度は、約70℃!
この規模の露天風呂で、かけ流しができるのは、湯量と温度に恵まれているからです。
まさに、天下一であります。
「戦後間もない頃、親を亡くした子熊を宿主が手塩にかけて育てあげたのが、クマとの出合いだったといいます。やがて子熊は、人間と一緒に入浴するようになったため、“入浴熊のいる温泉” として一躍有名になりました」
とかなんとか、バスの中で僕は、以前、取材で仕入れた知識をひけらかしていたのです。
「現在は条例により禁止されているため、残念ながらクマとの入浴はできません。でも、今でも熊園があり、愛くるしいクマたちが、みなさんをお出迎えしてくれますよ」
と、自信たっぷりに解説してしまったのです。
と、と、ところが!
5年ぶりに訪ねてみると、熊園が跡形も無く消え去っているではありませんか!
跡地は、きれいに整備され、遊歩道と展望テラスに変わっていました。
なんでも、外国人観光客が増えたため、動物愛護の観点からオリを撤去したとのことでした。
そ、そ、それから!
なんといっても一番の変化は、入浴時の湯衣 (体に巻く布) の強制着衣であります。
前回までは、バスタオルを体に巻く女性はいましたが、男性は基本、全裸でしたから時代の変化を感じます。
※露天風呂は混浴です(女性専用露天風呂あり)。
クマも、フルチンおじさんも消え、健全な秘湯の混浴露天風呂になりました。
でも、ちょっぴり淋しさを感じました。
日本の文化が、欧米化しているようで……
これも “2020現象” の1つなんでしょうか?
Posted by 小暮 淳 at 11:24│Comments(2)
│温泉地・旅館
この記事へのコメント
ええっ、くまもフルチンも無くなってしまったんですね(T_T)
男同士の飲み会で、宝川温泉に行ったらこんな楽しいことがあるから、是非行こうよとニヤニヤしながら話題に登っていたのが、もう出来ないんですね。悲しい~
男同士の飲み会で、宝川温泉に行ったらこんな楽しいことがあるから、是非行こうよとニヤニヤしながら話題に登っていたのが、もう出来ないんですね。悲しい~
Posted by ヒロ坊 at 2019年07月02日 12:24
ヒロ坊さんへ
クマもフルチンもいない宝川温泉は、なんだか別の温泉に来たようで不思議な感覚になりました。
でも、深山幽谷の自然に囲まれた風景と、豊富な湯量は変わりありません。
ぜひ、“健全”な秘湯の混浴露天風呂を満喫して来てくださいませ!
クマもフルチンもいない宝川温泉は、なんだか別の温泉に来たようで不思議な感覚になりました。
でも、深山幽谷の自然に囲まれた風景と、豊富な湯量は変わりありません。
ぜひ、“健全”な秘湯の混浴露天風呂を満喫して来てくださいませ!
Posted by 小暮 淳
at 2019年07月03日 10:59
