2020年05月12日
ひと足早い御中元
「今日は、ご在宅でしょうか? お届け物がございます」
突然、馴染みの酒屋から電話がありました。
そして、まもなくするとチャイムが鳴り……
「こちら、○○様からです」
「○○君?」
「はい」
「こんな時期に、なんでだろう?」
「はて……、小暮様にお届けするように、とのことでした」
手渡された袋の中身は、日本酒が2本。
それも、かなり希少な限定酒です。
1本は、群馬の地酒で、淡く美しいレモンイエロー色した純米吟醸酒。
もう1本は、全国でも15軒の酒販店でしか取り扱いしていないという埼玉県の純米酒でした。
もちろん、僕は、どちらの酒も呑んだことがありません。
送り主の○○君に、お礼の電話を入れようと、ケータイを手にした時でした。
彼から先に、メールが届きました。
<早めの御中元です>
早めの御中元?
理由を聞いて、納得しました。
コロナ感染により、売上不振に苦しむ酒販店に対する救済の一環として、前倒しの “御中元セール” に貢献したとのことでした。
ご存じの通り、今回のコロナ騒動では、飲食店や旅館業が最も打撃を受けています。
その飲食店や旅館に、酒類を卸している酒販店も窮地に追い込まれているそうです。
前出の酒販店の店員いわく
「飲み屋からの注文が、まったくありませんから、個人のお宅への配達で、なんとかしのいでいます」
自粛期間中は “家呑み” する人が増え、外出できないストレスからか、ふだん呑んでいる酒より、いい酒を注文して、ぜいたくを楽しんでいる人が多いといいます。
また、庭でバーベーキューを楽しむ家庭が増えたため、ビールサーバーのレンタルも始めたとのことでした。
素晴らしい!
“人間は考える葦(あし)” なのですね。
困った人が現れれば、それを救済する人が現れるのです。
人が生活し続ける限り、それが、どんな条件下であっても、必ずや需要が生まれるということです。
間接的ではありますが、僕も世の中に貢献したようであります。
それにしても、コロナが憎い!
一時も早い終息を願うばかりです。
Posted by 小暮 淳 at 11:27│Comments(2)
│酔眼日記
この記事へのコメント
世の中は回り回っているんですね。
Posted by おー at 2020年05月12日 12:45
おーさんへ
こんな時だからこそ、思いやりの精神を大切に暮らしたいですね。
コロナが明ければ、きっと素晴らしい世の中が待っていると思います。
こんな時だからこそ、思いやりの精神を大切に暮らしたいですね。
コロナが明ければ、きっと素晴らしい世の中が待っていると思います。
Posted by 小暮 淳 at 2020年05月13日 10:42