2020年04月15日
キャンセルの嵐の中で
「講演をお願いしたいのですが?」
「えっ……」
正直、驚きました。
このコロナ禍のさなかです。
キャンセルはあっても、依頼の電話が来るとは……
飲食や宿泊業ほどではないにしろ、僕のようなフリーランスの非正規雇用者は、真っ先に不要不急の仕事として外されるご時世です。
僕の場合、本業はライターですから、外出が伴わないコラムなどの連載は続いていますが、ご多分にもれず、4月からの新企画の取材モノは、延期となってしまいました。
そして何よりもイタイのは、副業です。
講演、講座、セミナー等の講師の仕事は、現在、7月までキャンセルをくらっています。
バスで現地を訪れる講座、公民館や会館のホールでの講演、セミナーは、当然、“3密”(密閉・密集・密接) にあたりますから、僕も仕方ないこととあきらめています。
そんなキャンセルの嵐の中、一本の電話が鳴りました。
声の主は、県内の某公民館です。
「確か以前に、そちらでは一度、やりましたよね?」
「ええ、あの時は温泉のお話でした。ぜひ、今度は民話のお話をしていただけたらと……」
「もちろん、それは構いませんが……。大丈夫ですか?」
「はい、当然、コロナが終息したらという条件付きなのですが……。とりあえず、先生のご都合をお聞きしないと、と思いまして」
都合も何もありませんって!
スケジュールは、7月以降も “マッシロシロスケ” であります。
ということで、8月以降に講演をお受けすることにしました。
「延期、または中止の場合もあるということで、お願いいたします」
ということになりました。
へー、こんなこともあるんですね。
「先生のお話をみなさん、楽しみにされているんですよ」
と言われれば、誰だって悪い気はしませんものね。
「それまでに終息すると、いいですね」
そう告げて、電話を切りました。
おーい、コロナ野郎!
とっとと、地球から出て行きやがれーー!
Posted by 小暮 淳 at 10:54│Comments(0)
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