2020年03月20日
おりこうさんが多くて疲れませんか?
最近、テレビを見ていて、「なんかヘンだな?」 と違和感を覚えることが多くなりました。
たとえば、刑事ドラマ……
逃走する犯人を追いかけて、2人組みの刑事が車に乗り込みます。
そこで、悠長にシートベルトをしているシーンを、よく見かけます。
「だよね、ルールだもんね。でも、その間に犯人、逃げちゃいますって!」
と、ツッコミを入れている自分がいます。
と思えば、ヤクザが路上でタバコを吸っています。
刑事がやって来ると、あわてて逃げ出すのですが、ヤクザは、ご丁寧にもポケットから携帯灰皿を取り出して、タバコをもみ消しました。
「だよね、マナーだもんね。っていうか、いつもは、ポイ捨てしてるんだろう!」
と、やっぱりツッコミを入れてしまいます。
いったい、いつからなんでしょうか?
世の中が、架空の世界にもルールやマナーが、うるさく指摘されるようになってしまったのは?
<これはCM上の演出です>
<許可を取って撮影しています>
など、過剰な注釈にテレビ画面はあふれています。
僕個人も、数えるほどではありますが、いく度かテレビに出演したことがあります。
これは中央のテレビ局の旅番組のロケでのことです。
レポーターの男性と温泉街を歩くシーンでした。
「はい、カット!」
ディレクターが叫びました。
「小暮さん、申し訳ありません。道路の白線から出ないで歩いていただけますか」
「えっ、ダメなの?」
「ええ、いろいろと、うるさいものですから」
ここでも、ルールです。
車道に、はみ出して歩いては、いけないということのようです。
でも、なんかリアリティがありません。
だって、ここは温泉街ですよ!
観光客が、一列になって歩きますか?
気になるのは、ディレクターが言った 「いろいろと、うるさい」 という言葉です。
いわゆる、クレームのようです。
クレーム=正義の応酬、ですね。
“おりこうさん” が多くて、困った世の中になったものです。
せめて、ドラマや映画などのバーチャルな世界だけでも、臨場感確保のために許してもらえませんかね。
Posted by 小暮 淳 at 11:04│Comments(0)
│つれづれ