2020年01月29日
上牧温泉 「辰巳館」⑧
今さら辰巳館については、語ることはないのですが……
大正時代に初代が温泉を発見した上牧温泉で最も古い旅館であること。
源泉は弱アルカリ性で、昔から 「化粧の湯」 と呼ばれ美肌効果があること。
「裸の大将」 で知られる山下清画伯が滞在して、浴室に大壁画を描き残した宿であること。
などなど、復習の意味も込めて、バスの中でスピーチをさせていただきました。
昨日は、NHK文化センターの野外温泉講座日でした。
僕は講師を11年務めています。
上牧温泉(みなかみ町) の老舗旅館 「辰巳館」 を訪れるのは、この講座では3回目となります。
昨年実施した受講生への 「もう一度行きたい温泉旅館」 のアンケートでも一番人気の宿です。
ということで、リクエストにお応えして2020年新春第1回目の講座は、辰巳館に決りました。
人気の理由は、湯の良さもさることながら 「献残焼(けんさんやき)」 と呼ばれる料理にあります。
雪深い上越地方に伝わる郷土料理で、高貴な方に献上した物のおすそ分けを焼いて食べたことから名付けられたといいます。
また昔、上牧では上杉と武田の豪族の戦いが長いこと続いたといわれ、武士が夕焼けの空を背に山菜や川魚を剣に刺して、焚き火にかざして焼いたからともいわれています。
赤々と燃える炭火の上で、串に刺した川魚や地鶏、旬の野菜を焼いていただきます。
辰巳館には、大切にしている 「三温」 と呼ぶ3つの “温もり” があります。
人の温もり、湯の温もり、そして、この旬を食す炭火の温もりです。
「かんぱーい!」
「今年もよろしくお願いしまーす!
湯上がりに地ビールを呑みながら炭火を囲んで新春の宴が始まりました。
受講生のみなさん、よろしくお願いいたします。
今年も名湯・秘湯をたくさんめぐりましょうね!
Posted by 小暮 淳 at 12:18│Comments(0)
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